ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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今回はコラボの後の話なので予めikkunさんの作品を読んでおく事を推奨します。
尚、今回はオリジナルエピソードとなっていますが、ややエッチい描写が入っております。恐らくr-18に該当しません…多分。
取り敢えず、最新話をどうぞ。


第68話 ベリィベリーとのお出掛け

ソラやベリィベリーと共闘しバッタモンダーを撃退したらんこは久しぶりに我が家へ帰ったのも束の間、まるでブラック企業の如くらんこは並行世界へ飛ばされる事となった。そこでゼインと再会を果たしたのだがそこで変わり果てた別世界のましろの姿やソラ達の末路を聞かされて、怒りを燃やしてゼインと対決するも圧倒的な力により負けて元の世界へ返されたのだった。

それから翌日の事、らんこは自室にて机と向き合い何やらノートに一生懸命何かを書いている様子だが、途中でペンを止めて手を震わせると次の瞬間、先程まで書いていたノートのページを破る。

 

「ああっ、駄目よこれじゃあっ!!!全然彼奴に勝てる方法が思い付かない!!!」

 

らんこは破ったページをグシャグシャに丸めるとゴミ箱に投げ捨てるが、ゴミ箱は既に紙ゴミにより溢れて入らず床に落ちていく。

 

「一体どうすれば良いのよ!?どうしたらあの真っ白チート野郎に勝てるのよ!?」

 

頭を掻きむしりながららんこは一生懸命考える。向こうの世界でゼインにより別世界のソラ達が手にかけられてしまった事を聞いたらんこ。彼女達の仇を取ろうと奮闘するも途中別の姿に変えたゼインによって戦いの途中でいきなり変身が解除された上、そのまま必殺技を受けてしまった。致命傷を負わされ気を失い目が覚めると自分の家の自分のベットに寝ており、その日数多の戦いによる疲労や傷が無くなっていた(後、何故か額に違和感があった)。はっきりとしているのは自分はゼインに負けただけでなく情けを掛けられたのだ。

 

「今思い出すとはらわたが煮えくり返るわね!明日は学校があるから徹夜して対抗策を考えているけど……全く思い付かない…はぁ」

 

ゼインに激しい憎悪を燃やしつつ一晩寝るのも惜しまず、更には夕食や朝食も摂らずに考えたが肝心の対抗策が思いつかなかった。それもその筈、相手はよくある異世界アニメのチート主人公みたいに数多の力を司っているのだ。対応策なんて早々思いつかない。らんこは彼相手にどうやって対処すれば良いんだと悩み続ける。

 

「(こうなったらソラ達と相談…)い、いや!駄目よ!相談なんて出来るわけないじゃない‼︎」

 

自分だけで考えても思いつかないからソラ達と考えようかと一瞬思ったが、直ぐに撤回した。それもその筈、別の世界とはいえ自分達が殺されたなんてショッキング過ぎる事なんて口が裂けても言えるわけがない。一体どうすればと思った時、急に眩暈がらんこを襲う。

 

「うっ……はぁ…駄目ね。食事を2食も抜いているせいかイマイチ頭が正常に働かないわね」

 

空腹の所為で栄養が頭に行っておらず身体に力が入らない事かららんこは取り敢えず腹に何か詰めようと思いキッチンへ向かおうと自室から出ようとする。

 

「らんこー、お客さんよ〜」

 

「お客さん?…誰かしら?」

 

そこで1階にいる母から自分に客が来たと伝えられたらんこは2階から降りて玄関に行ってみる。

 

「はい、どちら様って!?」

 

「やぁ、らんこ。昨日は世話になったな」

 

玄関の扉を開けると其処にはベリィベリーが立っていた。しかも格好は隊服では無く赤いジャージを着込んでいた。

 

「べ、ベリィベリー!?何であんたが私の家に?」

 

「ソラ達かららんこの家の場所を教えて貰ったんだ。それにしても、まさかソラ達とは別々で住んでいるとはな…」

 

「いや、それが普通だと思うんだけど…と言うかあんた身体は大丈夫なの?昨日の戦いで怪我を負ったはずでしょ」

 

昨日の戦いにてベリィベリーはツイスターへ変身したらんこをランボーグの攻撃から守って己の身体を無茶させて気を失ったのだが、ベリィベリーは得意げな笑みを見せる。

 

