ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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投稿が遅れてすいません。最近ノロウイルスにかかってしまい小説に中々手が付けず遅れてしまいました。病み上がりで一部雑な所があるかもしれませんが。最新話をどうぞ。


第128話 友達失格

全身に青白いオーラと稲妻を放ちながらいつでも動ける準備をするトールに対してツイスターは特に構えを取らず。ただ不敵な笑みを浮かべる。

 

「どうしたの。攻撃をしてこないの?」

 

「…一応言っておくが、俺が本気を出せば結構痛い目に遭うから止めるなら今の内だぞ」

 

「何言ってんの?止めるわけないじゃない」

 

出来ればツイスターに攻撃はしたくないトールは無駄だと思っていてもツイスターに戦いから退くように言う。ただ、勿論ツイスターは退くつもりはなかった。

 

「それとも私と戦う気が無いなら別に構わないわよ。それならそれで私はソラに1発…いや、2、3発くらいガツンとやりたいからね」

 

そう言ってツイスターは拳をコキッと音を鳴らしてソラの元へ向かおうと回れ右をしようとする。しかし、トールは彼女の歩く道を塞ぐかの様にすぐに回り込む。

 

「なら俺はお前を…ツイスターを絶対止める!」

 

「だったら止めてみなさいよ。口先ばかりじゃなくて!」

 

「ああ、そうさせてもらうぜ!」

 

一気に距離を詰めてツイスターに殴りかかるトールであったが、ツイスターの身体は再び霧のように分散する。

 

「消えっ「こっちよ!」ぐっ!?」

 

再び身体を形成しトールの真横に現れたツイスターは回し蹴りをトールに放つとトールは咄嗟に腕で防御する。しかし、その一撃はあまりにも重かった。

 

(腕が痺れる!)

 

あまりの衝撃に数m程吹き飛ばされるトール。どうにか彼は足に力を入れて何とか踏み止まるが、直ぐにツイスターは追撃しようと迫り来る。それを見たトールは迫り来るツイスターにカウンターを決めようと腕に力を込める。

 

「オラァッ‼︎」

 

トールは足のバネを生かして迫り来るツイスターに向かって飛び出すと彼女にラリアットを決めるために腕を振るう。

 

「残念ね。効かないわよ」

 

「くそっ!またか!」

 

しかしこれもツイスターは身体を霧に変えて攻撃を無効化する。トールは決まると思っていたラリアットが不発に終わった事に悪態を吐く。

 

「ならこれだ!」

 

今度は両手に電気を纏わせてツイスターの周囲を動き回る。対してツイスターは警戒や防御の構えを取る様子はない。

 

「学ばないわね。あんたの攻撃なんて通じないわよ」

 

「やってみないと分からないだろうが!」

 

呆れた表情を浮かべつつツイスターは様々な方向から飛んでくるトールの攻撃を回避し、偶にはそれに合わせてカウンターをしてトールにダメージを与えていく。

 

「だから言ったでしょ。通じないって」

 

「まだだ!」

 

しかしトールは諦めず攻撃を繰り出していると次第に自身の身体から放たれていたオーラが青白から紫に変化する。それに気づかないトールは再びツイスターに向かって拳を振るうと先程よりも拳の振る速さが上がる。

 

(速さが上がった!?)

 

明らかに先程と比べて殴る速さが上がった事にツイスターは内心驚きつつもこのままでは避けられない事を悟る。しかし彼女は至って冷静だった。何故なら自分は身体を霧に変えて攻撃が避ける事が可能というほぼ無敵と言っても過言じゃない能力がある。そのため、拳が当たってもダメージは入らない。そんな自信があったのだ。

 

「オラッ!」

 

「があっ!?」

 

だが現実はツイスターの想像と異なりトールの拳がツイスターの頬に突き刺さった。来る筈がない頬の衝撃と痛みを受けたツイスターは思わず蹌踉けつつ何が起きたのか理解出来ずにいた。

 

(な、なんで攻撃が…身体が霧になれないの…!?)

