ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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コラボ最終話を書いてましたが、完成した際に20000字超えてしまったのでちょっとキリがいい所で前編と後編に分けて投稿します。
それではコラボ第11話をどうぞ。


第86話 ラストバトル前編

キメラングが操るメタルリーバードの目が光るとツイスター達は警戒をむき出す。

 

「さぁ、先ずはこいつだ!」

 

キメラングは操縦桿にあるボタンを押すとメタルリーバードの翼から大量のミサイルが飛んでくる。

 

「こんな物…撃ち落とす!」

 

「私も!」

 

「ふっ!」

 

迫り来る大量のミサイルにプリズムは光弾、バタフライは投げキッス、ギーツは弾丸を撃ち込んでミサイルを爆破させていった。

 

「「「はああああああっ!!!」」」

 

更にツイスターとスカイとウィングはミサイルを殴り蹴り、弾いていくとそのままメタルリーバードへ攻撃しようと距離を詰める。

 

「まぁ、これくらいは君達には楽勝だよね…でもこれならどうかな?」

 

中にいるキメラングは操縦桿に刺したブーストレイズバックルのハンドルを捻るとエンジンの音が鳴り響く。同時にメタルリーバードから生えたマフラーから火を噴き、攻撃しようとしてきたツイスター達の前から姿を消す。

 

「「「なっ!?」」」

 

「姿が…」

 

「消えた!?」

 

一方でツイスター達はメタルリーバードが自分達の前から突然消えた事に驚きの表情を浮かべる。一方でギーツは慌てた様子でツイスター達へ声を掛ける。

 

「その場から直ぐ離れなさい!奴はブーストバックルの力で超スピードで襲いかかってきます!」

 

「もう遅いよ」

 

「「「があっ!?」」」

 

ギーツが忠告した直後にメタルリーバードは3人の背後に出現すると巨大な翼を動かし3人を吹き飛ばす。3人はその威力でそのままコンテナへと叩きつけられる。

 

「「皆んな!」」

 

プリズムとバタフライはやられた3人を助けに行こうとするが、それをキメラングは見逃すわけ無かった。

 

「おや、君たちは戦いを放棄してどこに行くのかな‼︎」

 

キメラングはプリズム達に狙いを定めると再びミサイルを発射しようとした。

 

MAGNUM TACTICAL BLAST

 

「うおっ!?」

 

その時、どこからとも無く飛んできた攻撃にメタルリーバードは大きく揺れ、キメラングは飛んできた方向に視線を向けるとそこにはマグナムシューターの銃口を向けているギーツが立っていた。

 

「あなたこそ戦っている相手の人数をちゃんと把握するべきでは?」

 

「やってくれるね…なら、君を先に倒すよ!」

 

再びメタルリーバードから大量のミサイルが今度はギーツ1人に集中されて放たれるが、ギーツは自身の身体能力と周りのコンテナを盾に利用しながら避けていく。その動きに合わせて自身からも銃撃を行うがこちらは全くダメージが入っていなかった。

 

(ブーストバックルを取られたのは厄介ですね)

 

彼は自身の持っていたブーストバックルがキメラングに取られてしまった事に後悔を覚える。アレを自分が使えば身体能力共にマグナムバックルの力が大きく向上し一気に倒せたのだが、それを出し惜しみしたお陰で防戦一方となっているのが気に入らなかった。

 

(仕方ありません。多少のダメージは目を瞑って次に火力の高いこれを使いますか)

 

REVOLVE ON!

 

SET!

 

ベルトを再び回転させ、空いた右のスロットに鍵の付いた紫色のバックルを装着させるとバックルの鍵を捻りバックルを展開させる。

 

DUAL ON! ZOMBIE & MAGNUM! READY …FIGHT!