「ふふん、心配は御無用だ。私は鍛えているからあれくらいの事で動けなくなるほどヤワではなっ!?い、だだっ…!」

 

頑丈さをアピールしようと己の胸を叩いたベリィベリーだったが、まだ完全に怪我が治ってないのか痛みが走り思わず胸を抑える。その様子にらんこは呆れた顔を浮かべる。

 

「もう、この馬鹿。結局痩せ我慢じゃないの!」

 

「す、すまない。でも、ヨヨ殿から薬を貰って取り敢えず激しい運動をしなければ大丈夫って言われたんだ」

 

「あー…ヨヨさんの薬なら心配無さそうね」

 

ヨヨの薬を使ったと聞いてらんこ自身もかつて怪我をした際にはヨヨが調合した薬で一晩で治った経験があり、十分説得力もあった。そのためらんこは納得する。

 

「それであんたはなんで私の家に?一体どんな用…うっ」

 

「ら、らんこ!?」

 

ベリィベリーがここへ来た要件について聞こうとしたらんこだが再び目眩が起き、地面に倒れそうになったが咄嗟にベリィベリーが彼女の身体を受け止める。だが、ベリィベリーはらんこの身体を手で受け止めようとしたが、手元が狂いらんこの胸を誤って触ってしまう。

 

「(う、うおおおおっ!?ら、らんこの胸が私の手の中にぃっ!!!)い、一体どうしたんだらんこ!?」

 

偶然にもらんこの胸が自身の手の中に収まった事に内心大興奮しつつもベリィベリーは悟られない様に冷静さを装い彼女を心配そうに話しかける。

 

「ご、ごめん…ちょっと訳あって昨日家に帰ってから何も食べてなくて…それで眩暈がして…」

 

「そ、それは駄目だ!ちゃんと食事をとらないと(って、あああっ!?我が手がらんこの胸を揉み始めている‼︎と、止まっ!いや、やっぱり止めるな!!!)」

 

空腹ならんこにベリィベリーはやや興奮気味で注意する中、己の意思とは別に欲望が暴走しらんこの胸を触れる手がその胸を揉み始めてしまう。ベリィベリーは己の手を止めようと考えたが欲望に負けて揉み続ける。尚、らんこは空腹の所為で意識が朦朧としている為、ベリィベリーに胸を揉まれている事に全く気付いてない。

 

「そうね…確かにその通りねって……あれ、何か胸に違和感が?」

 

「気の所為だ!取り敢えず食事だ!1日の始まりには朝食は必要不可欠だからな!」

 

「え、ええ…確かにそうね」

 

長く揉んでいる事によりらんこは胸の違和感に気付き下に視線をずらそうとすると、すかさずベリィベリーは手を彼女の肩に移動させて家に入るようにやや強引であるものの説得。らんこはそんなベリィベリーに言われるがままに家に入ろうとする。

 

「そう言えば聞きそびれたけど、あんたは結局何しにきたの?」

 

「ああ、実はらんこにこの世界の案内と服や生活に必要な物の買い物に付き合って貰おうと思ってやってきたんだが…今のその状態からして難しそうだからまた別の日に誘うよ」

 

ベリィベリーは変態ではあるものの一応青の護衛隊の隊員だ。らんこの体調の都合を無視してまでも誘おうとは思わず、少し残念だが今日は出直そうと虹ヶ丘家へ帰ろうとした。

 

「買い物?別に構わないわよ」

 

「え、良いのか?」

 

らんこが誘いに乗ってくれた事にベリィベリーは目を丸くする。

 

「勿論よ。あんたには昨日助けて貰ったし。それに友達なんだからそれくらいの頼みは聞いてあげるわ。でもその前に軽くご飯を食べてくるから待ってて。あ、なんだったら家の中で待っていて良いわよ」

 

「あ、ああ…そうさせてもらう」

 

らんこは食事と出掛ける準備をする為、家に戻ると玄関の外に残ったベリィベリーは家の周り誰もいないのを確認し、更にドアに耳を当て近くにらんこがいないのを確認するとベリィベリーその場に10秒ほどしゃがむと一気に両手を伸ばして立ち上がる。

 

「よっしゃぁっ!!!今日はなんてついているんだぁ!!!らんこが私と2人っきりのデートに誘って了承して貰うだけでなく朝かららんこの胸を揉めるとは役得って奴だぁっ!!!」