 

本来なら拳が当たる直前に身体が霧と化してツイスターは痛みを受けない仕組みになっていたのだが、まさかうっかり霧化をし忘れたのかと内心狼狽えていた。

 

「あれ、今…俺の攻撃が入ったのか?」

 

一方でトールも先程放った自棄でやったつもりの攻撃が当たった事に驚いていた。何故先程まで当たらなかった攻撃が今になって当たったのか自身の拳を見つめるトールは拳から発している稲妻に気づく。

 

「まさか、電気を纏ってたから…でもなんで?」

 

「トォールゥ…!」

 

「え?」

 

何で電気を纏った攻撃が効いたのか分からず、トールは考えようとした時に自身の名がねっとりと呼ばれた事に反射的に振り向く。其処には先程トールによって殴られて腫れた頬を手で抑えるツイスターがこちらを赤い瞳で睨んでいたのだ。

 

「よくもやってくれたわね。お陰で顔に傷がついたじゃない」

 

「あっ、ごめん!いや、俺もマジで当たるとは思ってもなくてなさ…」

 

「言い訳はいいわ。私はあんたを彼氏だからって少し躊躇ってたのかもしれなかった。けど、もう躊躇わないわよ!」

 

そう言うと両手から霧で巨大な手裏剣を生成してそれぞれトール目掛けて投げる。其処からすぐに地面を大きく抉るほど蹴り出して一気にツイスターはトールとの距離を詰めて襲い掛かる。

 

「早っ…くはないな」

 

対してトールは飛んできた手裏剣を避け更には襲い掛かってきたツイスターの連撃を回避していく。

 

「くっ、避けるんじゃないわよ!」

 

「いや、避けないと当たるだろ!」

 

自分の攻撃が避けられた事に苛立ちを覚えつつ、ツイスターは続けてウィングとの戦いで使ったドリルを再形成。両手に装着して連続で突き出すも冷静さを欠けている事もあって避けられてしまう。そしてトールはツイスターの一瞬の隙をついて彼女の背後に回り込み身体を抱き締める。

 

「きゃあっ!?な、なに?突然何よ!?」

 

「言っておくけどこれはやましい気持ちは無いからな!其処らへんわかってくれ!」

 

決して性的な理由でツイスターの身体を抱きしめたのでは無いと忠告するトールであるが、ツイスターが抜け出さない様に身体をより密着させる。

 

「ちょっ、ちょっと!どこ触っているのよ変態!」

 

「ご、ごめん!本当にやましさはゼロなんだって!」

 

ツイスターからの罵倒にショックを受けつつもトールはツイスターが逃げない様にガッチリとホールドするとトールはツイスターの被っているヘルメットに手を伸ばす。

 

「兎に角こいつがツイスターを洗脳した原因なら外せば元通りになる筈だ!」

 

どうやらツイスターの身体に抱き付いたのはツイスターを洗脳するヘルメットを外す事が目的の様だ。トールはヘルメットを掴むと力を込めて外そうとする。

 

「い、いだだだだっ!!!ちょっと、痛いじゃない!」

 

「あれ?おかしいな。力が足りないのか?」

 

しかしヘルメットはツイスターの頭に癒着しているか全く外れず、無理矢理ヘルメットを外そうとしてツイスターは思わず声を荒げる。トールは彼女のヘルメットが先程や以前の戦いでキメラングの頭から外れた事から簡単に外れると思っていた。しかし、力を入れても外れない事に不思議に思いつつ更に力を込めて剥がそうとする。ただ、それでもツイスターは痛がるだけであった。

 

「い、良い加減にしなさい!!!」

 

「ま、待ってくれ!後少しだけ…って、あれ?」

 

拘束から抜け出そうとするツイスターを抑えようとするトールだが、何故か空気が抜けたかの様に腕の力が突然抜けるとその隙にツイスターは拘束から抜け出してトールの腹に蹴りをお見舞い。彼を数m程吹き飛ばす。

 

「トール、私が動かないのをいい事によくもベタベタと身体を触ってくれたわね!」

 

「だ、だから違うって!」

 

「問答無用よ!」

 

必死に弁明しようとするトールだがツイスターは聞く耳を持たず。再び両手にドリルを纏わせてトールに距離を詰めて襲い掛かり、トールは受け流したり避けていく。だが、先程ツイスターの攻撃を避けた時と比べてオーラの色も紫から青白へと戻り動きが鈍くなっていく。

 

(やっぱりおかしい…なんかどんどん力が抜けて行く。マジでどうなっているんだ!?)

