ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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第142話 パラサイアinツイスターの決着 後編

勘違いをしたパラサイアは最初から存在しない謎の声を警戒するあまりスカイ達に向かって双剣を振り下ろす。対してスカイ達も迎え撃とうとするが、そこに青いマントを揺らしながらスカイ達の前に割って入り双剣を青く光る剣で防ぐ人物がいた。

 

「なにっ!?」

 

「えっ!?」

 

「あ、貴女は!?」

 

そこに現れた人物を見て両名は驚きの表情を見せる。更にその人物は剣を握る腕に力を込めてパラサイアを押し飛ばす。

 

「はあああああああああっ!!!」

 

「くっ!」

 

とても常人からは出せない力で押し返されたパラサイアは数m後退しその際に頬を斬られたようでそこ流れる血を拭き取ると傷を作った目の前の人物を睨む。一方でスカイは自分達を助けた人物を見て思わず信じられないと言わんばかりに己の口を手で覆いながら確認する様にその人物の名を口にする。

 

「シャララ…隊長…?」

 

「ああそうだ。無事かスカイ?」

 

「っ!…シャララ隊長ッ!!!」

 

思わずその人物、シャララの背中に抱きついてしまうスカイ。対してシャララは嫌がる事なく寧ろ逆にスカイを受け入れて子供を慰める様に彼女の頭を撫でていく。

 

「また心配をかけたな。所でお前はキュアトールでいいか?」

 

「あ、はい。キュアトール…です。はじめまして…で良いんですよね?」

 

話しかけられたトールは元いた世界でもシャララとはあった事が無くこうやって初めて会い手探りをするかの様に下手な敬語を使う。そんなトールにシャララ思わず笑みをこぼす。

 

「そう畏まらなくて良いぞ。気軽に話してくれればいい」

 

「いや…そう言われましても…」

 

敬語はいらないと言われたがそう簡単に態度が崩さなかった。同年代の友達ならまだしも相手は青の護衛隊の隊長という肩書きを持ちそれに見合ったカリスマが放たれている為トールはシャララに敬意を払わずにいられなかったのだ。

 

「ランボーグにされていたがいつの間にか元に戻っているとはな。まぁ良いまとめて倒せば良いだけだ」

 

「シャララさん後ろ!」

 

再び襲いかかってくるパラサイアにトールはシャララにパラサイアが迫り来ると伝えるが、彼女は防いだり避けようとしなかったのだ。

 

「おっと、この場にいるのシャララさんだけじゃないよ‼︎」

 

「はあああああああっ!!!」

 

「なにっ!?」

 

奇襲をかけようとしたパラサイアだが上から降り注いだくる光弾の蝶の大群にパラサイアは慌てて後退して避ける。

 

「私達もいるよ!」

 

「はあっ!」

 

「とりゃーっ!」

 

更に其処へプレシャスとスパイシーにヤムヤムが3方向から襲いかかってきて、パラサイアは3人の攻撃を捌くと自身を中心に強力な風を発生して3人を吹き飛ばすと霧で鞭を作ると3人に目掛けて振るう。

 

「させるか!」

 

しかしそれを今度はブラペが現れる共にマントで弾くと彼の後ろに隠れていたフィナーレも出てきてエネルギーを貯めたクリーミーフルーレをパラサイアへと向ける。

 

「プリキュア!フィナーレブーケ!」

 

フルーレから強力なエネルギーが発射されパラサイアに向かっていくが、パラサイアはそれを避けようとせず堂々と仁王立ちをしてエネルギーの波を浴びるがまるで水が油を弾くようにエネルギー波もパラサイアの身体から弾かれ後方へと飛んでいく。

 

「カウンターとしては良いが、それでも私には届かないな」

 

「私の技も効かないのか…」

 

「マジかよ」

 

フィナーレの技が全く効かない事にフィナーレとブラペは苦々しい表情を浮かべる。

 

「さて、今度はこちらの番だ」

 

