ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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第123話 シャララを探して

畑での交流会から数日後、ゆい達との協力を得たらんこ達は彼女達と別れた後平和な日々を過ごしていた。ただ、あの戦い以降キメラング達は姿を見せてはいないもののいつ来ても良い様に警戒を続けていた。

そしてとある休日にてらんこは風波家の自室にいた。

 

「とうとうこの日が来たわね…」

 

いつにも増してらんこは表情を険しくしてスマホの画面を睨む様に見ていた。まるで敵と対峙した時のようなシリアスな雰囲気を醸し出している。一体何があったのだろうか。

 

「これで44回目よ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うららのコンサートチケットの抽選を行って早くも44回目…そろそろ運の無い私でも当ててくれたって良いんじゃないの?ねぇ、運命の神様(ハゲ爺ぃ)*1

 

どうやららんこはコンサートチケットのライブチケットの抽選を行っていた様だ。春日野うららと剣崎真琴の推しになってから約一年間。その間コンサートチケットを手に入れるため、凡ゆる抽選をしてきた。ひかし、結果は全く実らずであった。そのため今回こそはとらんこは神頼みをしながらコンサートチケットの抽選結果のメールを見ようと画面をタップすると映し出された内容を読み出す。

 

「えっと、この度は春日のうらら単独コンサートライブの抽選にご応募してくださりありがとうございます。厳正なる抽選の結果風波らんこ様は落選となりました……ちくしょーっ!!!」

 

抽選の結果を見たらんこはまたしてもライブチケットを手に入らなかった事に悔しがり、スマホをベットに投げそのままの勢いでらんこもベットにダイブ。そのまま枕に顔を埋めて声を上げ足も激しくバタつかせる。

尚、下のリビングにいる両親にもらんこの悔しさの声が聞こえているのだが特に注意はせず「いつもの奴ね」と慣れた様子で過ごしていた。

 

「ああ、もう…なんで当たってくれないのよ…」

 

かれこれ抽選をして40回を超えている。無論これは二人の抽選回数を合わせてでは無い。うららとは別で真琴の方も40回近く抽選をしているにも関わらず、一向に当選してくれないのだ。あまりの理不尽さにらんこは己の不運さを恨んだ。

こうなったら転売ヤーからチケットを高値で買い取ると言う手段を取るかとらんこの中の悪魔が囁いてきてらんこはスマホに手を伸ばそうとする。

 

(…いや、それは駄目よ)

 

だが、直前となってらんこは冷静になり手を止める。そんな汚い手段を使ってまでコンサートに行くことは2人のファンとして彼女のプライドが許さなかった。

 

(こうなったのも全て運命の神様(ハゲ爺ぃ)の所為ね。もしあの町にまた行く機会があったらあの神社を燃やそう*2)

 

らんこは生まれた瞬間に人一倍の不運を自分に背負わせた神に恨みを抱き溜まったストレスを癒す為、少し昼寝をしようと仰向けになった瞬間スマホの着信音が鳴り響き渡る。

 

「全く…こんな機嫌の悪い時に…!」

 

人が折角昼寝しようとした矢先に邪魔するかの様に鳴る着信音に苛立ちを覚えながらもらんこはスマホを手に取り画面を覗くとソラという文字が出ていた。らんこは数秒眺めた後画面をタップして耳に当てる。

 

《もしもしらんこs「悪いけど今ものすごく機嫌が悪いから一時間後にかけ直して」えっ、らんこさっ!?》

 

何かの用で電話してきたソラに対してらんこは躊躇いなく通話終了ボタンを押して電話を強制終了した。ソラには申し訳ないが今のらんこは機嫌が悪く下手に会話をすればソラに八つ当たりしそうだと思った為、らんこはソラと通話を切ったのだ。

 

「…ソラには悪い事をしたわね。後で菓子折りを持って謝っとかないと」

 

八つ当たりを避ける為とはいえ先程の自分が取った対応に罪悪感を覚えるらんこはソラに謝罪する事を決めるが、今は落選した事による鬱憤を晴す為に昼寝をしようとベットに倒れてしばらく目を閉じる。

 

「…ああもう!イライラして眠気が全く来ないわ!」

 