 

「なに考え事をしているのよ!」

 

一瞬の隙を突かれてトールは再び吹き飛ばされて地面に倒れるが直様立ち上がりトールは構えようとする。

 

「いでっ、くそ…やはり調子が…って、あれ?」

 

目の前は先程まで戦いによって荒れた工事現場があったが周りに白い霧が広がってきてトールの視界は次第に白く染まって行く。

 

「これは…一体!?」

 

「私の霧はただ体に纏わすだけじゃなくてこうやって周りに広げる事が出来るのよ」

 

「何処だ!?何処にいるんだ!?」

 

何処からか聞こえてくるツイスターの声にトールは周りを見渡して彼女を探すが、今のツイスターは全身白一色である事からカメレオンの様に周りの霧と同化して何処にいるか全く見分けが付かなかった。

そして、そのままトールの死角からツイスターが襲い掛かってくる。

 

「喰らいなさいヒーローガール!ツイスターストライク!!!」

 

霧を身体に纏わせた強力な回転蹴りがトールへと襲い掛かる。トールは無防備な状態で受けてしまい大きなダメージが入る…かに思えたが。

 

「ああああっ!?な、なにっ、何が起きて!?」

 

だが、逆に攻撃をした側のツイスターが苦しそうに悲鳴を上げ全身に電撃が走る。そしてツイスターの視界には今蹴りを喰らわせたトールの他にもう1人トールが存在している事に気がつく。

 

「ふう、ぶっつけ本番だったけど上手く行ったみたいだな。俺の電気分身は」

 

「で、電気分身…ですって…!?」

 

トールの口から出た言葉を思わず反芻するツイスター。今までの戦いではこの様な技は使ってきた事はなかった。まさかこんな技を隠し持っていた事にツイスターは驚きを隠せないでいた。

 

「ああ。この技はユキさんの使っていた氷雪拳を参考にさせて貰ったんだが、何分俺ってこっちでしか変身できないんだよな。だから練習ができなくてぶっつけ本番で成功するか分からなかった。それでも上手くいってくれたようだぜ」

 

「くっ、味な真似をしてくれるわね」

 

今すぐでもツイスターはトールに攻撃をしたかったが電気分身に攻撃した事でツイスターの身体は痺れて暫く動けなかった。

 

「ツイスターそのまま動かないでくれよ。ヘルメットが外せないならそのヘルメットをかち割って元に戻してやるから!」

 

そう言うとトールは落雷を起こして己の身体に雷を浴びると巨大なハンマーを作り出し大きく振り上げる。

 

「多少の痛みは我慢してくれ!ひろがる!トールハンマーッ!!!」

 

トールは電撃で作った巨大なハンマーをツイスターに向かって振り下ろす。ツイスターも身体の痺れが取れず、防御も避ける事もままならなかったので強力な一撃を頭部に受けてしまいそうになる。

 

「悪いがそうはさせないぜ!」

 

「なにっ!?うおわっ!」

 

しかしその直前に霧の中からタイヤが飛んできてトールの身体に巻きつくと動きを制限するだけでなく作り出したハンマーが消滅する。

 

「このタイヤって、まさk「ああ、そのまさかだ!ターボタックル‼︎」ぐおおおおおっ!!!」

 

更にトールの真横から霧の中を突っ切ってターボマンが猛スピードで突進しトールを轢き飛してしまう。

 

「ハーハハハッ!!!どうだ!俺のターボタックルをまともに受けた感想は?」

 

「た、ターボマン…!」

 

笑いながら見下ろすターボマンをトールは睨みつつ自身の身体を縛るタイヤを破壊しようと電気を放つものの以前のベリィベリーと同様にタイヤが絶縁体となって効果が無く。それなら力の限りを持って引きちぎろうとするもそれも出来ない始末だ。

 

