ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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第21話 翼の戦士、キュアウィング登場

プニバード族の少年ツバサはソラからエルを託されたが己の油断でエルがスリングに乗り込みスカイとプリズムを追って街へ向かってしまう。そのためツバサもエルを保護しようと街へ向かった。

街へ到着したツバサが見たのはランボーグのエネルギー砲で吹き飛ばされたスカイとプリズムの姿だった。そして、2人にトドメを刺そうとした所を見てツバサは思わず声を上げる。

 

「カバトン!2人に手を出すな!僕が相手だ!」

 

だが、カッコつけた台詞を言ったものの、何も戦闘能力を持たないツバサは一目散にランボーグから逃げるしか無かった。

そんな時にツバサの元へ探していたエルがやってきて彼女の乗るスリングに乗ってその場から離脱しようとする。しかし元々スリングは1人用である為、ツバサが乗った途端に飛ぶ速さが物凄く遅くなるとあっという間にランボーグに捕まり中へ囚われてしまった。

そして、己が足を引っ張ってしまった事に悔やんでいると、2人の元へカバトンがやって来る。

 

「お前、スカイランドのプニバード族だろ?」

 

「それが何だ?」

 

カバトンの質問に対し、せめて強気な態度で答えるとカバトンは馬鹿にする様に笑う。

 

「聞いたことあるぞ。確か空を飛べないダサダサな鳥だってな!」

 

「っ、エルちゃんは渡さないぞ!どうしても欲しいと言うならこの僕を倒してからに…」

 

だが、開始僅か5秒でツバサはノックアウト。エルはカバトンに捕まってしまう。

 

「うぅ〜」

 

ツバサは己の非力さを憎んだ。もっと自分に力があればエルは捕まらずに済んだと嘆く。そんなツバサをカバトンは嘲笑いながら部屋から出ていき、エルはツバサに泣きながら助けを求める。それを見たツバサは嘆くのをやめてエルを取り戻そうと後を追おうとした瞬間、床に穴が空きスリングと共に真っ逆さまに落ちてしまった。

 

「うわあああああああっ!!!」

 

「へっ?…ブッ⁉︎」

 

そんな時にタイミング良く穴から侵入しようとしたツイスターがいたので彼女の顔へと覆いかぶる形で掴まり、そのままランボーグの中へと戻って来る事ができた。

落ちて直ぐ戻って来れた事にツバサは彼女にお礼を言おうと思い振り返ると……

 

(え、こ、この人は⁉︎)

 

其処にいるのがツイスター(らんこ)であると気付き、同時にましろが言っていた自分を倒しに来るということを思い出す。そのためツバサは慌てて何処かへ隠れようと思ったが、壁に体をぶつけて痛がる彼女の姿を見て心配になるとツバサは人間の姿になって話しかける。

 

「だ、大丈夫ですか⁉︎」

 

「あたたたっ……ええ、頭痛はするけどこれくらいへい…き……?」 

 

そして、話しかけられたツイスターはツバサを見て一瞬目を丸くする。

 

「あんた……誰?」

 

「えっと、僕はツバ「ツバ…?」

 

自身の名を告げようとした瞬間、ツイスターが目を細める。それに気づいたツバサは慌てて訂正する。

 

「あ、い、いえ!僕の名前はツバ……そう、ツバクロウです!」

 

「ツバクロウ?…何だか変わった名前ね」

 

ツバサの誤魔化しに少々違和感を感じるツイスターであるが、どうにか納得して貰えたようで彼は胸に手を当てて安堵の息を吐く。

 

「それよりもツバクロウはどうして此処に……まさか、逃げ遅れて捕まったの⁉︎」

 

「えっと……はい、まぁ」

 

嘘をつくのは心苦しいが、彼女に正直に話すと怪しまれてしまうと思ったツバサは取り敢えず彼女の質問に対して肯定する。

 

「まさか、豚男とマッドサイエンティストはこんな関係無い子も攫うなんて…許せないわ」

 

一方でツイスターもツバサをこんな逃げ場の無い上空へ監禁したと思い込み、ますますカバトンとキメラングに対しての怒りを募らせる。だが、今はそれよりも此処に捕まっているエルの捜索を優先する事にする。

 

「ねぇ、ツバクロウは此処で紫色の髪を生やした赤ちゃんを見なかった?エルって名前なんだけど…」

 

「あ、それなら此処にいました。でも、僕の力不足でカバトンにエルちゃんは攫われてしまって……」

 

「………」

 

ツバサの話を聞いてツイスターは改めてツバサの体をよく見る。そこには所々打撲の痕が見られた。その傷は彼がエルを助けようとした紛れもない証拠であるとツイスターは理解する。

 

「……よく頑張ったわツバクロウ。あなたは自分の出来る事をやり遂げたわ」

 

「え、でも、僕は……」

 

全く役に立たなかったと言おうとするが、ツイスターは首を横に振って否定する。

 

「そんな事ないわ。あの豚男に立ち向かうには結構勇気がいる事よ。でも、大丈夫。後は私…キュアツイスターに任せて」

 