だがストレスの溜まり過ぎによって興奮してしまい目が冴えてしまった事でらんこは眠る事が出来なかった。こうなったら自分の大好きなうららの歌を子守唄代わりに聴いて眠気を起こそうと考えるとベットから起き上がりCDプレイヤーの起動ボタンに手を伸ばす。

 

「らんこさんっ!!!!」

 

「うわああっ!?あいだっ!」

 

しかし、その直後にらんこの横から突然青い空間が出現。其処からソラが顔を出して声を上げた事にらんこは驚き床に尻を打ち付けた。

 

「い、いきなり何よ急にっ!?びっくりしてお尻を床に打ちつけたじゃないの!」

 

「あっ、ごめんなさいらんこさん…って、それよりも酷いですよ!電話したのにすぐ切るなんて!」

 

痛む尻を摩りながららんこはソラを睨み暴言を吐いてしまう。一方でソラは謝るも先程の雑な電話対応に対して不満を言うとらんこは罰悪そうな顔を浮かべる。

 

「その事に関しては悪かったわ。でも私は今心が物凄く機嫌が悪いのよ。さっきも言ったけどまた時間を置いてから出直して」

 

そう言ってらんこは立ち上がると再びCDプレイヤーに手を伸ばすがその手をソラが掴んでしまう。

 

「そんな事言わずに来てください!」

 

「だから今は機嫌がって、力強っ!?ちょ、ちょっと!」

 

ソラに腕を掴まれたらんこは拒否する暇なく無理矢理トンネルの中に連れて行かれ、出口を出るとそこは虹ヶ丘家のリビングでましろ達がソファに座っていた。

 

「あっ、らんこちゃん来てくれたんだ…って、なんだか機嫌悪そうだけど」

 

「何か嫌な事でもあったの?」

 

心配してくるましろとあげはに対してらんこは溜め息を吐くとソラに握られた手を振り解きソラに視線を向ける。

 

「そうね。私が機嫌悪くて後にしてって言ってるのに全く人の話を聞かない其処の馬鹿に無理矢理連れて来られた所為で更に悪くなっているのよ」

 

「あっ!らんこさん酷いじゃないですかまた私を馬鹿呼ばわりして!」

 

またしてもらんこから馬鹿と呼ばれた事にソラは怒った表情を見せる。だがそれ以上にらんこは額に青筋を浮かべてソラを睨む。

 

「うっさい!あんたアポ無しでやってきた上に玄関から入らずに私の部屋のど真ん中にトンネルを作って訪問してくる非常識さを振り返りなさいよ!お陰で驚いてお尻痛めたじゃないの!」

 

「うっ…そ、その件についてはごめんなさい」

 

先程までの風波家での出来事を思い出したソラはらんこに頭を下げて謝罪をする。その姿を見てらんこは気不味そうな顔を浮かべる。幾らソラがあまり良いとはいえない行動をしたとはいえそもそもの発端は自分がソラの電話を切った事にある。また、ソラとしては何か一刻も知らせたい情報があるからあんな事をしたのだと考えられる。

一方で2人のやり取りを見ていたツバサは恐る恐るらんこに話しかける。

 

「あの…なんでらんこさんは既に機嫌が悪かったんですか?」

 

「確かにそうだな。その感じだとソラがお前の家に行った時は既に機嫌が悪かった様だが一体何があったんだ?」

 

「そ、それは…」

 

ツバサ達からの質問に言葉を詰まらせるらんこ。一方でましろはそんならんこの姿を見て察した表情を見せる。

 

「もしかして…また落ちたの?コンサートチケットの抽選に」

 

「えっ、そうなの?」

 

「うっ…うん」

 

ましろの指摘を聞いてあげははらんこに聞くと彼女は一瞬、表情を歪めるも渋々と首を縦に振り認める。

 

「ああ…通りで機嫌が悪い筈ですね」

 

話を聞いてツバサは納得する。今のらんこはかつてエルのファーストシューズを購入した日に彼女がコンサートチケットの抽選に落選した事を思い出して物凄く悔しがる姿と似ている。あの時と違って涙は流していないものの、彼女の背中から放たれる哀愁はその時と全く同じであった。

 

「そうか…らんこすまない。お前の機嫌が悪い時に呼び出してしまって。だが、それでもらんこに伝えたい事があってやむを得ず呼んだんだ」

 