「無駄無駄。俺のタイヤは電気は勿論、プリキュアのパワーだって吸収する代物なんだぜ。お前が破壊する事なんて不可能だ!」

 

「ぐっ、くそぉ…!」

 

あと少しでヘルメットを破壊できたのにターボマンの存在を失念していた事でそれが叶わない事にトールはターボマンを睨みつける。

 

「ふーん…あんたが助けてくれるなんて意外ね。とりあえずお礼は言っとくわ」

 

「へへっ、敵の敵は味方って言うだろ…あれ、なんか違うか?」

 

漸く身体から痺れが抜けたツイスターはターボマンにターボマンも嬉しそうに返事をする。そんな光景にトールは胸に痛みを覚え思わず怒鳴り声を上げる。

 

「ツイスター…敵と組んでまでソラさんに復讐したいのかよ!」

 

「当たり前じゃない。私は気に入らない奴はこの手で倒したいのよ。その為なら敵であるこいつと手を組むわ」

 

「まぁ、そう言う事だ。悪いなお前んとこの彼女を寝取って」

 

愉快そうに笑い声を上げるターボマン。対してトールはターボマンの煽り言葉を聞いて我慢出来ずにいた。

 

「ふざけやがって…今すぐお前をスクラップにしてやるっ!!!」

 

完全に切れたトールは再び全身からオーラを放ち怒りに身を任せて自身の身体を縛るタイヤを引きちぎろうとした時、突然身体が重くなり地面に膝をつく。

 

「なっ、なんだ…身体が重く……力が…ぬけて…」

 

先程よりも激しい脱力感を受けたトールは自分の意思とは関係なく変身が解けてしまう。

 

「へ、変身が…解けた…なんでだ…!?」

 

勝手に変身解除した事に何故と思ったがひかる。だが、彼には思い当たる節がある。それは元々は自分の力はツイスター由来の物。つまり彼女の強い繋がりで変身出来ていた。でも今のツイスターとは洗脳により自分との繋がりが薄れてしまっており、力が維持できなくなったのである。加えて先程戦いの中で力が抜ける事があったのは恐らくそれを示唆していたのだろう。

一方でターボマンは事情を知らない為、突然変身が解けたトールを見てキョトンとする。

 

「あん?これはあれか、キュアスカイの時と同じか?まぁ、なんにせよトドメを刺す絶好のチャンスだぜ」

 

「くっ」

 

変身が解けたら怖いもの無しと言わんばかりにターボマンは腕を回しながらひかるへと近づく。対してひかるは逃げようにも身体にはタイヤが装着されていて思う様に動けず、バランスを崩して地面に倒れる。そんなひかるの元にターボマンが来ると足を上げて彼を潰そうとする。

 

「待ちなさい。どうせそいつはもう戦えないわ。戦えない奴を一方的にやっても面白くないでしょ。それとそいつの処分は私にやらせて」

 

そう言うとツイスターはひかるの側にやってくると彼の胸ぐらを掴み上げ無理やり立たせる。

 

「さて、今ここであんたを始末するなんて簡単な事だけどあんたは私の大事な彼氏だからトドメは刺さないでおいてあげるわ」

 

「ツイスター…!」

 

幸いにもツイスターはひかるの命を取るつもりは無い事にひかるは少し安心を覚える。

 

「でも、邪魔されると嫌だからあんたはコイツで元の世界に帰って貰うわ」

 

「それは…!」

 

ツイスターが取り出した装置を見てひかるは思わず目を見開く。それはかつてキメラングが自分の世界からこちらの世界に帰る時に使った装置だ。

 

「あんたの察しの通りよ。これはマッドサイエンティストの装置であいつが寝てる間に拝借したの」

 

そう言うとツイスターは何も無い場所に向けて装置を向けて起動すると赤と白の空間が広がる穴が現れる。

 

「運が良ければアサヒ達の側に出られると思うから自分の幸運を祈ってなさい」

 

「ま、待ってくれツイスター!」

 

ひかるは抵抗するが今の彼の力は一般人と変わらない為、抵抗は無に等しくツイスターに穴の前まで引き摺られていく。

 

「それじゃあねひかる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次会う時はこの肉体を完全に我が物とした時だ