 

白い装甲が下半身へと移ると新たに彼の右側から毒々しいZOMBIEの文字が浮かび上がると厳つい紫の装甲と変化すると装着され、左腕は右腕と異なりオレンジ色の大きな爪が覆われ、右手には紫色のチェンソー…ゾンビブレイカーが握られる。

 

「おや、らしくない変身だね。アレだけ善意に拘っていた君が如何にも悪意ありそうな武装を使うとはね」

 

「ええ、確かにそう疑問に思うのは仕方ありませんでしょう。ですが、ツイスターの様に悪意ある者を悪の力で滅殺する事も悪くないと思いましてね」

 

「へぇ、毒を持って毒を制するみたいな物か…面白い。なら、その自信を私に見せたまえ!」

 

ギーツの発言が気に入ったのかキメラングは笑みを浮かべてボタンを押すとメタルリーバードの目から光線を放ちギーツへと襲い掛かる。対してギーツはゾンビブレイカーで防ぎながら近づくとゾンビバックルの鍵部分を捻る。

 

ZOMBIE MAGNUM VICTORY!

 

するとベルトの音声と共にギーツの足元から巨大なオレンジの爪が出現するとギーツをメタルリーバード目掛けて投げ飛ばす。ギーツはそのまま脚部に展開された銃口から弾丸が連射。メタルリーバードの装甲を襲ったが、それでも傷は一切ついてない。

 

「ククッ、無駄さ。君の豆鉄砲はこのメタルリーバードの装甲を傷つける事は出来ないよ」

 

「それならこれはどうですか」

 

ギーツはメタルリーバードの背に飛び乗ると持っていたゾンビブレイカーをメタルリーバードの翼の付け根に向かって振り下ろすと激しい音と火花が響き渡る。

 

「中々のパワーだがそれでも傷つかないよ!」

 

「でしたら出力を上げましょう」

 

POISON CHARGE!

 

TACTICAL BREAK!

 

「うおおおおっ!?」

 

ゾンビブレイカーをポンプアクションを行うと刀身にエネルギーが溜まっていき柄にあるトリガーを引くと一気にエネルギーが放出され先程よりも激しい音が響き、更には装甲に傷を入れていく。

 

「この装甲に傷を入れるとは!?」

 

キメラングはまさかこの強固な装甲に傷を入れるとは思ってもみなく驚きの反応を見せ、ギーツもこのまま翼の付け根を切り落とそうと更にゾンビブレイカーの出力を上げるべくポンプアクションを繰り出そうとした。

 

「おっと、そう簡単にはいかないよ‼︎」

 

「がああああっ!?」

 

ただ、キメラングも黙って翼を切り落とさせはしない。すかさずメタルリーバードの装甲に強力な電撃を流し、ギーツを感電させる。それによって彼の動きを止めると更にメタルリーバードのマフラーがギーツの方へ向けられた。そこから火が噴き出すとギーツは吹き飛ばされて地面に叩きつけられる。

 

「くっ、ゾンビバックルの力では奴のメカを破壊出来ませんか…それなら!」

 

ギーツは新たに黄色のポップなクマのデザインが入ったバックル…モンスターレイズバックルを取り出してベルトに装着しようとする。

 

「そう簡単に姿を変えたりはさせないよ!」

 

「なっ!?モンスターバックルが!」

 

その時メタルリーバードから再び光線が放たれ持っていたモンスターレイズバックルが弾かれて、そのまま海へ吹き飛ばされてしまった。

 

「私としては君の力をもっとみたいが、この前みたいに痛い目を見るのは勘弁ならないから君を倒させてもらうよ!」

 

「くっ!」

 

そういうとメタルリーバードから再び大量のミサイルが放たれ、ギーツへと襲いかかりギーツは迫り来るミサイルに対してゾンビバックルの鍵を再び捻ろうとする。その時目の前のミサイルが何処からとも無く飛んできた電撃によって爆発し、それを見たギーツは呆気に取られる。

 

「なんだ…今、何g「そこの白狐!こっちに乗れ!!!」っ!?」

 