ツイスターはカバトンに立ち向かったツバサを褒めると、ツバサもあまり褒められる事に慣れていないのか照れた顔を見せる。

 

「あ、それとなんだけど……オレンジ色の小さな丸っこい鳥を見なかった?エルと一緒に此処に吸い込まれる所を見たんだけど」

 

「えっ⁉︎」

 

先程まで照れた表情は一変し、ツバサの顔は青ざめる。この時ツバサはましろ経由で自分がプニバード族であると伝わっていると思っていた。そのため、此処でその鳥は自分だなんて明かしたら自分がツバサという事を彼女に明かしてしまうと同じである。

 

「さ、さぁ、見ませんでしたね」

 

その為、鳥の姿についても名前と同様に嘘を吐く羽目になる。とは言ってもツバサは彼女を騙す事になってしまうのが少し心苦しかった。

 

「そう?…まぁ良いわ。取り敢えずあなたは此処にいて、私は何処かにいるエルとオレンジの鳥を探してくるから」

 

そう言ってツイスターは今いる部屋から出て行こうとするが、

 

「ま、待って下さい!僕も一緒に行かせて下さい!」

 

ツバサも彼女と同行したいと申し出る。対して彼女はツバサの方に振り返ると目を細めて口を開ける。

 

「…あなた、自分が何言ってるかわかってる?この部屋の外にはあなたに怪我をさせた豚男に人の尊厳を無視するイカれ科学者がいるのよ。そんな所に連れて行けないわ」

 

「お願いします!僕1人だけ何もせず此処にいるのは嫌なんです!…それに、あの時エルちゃんに助けを求められたのに助けることが出来なかったのが悔しいんです…あなたの邪魔はしません。ですから僕も連れて行ってください!」

 

頭を下げて彼女に同行する事を頼むツバサ。そんな彼の姿をツイスターはしばら見つめるとため息を吐く。

 

「……はぁ、仕方ないわね。まぁ、下手に此処に残したらあいつらがやってくるかもしれないから側にいた方が守りやすいわね……良いわ。だけど私の言う事は必ず守って」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

こうしてツイスターはツバサと共にカバトンに攫われたエルを探しにランボーグの中を捜索するのであった。

 

──────────────

 

その頃、地上のソラシド市の街では爆発や響き建物や道路が壊れ、辺りにレーザー光線や光弾が飛ぶ。

そして、中心には……。

 

「はああああああっ!!!」

 

「やああああああっ!!!」

 

《アーハッハッハッハッ!!!》

 

スカイとプリズムにキメラングの操る5機のドローンが戦っていた。

なぜ、こうなっているのかはツイスターがランボーグへ突入する数分前に遡る。

スカイとプリズムとあげはが街の中でエルとツイスターを探していた

 

「エルちゃんとツイスターは一体何処にいるんですか!?」

 

先程から街の中を探しているスカイ達であったが、一向にエルやツイスターと巡り合わせやらない事に焦りを感じ始めていた。

エルなら動いているから偶々会えないだけかもしれない。しかし、ツイスターは恐らく重症で動けないだろう。それにも関わらず中々会う事が出来ない。もしかしたらツイスターはあの時の攻撃で…とスカイは嫌な想像をして顔を青ざめる。

そして、スカイの顔を見たプリズムは彼女の不安な気持ちを感じて一瞬不安になる。しかし、それなら直様冷静になる必要があると感じて落ち着いた表情になってあげはの方に視線を向ける。

 

「あげはちゃん……お婆ちゃんにミラーパッドでエルちゃんとツイスターの今いる場所について聞いてくれない?」

 

「ヨヨさんの不思議な鏡だね!オッケー、早速聞いてみるよ」

 

ましろの頼みを聞くとあげははスマホを取り出してヨヨに連絡しようとした時だ。少し離れた所から緑色の旋風が見えた。

 

「なに、あれは⁉︎」

 

突然の現象にあげはは混乱する。もしかしてカバトン達が何かをしたのかと思い込むが、スカイとプリズムはあの風に見覚えがあった。

 

「もしかして…スカイ!」

 

「ええ、間違いありません。あれはツイスターです!」

 

「え、アレってツイスターの⁉︎…あっ、だとしたらあの場所にいるのかも!」

 

3人は旋風の位置を確認すると其処に向かって走り出していく。そして、もう直ぐ到達しそうな時だった。

 

《おや、スカイにプリズムじゃないか》

 

「「その声は!?」」

 

「え、なに?」

 

スカイとプリズムが聞き覚えのある声を耳にし、咄嗟にその方向へ振り返ると其処にはキメラングのドローンが5機飛んでいる。

 

「「キメラング!」」

 

自分達と戦う敵のキメラングがドローンである物の姿を見せた事に警戒する。

 

「何あれ、最新型のドローン?」

 

一方であげははキメラングとは一度も会った事がない為、目の前を飛ぶドローンが何なのかさっぱりであった。

 