両肩に霧で出来た大砲を装備すると砲弾を撃ち込んでいくがフィナーレ達は飛んでくる砲弾を回避する。いくら破壊力が高くても単発式である上に発射する砲弾がデカい事から命中しづらかった。

 

「やはりデカければ良いものではないか…ならこれはどうだ?」

 

すると両肩に背負っていた大砲は消えると身が腕を覆うように小型のガトリング銃、ミニガンを作り出す。

 

「まさかミニガンか!?」

 

「おいおい、なんでも作れるのかよ!?」

 

先程の大砲もそうであるが剣や槍やボウガンだけでなく現代の兵器すらも霧で再現出来ることにフィナーレ達も思わず顔を引き攣らせる。

 

「言っとくが見た目だけだと思わない方が良い。ちゃんと中身も作ってあるからな!」

 

そう言うと己が作ったミニガンの威力を試そうと引き金引くと物凄い速さで破壊音が迫ってきてフィナーレ達は咄嗟に避ける。

 

「逃げれると思うか!」

 

「ぐっ!」

 

逃げるフィナーレをパラサイアは逃さず砲身を彼女に向けて引き金を弾き続けていくとその内の一発がフィナーレの足を掠り彼女は地面に倒れる。

 

「「「「フィナーレ!」」」」

 

倒れるフィナーレを見てプレシャス達は彼女を助けようとパラサイアへと突撃をしてそれぞれ4方向から殴りかかる。

 

「甘いな‼︎」

 

「「「「うわあああああっ!!!」」」」

 

殴り掛かる直前にパラサイアはミニガンを放り捨てると共に逆立ちを全身に再び風のプロテクターを纏わせて回転蹴りによるカウンターでプレシャス達4人を吹き飛ばす。更に追撃をしようとヤムヤムに向かって霧で作った剣を振るって彼女の身体を斬ろうとする。

 

「おっと、そこまでだよ!」

 

「何っ!?」

 

しかしヤムヤムを守ろうとするかのようにそこへ割って入ったのハイスペックアーマーを再び纏ったグランだ。彼女はツインミラージュの剣でパラサイアの剣を防ぐ。

 

「いやぁ、中々の戦いっぷりだよ。まさか手に入れたばかりホワイトツイスターの霧の力だけでなく風の力をそこまで使い熟すなんて大したものだよ」

 

「当たり前だ。この身体は貴様の身体よりも使い勝手がいいのでな!」

 

連続の剣撃をグランへと喰らわせるがグランもツインミラージュで何とか捌くが耐えられずツインミラージュが遥か後方へ弾き飛ばされてしまう。パラサイアは丸腰となったグランの胴体を切り裂こうと自身の剣で切り掛かる。

 

「使い勝手が良いのは私のアーマーも負けてない!」

 

だがそうはさせまいとグランは背中にあるウィングがバラけて6枚の鋼鉄の剣となりパラサイアへ襲い掛かる。しかし、パラサイアはハイメットの4本のアームに加えて剣裁きで迫り来る6枚の剣を防ぐ。グランは剣を飛ばしながらその内の2本を手に取り直接パラサイアに向かって振るう。

 

「全く、こんなに素晴らしいアーマーを作ったのに褒め言葉とか無いのかい!?」

 

「当然の事だ。50年お前を器として使ってきてハイスペックアーマーは素晴らしかったがそこに現れたプリキュアと言う強力な戦士の身体を比較したら断然こちらの方が強さを求めるアンダーグ帝国のNo.3である私に一番相応しいのでな!」

 

激しく剣をぶつかり合う中でパラサイアはグランとツイスターを比較する。それを聞いたグランはイラッときたのか眉がぴくりと動く。

 

「この私の身体を50年間乗っといてそんな発言をするとは私に愛着というのはないのかな?」

 

「何を言うか。あらゆる武器を作り絶対的な防御を持ち合わせる身体を手にした今、貴様の身体に興味はない。それ故にお前を簡単に葬れる!」

 