 

「お、お前…!」

 

紫色の瞳で語りかけてくるツイスターの顔を最後にひかるは穴の中へ突き落とされる。ひかるが落ちた後穴は閉じツイスターは持っていた装置を握り潰した。

 

「あっ、勿体ねえな」

 

「そうは言ってもこれがプリズムたちに取られてアサヒとユキ達を連れて来てでもしたら厄介だから無い方がいいのよ」

 

そう言ってツイスターは指を鳴らすと周囲を覆っていた霧が晴れ、いまだにシャララボーグとの戦闘を繰り広げているプリズムとベリィベリーひかるが居ないことに気付く。

 

「ツイスター!トールはどうしたの!?」

 

「まさかツイスター…奴を始末したのか!?」

 

先程ツイスターによってドーム状の霧に閉じ込められ更にはターボマンが侵入して霧が晴れてひかるの姿がいない事から2人は最悪な想像をしてしまう。

 

「勘違いしないで。彼奴は元の世界に強制送還しただけよ」

 

ツイスターから無事であると聞かされて一安心するが次の言葉を聞かされて2人は安心感が吹き飛ぶ。

 

「じゃあ、そろそろソラにお仕置きをしないと」

 

「なっ、まだソラちゃんを!?」

 

未だにソラへの復讐心が消えてない事にプリズムはツイスターを止めようと動くもシャララボーグの妨害があってツイスターを止める事が出来ずにいた。

一方でツイスターは周囲を見渡すと工事現場の入り口付近に座り込むソラを見つける。

 

「そんな所にいたのね。今度こそ脇腹の傷の恨みを晴らさせてもらうから」

 

ソラの姿を確認するとツイスターはテンペストバトンを取り出しバトンモードにして片手で持つともう片方の手には霧で槍…では無く矢を形成しテンペストバトンを弓に見かねて構える。

 

「元友達の好であんたは新技で仕留めてあげる」

 

「ツイスターやめて!」

 

ツイスターに静止の言葉を投げるプリズムだが、ツイスターは止まらずテンペストバトンを強く弓の様に引き絞ると矢を中心に風と霧が集中していく。

 

「今度こそ報いを受けなさい。ヒーローガール!ホワイトアローッ!!!」

 

限界まで引き絞られたテンペストバトンから矢が放たれてソラに向かって地面を螺旋状に抉りながら飛んでいく。それを見たプリズムはなんとかソラを助けようとしたいが先程からシャララボーグの妨害によって助けに行けずにいたが。

 

「光り輝け!!!」

 

『ランボッ!?』

 

「ベリィベリーさん!?」

 

共に戦っていたベリィベリーが己のグローブを発光させた事でシャララボーグは目が眩み動きを止めてみせたのだ。ベリィベリーはすかさずプリズムに「行けっ!」と声を掛けるとプリズムは頷きソラを助けに走り出す。しかしプリズムの全力疾走でもツイスターの矢のスピードと比べて遅かった。

 

(やっぱり駄目、私がソラちゃんの元に辿り着く前にツイスターの攻撃が当たっちゃう…!)

 

このままでは間に合わないと悟ったプリズムはどうすれば良いかと悩んだ時、突然身体が軽くなったと錯覚するくらいに走る速度が上がった。

 

「どうして急に…まさか!?」

 

何か察したプリズムはとある方向に視線を向けると其処にはミックスパレットを持ったバタフライにその側にはウィングがいた。どうやら手足を縛られて動けなかったバタフライをウィングが開放し、バタフライはミックスパレットを使ってプリズムの速さを上げた様だ。

 

「2人ともありがとう!はあああああああああっ!!!」

 

バタフライ達にお礼を言うとプリズムは足に力を入れて一気に駆け出す。そして、矢がソラに到達するギリギリの所で彼女を抱えて救出。直後にソラのいた地面を大きく抉った。それを見たプリズムは胸を撫で下ろした。

 

「な、なんとかギリギリ…間にあった…」

 

「ぅ…あ……ぷ、プリ……ズム?」

 

「っ!ソラちゃん!?正気に戻ったの!」

 