《おや?どうやら、初めて見る顔も居るみたいだから自己紹介といこう》

 

そう言ってキメラングは5機のドローンを巧みに操り、スカイとプリズムとあげはを囲う様に飛ぶ。

 

《100年に一度の天才!いや、天災!将来は悪の華を咲かせる!狂気のマッドサイエンティスト、その名も……ドクター!キメラングッ!!!》

 

そう言って周囲にあるビルの壁に向かってレーザー光線を放ち大きくDr.キメラングと焼き刻んだ。

 

「「……」」

 

「な、何だか、随分テンションがアゲアゲだね」

 

キメラングの前回よりも派手になった自己紹介にスカイとプリズムは先程までの警戒が馬鹿らしく思えるくらいに呆れた表情を見せ、日頃テンションアゲアゲなあげはもキメラングのテンションについて行けなかったようだ。

 

《ありがとう。今のは感謝の言葉として受け取るよ》

 

「あー、それはどうも…」

 

「あ、あげはちゃん一応敵なんだけど…」

 

「え、そうなの⁉︎」

 

先程までの雰囲気から全然敵意を感じなかった為、彼女は敵だなんて全く考えていなかった為、プリズムの発言を聞いて驚きの声を上げる。

 

《君たちと談話をするのも良いけど、私はツイスターに用があるんで此処らで失礼するよ》

 

「待って下さい!今ツイスターって言いましたか?」

 

ドローン達はその場から離れようとしたがスカイの待ったと言う言葉に反応して振り返る。

 

《ああ、君らより先に彼女の近くにいた1号機が接触したんだが交渉に失敗して1号機が破壊されたんだよね…はぁ、お気に入りだったのになぁ…》

 

「交渉って?」

 

キメラングの交渉という言葉にプリズムは眉を顰めながらも詳しく内容を聞こうとする。

 

《簡潔に言えば今彼女は重症で腹にどでかい金属の破片が突き刺さって血を流しているんだよ。早く治療しないと最悪死ぬから治療しないかって相談したんだ》

 

「「「なっ⁉︎」」」

 

キメラングの話に3人は衝撃を受ける。先の旋風はツイスターの物だと分かったが、そのツイスターは今身体の状態が大変な事になっていると知り3人は焦りの表情を見せる。

 

「まさか、ツイスターはもう捕まえたの⁉︎」

 

《いやいや、とんでもない。彼女は私が治療してやろうと善意で声をかけたら彼女、私のドローンを一機壊したんだよ…酷いと思わないか?》

 

「どの口が言いますか!?」

 

どうせ治療する代わりに自分の実験台になれと言ったのが容易く想像できる。スカイとプリズムはそんなキメラングのドローンを強く睨む。

 

《おお、怖い怖い…君たちと話を続けるのは悪く無いけどその間にどんどんツイスターの容体が悪くなりそうだからね。先に失礼するよ》

 

そう言ってドローン達はスカイ達を放置してツイスターの元へ飛んで行こうとした時だ。

 

「待ちなさい!」

 

《おや?》

 

ドローン達の進行方向を遮る様にスカイが立ちはだかると拳を向ける。

 

「この先を通りたかったら私を倒してからにしなさい!」

 

「スカイ⁉︎それよりも先ずツイスターを!」

 

スカイにツイスターを早く会った方が良いとプリズムは言うが彼女はそれをおすすめしないと言わんばかりに首を横に振る。

 

「……此処でキメラングのドローンを1機でも逃せばツイスターを捕まえるでしょう。それなら、此処で全て壊します!それも短時間で!」

 

ツイスターが今も苦しんでいるのは分かる。だが、あちらは5機のドローンを使ってツイスターの元へ向かうだろう。それに対してこちらはあげはを含めて3人だ。何機か使ってこちらの行く手を阻み、残ったドローンが彼女を捕獲に行くだろう。それなら確実にこの場で全て破壊した方が現実的と判断したスカイは構える。

 

「……分かったよ。なら私も協力するよ…あげはちゃんは離れてて」

 

「わかった!2人とも負けないでね!」

 

あげははその場から離れるのを確認すると、スカイとプリズムはドローン達に向かって戦いを挑むのであった。

 

《良いよ。君たちのデータはある程度取れているけど、相手になってあげる!》

 

そう言うとドローンをスカイとプリズムに迫らせ、対して2人も迎え撃とうとするのであった。

それから飛び回るドローンのレーザーを避けプリズムは光弾を放ち、スカイは近接戦は不利と感じ大きな瓦礫を使ってスカイショットガンで対応する。

 

《良いねぇ!並行世界ではプリズムだけ戦ったがこっちの世界の君もスカイも中々の物だよ!》

 

ドローンを通してキメラングは喜びの声を上げる。対してスカイとプリズムは一向に攻撃がドローンに当たらない事に焦りを感じ始める。普段はランボーグの様な大きな敵と戦っているが、小さい敵との戦闘は全く無く、その為攻撃が当てづらかった。

 

(完全に甘かった。もっと早く倒せると思ったのに…!)