そう言うとパラサイアは剣をハルバードへと変化させてグランに向かって大きく振り、グランは防御するも質量の差で吹き飛ばされる。そこからトドメを刺そうとパラサイアはグランへと迫りハルバードを振る。

 

「クククッ、なら私の天才的な頭脳を捨てたことを後悔すると言いベリィベリー君!」

 

「おおっ!」

 

「なにっ!?」

 

するとグランの呼び声にベリィベリーが反応してパラサイアの前に入り込む。パラサイアも突然のベリィベリーの出現に驚き隙が生まれる。そんなパラサイアにベリィベリーはグローブに強力な電撃を帯びる。

 

「光り輝け‼︎」

 

「ぐあああっ!?貴様、よくも目を!」

 

閃光玉のように激しく光った事でパラサイアは目が眩んでしまい動きを止めてしまい、両足に光の鞭が巻きつかれる。

 

「捕まえたわよ!オラアッ!!!」

 

パラサイアの足を光の鞭で縛ったのはローズマリーであった。彼は力の限りパラサイアをぶん回すと空中に放り投げ、そこにオレンジ色の光がパラサイアへと突っ込む。

 

「ひろがる!ウィングアタークッ‼︎」

 

「ぐああああああっ!?」

 

空中で身動きが取れないパラサイアにウィングの突進が決まると更にそこへワシオーンが飛んできてパラサイアの身体を足で掴むと一気に地面に向かって急降下する。

 

「オオオオーンッ!!!」

 

「ガハッ‼︎」

 

そのまま勢いよく地面に叩きつけられたパラサイアは全身にダメージを受け思わず悶絶仕掛ける。

それを見ていたグランはまるで悪戯が成功した悪ガキみたいに笑う。

 

「アーハハハハッ!作戦成功だ!そして思った通り。どうやら君は自分の弱点に気づいてないみたいだね」

 

「弱点…だと…!?」

 

この無敵とも言える霧と風の力に弱点があると聞かされパラサイアは思わずそんな馬鹿なと声をあげそうになる。

 

「君自身その風と霧の力に過信している所為か気づいてないようだけど、その2つの力は同時に使う事は出来ないみたいだね。その証拠に先程シャララ隊長の剣を受けた際に君の身体を守っている筈のプロテクターは機能せず君の頬に傷をつけたからね」

 

「っ!」

 

グランの指摘にハッとなり思わず頬に手を当てると頬に血が流れていることに気がつくと同時にグランの話を納得せざる得なかった。

 

「漸く気づいた様だね。どちらとも大した能力だけど両方を同時に使えない辺りまだまだ…と言うか自分で使っておいてそこに気付かない所を見ると君もまだまだって所だねぇ」

 

「舐めるなぁ!!!」

 

「オオンッ!?」

 

グランに煽られたパラサイアは顔を歪めると全身から竜巻を放ち、パラサイアを押さえつけていたワシオーンは吹き飛ばされてしまう。

 

「貴様の言う通り今は同時には使えない。だが、私ならそう遠くない日にこの2つの力を併用する事が出来る」

 

自信満々に答えるパラサイアの発言は恐らく出まかせではなく確信あっての事だろう。事実パラサイアは乗っ取ったツイスターの身体を本人以上にその実力を引き出し戦いの中でより強くなっている。

 

「悪いけど、そんな日は来ないよ!」

 

「私達の友達の身体を返して!」

 

再びパラサイアの動きを止めようとバタフライとプリズムが投げキッスと光弾を連続で放つがそれをパラサイアは再び風のプロテクターを纏う事で無効化する。そこから更にプレシャス達も攻撃を繰り出すが効果はないだろう。

 

「くっ、一体どうすればパラサイアをツイスターの身体から引き剥がせるんですか!?」

 

「グラン!お前なら何か良い案が思い浮かんでいるんじゃないのか!?」

 

このまま攻撃を続けてもあまり効果は無いと判断したスカイとトールはグランに何か方法は無いかと尋ねる。

 

「頼ってくれるのは嬉しいけど、生憎この私でもパラサイアをツイスターから引き剥がす方法については思い浮かばないんだよね」

 