 

ベリィベリーは心の底から喜んだ。昨日戦いの途中で気を失い目を醒めると虹ヶ丘家の一室にいたが、らんこが住んでない事と家が離れている事を知って落胆したが彼女は直ぐに前向きに考えた。自分が1人らんこの家に行けばソラ達に邪魔されずに済むと邪な事を考えると翌朝…つまり今朝に彼女はソラ達にらんこの家の場所を聞いて生活必需品を買うと表向きの目的で近づき、その結果らんこと2人っきりになれることに成功した。

 

「フフッ、これも日頃の行いが良いと言う奴か。そして今回のこのデートで私の好感度を上げれば行く行k「ねぇ、さっきから騒がしいけど、どうしたの?」な、なんでも無いぞ!」

 

先程の大声が聞こえたのからんこは再び玄関から出てくるとベリィベリーはなんでも無いと答え、らんこと共に家へ入る。尚、先ほどの大声の内容は幸運にもリビングのテレビの音で掻き消されらんこや一緒に住む父と母からは聞こえなかった模様。

 

 

────────

 

それから暫くしてらんこは食事を終えて出掛ける準備も出来、ベリィベリーと共に家を出る。

 

「それにしてもベリィベリー、あんたは何処へ買い物に行く予定なの?」

 

らんこが質問するが、昨日この世界へ来たばかりのベリィベリーはソラシド市の地理は詳しく無く。

 

「ああ、その事なんだがソラとましろからこの世界の市場が良いとオススメしてくれてな。其処へ行こうと思っている」

 

「市場…ああ、ソラシドモールの事ね。それならソラがこっちの世界に来たばかりにも来た事があるわ」

 

市場と聞いてらんこはかつてのソラと同じ事を言うベリィベリーに懐かしさを覚え、脳裏にはその時の事が蘇るが同時に一つ不安な事があった。

 

「ねぇ、ソラの時もそうだったけどこの世界はスカイランドと常識が違うからあんまり驚かないでよね」

 

「なに、心配するな。私は青の護衛隊の隊員だ。様々な任務をこなしてきた私はいついかなる状況でも冷静さは欠かせない様にしてある」

 

「へぇ、頼もしいわね」

 

自信満々な態度を見せるベリィベリーにらんこは安心を覚えるとソラシドモールに向けて歩き始める。

そして、そんな彼女達の後ろ姿を曲がり角からサングラスを掛けた4人の少年少女と赤ちゃんが見ていた。

 

「ベリィベリーさんとらんこさん…大丈夫ですかね?」

 

「なんだか不安だよ」

 

「大丈夫ですよ。ベリィベリーさんもですが、らんこさんは常に冷静ですから騒ぎになる様な事は起きませんよ」

 

「それなら安心だね」

 

「えるえる」

 

その4人と赤ちゃんは勿論ソラ達であった。彼女達は2人の様子が気になってバレない様に後ろからついて来ていたのだ。

 

「でも、なんでこんな不審者の様な事をしなきゃならないんですか?」

 

「だって私としてはらんこちゃんとベリィベリーちゃんが2人っきりになったらどうなるか気になるし。もしかしたら面白いものが見れるかもしれないしね」

 

ソラとしてはこんな怪しさ全開な行動があまり気に進ままず、逆にあげははスパイ気分でありこの先何が見られるのか楽しみにしている。

 

((いや、絶対碌な事にならない気がする))

 

一方でましろとツバサは嫌な予感がしていた。昨日ベリィベリーが自分達プリキュアと同等の活躍した事は全員知っているが、虹ヶ丘家でらんこにセクハラをしようとしたり戦いを終えた帰りで見た夢が明らかにろくでもない事から2人はベリィベリーをらんこの側に置いたらよからぬ事をするのではと考えていた。

 

(仮にベリィベリーさんがらんこちゃんに変な事をしたら止めなきゃ!)