 

本当ならもうツイスターの元へ向かっている筈だった。だけど、目の前にいるドローンは自身の想定していた以上の動きをしており、自分達の攻撃を避けると死角からレーザーを放ってきたり、瓦礫の陰に隠れ潜んで襲いかかってきて、自分達のペースを乱してくる。

このまま戦いが長引けばツイスターが最悪死んでしまう。なんとしてでもドローンを破壊しようと拳を強く握りしめるスカイだったが、

 

「あっ!スカイ、プリズム!あれ見て!」

 

そんな時、戦いから離れてビルの影に隠れていたあげはは何かに気付き、スカイとプリズムに伝えて戦闘中ではあるがあげはの切羽詰まる声に反応して振り向くと、

 

「「エルちゃんにツバサ君⁉︎」」

 

《おっ、どうやらカバトン君がプリンセスを捕獲した様だね》

 

それは丁度ランボーグの中に吸い込まれるエルとツバサの姿であった。

 

「早く2人を助けに行かないt《おっと、何処へ行くっていうんだい!》くっ、退いてください!」

 

ランボーグの元へ行こうとしたスカイであったが、足元にレーザーが飛びスカイの行手を阻む。そして、その間にランボーグは上昇して上空へ待機する。

 

「どうしようエルちゃんとツバサ君が…!」

 

プリズムはランボーグに捕まった2人を心配し、スカイも事態が悪化した事に何を優先すれば良いのか頭を悩ます。

 

《さて、カバトン君が任務を達成した様だから私も……ん、なんだあれは?》

 

「「え?」」

 

キメラングのドローン達がスカイ達をそっちのけで一斉にとある方向見た事にスカイ達もそちらの方に向くと遠くに緑色の人影がランボーグに向かって飛んでいく姿が見えた。だが、よく目を凝らして見るとそれは見覚えのある人物だと分かるとスカイとプリズムは揃って声を上げる

 

「「ツ、ツイスター⁉︎」」

 

《おいおいおい!何で怪我が治っているの!?どう見ても動ける怪我じゃなかったよね!?》

 

ドローンは全て飛んでいくツイスターの姿を注目しており動きが完全に止まっている。それに気付いたスカイはその隙を突く。

 

「今です!ヒーローガール!スカイ、パァァァァァンチ!!!」

 

《なっ⁉︎しまっ!》

 

スカイの攻撃に気付いたキメラングであったが、ドローンに向かってスカイパンチが命中し5機の内3機を破壊する。破壊されなかった2機は何とか回避した様だが、

 

《ああああっ!1号機に続いて2から4号機まで……あああっ、もう!一機作るのにこれって結構時間が掛かるんだよどうしてくれるのさ⁉︎》

 

ドローンが複数破壊された事にキメラングは珍しく取り乱す。その様子からしてドローンは彼女にとってとても大事な物であると伝わってくる。

 

「あなたの負けですキメラング。降参しなさい」

 

《降参だって?…確かにドローンは現在4機壊されたがまだ2機残っている。それに私自身はピンピンしているよ。降参するにはまだ早いと思わないかい?》

 

そう言うとドローンの銃口はいつでもレーザーが放てる様にエネルギーを収束させる。それを見たスカイとプリズムは構えるも。

 

《……とは言っても流石に2機だけじゃ君たちと戦うには力不足か……それなら此処はツイスターがこっちに来てくれるから歓迎の準備をした方が良いみたいだねぇ〜。そう言うわけで此処は引かせてもらうよ》

 

「なっ、待ちなさい!」

 

「逃がさないよ!」

 

そう言って飛んでいくドローンに向かってプリズムが光弾を放つが全て避けられそのまま上空にいるランボーグの元へ戻って行った。

 

「ごめん、撃ち落とさなかった」

 

「いえ、取り敢えず三つ壊せただけでも良いです」

 

プリズムに咎める事なくスカイは彼女にベストを尽くしたと褒める。

 

「でも、どうしましょう。あの高さまでは此処からは行けませんね」

 

「うん、この街で一番高い建物からジャンプしても届かなそうだしね」

 

「何かいい方法はないかな」

 

あげはも2人の元へ来て一緒になって考える。思いつくのはスカイとプリズムが同時に飛び、其処でプリズムがスカイを蹴り上げると同時に光弾を放って足場にして更に其処からスカイが跳んでいく物だ。

だが、これではプリズムが受け身を取れずに地面に叩きつけられ、スカイも失敗したら同様の事が起きる。

 

(だけど、今思い付くのはこれしか無い……どうしたら…)

 

スカイとプリズムを極力傷つけたく無いあげはであったが、これ以上自身にいい作戦が思い浮かばず、仕方なく今思い付いた作戦を2人に伝えようとした時だ。

 

「それならコレを使ってくれ!」

 

「「え?」」

 

「あなたは?」

 

3人の元へやってきたのはツイスターのマフラーを回収したひかるであった。

 

 

──────────────

 

その頃、ランボーグの中では引き続きツイスターとツバサがエルを探して部屋を一つ一つしらみ潰しに確認していると、

 

「こっちです」

 

「わかったわ」

 

ツバサが開けた部屋にはカバトンと大きめのシャボン玉の中に閉じ込められているエルの姿があった。

そして、カバトンの前には紫色の穴が開いており、其処に向かって膝跨ぎながらエルを捕まえた事を報告している。

 

(誰と話しているの……?)