爆発した理由について考えようとする彼の思考を遮るかの様に女性の声が聞こえると、ギーツは咄嗟に聞こえた方向へ振り向くと橙色の巨大な鳥…シロップがこちらに迫ってくる事に気付き更にその背に乗っている赤髪の女性…ベリィベリーの存在を見るとシロップの背中に乗り込みその場を離れる。

 

「全く、あんた無茶し過ぎよ」

 

「ツイスター…」

 

自身に向けられた呆れた声に反応すると其処には先程スカイ達と共に吹き飛ばされていたツイスターがおり、更にはスカイ達も乗っていた。

 

「あんた…実力はあるけど1人で戦おうとするのは少し無謀ね。私たちが助けなかったらやられていた所だったわよ」

 

「……」

 

「ま、まぁ、正義さんのおかげで私たちは助かったのであまりそんな事を言える側ではありませんよ」

 

先程の戦いを見ていたのか自分達の協力も無しに単身で戦い、やられ掛けた所を指摘するとギーツは黙り込みそれを見たスカイは気不味く思ったのかフォローを入れる。

 

「それにしてもらくないわね…あんたひょっとして焦っているんじゃないの」

 

「え、どう言う事なの?」

 

ツイスターの言葉にプリズムはどういう意味なのか追求する。

 

「だって、私たちと戦った時は冷静に対処出来たのにマッドサイエンティストと戦った時は私たちの様に行かず逆に翻弄されていた様に見えたわ」

 

「そう言われると確かに…」

 

ツイスターの言葉に一同は思い当たる節がある様子で納得の声を出す。一方でギーツは軽く息を吐くとゆっくりと喋り出す。

 

「…ええ、察しの通り私は焦ってます。奴の実力を見誤っていた事でゼインドライバーを封じ込められた上にブーストバックルや他のバックルまで封じられることになり、私は冷静さを欠いていました」

 

ギーツもとい正義がキメラングと戦った時は自分達と同じくカードの力で対抗していたが、あちら側は持ち前の戦闘データに加えてゼイン対策で用意した数々の発明品で対処。更にはゼインへの変身を封印するまで彼を追い込んだのだ。加えて自身の力の一部を取られた上に使われるという失態をやらかしているので彼が焦るのは仕方ない。そんな落ち込んでいるギーツを見てツイスターは口を開ける。

 

「…あんたのその情けない姿を見て正直スカッとしてザマァみなさいって言うのが本音よ。だってあんたは別世界のスカイやプリズム達に酷い事をしたんだからきっとバチが当たったって」

 

「「「つ、ツイスター!?」」」

 

「い、幾ら何でも落ち込んでいる人に対してそれは言っちゃ駄目ですよ」

 

ツイスターの発言にスカイは慌てて止める。彼の所業を考えると別世界の自分達を倒した正義が落ち込んでいる姿を見て思う所はあるが、だからといってスカイ達は落ち込んでいる人間に更に追い打ちをかける真似はしたくなかった。対してツイスターはスカイの静止を聞かず口を開く。

 

「あんたは見たところ今までやることなす事全てが自分の思いのまま事が進んでたんでしょ。その様子からしたら失敗とかした事なんて無いにも等しかったんじゃない?だったら一言合わせてもらうわ。……たった一回か二回のしくじりでいつまでも落ち込んでんじゃないわよ!!!!」

 

「っ!?」

 

突然大声を上げて叱り出すツイスターにギーツは思わず動揺の声を漏らす。

 

「聞きなさい!人っていうのは人生で何もかも自分の都合の良いばかり起きる事なんて無いわ!一つや二つ大きなしくじりなんてのもあるのよ!その代表例がこの私よ!」

 

「代表例…それはどういう事ですか?」

 

ツイスターの代表例という言葉にギーツは引っかかったのか詳しく聞くと、彼女は語り出す。

 

「…小学生の頃、私は運動もスポーツも万能で周りからは天才と評されてたの。私はその時天狗になって浮かれて自分を妬ましく思う子たちの気持ちに気づかなかった。そのお陰で私は虐めにあって一度は友達を無くして私は孤独を味わう事になってしまったわ」