「そんな!」

 

「おい、お前この前まで敵だった時は結構頭が回って俺たちを追い詰めてたのにそれが味方になると弱くなるってゲームのキャラかよ!」

 

現状プロテクターの攻略法を思い付かないグランにトールは思わず悪態を吐く。それを聞いたグランは一瞬ムッとなるも直ぐに表情を緩め口を開く。

 

「ほお、そんな事言っちゃうのか。折角プロテクターの攻略法とパラサイアを引き剥がすヒントを思いついたのになぁ。もう教えてあ〜げない♪」

 

「申し訳ありませんでしたグラン殿‼︎不肖キュアトール‼︎猛省いたします‼︎ぜひお聞かせ願いたい‼︎」

 

「トール…」

 

物凄い速さで掌を返し土下座して謝罪するトールにスカイは呆れた表情を浮かべるのに対してグランは彼の姿を見て気分を良くする。

 

「良いかい。まずパラサイアをツイスターから引き剥がす方法についてだが単純な話かつてトールが私ことキメラングだった時に強力な技を与えた事でパラサイアが潜むハイメットが外れる事が出来たんだ。今回も同様に強力な技をツイスターに叩き込めばハイメットは外れるだろうね」

 

「それなら私とプリズムのアップドラフトシャイニングやウィング達のタイタニックレインボーで!」

 

パラサイアを引き剥がせてツイスターを正気に戻せるとスカイ達は希望を見出すが、グランが「待った」と声を出す。

 

「まだ話は終わってない。それをするには先ずパラサイアの身体を覆っている風のプロテクターだ。これに関しては推測だが同様かそれ以上の出力の風、まぁ例えるなら右回転する竜巻を左回転する竜巻をぶつけて相殺して消滅する様にやれば良いって事だ」

 

「竜巻って…確かにグランってツイスターのデータを持っていたよな?それで何とかならないか?」

 

以前自分達のデータを収集していると言っていた事から何かしらツイスターの力に因んだ装置や発明品を使っているのではとトールは考えるがグラン悔しそうな顔を浮かべる。

 

「期待に応えられなくて悪いね。私としても普段なら色々と対策のために用意するけど今回の事態は想定外だからどうすることもできないよ」

 

「そんな…ならどうすれば…!」

 

準備が良いグランですら今回のパラサイアに対抗する為の物を用意出来ないと聞いてスカイは頭を抱える。一方でトールもスカイと同様に…という訳でなく何やらぶつぶつと呟いている。

 

「ツイスター…プロテクター…右回転、左回転…竜巻…相殺…」

 

先程グランが説明した中にあった一部単語を反芻するかの様に呟いていたのだ。

 

「竜巻を相殺、同様の威力の竜巻…竜巻、暴風、嵐、テンペスト…テンペストバトン…ッ!」

 

すると連想ゲームの様にトールはテンペストバトンと発すると同時にかつてツイスターが2度目に自分の世界へやってきた時にあった出来事を思い出す。

 

「そうだ!テンペストバトンだ!」

 

「え、なに?」

 

「テンペストバトンって確かツイスターの武器のことですか?」

 

突然声を上げるトールに一同は不思議そうに彼に尋ねるとトールは「ああ」と返事を返す。

 

「思い出したんだよ!ツイスターのテンペストバトンって前に俺の世界でヒューストムと戦っていた時に奴の風を吸収して風の檻に囚われていたオーロラを助けたんだ」

 

「えっと、ヒューストムって誰ですか?」

 

「へぇ、私の知らない所でそんな事があったんだ」

 

トールの話を聞いて首を傾げるスカイを他所にグランは興味深そうに聞く。確かにトールの言う通りテンペストバトンには対象の風を吸収し解析して同様の風を放つことが出来るのだ。そうすればパラサイアの風のプロテクターを破ることが可能だろう。

 

「でも、どうやってテンペストバトンを?持ち主であるツイスターはパラサイアに乗っ取られているからテンペストバトンを手に入れる事は…」

 