 

様子からして、カバトンを雇った者、またはカバトンの上司があの紫色の穴の先にいるのだろう。

ツバサも会話を聞いて此処でエルを取り戻さないともうチャンスはない。そう思ったツバサはカバトンに存在を悟られずにエルを取り戻そうと近づこうとするが、ツイスターが肩を掴んで止める。

 

「あんたは此処で待ってて…」

 

「え、ツイスター?」

 

ツイスターに止められたツバサは一体何をするつもりなんだと思っていると、彼女はスタスタとカバトンの背後までくると、軽く肩を叩く。

 

「ん?キメラング、用事なら後にして欲しいのねん。今はあのお方に褒美を増やしてもらえないか頼んでいる最中だから終わったらお前の話を聞いてやるのねん」

 

どうやら肩を叩いているのがキメラングと思っている様だ。ツイスターはそんなカバトンに再び肩を叩き続けるも軽く流してしまう。その後も何度も繰り返しているとカバトンの体はプルプルと震え遂には限界が来る。

 

「だああああああっ!!!しつこいのねんキメラング!!!俺は後にしろと言っ…た……」

 

「ど・う・も」

 

あまりのしつこさに耐えきれなくなったカバトンは振り返って怒鳴ろうとしたが、其処には先程自身の手で始末した筈のツイスターが立っている事に数秒間放心になるが、

 

「ふ、フードむ「フンッ!」ブベッ!?」

 

フード娘と言おうとしたがその途中ツイスターの正拳がカバトンの顎に命中し、脳震盪を起こしその場で崩れ落ちる。

 

「……ふぅ、言っておくけど今のは音楽プレイヤーの分だから」

 

ツイスターは以前壊されたプレイヤーの借りをカバトンに返す事が出来た事に胸がスッと楽になった。そしてカバトンが気絶した事により目の前に開いていた紫色の穴は閉じ、同時にエルもシャボン玉から解放され、ツイスターは彼女を受け止める。

 

「えるぅ〜!」

 

「エル、無事で良かった……」

 

何処も怪我をしていない事が確認し、安心した表情を浮かべるツイスター。対してエルもツイスターが助けにきてくれた事に笑顔を浮かべる。

そして、ツイスターは視線を床に倒れているカバトンに向ける。正直後2発は殴りたいが、彼女は幾らカバトンが嫌いでも気絶している状態に攻撃をする死体蹴りの行為をする趣味は無い。更にエルの目の前でそんな事をすればエルが泣いてしまうからやるつもりはなかった。

 

(それにしても拍子抜けね。此処にいるのが豚男だけって……マッドサイエンティストは何処にいったの?)

 

此処にいる筈のキメラングの姿が見当たらない。まさか、自身を捕まえに地上へ行ってすれ違いになったのかと思っていると。

 

「ツイスター取り敢えずエルちゃんを抱っこ紐の中へ。僕が暫くエルちゃんを持っています」

 

「え…ああ、頼んだわ」

 

此処にいないキメラングの行方は頭の隅に置き、今はエルを優先にしてツバサが持っていたスリングにエルを入れるとツバサは先に部屋から出ようとドアの側に寄る。

 

その時ツイスターはツバサの直ぐ後ろの壁が歪みツバサの方へ伸びていく事に気がついて声をかける。

 

「っ!ツバクロウ伏せなさい!」

 

「え、わあああっ!?」

 

突然のツイスターの台詞にツバサはツイスターの方へ振り返ると自分に向かって殴り掛かって来る彼女の姿を見て慌ててエルを抱いてその場にしゃがんで避け、ツイスターの拳はそのままツバサの背後にある壁に叩きつけられる。

だが、その壁からは手が現れて其処から正体をみせる。

 

「へぇ〜、よくわかったね?」

 

其処にいたのはキメラングだった。原理はわからないが彼女は壁と同化していた様だ。

 

「あんた……戦えないツバクロウに手を掛けようとしたでしょ?」

 

「おや、やっぱりバレてたか」

 

そう言ってツイスターの拳を受け止めていない片手には4本のメスが指の間に挟んでいる。それを見たツバサは顔を青ざめる。あの時ツイスターが咄嗟に攻撃しなかったら恐らく今頃、切り刻まれていたであろうと思ってしまう。

そんな中ツイスターはキメラングに回し蹴りをお見舞いするがバク転をして回避し、ツイスターから距離を取る。

 

「ツバクロウ!エルを連れて逃げて!」

 

「え、で、でも!」

 

彼女1人此処に残して自分達だけ逃げると言うのは心苦しかった。

 

「私の事は良いから!あなたはエルを守って!」

 