 

「そんな事が…」

 

それは意外と思えた。ギーツにとってツイスターもといらんこはスカイ達に対して口が悪く。時々物騒な発言をしているが友達としての信頼はあり、その交友関係に暗い過去があるとは思えなかったのだ。

 

「そしてそんな孤独だった私に再び友達が出来るきっかけとなったのは…其処にいるプリズム、ましろのお陰よ」

 

「ましろさんが…」

 

ツイスターの口からましろが出た事に驚きの声を漏らす。

 

「そうよ、ましろが私に関わってくれたお陰で私は辛い過去を乗り越えて今はソラ達…大切なかけがえのない友達が出来たのよ」

 

『ツイスター…』

 

ツイスターの言葉にスカイ達は照れ臭そうな表情を浮かべる。こんな堂々と自分達に向かってかけがえの無い友達と言ってくれた事にやや恥ずかしがっている様子だ。尚、ベリィベリーに至っては号泣する始末だ。

 

「かけがえのない…友達…」

 

ツイスターの発言にギーツは思わずオウム返しをする。彼もまたここまで来る時は沢山の友達や交友関係の人物達がいたが、自身の目標である善意ある世界の実現の為にそれらを全て切り捨ててきた。その中には自分と関わった別世界のソラ達も入っている。だからこそ、自分の世界に迷い込んだツイスターにソラ達の末路を告げた際に激しい怒りを向けてきた理由を完全とまで行かないが少しは理解する。

 

「…私は今まで自分のやってきた事に後悔は有りません…ですが、貴女のましろさんとソラさん達に対する想いを考えなかった事については謝罪します」

 

そう言うとギーツはかつてツイスターにした事に対して彼女に謝罪するもツイスターは「フンッ」とそっぽを向く。

 

「…勘違いしないで、あんたの謝罪を貰ってもあんたが皆んなに手を掛けた事実は消えないわ」

 

「勿論です。私が善意ある未来の為に彼女達の命を奪った罪はこれからも背負っていくつもりです」

 

そう言うとギーツは先程まで落ち込んでた時と違い普段の様に余裕ある態度を見せる。

 

「ですが、私もお詫びと言っては何ですが筋を通します」

 

「へ?筋?」

 

するとギーツはその場で立ち上がるとベルトに付いているバックルを外し変身を解除する。何故この場で変身を解いたのか一同は困惑の表情を浮かべる。一応、今キメラングとの戦闘の真っ最中だ。いつ攻撃が飛んできてもおかしく無いのにこの場で変身を解くのは自殺行為に等しいのだ。

 

「さぁ、殴りなさいツイスター…貴女の怒りを今度こそ私は受け止めましょう」

 

「は、はあっ!?あんた突然変身を解いたかと思えば何を言ってんのよ!?」

 

「ツイスターの言う通りですよ!今生身だと危ないですよ」

 

「その通りですよいったい何を考えて、ぐわっ!?」

 

その時、突然側から大きな爆発音と共に自分達が乗るシロップの身体が大きく揺れる。いったい何事かとスカイ達は音が聞こえた方向に視線を向けるとメタルリーバードがこちらに迫りつつ攻撃していたのだ。そしてメタルリーバードに付いているスピーカーからやや苛立ったキメラングの声が響き渡る。

 

「いつまで鬼ごっこをする気なんだい君達は!?」

 

「やばいよ!キメラングが追ってきたよ!」

 

「お、おい!早く何とかするロプ!いつまでも彼奴から逃れるのは無理ロプッ‼︎」

 

先程からツイスター達が乗るシロップを追いかけるキメラングがミサイルや光線を放ってきて少しずつ追い込まれていたのだ。

 

「やばっ!とにかくあんたはもっぺん変身しなさい!じゃ無いと怪我するでしょ!」

 

「お断りします。私は筋を通すと言ったんですから殴らない限り絶対変身しません」

 

「何であんたはそんな頑固なのよ!?」

 