「そ、それは…」

 

そうである。テンペストバトンはツイスターの専用アイテムで彼女の意思じゃ無いと召喚出来ない様になっているのだ。そのツイスターは今パラサイアに乗っ取られているからテンペストバトンの召喚は現在不可能となっていてスカイ達はどうしたらいいかと再び頭を悩ます。

 

「なにこの世の終わりみたいな顔をしているんだい?要するにテンペストバトンを手に入れればプロテクターを破れるって単純な話だよ」

 

「貴女は状況をわかっていないんですか?その持ち主のツイスターがパラサイアに乗っ取られている以上テンペストバトンが使えないじゃないですか」

 

状況が未だに理解してないのかグランに説明をするスカイだがグランに呆れた表情を向けられる。

 

「君達こそわかってないのか?そんなものツイスターにお願いすれば良いじゃないか」

 

「ツイスターに…」

 

「お願いだって…?」

 

お前は何を言っているんだと言わんばかりの眼差しをグランに向けるスカイとトール。対してグランはその眼差しを向けられてやれやれと言わんばかりの表情を浮かべる。

 

「君達だって見ただろう。私がキメラングであった時にヨヨが私に声をかけたことで僅かであったが私自身の人格が表に出て来られたんだ。科学的根拠はないがあの時私はヨヨとの絆のお陰で一瞬だったけど私は元に戻れたんだ。そして君達はその絆の力を使って私たちと戦って奇跡を起こしたんだ」

 

「「絆の力」」

 

絆の力と聞いて不思議とスカイ達は納得する。自分達もこれまで変身や仲間と放つ合体技も友達との絆が大きく関わっていたのだ。

 

「やってみる価値はゼロじゃないよ」

 

「…トール!」

 

「勿論だ!」

 

グランの言葉を聞いて自信が付きプレシャス達と戦っているパラサイアの方に振り向く。

 

「ツイスター!この声が貴女に聞こえている筈です!」

 

「そうだ!そんな寄生虫野郎にいつまでも良い様にされないでくれ!」

 

「突然何を言い出すんだ?」

 

戦闘を繰り広げているパラサイアは突然自分に向かって話しかけてくるスカイ達にパラサイアは理解出来なかった。一方でプリズム達もスカイ達の意図が読めたのか2人に続いてパラサイアへ声をかける。

 

「お願いツイスター起きて!」

 

「邪悪な力に負けないでください!」

 

「皆んなツイスターの事を待っているよ!」

 

プリズム達もスカイ達と同様にパラサイアの中にいるツイスターへ呼びかけるがその行動にパラサイアは鼻で笑う。

 

「はっ、無駄だ。キュアツイスターの意識は深い所にいる。奴が貴様達の呼びかけに答える事は不可能だ!」

 

「そんな事はありません!ツイスターは貴方なんかに負けません!私達はツイスターの強さを一番理解しているんです!」

 

今はまだ意識は目覚めない。だがスカイ達はツイスターの強さを一番知っている為必ずツイスターの意識は出てくると信じていた。

 

「愚かな、だったらそのまま幻想を抱いて消えろ!」

 

『スカイ!』

 

良い加減鬱陶しくなったのかパラサイアは攻撃をするプレシャス達を吹き飛ばすとスカイへとツッコミそのまま霧の剣を作り出しスカイの顔目掛けて突き出した…筈だった。

 

「なに…?」

 

「これは…?」

 

突き出されたその剣でパラサイアはスカイの顔を貫くつもりだった。だが、実際は顔に突き刺さる5cm前に剣は止まりパラサイアは押しても引いてもまるで映像を一時停止するかの様にその場に留まって動かなかった。

そして更に驚く事が起きる。パラサイアが持つ霧の剣は彼の意思とは関係なく形を変えてそれはスカイ達が今欲する物へと変わる。

 

「これは…テンペストバトン!?」

 

「馬鹿な!?何故私の意思とは関係なくこの武器が!?」

 