「っ、はい!」

 

「おっと、そう簡単には逃がさないよ!」

 

そう言って逃げるツバサの背中に向かって持っているメスをダーツの様に投げるが、ツイスターが回り込んでメスを叩き落とす。

 

「2人には手を出させないわ」

 

「ヒュ〜、流石正義のヒーローだね。惚れ惚れするよぉ……それなら私はヒーローに立ち塞がるヴィランとして君を倒すよ。マグネコントローラーオン!」

 

すると、キメラングは右手にいつの間にか付けていた装置を起動させ、壁や床の金属が引き剥がされ、そのままキメラングの両手に纏わり鋼鉄のグローブになる。

 

「さて、行くよっ!」

 

「っ⁉︎」

 

気がつくとキメラングは数mあった間合いを一歩床に強く踏み込んで一気にツイスターとの距離を詰めたのだ。

 

「そらそら、ワンツー!ワンツー!」

 

「くっ!」

 

其処からキメラングのラッシュがツイスターを襲う。ツイスターの方はこれを何とか防ぐも油断をすればすぐにやられてしまうだろう。

 

「このおっ!」

 

「おっと」

 

ツイスターも負け時と拳を振るうが、キメラングはバックステップをして避ける。

 

「あんた、ドローンで戦うスタイルじゃ無いの?」

 

「おや、私がドローンのサポートが無ければ弱いとでも思っていたのかい?だが残念、私はドクター(自称)……実験や研究するのは3度の食事よりも大好きさ♪……そして私の研究の範囲は戦い方も含まれる!」

 

「ッ⁉︎」

 

すると、キメラングは本家ボクサー顔負けのフットワークを見せフェイントを仕掛けた事によりツイスターは動揺し、その一瞬を突き懐に潜り込む。

 

「マグネッツパンチ!!!」

 

「があっ!?」

 

キメラングの鋼鉄の一撃が先程までの彼女が怪我をしていた脇腹にヒットし、其処からくるダメージにツイスターの動きが止まり、其処に追い打ちを掛けるようにもう片方の拳を彼女に喰らわせるとそのまま壁まで吹き飛ばされる。

 

「ガハッ」

 

背中を壁に叩きつけられた事によりツイスターの肺にある空気は強制的に吐き出され、両手と両膝が床につく。

 

「咄嗟に付けた名前だけど、威力は申し分ないねぇ」

 

「ええ、中々効いたわ……お陰でさっきまでの怠さが一気に吹き飛んだわ!」

 

腹を押さえながらツイスターは立ち上がるとキメラングを睨みつける。対して彼女はツイスターの目を見ても特に怯む様子は無く落ち着いた様子でツイスターを見つめる。

 

「無理しなくて良いんだよ……どうやったかは知らないけど君は怪我は治した。ただ、それでも腹から流した血は戻らなかったみたいだね。証拠に普段の君の戦闘データと比べて反応速度が著しく低くなっている。それは貧血が原因だ。なら、一刻も早く休んだ方が良いよ。何なら快適なベットを用意してあげるよ♪」

 

「冗談言いなさい…あんたの場合は実験をしたくてウズウズしているんでしょ。それにあんたの助けなんてごめんよ!」

 

そう言って風の塊をキメラングに向かって放つとキメラングは左に避け、それを見越したツイスターが彼女との間合いを詰めて拳を振りかぶる。

 

「フェイントとは中々やるね。だけど、此処は敵地だと言うことを忘れてはいないかなぁ?」

 

「何を言っt「カバトンタックルッ‼︎」があっ!?」

 

その時、横から飛んできた肉の塊、もとい、いつの間にか起きていたカバトンから強烈な突進をモロに受けてしまったツイスターはそのまま窓の方へ飛ばされそのまま窓を突き破って外へ放り投げ出される。

 

「まずっ!」

 

ツイスターは慌ててマフラーを使ってランボーグの中へ戻ろうとしたが、首に巻いているマフラーがない事に気がつくと同時にそのマフラーはここへ来る際に巨大パチンコのゴム代わりに使った事を思い出した。

 

「ああああああああっ!!!」

 

ツイスターはそのまま地上に向かって落下していく。だが、両手首が何かが巻き付き、落下は止まり空中で静止する。

 

「なに…いったい何が?」

 

ツイスターは何故落下しないのか不思議に思い、自身の手首に巻かれているものに視線を向けると其処にはキメラングのドローン二機が飛んでいた。其処からワイヤー付きの首輪が出ており、それが手枷として手首に巻かれているのだ。

 

「危ない所だったね。でも、安心したまえ。君を死なせるつもりは無いよ。何せ私の実験に付き合ってもらうんだからね」

 

「やっぱり、あんたって最低ね」

 

キメラングの相変わらずな発言を聞いてツイスターは彼女を睨んでいると、

 

「ギャーハッハッハッ!!!良い格好なのねんフード娘!」

 

2人の会話に笑いながら気絶していた筈のカバトンが割り込んでくる。

 