 

(ええ、出来ればらんこさんにもベリィベリーさんの異常を気づかせられたら良いですが…)

 

ましろは未だに貞操の危機に気づかない友を守る為、ツバサはベリィベリーの本性をらんこに気付けば良いと思いつつ2人の行動を観察しようとする。

 

「大変だらんこ!鉄の怪物が人間を食べているぞ!」

 

「何ですって!?」

 

「「「「か、怪物!?」」」」

 

そんな時、突然ベリィベリーが怪物と発言した事にらんこと隠れていたソラ達は反応。ベリィベリーの言った場所に視線を向けると其処には怪物が人間達を襲って───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──おらず、そこにあるのはバスでそれを利用する客が乗り込んでいる様子だ。

 

「なんだ…ただのバスじゃない。ベリィベリーあれh「安心しろらんこ。これくらいの怪物相手なら私1人でも十分だ!」怪物じゃ…って、待ちなさい‼︎」

 

グローブを装着してバスに襲い掛かろうとするベリィベリーを見てらんこは慌てて止める。

 

「やめなさい!それはバス、乗り物!乗り物だから!あんたの世界でいう所の馬車に近いのよ!」

 

「馬車だと!?よく見ろ鳥もいないのにどうやって引っ張って行くんだって、あっ!?怪物が逃げていくぞ!おのれぇ…このベリィベリーから逃げられると思うなよ!」

 

「だからそうじゃ無くて!」

 

発車するバスに向かって電撃を放とうとするベリィベリーをらんこは必死に取り押さえながら10分程の時間をかけてなんとか説得する事に成功し、再び道を歩いていると今度は自動車が多く通る公道へと出た。

 

「見ろ!らんこあそこが赤く光っているぞ。つまり赤い髪をした私が通って良いって事だな」

 

「ちょ、違うわよ!赤は止まれだから!自動車が通っている状態で渡ろうとするんじゃないわよ‼︎」

 

赤信号にも関わらず歩道を進もうとするベリィベリーを止めたりする苦労があった。

 

「な、なんだか見ていられませんね…」

 

「う、うん…まさか、ソラちゃんの時より酷いなんて…」

 

ベリィベリーに振り回されるらんこを見てましろはかつてソラがこちらの世界へ来た時と比べて酷いものになっている事に呆れた表情を浮かべた。しかもそれをらんこ1人が対応している事で余計に彼女が気の毒に思えた。

それからと言うもののベリィベリーによるトラブルが続くものの、何とか目的地であるソラシドモールへと辿り着いた。

 

「おお、此処がこの世界の市場か。テンションが上がるなぁ…」

 

「あ、あんた…一応、言っとくけど。はぁ、さ、騒ぎは起こすんじゃない…わよ」

 

らんこは念を押してベリィベリーに注意する。彼女はもう既にヘトヘトであり、まだお昼にもなっていないのに今日の分の体力を使ったと思うくらいの疲労が溜まっていたのだ。

 

「勿論だとも。ここまでは来るまで迷惑をかけた。だが、もう問題ない!」

 

「本当かしら?(と、とにかくこれ以上ベリィベリーの刺激になる様な物は無い…筈よね?)」

 

此処へ来るまでベリィベリーも様々な物に反応してはその度にらんこが宥めてきてこれ以上は驚く物は無いと思いたい。らんこは不安がありつつもこれ以上トラブルは起きないことを信じ、ベリィベリーとソラシドモールへと入って行く。しかし、その希望は簡単に打ち砕かれた。

 

「な、なんだこの建物の数は!?ほ、本当に全て店なのか!?」

 

「声が大きいわよ」

 

目の前に広がる店の数にベリィベリーは驚き、それを見てらんこは静かにする様に注意する。続いて服を買いに行こうと2階にある洋服屋に向かう為エスカレーターを利用する。しかし、こちらでも……。

 

「か、階段が動いている!?ま、まさか魔法の床か!?」

 

「置いてくわよ」

 

エスカレーターを警戒するベリィベリーに先に2階に行ったらんこは早くくる様に促すが、イマイチ乗るタイミングが掴めないベリィベリーにらんこはため息を吐きながら一旦一階に降りて彼女と共にエスカレーターに乗ったのだ。

それから2人の前に案内役のロボットがやってくる。

 

『イラッシャイマセ、ナニカオサガシデスカ?』

 

「別に困っている事h「人形が喋っている!?さては貴様!アンダーグ帝国の物か!?」って、ちょっ!?グローブを着けるのはやめなさいよっ!!!」

 

ロボットを警戒したベリィベリーは先手必勝と言わんばかりにグローブを装着して電撃を放とうとするのを見たらんこは必死に止める。

そのやり取りにソラ達は呆れた表情を浮かべる。

 