「それって…もしかして私の代わりにうららかまこぴーのコンサートチケットを当ててくれたの!?」

 

もしかしてベリィベリーが抽選をしてチケットを手に入れたのかと思ったらんこは先程までの機嫌の悪さから一変して目を光らせる。

 

「いや、残念ながらチケットの話じゃない。でもそれよりも「それよりも?」じゃ、じゃない!それも大事だが実は一刻も早くらんこにも共有したい情報が入ったんだ」

 

一瞬らんこの地雷を踏み掛けそうになるベリィベリーだが慌てて訂正するとらんこに見せつけるかの様にスマホを取り出した。

 

「なに?スマホのホーム画面を変えたからその自慢?」

 

「いや、そうではない。そもそも私のホーム画面はらんこの…いや、そうじゃなくて兎に角これを見てくれ!」

 

ホーム画面について何か気になる事を言いかけるもベリィベリーは誤魔化してらんこにスマホの画面を見せる。それはキュアスタのとある投稿記事の様だ。

 

「なになに"街の中に怪獣みたいな鳥が飛んでいる"?"女騎士みたいなコスプレした人がコンビニにいた"…いやちょっと待ってこれって!」

 

其処に書かれていた見覚えのある特徴にらんこは思わず声を荒げる。するとベリィベリーは一旦らんこからスマホを返してもらうと画面を少し弄る。

 

「そしてこれも見てくれ」

 

そう言うとベリィベリーは別の投稿を見せるとそれは映像付きの物であった。其処には引ったくり犯を取り押さえる青い軍服を身につけた薄紫色の髪をハーフアップにした女性…シャララの姿があった。

 

「しゃ、シャララ隊長!?」

 

「そうだ。この映像に映っているのは我ら青の護衛隊のシャララ隊長だ!」

 

数ヶ月前に生死が不明となっていたシャララまさかSNSでその姿が確認された事にらんこは驚き、同時にソラが無理矢理連れてこようとした行動にも納得ができる。

 

「そっか…これを伝えたくてソラは私を呼んだのね」

 

「ええ。手荒な真似をしましたがこの情報はらんこさんの耳に1秒でも早く伝えたかった物なのです」

 

普段自分達が知り得た情報を後でらんこに伝えるのがほぼソラ達の中ではお決まりとなっていた。そしてこのシャララ生存と言う大きな情報は特に重要な情報なので一刻も早くらんこに伝えないとソラ達は考え、今回の事に至ったのだ。

 

「それにしてもなんで今になってシャララ隊長が?あの事件以来音沙汰もなかったのにいつの間にこっちの世界に?」

 

「其処はわかりません。ですがこの映像の背景には見覚えがあります。これは私達がよく買い物に行くスーパーの近くです」

 

更に言うとこの映像が投稿された日は最近の様だ。つまりこの街の何処かに今もシャララがいるかもしれないと言う事だ。

 

「成る程…でも、見た感じバズっている訳でもないのによくこの投稿記事を見つけたわね」

 

「実はその投稿記事はベリィベリーさんが見つけたんです」

 

「ベリィベリーが?」

 

シャララについて書かれている投稿記事はあげは辺りが見つけたのだと思っていたらんこ。しかし、ベリィベリーが見つけたと知ると彼女は意外と言わんばかりの表情を浮かべる。

 

「まさかあんた…スマホを手に入れてからずっとシャララ隊長の情報を?」

 

「ああ、この世界のネットワークとやらは中々興味深くてな。凡ゆる情報が物凄い早さで集まる。私はそれを利用して日々スマホを使ってシャララ隊長に関する情報収集を行っていたんだ。その結果今日漸くシャララ隊長の手掛かりを見つける事が出来た…!」

 

「ベリィベリー凄いじゃない!」

 

らんこから褒められたベリィベリーは「フッ」とクールな笑みを溢す。シャララの情報を少しでも手に入れようと毎日努力をしていたベリィベリーの姿を想像する。

 

(私と年が近いのにも関わらず己の職務を全うしようとするその姿…凄いわよベリィベリー)

 

今回大きな成果を見せたベリィベリーにらんこは友達として彼女の事を誇らしげに思った。

生死が不明となっても心の底から生きている事を信じ探すのを諦めないその姿はまさに騎士だ。アニメ好きのらんこのイメージする王道の騎士そのものだ。

 