霧の剣がパラサイアの意思とは関係なくバトン形態のテンペストバトンに変わった事にパラサイアを含めて一同は驚く。そんな中トールは直ぐに変わった理由について察する。

 

「ツイスター…ツイスターが俺たちの呼び声に答えてくれたんだ!スカイ!」

 

「はい!はあっ!!!」

 

「グオッ!?」

 

パラサイアが状況を飲み込めず混乱している隙にスカイはパラサイアに掌底を決めると同時にテンペストバトンを手に入れると直ぐにトールへ投げ渡す。

 

「トール!お願いします!」

 

「任せろ!ちゃんとツイスターの技は見ているからバッチリ決めてやるぜ!」

 

テンペストバトンを受け取ったトールはバトン形態からハート形態に変形させるとスカイとプリズムの背後に立つ。

 

「プリズム!ツイスターを…らんこさんを取り返しましょう!」

 

「うん、私達でらんこちゃんを!」

 

2人もそれぞれスカイミラージュを取り出して技の準備に取り掛かる。それに対してパラサイアは再び風のプロテクターを纏うと同時に両腕に竜巻を作り出す。

 

「この身体を返してなるものか!マキシマムストームッ!!!」

 

両腕をから放たれる強力な竜巻きがスカイ達に向かって飛んでいくが3人は冷静にスカイミラージュとテンペストバトンを強く握る。

 

「らんこさんは返して貰います‼︎」

 

「「その通り(だ)‼︎」」

 

3人は必ずツイスターを取り戻すと決意を抱くとスカイとプリズムはスカイトーンをスカイミラージュに装填し、トールはテンペストバトンに自身のスカイトーンを装填する。

 

「うおおっ!?」

 

「「ああああああっ!!!」」

 

すると如何だろうか従来のツイスターと違いトールの持つテンペストバトンは電撃を帯びた竜巻が放たれ、それを浴びたスカイとプリズムは悲鳴を上げる。

 

「スカイ!プリズム!」

 

「一体何が起きているんだ!?」

 

全身に電流が走り苦しむスカイとプリズムにウィング達は心配する。一方でグランは冷静に状況を見る。

 

「本来テンペストバトンはツイスター専用アイテムだ。その為彼女以外が使うとテンペストバトンに不具合が起きているんだろうね」

 

「そんな…なんとかならないのか!」

 

「落ち着け、スカイ達を信じるんだベリィベリー」

 

苦しむスカイ達を見てベリィベリーは何も出来ない己を憎み、そんな彼女をシャララが宥めているとスカイ達はなんとポーズを取る。

 

「ぐっ…まだです…!」

 

「絶対に…らんこちゃんを取り戻す…!」

 

意識を失いそうになりかけるもスカイ達は倒れぬ様に足に力を入れて踏ん張りながら身体からそれぞれ青と白のオーラを放つ。

 

「ひろがる勇気!」

 

「輝く希望!」

 

「嵐を起こす絆と共に!」

 

トールが更にエネルギーを照射する。そして、スカイとプリズムが手を繋ぐ。

 

「「エクストリーム!」」

 

「ツイスターズ!!!」

 

スカイとプリズムの空いている手を突き出すと目の前に三つのリングが出現し、それが重なると青、緑、白のエネルギーが放出されてパラサイアの放つ竜巻にぶつかる。

 

「無駄だ!お前達ではこの私には勝つ事は不可能だ!」

 

そう言うと更にパラサイアは竜巻の出力を上げてエクストリームツイスターズのエネルギーを少しずつ押し返していく。このままではスカイ達はやられてしまう。そう思った瞬間だ。

 

「「「プリキュア・MIXハートアタック!!!」」」

 

「プリキュア・デリシャスフィナーレ・ファンファーレ!!!」

 

「なにっ!?」

 

その時、別の方向から強力なエネルギーが竜巻に命中する。パラサイアはエネルギーが飛んできている方向を見るとそこにはプレシャス達4人が立っていた。

 

「貴様ら!」

 

「スカイ達だけに戦わせないよ!」

 

「ツイスターは私達の友達でもあるんだから!」

 