「べ、ベリィベリーさん…警戒し過ぎじゃないですか?」

 

「ラノベで似た様なシーンを見たけど、まさか現実はここまで凄いなんてね」

 

「える…」

 

ソラはかつて此処にましろの案内で訪れた際にも似た様な反応があったが、ベリィベリーはそれ以上の反応をしている事にもしかして自分もあんな感じだったのではと思い、あげはは昔読んだ小説で似た様なシチュエーションを思い出しやや面白がっていた。そんなあげはにエルは呆れた眼差しを向ける。

 

「どうする?これ以上はらんこちゃんがストレスで倒れそうだよ」

 

「そうですね…同じスカイランドの人間として変な目で見られると厄介ですから僕たちも介入した方が良いですね」

 

ましろはベリィベリーの行動でストレスを溜め込むらんこを心配しツバサも同じスカイランド人としての沽券に関わると思いらんこ達の元へ向かおうと一同に提案をするが、ソラがらんこ達の元に視線を戻すと驚きの声を上げる。

 

「あっ、皆さん!2人がいませんよ!」

 

「「「ええっ!?」」」

 

ソラの発言にましろ達はらんこ達のいる方へ視線を向けるとソラの言う通りいつの間にかいなくなっていた。

 

「い、一体何処に?」

 

「あ、見てください!あそこにいます!」

 

一同は2人を探そうと周囲を見渡すとツバサがらんこ達の姿を見つけると彼女達はかつてソラの服を買った服屋へ入って行くのを確認し、4人も急いで服屋へと向かった。

一方でらんことベリィベリーは服屋へと訪れてベリィベリーは沢山の服の種類に驚いていた。

 

「こ、こんなにも種類が豊富なんて…ど、どれを選んだら良いんだ?」

 

「フフッ…慌てなくて良いわよ。時間はたっぷりと有るんだから取り敢えず手当たり次第着てみましょうか」

 

「あ…ああ、頼りにしているぞ」

 

焦っているベリィベリーの姿に思わず笑うらんこだが、彼女を落ち着かせるとらんこはベリィベリーと共に似合う服を探す為店内を練り歩き様々な服をベリィベリーに着させて行く。対してベリィベリーは満更でも無くらんこが用意した服を次々と着こなして行く。

暫くするとベリィベリーがらんこのコーディネートの元、清潔感溢れる白の長袖ワンピースに膝までの黒いレギンス、そして靴は彼女の髪色に合わせて赤のパンプスを履いていた。

 

「ベリィベリーって何着ても似合うわね」

 

「そんな事ないさ。全てらんこが私に合う服を用意してくれたからさ」

 

「そう言ってくれると嬉しいわ」

 

ベリィベリーはらんこがコーディネートした服が気に入った様で鏡に映る自身の姿を見て嬉しそうだ。

 

「じゃあどうする?服がそれだけじゃあれだし、何かもう一着買うのはどう?」

 

「確かにそうだな。それなら……ん?」

 

もう一着服を買おうと思ったベリィベリーは店内を見渡していると何か気になる物を見つけて手に取ると驚いた表情を浮かべる。

 

「な、なんだこのワンピースの様な服は!?下着が一緒に付いているが、全体の生地が薄くてこれでは肌が丸見えじゃないか!?」

 

服としての役割を果たせてない目の前の服の存在に思わずベリィベリーは不良品かと思い、店員を呼びつけようとしたがらんこは彼女が持つ服を見て口を開く。

 

「違うわよベリィベリー。それはナイトドレスよ」

 

「な、ナイトドレス?なんだ、もしかしてこの世界の騎士はこれを着ているって事なのか?だとしたら尚更駄目だろこんな服は」

 

ナイトドレスと聞いて騎士が着る隊服みたいな物だと思ったベリィベリーはこんな物で己の身を守れるのかと懸念していると、それを聞いたらんこは思わず笑い声を上げそうになり口元を抑える。

 

「プッ…お、面白い事を言うわね。ナイトと言ってもあんた達のような騎士じゃ無くて夜の方よ。つまり、夜女性が寝る時に着るパジャマなどの寝巻ね」

 

「ね、寝巻だと!?こ、この世界の女はこんな物を着て寝るのか…!?」

 