「そもそも私はお前達プリキュアのサポートの他にこちらでのシャララ隊長の捜索の任務を渡されている。これくらいの事は褒められる様なことではない」

 

「そんな事ないわお手柄よ!」

 

「うん!本当に凄いよベリィベリーちゃん!」

 

「流石ベリィベリーさんです!」

 

「びりぃびりぃしゅごい!」

 

先程まで謙遜な態度を浮かべていたベリィベリーだがらんことあげはにソラとエルから褒められた事で満更でもないと言う表情を浮かべる。

しかしその様子に何やら納得出来ていない2人がいる。それはましろとツバサだ。

 

「どうしますましろさん?」

 

「まぁ…実際手柄を立てているからバラすのは野暮ってやつだよ」

 

先程ベリィベリーは日々情報収集をしていると言っていたがそれは嘘である。

実際はベリィベリーが偶然キュアスタを見ていたらおすすめの投稿で今回の投稿記事を見つけただけだ。ましろとツバサは毎日家でベリィベリーを見かけているが彼女は情報収集など全くしておらず、こちらでの生活を楽しんでいる事を知っている。ただし、ここでそれを指摘するのは今盛り上がっている雰囲気をぶち壊す事となる為シャララの情報を手に入れた手柄に免じてましろ達は黙っている事にした。

 

「じゃあどうする?そのシャララさんって人がこの街にいる事が分かったから聞き込みを調査をして探す?」

 

「ええ、それが良いです。私も一刻も早くシャララ隊長と再会したいですから」

 

あげはの提案にソラは賛成する。今まで何処にいたのかは気になるがそれは些細な事と割り切る。今は生存確認が取れた事で早くシャララと再会したいソラなのであった。

 

「うん、なら善は急げって奴だね」

 

「早速準備して街に行きましょう」

 

「いこーいこー!」

 

ましろ達もシャララを探す為、街に出掛ける事に賛成する。物でそれに続く様にましろ達も賛成していく中でらんこだけは何やら浮かない顔を浮かべる。

 

「あれ、らんこちゃんどうしたの?」

 

「…えっ?ううん、なんでもないわ。私もシャララ隊長に会いたいわ」

 

ましろに話しかけられた事でらんこはハッとなり彼女に返事をする。その様子を見てましろは特に追求する事はなく不思議そうにらんこを見つめる。

 

「よし、それなら2人1組になって街に出て聞き込みをしよう。そうすればシャララ隊長が早く見つかる可能性が高いからな」

 

そう提案するベリィベリーの手には前回の畑で使ったクジが人数分用意されている。このクジを引いてペアになった者たちが行動すると察した一同はそれぞれクジを引きその結果───。

 

──────────

 

それから数十分後、ソラシド市内のとある一角では2人の少女が通行人にスマホに映るシャララを見せながら聞き込みを行っていた。

 

「お忙しい所すいません。この人を見ませんでしたか?」

 

「…見ません…でしたか

 

聞き込みをしているのはソラとらんこだ。虹ヶ丘家でやったくじ引きの結果前回の畑と同じ様にソラとらんこがペアとなり、他の面々も2人1組*3になって街で聞き込みを始める事となった。…しかし、真面目に聞き込みをしているソラとは対称的となる様にらんこはやる気がなさそうにしていた。

 

「らんこさん駄目ですよ。もっと元気よく話しかけないとシャララ隊長は見つかりませんよ」

 

「そんな事言ったって…見知らぬ人に話しかけるのって私にとってハードルが高過ぎよ」

 

ソラは他者に対して話しかける事に躊躇いはないがらんこはコミュ障とまでは行かないが見知らぬ人に話しかける事はやや勇気がいることであり難易度が高かった。

 

「兎に角頑張りましょう。早くシャララ隊長を見つけないと!」

 

そう言ってソラはらんこを励ますと引き続き聞き込みを行なっていくが、そんなソラの後ろ姿を見てらんこは少し考える仕草を見せると意を決してソラに話しかける。

 

「その……ソラ。一ついいかしら?」

 

「どうしましたか?」

 

らんこから話しかけられたソラは彼女の方に振り返る。一方でらんこは何かを伝えようとするがとても言いづらそうな顔を浮かべていた。

 