正義に再度変身を促すも彼は1発殴られない限り変身しないという頑固さを見せツイスター達を困らせる。

 

「あなたが私を殴れば済む事ですから早くやりなさい」

 

「無茶言わないで!幾ら何でも私は変身してない丸腰の人間を殴るなんてしないわよ!」

 

「「「「え?」」」」

 

「え、ちょっとあんた達…何でそんな反応をするの?」

 

ツイスターの発言にスカイ達は思わず声を上げた事にツイスターが反応して問い詰めるが、スカイ達は笑って誤魔化した。一方でベリィベリーは正義に話しかける。

 

「おい貴様、先程からツイスターを困らせるな。そもそもツイスターは心優しき人間だ。そんな彼女に無理やり殴らせるのを強要させるな」

 

「しかし、先程諸事情があったといえ私は6回殴られた上に貴女も彼女に1発殴られましたよね?」

 

「んな訳あるか!!!貴様ぁ…ツイスターを愚弄するつもりかーッ!?そもそも何故私がツイスターに殴られなきゃいかんのだ!?」

 

「いや、私は嘘を言っているつもりはありませんが」

 

正義の発言にベリィベリーは思わずキレる。正義の発言は事実である事はベリィベリーは信じられないだろう。実際ベリィベリーもツイスターに殴られたのだが、運がいいのか悪いのかその時死角から殴られたことで彼女に殴られた事は知らないままベリィベリーは気絶する事になったのだ。

一方でツイスターは仕方ないと言わんばかりの溜息を吐くと正義に近づく。

 

「あーもう、わかったわ。1発殴ればあんたの気が済むんでしょ?」

 

「ええ、ですがなるべく強めでお願いしますよ」

 

「何で殴られるのを細かく注文するのよ…」

 

呆れ顔をしつつも漸くツイスターは決心が着き、正義の前に立つと彼の頬に向かってパンッと音と共に1発ビンタを喰らわせる。

 

「これで満足したでしょ」

 

「ふむ…今のビンタは先程のビンタと比べて痛みは少なくてあまり納得しませんが、まぁ良いでしょう」

 

「なんで殴られたあんたが不満を言うのよ?」

 

本気で殴って来なかった事に正義は落胆した様な表情を浮かべた事にツイスターは困惑の表情を浮かべる。

 

「まぁ良いわ。兎に角あの鳥もどきをスクラップにするわよ。皆んな力を合わせるわよ!」

 

「「「「「はい(うん)(ああ)!」」」」」

 

ツイスターの声に強く返事をすると彼女達は迫り来るメタルリーバードへ攻撃を仕掛けようとした。

 

「皆さん、少し待ってください」

 

「何よ、まだ何かあるの?」

 

その時正義がツイスター達に待ったと掛ける。

 

「実は私に一つ作戦があります。先程私が奴と戦った際に翼の付け根部分を切り裂いたのですが見えますか?」

 

そう言うと正義はメタルリーバードに指を指してツイスター達がその先を目を凝らして確認。するとウィングがいち早く気付く。

 

「あ、本当だ!確かにあそこだけ傷が出来てます!」

 

「少年本当に目が良いね…それで傷があるのがわかったけどどうすればいいの?」

 

「ええ、其処を集中的に攻撃すれば奴の翼は捥げ地面に叩き落とす事が可能です。しかし、翼を捥いだ所でブーストバックルとミラージュペンがある限り奴の武装は変わらないでしょう」

 

「それならどうするんですか?」

 

プリズムの問いに正義はとある物を取り出して一同に見せつける。

 

「なので此処は今ある切り札を使います」

 

そう言うと正義は先程まで使っていたマグナムバックルやゾンビバックルと比べて一回り小さく黒と銀をベースに橙の差し色が入ったバックルを取り出した。

 

「それが…切り札?」

 

「その割にはやけにこじんまりしてるね」

 

切り札という割に先のバックルと比べて大きさが小さい事に疑問の声を上げる一同。

 

「このバックルは先に使ったバックルよりも性能は大きく上回っていますが、能力をフルに使うのに少し厄介な条件があるんです」

 

「厄介な条件?」

 

いったいそれは何なのかと詳しい事を追求しようとすると正義は「まぁ、見て下さい」と言ってベルトに装着する。

 

SET!