ベリィベリーに戦慄が走る。寝る時にこんな色気を漂わせるナイトドレスを着て寝る女性達を想像し思わず唾を飲み込む。

一方でらんこも目の前にあるナイトドレスを怪しむ様に見つめる。

 

「でも、なんかこれ通常のナイトドレスと比べて本当に生地が薄いわね。これじゃあ、裸と対して変わらないじゃ無い」

 

「…ち、因みに聞くが、らんこはこれを着て寝ているのか?」

 

ベリィベリーはらんこがナイトドレスに詳しい事からもしかしたら彼女もナイトドレスを家で着ているのではと思った。

 

「いやいや、そんな訳無いでしょう。そんな恥ずかしいの人前で着て寝れる訳無いじゃない」

 

「そ、そうだよな……ん、人前?…ひ、人前だと!?ま、まさかこれって他の人間に見せる為でもあるのか!?娼婦の様に!」

 

「ちょ、ちょっとこんな所で娼婦なんて言わないの!変に目立つでしょう!」

 

こんな人が多くいる所で娼婦と言う単語を口にするベリィベリーをらんこは慌てて彼女の口を手で塞いで注意する。一方でそのやり取りを少し離れた所でソラ達が見ていたが、その内容も聞こえていたようで。

 

「しょ、娼婦って////」

 

「ぷ、プリンセスの教育に悪過ぎます!」

 

「え〜る?」

 

先程のベリィベリーの話にましろは顔を赤くし恥ずかしがり、ツバサも赤面にしながらベリィベリーに文句を言う。尚、幸いにもエルの耳に娼婦の言葉が入ったのだが、赤ちゃんなので言葉の意味が分からず首を傾げるのみだ。

 

「あげはさん、娼婦とは何でしょう?」

 

「ええっ!?き、聞いちゃうの!?え、えっと、それはね…!」

 

一方でソラは娼婦と言う言葉の意味を知らず大人のあげはなら知っていると思って聞くが、あげははまさかソラが娼婦について聞いてくるとは思っても見なく顔を赤くしながらどう誤魔化そうか悩んでいた。

そして場面はらんことベリィベリーへと戻り、ベリィベリーはらんこにナイトドレスを手にしながら話しかけていた。

 

「ほ、本当に着ないのからんこ?」

 

「だから着るわけ無いでしょう。ナイトドレスなんて…は、恥ずかしいわよ」

 

らんことしてはベリィベリーが手にしている明らかに通常の物ではないナイトドレスを着るつもり無い。

 

「だ、だが、もしかしたら着るという可能性は無きにあらずだぞ…た、例えば好きな人の前に見せたりするとか?」

 

「す、好きな人ですって!?……そ、そんなのい…いる、わ、訳が…ない…じゃない……

 

だが、ベリィベリーが好きな人の前に着ると言うシチュエーションを例えとして出すとらんこは動揺をみせ最後ら辺は声が小さくなっていた。それを見たベリィベリーはらんこを訝しんだ。

 

(あれ、なんだその反応……ま、まさか、いると言うのか私以外に好きな奴が!?)

 

らんこの反応からして明らかに今まで見たことがない同様っぷりに彼女に好きな人がいると言う疑惑がベリィベリーの中で生まれる。

 

「(た、確かめなければ…)ゴホン…ら、らんこ…き、聞きたい事があるが…す、す、好きな人って…い、いたりするのか!」

 

「い、いいっ!?…い、いる訳が……い、いる訳無い……筈よ

 

「んなっ!?」

 

ベリィベリーの質問にらんこは顔を赤くして口を窄めながら声を小さくしつつベリィベリーから視線を晒す。その様子にベリィベリーは衝撃を受け、膝から崩れ落ちそうになるもしっかりと床を踏み締めその場に止まる。

 

(ま、待て…それが私以外とまだ決まった訳じゃ無い…此処はらんこにその好きな奴について聞かねば…)

 

ベリィベリーは自分がらんこの好きな相手である可能性を捨てきれておらず彼女に問い詰めようと考えていた。尚、ベリィベリーでは無いのは確定しているのだが、

 

「ら、らんこよ…そ、その好きな相手について名前とか…あ、いや。せめて特徴を聞けたら嬉しいな…なんて…」

 