「その通り!絶対取り戻すから!」

 

「皆んな!力を入れろ!」

 

プレシャス達のエネルギーが加わることでパラサイアの放つ竜巻が今度は逆に押し返されていく。

 

「馬鹿な…こんなことが!有り得ん!」

 

自分が押し負けるなど絶対認めたくないとパラサイアは更に竜巻の出力をあげようとするも。

 

「ダメ出しに喰らいたまえ!マキシマムサンダー!」

 

「なっ、貴様ーッ!!!」

 

更にそこへアーマーをウィングを備えたジェットモードから両肩にキャノンを装備したキャノンモードに変えたグランが両肩のキャノンから強力な電撃が放たれて一気に追い込む。

 

「こんな馬鹿な…この私が…このわたしがアアアアアアアアアアッ!!!!」

 

完全に押し負けたパラサイアはエクストリームツイスターズによってプロテクターによる防御無視のエネルギーやプレシャス達とグランの技も同時に受けて光の中へと消える。

そして光が晴れるとそこには半壊したハイメットと髪の色と衣装は白から元の緑色に戻って全身ボロボロになって倒れているツイスターの姿があった。

 

「ツイスター‼︎」

 

身体に痺れがまだ残っているにも関わらずスカイは倒れているツイスターの元へ向かうと彼女を起こして呼びかける。

 

「ツイスター!起きてください!私は貴女に謝りたい事があるんです!私があの時貴女を殴って大怪我をさせて…それで私、わたしは…!」

 

目を閉じているツイスターの顔を見てスカイは懺悔するかの様に涙を流していく。そんなスカイの涙がツイスターの頬に落ちるとゆっくりと彼女の瞼が開きスカイの頬を撫でる。

 

「まったく…こまくが破れるでしょうが…」

 

「つ、ツイスター!よ、良かったああああああっ!!!」

 

「こら、そんなに泣かないの」

 

目を開けるツイスターを見てスカイは彼女の身体を強く抱きしめて先程よりもわんわんと泣き出し、ツイスターはスカイの背中を摩って宥めようとする。

 

「よかった…ツイスターが戻って…」

 

「ええ、本当に良かったです!」

 

プリズムとウィングは安心して胸を撫で下ろす。一方でバタフライはトールとベリィベリーに話しかける。

 

「トールとベリィベリーちゃんは行かなくて良いの?」

 

「俺は後にする。今は2人をそっとしてやりたい」

 

「私もだ。今のあの2人の間にとてもでは無いが入り辛いからな」

 

2人は正直今すぐスカイと同じ様にツイスターの身体を抱きしめてやりたいが、スカイはツイスターに手を出した事の罪悪感の他に彼女から絶交してしまった事もある為、今はスカイの気が晴れるまでそっとしておくトールとベリィベリーであった。

そんな少し離れた場所に放置されてある半壊したハイメットから声が漏れる。

 

『ぐっ…こんな事が…この私がこんな目に遭うとは…!』

 

先程の全員による一斉攻撃を受けたパラサイアは満身創痍な声を漏らしており、全員がツイスターに意識を向いている間に撤退しようと壊れたハイメットを浮かせてその場から去ろうとする。

 

「おっと、逃げようたってそうはさせないよ」

 

『がっ!』

 

しかしそこへグランがハイメットを足で押さえつけてパラサイアを逃がさない様にその場に固定する。その後ろにはシャララやワシオーンの他にデリパ組も囲む様に立っていた。

 

「さてパラサイア、君には私の体を50年も住んでたんだ。50年分の家賃をその身体でじっくりと払ってもらおうかな♪」

 

「流石もと悪党、良い笑顔を浮かべているな」

 

とても味方とは思えない悪い笑みを浮かべるグランにシャララは若干引いていた。

 

「それでそのパラサイアはどうするの?」

 

「このまま放置する訳にはいかないわよね」

 

「そうね…やはりどこか安全な場所に隔離した方がいいわよね」

 

パラサイアのこれからの処遇について一同は如何するか悩んでいるとグランが答える。

 