「っ、豚男!あんたは確かに気絶していた筈!なのにどうして⁉︎」

 

自分の一撃は確かにカバトンの顎にクリーンヒットして脳震盪を起こした。だから直ぐ目覚めるなんてあり得ない筈だ。

 

「フンッ!オレ様はTUEEEからな、お前のYOEEE攻撃なんて効くわけないのねぇ〜ん」

 

「いやいや、嘘は吐かなくていいだろう。君が気絶していたから私が呼び戻したドローンの電撃を使って目を覚ましてあげたんだろう」

 

「何をバラしているのねん⁉︎人がカッコつけている所を⁉︎」

 

どうやらカバトンは本当に気絶していたが、キメラングによって叩き起こされて復帰した様だ。その証拠に電撃の影響でカバトンのモヒカンはチリチリになっていた。

 

「いやいや、別に其処はカッコよく何とも無いと思うよ。あと、どうでも良い話だけどプリンセスが逃げているよ」

 

「なにっ!?」

 

キメラングが外に指をさすと、其処にはスリングに乗ったエルとそれにぶら下がるツバサがランボーグから離れている様子だ。

 

「こうしちゃいられねぇ!」

 

カバトンは慌てて操縦室に行くとランボーグを動かして2人を追いかける。

 

「ま、不味い追いつかれる!」

 

「えるぅ⁉︎」

 

自分達と距離を詰めてくるランボーグにツバサは焦りの表情を見せ、エルも早く飛ぶようにしたいがこれが精一杯でこれ以上早くなる事はなかった。

それを見たツバサは目を少しの間だけ閉じ、再び開けると何かを覚悟した様子の目になると無言でツイスターに視線を向ける。

 

「っ⁉︎駄目ッ‼︎ツバクロウ早まらないで!」

 

目の前でツバサが何をしようとするのか予想したツイスターは顔を青ざめて、普段の口調を崩しツバサにやろうとしている行動をやめる様に言う。

 

「ツイスター……エルちゃんをお願いします」

 

「えるっ!?」

 

「だ、駄目ぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

 

ツイスターの叫びも虚しく、ツバサはエルの乗るスリングから手を離し上空から落下する。それを見てツイスターは彼を助けようとドローンの拘束を解こうと必死にもがくも拘束は外れる事は無かった。

上空から落下する中ツバサは今までの出来事が走馬灯の様に思い返してくる。幼い頃より空を飛ぶことを夢に見ていたツバサであったが、何時も近所の同年代達からは馬鹿にされてきた。だけど、そんな夢に向かって今日まで諦めずに努力してきた。

だが、結局空を飛ぶ事は叶わず、最後は憧れた空から落ちる結末だ。空を飛ぶ事を夢見た自分にとって相応しい最後だろうと受け入れようとする。

 

「えるぅっ!」

 

しかしその時、エルの声が聞こえると共に先程まで落下していた自身の身体は突然宙に静止する。

 

「これは…エルちゃんの力?」

 

身体の浮遊感にツバサは困惑しつつも視線を上に向けると其処には両手を出してツバサが落ちない様に力を出しているエルに更にその上にはツバサが助かった事に安堵の表情を浮かべるツイスターがいた。

 

「…はっ⁉︎エルちゃん!ボクの事は良いから!」

 

早く逃げないとカバトンが捕まえに来るから自分を助けるのをやめる様に言うツバサであったが、

 

「えるぅ!」

 

エルはツバサに対して首を横に振る。エルはツバサを見捨てつもりはなかった。

そんな中、カバトンはランボーグをエルの真上まで来るとエル目掛けて光線を放つ。

 

「掃除機光線発射!」

 

その瞬間、光線を浴びたエルの体は浮かび上がっていき、ランボーグに吸い込まれてしまう。

 

「える!?えるるぅ!」

 

「エル!」

 

「エルちゃん!」

 

吸い込まれるエルに手を伸ばすが勿論手は届くはずも無くどんどんツバサとエルの間の距離が広がっていく。

 

「ギャーハッハッハッ!ブァカッ!そんな脇役放っておいてさっさと一人で逃げとけば良かったのによぉ!!」

 

そして先程までのエルのツバサを助けるという行動にカバトンは馬鹿だと嘲笑い、エルは吸い込まれながら涙を流す。だけどもエルはツバサを助ける為、力を解く事は無かった。そんな様子にツバサは我慢出来なくなり声を上げる。

 

「やめろ……エルちゃんを……笑うなあああっ!!!」

 

ツバサが叫んだその時。ツバサの胸からオレンジの光が輝く。

 

「あれは⁉︎」

 

「まさか、あの光は⁉︎」

 

捕まっているツイスターとキメラングもツバサの胸から放たれる光の正体が何なのか察する。

それはミラージュペン…プリキュアに変身できるようになるための光だった。

 

「う、嘘だろ?あんな脇役が…プリキュアになるって言うのか?」

 

まさか空を飛ぶ事が出来ないプニバード族がプリキュアになるなんて微塵も思いもしていなく、驚愕の表情を浮かべるカバトン。

 