最初はど直球にその好きな人物の名前を聞こうとしたベリィベリーだが、途中で日和ってしまい特徴について聞く。すると、らんこは暫く考えた後少し恥ずかしながらも口を開ける。

 

「そ、そうね…そ、そいつは私が以前別世界へ飛ばされた時に困っていた私を世話して、他にもこっちの世界にやってきてプリキュアじゃ無いのに私を敵から助けてくれたり…あ、あと、自分の事よりも私の事を優先する馬鹿よ馬鹿……ほ、本当に心配させて……し、心臓が幾つあっても足りないんだから/////」

 

らんこは自分の好きな人物…つまり並行世界にいる雷田ひかるについてベリィベリーに語り出す。最初はやや怒った表情で語るらんこだが次第に顔を赤くして満更でも無い表情をする。そして、ベリィベリーはらんこの好きな人物の特徴を聞いて絶望に満ちた表情を──。

 

(別世界でらんこを助ける…こっちにきて……自分の身の危険を顧みずらんこを助ける……つまり私か!?)

 

──しておらず逆にらんこの特徴から自分が該当する事に彼女の好きな人物と言うのはベリィベリー…つまり己であると思い込んでしまう。

 

(らんこ…私と相思相愛とは……やはり私とらんこは運命の赤い糸で結ばれているんだな)

 

偶然にもらんこの好きな人物の特徴が重なり、好きな人物が自分と思ったベリィベリーは嬉しそうな表情を浮かべて今も両手を赤く染まった頬に当てながら身体をクネクネと動かすらんこを見つめると、自身の手にあるナイトドレスをらんこの体と重ねる。

 

(らんこはナイトドレスを着ないと言っていたが、もし着ていたとすれば……)

 

ベリィベリーは想像した。

夜自室でらんこが服を脱ぎ、生地が薄いナイトドレスを着てベットに寝る姿を…。

 

(ぐっ!…し、刺激が強過ぎる‼︎)

 

想像しただけでベリィベリーは鼻血が出そうになる。だが、此処でベリィベリーの想像…いや、妄想は強くなる。

 

(もし、誰も寝静まった夜中にらんこがこれを来て私の目の前に現れたとしたら……)

 

ベリィベリーの妄想が始まる。

夜の虹ヶ丘家のベリィベリーはベットに横になっていると部屋にらんこがやってきて、彼女の前に服を脱ぎ捨てその下にはナイトドレスを着ており、顔を赤めらせて恥ずかしそうにしながらもベットに座る。ベリィベリーはそんならんこの姿をじっと眺めている。

 

『は、恥ずかしいからそんなに見ないでよ…別に身体だって、あげは姉さんとかみたいな大人と比べると大した事は無いんだから…』

 

『いや、そんな事ないぞ。お前の身体はあげはに劣らず魅力的で綺麗だ』

 

『き、綺麗だなんて、あっ』

 

ベリィベリーに綺麗と言われてらんこは固まるもその隙に押し倒し、組み伏せる。ベリィベリーはらんこを組み伏せると笑みを浮かべらんこはむすっと表情を浮かべる。

 

『ちょっと……今のは卑怯よ』

 

『何を言ってる。そんな格好で私を誘っておいて……悪い子猫ちゃんだ。これはお仕置きが必要だな』

 

『あっ/////』

 

そう言ってベリィベリーはらんこの顎を優しく掴むと彼女の顔に近づき呟く様に声をかける。

 

『なに、心配するな。お前は私に身を委ねれば良い…お互い初めてだから優しくいこう』

 

『ベリィ…』

 

そう言うとゆっくりと互いの唇を重ねて──。

 

────────

 

「ベリィ…ベリィベリー…ちょっと聞いているの?」

 

「……はっ!な、なんだらんこ!?ちゃんと優しくするぞ!」

 

先程まで妄想に浸っていたベリィベリーはらんこに話しかけると慌てて返事をする。

 

「はあ?あんた何言ってんの?優しくってなんの話?」

 

「へ?…あ、ああ、なんでも無い」

 

ベリィベリーは先程の妄想が頭から簡単に離れずついその時の事を口に出してらんこに怪しまれるもなんとか誤魔化す事が出来た。

 

「そ、それよりも私はこれを買おうと思っているのだが」

 

「え、そのナイトドレスを買うの?……本当に?」

 