そして先程まで自分の世界に囚われていたソラが正気に戻った事に気づいたプリズムは嬉しくなり彼女を抱きしめる。一方でソラは先程まで落ち込んでいた事から現在の状況を直ぐ理解出来ず、プリズムに抱きしめられた事にややパニックになっていた。

そんな中ツイスターはまたしてもソラが助かった事に呆然となるも直様表情が一変する。

 

「はぁ…なんなの……全くなんなの!折角後少しでイライラが晴れる所だったのにみんな邪魔して…!」

 

先程からソラへの復讐が果たせずにいた事にツイスターは腹を立てて頭を掻きむしり地団駄を踏んでいた。そんな彼女にバタフライ達が話しかける。

 

「ツイスターもうやめなよ!」

 

「そうですよ!良い加減ソラさんへの仕返しはやめて下さい!復讐は何も生みませんよ!」

 

これ以上ソラに対して危害を加える事をやめる様に言うがツイスターは「うるさい」と一蹴する。

 

「私は被害者よ。それなのに皆んなして加害者であるそいつ(ソラ)を庇うなんて本当に信じられないわ」

 

自分は全く悪くない悪いのは全てソラであると言うのに誰1人味方してくれない事に激しく苛立つ。それを聞いたソラは罰の悪そうな顔を浮かべてツイスターに話しかける。

 

「ま、待ってくださいらんこs「あんたは馴れ馴れしく私の名前を呼ぶんじゃない。私との友情を捨てた癖に」うぅ…」

 

「ソラちゃんしっかり!」

 

ツイスターからの強い拒絶にソラは先程の自身がツイスターにした事を思い出してしまい、再び心が折れそうになる。そんなソラにプリズムが労るように接していく。それを見たツイスターはつまらなそうな顔をする。

 

「…あっ、そう。プリズムもバタフライ達と同じそいつを庇い立てするつもりなんだ。それなら私も自由にやらせて貰うわよ」

 

「自由に?」

 

何やら嫌な予感が感じたプリズム達であったが、次の瞬間ツイスターは衝撃の発言を口にする。

 

「そうよ。私は今日からあんた達の敵…つまりアンダーグ帝国に着かせて貰うわ」

 

『なっ!?』

 

「ちょ、ちょっと待てよ!」

 

その言葉にその場にいた一同は驚きの声をあげる。すると真っ先に反応したのは先程まで気配を消して様子を見ていたバッタモンダーであった。

 

「急に何を言い出すかと思えば今で俺達と戦っていたお前が俺達の仲間になるだと!?巫山戯るのも大概n「いや、俺は歓迎するぜ」って、なにっ!?」

 

バッタモンダーはツイスターが仲間になる事に反対意見を出すも逆にターボマンが賛成した事に驚きを隠せないでいた。

 

「あんたみたいな強い奴が仲間になってくれたら心強いからな」

 

「マジで言ってるのかよ!?そいつはプリキュアだぞ!」

 

今まで自分達と敵対していたツイスターが急にこちらの仲間になると聞いてバッタモンダーは納得出来ずにいたが「まぁ、待てよ」とターボマンが宥める。

 

「この世界のことわざには昨日の敵は今日の友って言うじゃねえか。それにキュアツイスターの奴はお前と同じくキュアスカイの奴を憎んでいるから目的は共通しているんじゃないのか?」

 

「そりゃまあ、そうだけどよ…」

 

確かに今のツイスターはバッタモンダーと同じくソラを憎んでいる。だけど、今までの事があってバッタモンダーも簡単に割り切れずにいた。

一方でプリズム達はツイスターの発言が信じられずにいた。

 

「ま、待ってツイスター!」

 

「アンダーグ帝国に着くって…」

 

「ほ、本気なんですか!?」

 

幾ら今のツイスターが洗脳されている状態にあるとはいえアンダーグ帝国の一員になろうとする事が信じられなかった。

 

「本気よ。だって私のやりたい事を皆んなして邪魔するし揃いも揃ってソラの味方をするのよ…なら、私はあんた達を敵と見なすわ

 

「「「っ!」」」

 

ツイスターに睨みつけられたプリズム達は思わず後退りする。そんな様子にターボマンは拍手する。

 