「もし、僕に最期が訪れたとしたら……その時に思い出すのは僕を笑った人達の顔じゃ無い。プリンセス、僕を守ろうとしてくれたあなたの顔です!」

 

そう言って己の胸から誕生したミラージュペンを強く握りしめ、エルに視線を向ける。

 

「……でもそれは今じゃ無い。だってこれからは…僕があなたを守るんだから!」

 

「えるぅ…」

 

まるで騎士を彷彿させる誓いを言うと、エルもツバサの思いを感じて目が大きく開く。

 

「させねぇ!」

 

カバトンは今までプリキュアの誕生を何度も間近で見ていた為、プリキュアへの変身に必要な力を持つエルを捕まえれば誕生しないと睨み、光線の出力を上げる。

 

「えるぅ!?」

 

「プリンセス!」

 

出力が更に上がった事により吸い込まれる速度が上がりエルはランボーグに吸い込まれていきそうになるが、

 

「やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

 

すると、ツイスターの心からの叫びに反応したのか彼女の前にテンペストバトンが召喚され、其処から強烈な風が放たれランボーグが激しく揺れ、エルに放たれていた光線が強制的に解除される。

 

「アガッ!?」

 

そして、中にいたキメラングは激しい揺れにバランスを崩して頭を強く壁にぶつけて気を失う。

 

「チィッ!邪魔するんじゃねぇフード娘!」

 

ツイスターの妨害に腹が立ったカバトンはビーム砲をツイスターに向けて展開するとエネルギーを溜めていく。本来ならキメラングがカバトンの攻撃を止めるように言うのだが、今彼女は気絶している為誰もカバトンを止めることが出来なかった。

 

「ツイスター逃げて下さい!このままではやられてしまいます!」

 

「逃げてって言ってもこっちは逃げられないのよ!」

 

先程からドローンの拘束を外そうとするが腕を振ったりするが一向に外れる様子は無く、その間にもビーム砲にエネルギーが溜まっていく。

 

「今度こそおさらばなのねんフード娘!!!」

 

「っ!」

 

ビーム砲が放たれるのがもう止められないと悟ったツイスターは目を閉じて痛みに堪えようとし、カバトンもビーム砲の発射ボタンを押し、ツイスターに向かってビームが放たれようとする。

 

「させませんっ!!!」

 

だが、その時だ。地上から物凄い勢いで飛んできたスカイがランボーグに強烈な一撃を放つとそのまま衝撃が貫く。そのおかげでビーム砲の照準がズレてギリギリの所ツイスターの真横をビームが飛んでいく。

そして、ランボーグの中にいたカバトンはその衝撃でひっくり返った。

 

「「スカイ!」」

 

「ツバサ君にエルちゃん、それにツイスター……無事でよかった…」

 

ツバサとエルに捕まっているがツイスターが無事であると分かるとスカイは涙を流す。

 

「ええ、心配かけたわね…あ、それよりもエル!早くツバクロウに!」

 

「えるっ!」

 

ツイスターはツバサに力を与える様に言うとエルも頷いて返事をすると、彼女の身体が光出しツバサに向かって光が放たれる。

 

「ぷいきゅああああっ!!!」

 

飛んでくる光がツバサの手に握られるとオレンジのスカイトーンに変化し中央には鳥の翼をモチーフとしたマークが浮かび上がる。

 

「プリンセス・エル!あなたのナイトが参ります!」

 

その台詞と共にツバサのミラージュペンは光出し、彼の身体を包み込む。

 

「スカイミラージュ!」

 

ミラージュペンがスカイミラージュへと変化すると、ツバサは手に取る。

 

「トーンコネクト!」

 

そして、スカイミラージュのスロットにスカイトーンを嵌めるとマイク部分が回転する。

 

「ひろがるチェンジ!ウィング!」

 

マイク部分にWINGの文字が出現し、辺りが光り、光りが晴れ、ツバサを中心に大きなステージと幻想的な宇宙空間が広がる。すると髪の毛が明るいオレンジに染まり、更に頭の上で丸まっていた鶏冠の髪型がアホ毛となる。そして後頭部の髪が伸び、鳥の尾を模したように細長いアンダーポニーテールへと変化。更にステージを跳ねるとオレンジのブーツが履かれる。

 

「きらめきホップ!」

 

その言葉と共に舞台にHOPの文字が浮かび、黒のミニハットが頭に装着されて耳にピアスのような物が装着される。

 

「さわやかステップ!」

 

続いてSTEPと文字が舞台に浮かぶと体に紳士服を模した服とショートパンツを装着し腰ローブが出現する。そして、右の太腿には赤いリボンが巻かれる。

 

「はればれジャンプ!」

 

最後に言葉の通り飛び上がるとJAMPと字がテカテカと現れ、両手にグローブが付けられて、そのまま空を自由に飛び回り、ステージに着地して変身を完了する。

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

 

スカイランドに伝わる新たなる伝説の戦士、キュアウィングの誕生であった。

 

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