ベリィベリーがナイトドレスを買うと聞いてらんこは信じられない物を見る目でベリィベリーを見る。

 

「ああ、そうだ。早速買ってくる(そして、これを後でらんこに渡せば私の前で着てくれる)」

 

渡せばらんこが着てくれると思い込んでいるベリィベリーは会計をしに行き、らんこは彼女の背中を黙って眺めていた。

そして、二人のやり取りをソラ達は観察している。

 

「へぇ、ナイトドレスか…ベリィベリーちゃん随分大人だね」

 

「成る程、薄い生地ですがそれを恥ずかしがらずに着こなす…正に大人の女性ですね!」

 

((いや、絶対良からぬ事に使うつもりだ…))

 

ベリィベリーがナイトドレスを買うと聞いてソラとあげはは大人っぽさを感じる一方でましろとツバサはベリィベリーが購入する目的は絶対に碌なものでは無いと察していた。

 

──────────

 

それからと言うもの服屋を出たらんこ達は他の店を回って年相応の女の子らしく楽しんでいき、暫くしてソラシドモール内にある喫茶店にやってきておりテーブル席に座るとベリィベリーはコーヒーを口につけ、らんこはいちごパフェを食べていた。

 

「いやぁ、らんこのお陰で楽しめたよ」

 

「ううん、私こそあんたとのお出かけは楽しいわ」

 

ベリィベリーはらんこにお礼を言うとらんこ自身もベリィベリーにお礼の言葉を送る。実はらんこ自身はゼインについての対抗策が思い浮かばず頭を悩ませ、ベリィベリーの買い物に付き合ったお陰で道中大変ではあったが、店を回り始めた頃には彼女にあったストレスはすっかり消えて無くなり幸福感が満ち溢れていたのだ。

すると、らんこはそのお礼なのかスプーンでパフェを一口分すくうとベリィベリーに向ける。

 

「はい、これは私のほんのお礼よ」

 

「え、わ、私にか!?」

 

一口分のパフェが乗ったスプーンを差し出すらんこにベリィベリーは驚く、先程までそのスプーンはらんこがパフェを食べる時に使っていた。つまりはベリィベリーがそのスプーンを口に入れれば間接キスが成立すると言う事だ。

 

「なに、ひょっとして甘い物は苦手なの?」

 

「い、いや、違うさ!あ、有り難く貰おう!あーん」

 

だが、らんこはそんな事に気付かず、ベリィベリーが甘い物が苦手なのかと的外れな勘違いをする。ベリィベリーはらんこの好意を無碍にする訳が無くテーブルから身を乗り出してらんこがよそったパフェを口に入れる。

 

「どう、美味しいかしら?」

 

「ああ、最高だ」

 

ベリィベリーはこの上ない幸せな表情を浮かべる。

 

(ああ、今回デートに誘えて良かったな…この後もフラグを立ててらんことの距離を近づけなければ…!)

 

ベリィベリーは今回のお出掛けを大変楽しめたが、ただ一回だけで満足する事なくこの後も引き続きらんこの好感度を上げていこうと努力を惜しまずにいた。

そして、反対側のテーブル先ではソラ達も降り、相変わらず胡散臭いサングラスを掛けて2人の様子を見ていた。

 

「なんだか2人とも青春をしているね」

 

「そうですね。ほんと、楽しそうですね」

 

「まぁ、そうですね」

 

「今の…所は…」

 

ソラとあげはは楽しそうにパフェを食べ合う2人を見て自分達も心が温まってくる一方でましろとツバサは今の所目立ったトラブルが起きていない事に一安心していた。

 

(今の所は大丈夫そうだよね?)

 

(ええ、どうやら見たところベリィベリーさんは怪しい所が幾つかありましたが、暴走する様子は無かったですね)

 

この調子なら最後まで2人のお出かけは穏便に済みそうだと思い、2人は注文したジュースを飲んで一休みしようとした時だ。

 

「今の言葉…取り消しなさい!!!」

 

「「「「え?」」」」

 

突然聞こえた声に4人はその方向へ視線を向けると其処には席から立ち上がったらんこがベリィベリーに向かって怒りの表情を浮かべていたのだった。




今回ちょっと性的描写をちょっとばかし入れたけど、冷静に考えたらコラボの時に◯イプ未遂があったからこれくらい大丈夫か…多分。
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