「オーケーオーケー、元仲間達との宣戦布告お疲れ様!なら今日は俺達のアジトに一緒に来て貰うぜ」

 

「お、おい、本当に連れて行くのかよ!?そもそもアジトってキメラングのラボの事だろ?なら、まずキメラングに相談するべきだろ」

 

そう言ってバッタモンダーは未だに気絶しているキメラングに指を指す。対してターボマンはキメラングを暫く見つめる。

 

「…いや、ドクターは此処に置いていく」

 

「えっ、何でだよ!?」

 

バッタモンダーはターボマンの言葉に思わず声を荒げる。キメラングはターボマンを作り出した謂わば生みの親だ。それを切り捨てる様な行為にバッタモンダーは正気と思えなかった。

 

「生憎今のドクターは従う気はなれない。どちらかといえばこちらのキュアツイスターの命令を聞きたい気分だからな」

 

「気分!?今気分って言ったか!?」

 

訳が分からなかった。今までターボマンはキメラングの命令に忠実に聞くロボットであったにも関わらずあっさりキメラングを置き去りにしてツイスターに尻尾を振るう行動にバッタモンダーは混乱する。

 

「兎に角、帰ろうぜ。今日はもう疲れたしな」

 

「ええ、あんた達のアジトを案内してちょうだい」

 

「ええ、マジで連れて帰るのかよ…」

 

ターボマンと仲良くするツイスターの姿にバッタモンダーは呆れた表情を浮かべる。正直ツッコミたい所だらけであり置き去りにされるキメラングの事が気になるもそれはそれとしてソラの絶望する顔を見て気分が良くなる。

そしてツイスターは指を鳴らすと先程までベリィベリーと戦っていたシャララボーグが戦闘をやめ、気を失っていたワシオーンも起きてツイスターの元に降り立つ。

 

「それじゃあ、行くぜ」

 

「ま、待ってツイスター!」

 

ターボマン達について行くツイスターをプリズムが止めようとするもターボマンのマフラーから排気ガスで周囲の視界を妨げられ、排気ガスが晴れるともう既にツイスター達の姿は消えていた。

 

「ツイスター…そんな」

 

「らんこ…さん……」

 

ツイスター達はいなくなり残されたソラ達は虚無感を味わう。特にソラは自分がツイスターを攻撃した結果、彼女が自分達から離れるきっかけを作った事からプリズム達と比べて心に大きなダメージを負っている。

プリズム達はソラにどんな言葉で励ませば良いかすぐ思いつかずにいた。

 

「ぐっ…どうやら状況は最悪と言ってもいいだろうね」

 

『っ!?』

 

そんな時その場から聞き覚えのある声が聞こえた事に一同は反射的に振り返る。すると其処には辛そうな表情を浮かべて頭を抑えながら立つキメラングの姿があった。だが、その姿は先程までと異なり髪は黒に染まり瞳の色も青色になっていた。

 

「貴女はキメラング…いや、確かグランで良いんだよね?」

 

「ああ、その名前を知っていると言う事は既にヨヨから話は聞いている様だね。私の正体について…」

 

今は洗脳が解けて本来の人格に戻ったキメラング…グランにプリズムは恐る恐る話しかけるとグランはプリズムの質問を肯定する。しかし、やはりこれまでキメラングとしての敵対してきたイメージが強くプリズム達は直ぐに警戒心は解かなかった。グランもプリズム達から警戒されている事に気付きつつも両手を上に上げる。

 

「君達の警戒する気持ちは正しいよ。でも、今は私の話を聞いてくれないか?」

 

敵対する意思はないとアピールするグランの姿にプリズム達は互いに目配らせすると変身を解き話し合う姿勢を見せる。

 

「わかった。貴女の話を───」

 

聞くよとましろが言いかけた時、ましろの横に青い影が物凄い速さで飛び出しグランへと距離を詰める。

 

「お前ぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

 

「グアッ!?」

 

「「「「ソラ(ちゃん)(さん)!?」」」」

 