 

「変身」

 

GREAT!

 

装着したバックル…コマンドツインバックルのボタンを押すと身体が黒い素体へと変わり、ギーツの仮面にバイザーと左耳にアンテナが取り付き、何処からとも無く飛んできた剣を手でキャッチして変身が完了する。

 

「仮面にバイザーが付いて」

 

「剣が出た」

 

「…あれ、鎧は?」

 

先程までの様に上半身もしくは下半身の黒い素体を覆う装甲が出現しない事に疑問を思っているとギーツは答える。

 

「今ベルトに装着したのはコマンドツインバックルと言ってこの剣に付いてあるもう1つのバックルを反対側のスロットへ装着する事で真価を発揮する仕様なのです」

 

「なら早くもう一個を着けなさいよ」

 

勿体ぶる様な事をするギーツにツイスターは残りのバックルを装着する様に催促をするが「それは出来ません」と言って拒否する。

 

「この剣に付けられたバックルはロックが掛かっていて剣で相手を斬り一定のエネルギーを貯めないと外せない仕様となっているのです」

 

「何ですかその仕様は!?」

 

「もっと他に良いのは無かったの!?」

 

ウィングとバタフライは思わずツッコミを入れる。ただでさえキメラングの攻撃を受けてやられそうなのに割と難しめな条件をクリアしないと使えないバックルをチョイスした事に思わず声を上げる。

 

「火力と機動力は現状このバックルの方が最強クラスなんです。他にもあるにはありますが、ゼインドライバーを封印された事でギーツの機能も一部ロックされて仕方なくこれを使わざるを得なかったもので」

 

ギーツもこのバックルの仕様に関して思う所はあった様で不本意ながらも使う事を決めたようだ。

 

「わかったわ…でも、確認するけどそれをちゃんと使えばあの鳥擬きを倒す事は出来るんでしょうね?」

 

「それは勿論です。嘘ではありません」

 

ツイスターは確認をするとギーツは嘘偽り無く倒せると答えると納得した表情を浮かべる。

 

「なら、その言葉を信じるわ」

 

「でしたら私たちは正義さんのフォローをしますか」

 

「うん、なるべく剣にエネルギーを貯める様にしないとね」

 

一同はギーツのフォローをしようと意見が纏まりかけ、いざ戦いが始まろうとした時だ。

 

「ちょ、ちょっと待つロプ!まさかあいつに突っ込めって言うロプか!?」

 

此処でシロップが待ったと声を掛ける。話の流れから察するに自分が特攻してギーツの剣のエネルギーを溜まるアシストをしないという危険な事をしないといけないのかと確認をする。

 

「そんな無謀な事は望みませんよ。精々こちらに迫るミサイルに近づいて貰えばそれで十分です」

 

「なんだぁ、それなら一安心……んんっ!?ちょ、待つロプ!」

 

シロップが安心仕掛けるも結局自分の身の危険が晒される前提である事にシロップは待つ様に言うが、一同はシロップの声が聞こえてない様子。

 

「では、改めまして行きますよ!」

 

「「「「ええ(うん)(はい)!」」」」

 

「人の話を聞けロプーッ‼︎」

 

スカイの掛け声にツイスター達は返事をするとシロップから飛び降りるとスカイとプリズムとバタフライは飛んでくるミサイルを足場にしながらメタルリーバードへ近づき、ツイスターとウィングはそれぞれ飛んで行った。

そして、ギーツと共にシロップの背中に残されたベリィベリーは彼に話しかける。

 

「心配するなシロップ。ミサイルが当たらない様に私が撃ち落としてやるから安心しろ」

 

「ベリィベリー…ああ、こうなりゃ自棄ロプ!しっかり捕まるロプ!」

 