「そのさ…キュアスタに投稿されたシャララ隊長…もしかしたら偽物という可能性があるわ」

 

「えっ、どういうことですか?」

 

自分達の探すシャララは偽物であると言われたソラは思わず眉を顰める。対してらんこは話を続ける。

 

「タイミングよ…シャララ隊長が無事であったのなら何故数ヶ月経った今出てきたのか不思議に思わない?それにこの前のヨヨさんの畑での時、マッドサイエンティストからツイントーンを回収した。あいつがそれに気が付かないはずが無いし、何か対抗策を用意しているとは思わない?」

 

「…何が言いたいんですか?」

 

話を理解出来てない…否、理解したくないソラは態とらんこに理解出来てない事を装うがソラは無意識にらんこを睨んでしまう。対して睨まれたらんこは一瞬たじろぐも口を開く。

 

「だから…あの投稿記事のシャララ隊長は私達を罠に嵌めようとするマッドサイエンティストが仕組んだ偽物か「そんな筈ありません!!!」ソラ…」

 

自分達の探しているシャララが偽物とらんこが指摘しようとしたがソラは思わず声を荒げて否定する。

 

「あれは間違いなくシャララ隊長です!だって…シャララ隊長は強くて…き、きっとあの爆発のショックでこっちの世界に来れたのかも。それにほら、一緒にいたワシオーンの存在もあります!だから!」

 

必死にシャララは生きている。自分達の探しているのは本物であるとらんこに訴えるソラ。

 

「あんたの言うとおり本物という可能性もあるわ。でも思い出して。マッドサイエンティストの奴はこの前私達を全員纏めて倒したアーマーを使ったけどそのアーマーを使う為のツイントーンはこちらの手の内にあって、今の彼奴の力は前より大きく下がっている。だからこそ今度は偽物のシャララ隊長を使って私達を惑わそうとしているかもしれないのよ」

 

特にソラは昔シャララから危機を救ってくれた恩があり、それ以降は恩人兼憧れの人物として見ている。それがもし偽物であったならソラのショックは大き過ぎるだろう。そう思ったらんこはソラに出来るだけショックを受けない様にと説明するが、ソラはらんこから視線を逸らすとぼそりと何かを呟く。

 

「……らんこさんはシャララ隊長の事を信じていないのですね」

 

「っ、馬鹿!何度も言わせないで…私はソラが心ぱ「シャララ隊長は私の事を馬鹿なんて呼びませんでした」……なんですって?」

 

ソラの反論に思わず面食らうらんこ。一方でソラは続けて喋り出す。

 

「スカイランドで青の護衛隊にいた時はシャララ隊長はいつも優しく接してくれました。私がミスしたり無茶をしても馬鹿とは一度も言わず労いの言葉をかけてくれたんです!らんこさんと違って…あっ」

 

己の失言に気づいたソラは慌てて己の口を塞ぐが、らんこの方を見ると彼女はソラの発言に呆然となっているのかその場で固まっていた。ただ、直後にハッと我に返ったらんこは恐る恐るソラに話しかける。

 

「ソラ…今のt「ごめんなさい!」ま、待ってソラ!」

 

ソラはらんこの話を聞く間も無く謝罪すると逃げる様にその場から走り出した。らんこはソラを追いかけようと自身も走り出そうとするが、足を止めて顔を俯かせると彼女の目から涙が流れ地面に落ちていく。

 

「…なんでよ。なんで私はこうなのよ…!優しいソラにあんな事を言わせるなんて…!」

 

らんこはソラに言われた事に傷ついて涙を流したのではない。己の今までソラに対して馬鹿呼ばわりや先程の配慮が薄かった発言の所為でソラが普段言わない友達への非難や差別を言わせてしまった事に心底嫌になった。

 

「馬鹿…わたしの……ばがぁ、うっ、うぅぅぅ……!」

 

己の今までソラにしてきた行いが自分に返ってきてこの身で味わうらんこは己を非難して泣き出してしまう。幸いと言っていいのか彼女の周りには人はおらず誰もらんこの泣く姿を見る事はなかった。

*1
???「えっ、わし?」

*2
???「いやちょっと待ってそれだけはやめて!!!」

*3
ましろとベリィベリーのペアにツバサとあげはwithエルとなった。

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