グランを殴り飛ばした青い影…ソラは今までにないくらいの怒りを露わにしており殴り飛ばされたグランはそのまま地面に倒れる。その光景を目の当たりにしたましろ達は驚きを隠せないでいた。

 

「お前が!お前のせいでお前のせいで‼︎私は…らんこさんを!」

 

「グッ!ガッ!ゴォッ!」

 

更に倒れたグランに馬乗りしたソラは泣きながら憎しみの籠った拳でグランの顔を殴り続ける。それも仕方ない事だ。結局グラン(キメラング)の口車に乗せられたソラはシャララを助け出せずツイスター(友達)を傷つけて絶縁状とも言える言葉を言い渡されてしまい心がボロボロとなり原因とも言える彼女に対して憎しみを抱かずにいられなかった。

 

「やめてソラちゃん!」

 

「ソラさん!」

 

「幾らキメラングが憎いからってその子はもうキメラングじゃないよ!」

 

ましろ達からやめる様に言われるも今のソラには彼女達の声は聞こえない。今のソラは様々な感情が爆発してその拳を止めずグランが気絶するまで殴ろうとするが。

 

「やめろソラッ‼︎」

 

その時辺りにピストルの発砲音に似た音が響き渡りましろ達は一瞬驚く。

一方でグランを殴り続けていたソラも突然頬に鋭い痛みが走るとともに地面に倒れる。いきなりの出来事に何が起きたのか理解できないソラだが目の前にベリィベリーが立っている事に気がつく。

 

「べ、ベリィベリーさん…?」

 

「ソラ…お前の事はシャララ隊長と同じ様に尊敬してきたが…今のお前の姿を見て心底失望したぞ」

 

「わ、私は何を…っ!?」

 

ベリィベリーからビンタを受けた事で冷静さを取り戻したソラは己が先程までグランを憎しみのまま殴っていた事を思い出し顔が青ざめる。

 

「今のお前はヒーローから遠いぞ」

 

「あ…ああ…!」

 

「「ソラ(ちゃん)(さん)!」」

 

ベリィベリーから指摘を受けたソラは頭を抱えて酷く落ち込む。それを見てましろとツバサはソラに駆け寄りあげはは心配そうにソラを見つめた後、ベリィベリーに話しかける。

 

「ベリィベリーちゃん…」

 

「すまない…私の思いつく限りではこれしか止める方法が思い浮かばなかった」

 

そう言うとベリィベリーはあげはから離れ倒れているグランに近づく。

 

「肩を貸す…立てるか?」

 

「ああ、悪いね…」

 

顔の至る所から痣が出来、唇は切れ鼻から血を流す痛々しい姿をするグランはベリィベリーの肩を借りて何とか立ち上がる。

 

「私はこいつを連れて一足先にヨヨ殿とプリンセスの所に行く…治療をしないといけないのでな。だからそっちは…」

 

「うん、ソラちゃんは私達に任せて」

 

ソラのメンタルケアについて自分達がやると答えたあげはにベリィベリーは「悪いな」と言ってグランと彼女がソラとの戦いの中で落としたツインミラージュを回収して一足先にその場を去って行く。

そしてその場に残されたソラはましろ達に慰めの言葉を貰う。

 

「ソラちゃんしっかりしてらんこちゃんは本当にソラちゃんを嫌うはずないよ!」

 

「そうですよ。らんこさんも洗脳されてて本心で拒絶した訳j「そんなの関係ありません!」ソラさん…」

 

思わず怒鳴り声を上げるソラ。今日起きた出来事がソラの頭の中を何度も甦りソラの心はボロボロになっていたのだ。

 

「私は…わたしは…キメラングの口車にのせられ…らんこさんを…傷つけてしまった…らんこさんはシャララ隊長を助けようとした筈なのにわたしは信じられなかった。わたしはヒーロー…いえ、友達失格です…!うっ、うわあああああああああああんっ!!!!」

 

感情が昂りソラの瞳から涙が流れていき地面を濡らして行く。騙されたとはいえ、らんこ(友達)を信じられなかったソラの心は完全に折れる。そしてソラのミラージュペンが消滅しスカイトーンも色が消えて灰色に染まった事が気づかず彼女はその場で泣き続けるのであった。

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