「そりゃ勿論貴重なアンダーグ帝国の住人だ。この私がしっかりと50年分の家賃としてこの先はモルモットとしてこの私が「グラン避けろ!」っ!」

 

その時、シャララの切羽詰まった声にグランは一瞬驚くも咄嗟に後退するとグランがいたところに丸鋸、ではなくホイールが飛んでくる。それを見たスパイシーは何かに気づく。

 

「これって…まさか!」

 

「おい、あれを見ろ!」

 

ホイールが飛んできた先にいち早く気づいたブラペは一同にそこを見る様に指摘する。すると、そこにはスパイシーとバタフライの手でスクラップにした筈のターボマンが全身ツギハギになって立っていたのだ。

 

「ギギ…ターゲット確認」

 

「ターボマン!?なんで復活しているの!?」

 

「おいおい、確か君とバタフライが倒したって話だろ。まさか見栄張ってたのかい?」

 

「いや、ちゃんと倒してたから!」

 

此処へ合流する際にターボマンは確かに倒したとスパイシーとバタフライは言っていた。だが、その事実とは裏腹に目の前にはターボマンが健在しているが様子がおかしい。

 

「しかし、あの見た目はなんなんだ?」

 

「まるでホラー映画に出そうな見た目ね」

 

全身に棘を生やして更には所々ツギハギがしてあってまるでフランケンシュタインの怪物やゾンビを彷彿とさせる。尚、その見た目にフィナーレは顔を青ざめていた。

 

「ターゲット確認、排除行動二移行スル」

 

「不味い!皆んな避けろ!」

 

前まであった調子づいた口調と感情は消え、エンジンを激しく鳴らしてターボマンは一気にプリキュア達に向かって突撃するがグラン達は咄嗟に道を開ける様に左右に避けて衝突を免れる。

しかし、その先にスカイと彼女によって身体を支えて貰っているツイスターの姿があった。

 

「スカイ!離れて!」

 

「うわっ!?」

 

咄嗟にスカイを突き飛ばすツイスター。その2人の間をターボマンが突っ込んでいき衝突しなかったが猛スピードで走った事により衝撃が発生してスカイとツイスターはそれぞれビルの壁やガードレールに身体を叩きつけられる。

 

「スカイ!」

 

「私は大丈夫です。それよりバタフライはツイスターを回復させてください」

 

先程までツイスターはパラサイアに身体を乗っ取られていて彼女を取り戻す為とはいえ自分達の技を喰らわせた事でツイスターの身体にはダメージが溜まっていて碌に身動きが取れない状態なのだ。その為、スカイは自身よりもツイスターの保護を優先を仲間達に促したのだ。

 

「任せて!2つの色を「ターボレーザー」きゃっ!」

 

「バタフライ!」

 

ミックスパレットを使おうとしたバタフライを妨害するかの様にターボマンはマフラーからレーザーを放ちバタフライを襲う。そんな光景をハイメットからパラサイアが見ていた。

 

『ターボマンから感じるこのアンダーグエナジーは…そうか奴か』

 

復活したターボマンから発せられるアンダーグエナジーに見覚えがあるのかパラサイアは機嫌を良くする。

 

『くくっ、なら奴が用意したこの好機は有り難く利用させてもらう!』

 

「なっ、パラサイア動くんじゃない!」

 

半壊したハイメットを浮かしてターボマンへと飛ぶパラサイアにグランはツインミラージュの剣を槍投げの様に投げてハイメットに突き刺すがその瞬間にハイメットからはアンダーグエナジーの様なものが飛び出てターボマンの身体を包み込む。

そして、アンダーグエナジーに包み込まれたターボマンは先程よりも身体が一回りも二回りも大きくなり人型であったシルエットは変化して蜘蛛の様な姿になる。

 

『さぁ、ラストバトルと行こうか』

 

ターボマンと融合して巨大な蜘蛛と化したパラサイアは自分を追い詰めたプリキュア達を見下ろしそう宣言するのであった。

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