腹を括ったシロップも飛んでくるミサイル群へと突っ込んで行き、ベリィベリーは迫り来るミサイルを電撃に撃ち落とし、ギーツはミサイルを斬り落としていくのであった。

 

──────────

 

一方で先にメタルリーバードへ近づくツイスター達は迫り来るミサイルを足場にしつつ距離を次第に詰めに行っている。

 

「漸く鬼ごっこはやめて私と戦う気になったかい!」

 

「ええ、キメラング!貴女を倒します!」

 

「この前のロボットの様にそいつもスクラップにしてあげる!」

 

キメラングに挑発しつつツイスター達は飛んでくるミサイルを蹴り返したり投げ返していくも光線によりミサイルは撃墜されてしまう。

 

「ハハハッ!ミサイルを返すのは戦法として良いが、私は自分の攻撃を喰らうお馬鹿さんでは無いよ!と言う訳で一旦ミサイルは中止!」

 

「「「え、うわああああっ!?」」」

 

「「皆んな!」」

 

そう言うとキメラングはミサイルを一旦止めると先程までミサイルを足場代わりにしていたスカイとプリズムとバタフライは足場を無くし落下していく。

 

「バタフライ!バリアで足場を作って!」

 

「お、オッケー!」

 

ツイスターの指示で先程までミサイルを足場代わりに使っていたスカイ達に無くなったミサイルの代わりにバタフライは大きめのバリアを作ると彼女とスカイとプリズムが足場代わりにする。

 

「クク、バリアを足場代わりとは機転が効くね。なら、そのバリアごと吹き飛ばしてあげるよ!」

 

そう言うとキメラングは再びブーストバックルのレバーを捻るとメタルリーバードマフラーが火を噴きスカイ達に向かって物凄い速さで迫り来る。

 

「こっちに来るよ!

 

「それならパワー勝負です!」

 

スカイは迫り来るメタルリーバードに向かって拳にエネルギーを溜め込む。

 

「勝負です!ヒーローガール!スカイパーンチッ!!!」

 

スカイは飛んでくるメタルリーバードの装甲に向かって自身のスカイパンチを叩き込むも、全く傷が一つも付かなかった。

 

「なっ!?」

 

「甘いよ!今の君の力じゃこのメタルリーバードは傷つかない!そして、これはお返しさ」

 

「ぐあああああああああっ!?」

 

「スカイ!」

 

メタルリーバードの装甲に電撃を流された事によりスカイの身体は感電しそのまま吹き飛ばされた。そんな彼女をツイスターが受け止める。

 

「大丈夫!?」

 

「ええ、何とか…って、こっちに来ます!」

 

スカイの指摘にメタルリーバードが再び迫ってくる事にツイスターは気がつくとスカイを抱えて逃げ出す。

 

「ほらほら、逃げてばかりじゃつまらないじゃないか!もっとダークツイスターの実力を私に見せたまえ!」

 

キメラングはそう言うとマフラーをツイスター達に向けて火炎を放射し、ツイスターはマフラーでスカイごと自分達の身体を包み炎の熱を防ぐ。

 

「咄嗟の防御は良いけど、すぐに動かないと危ないよ‼︎」

 

「「があっ‼︎」」

 

「「「スカイ!ツイスター!」」」

 

防御によって動きを止めてしまったツイスターには隙が生じてしまい、そこに来たメタルリーバードからの突進をスカイと共に喰らって地面へと落下。そんな2人をウィングが飛んで助けに行こうとするがバタフライが止める。

 

「待って少年、2人は私に任せてプリズムと一緒に戦って!」

 

「し、しかし…」

 

バタフライの指示に躊躇いを覚える。速さに自信はあるがパワーは不足しているため、自分達の中で1番パワーのあるスカイですら傷つかなかった装甲に自分が攻撃しても通用しないのではと不安を覚える。

 

「大丈夫…自分の力を信じて!ウィングなら絶対行けるよ!」

 

「僕がですか……わかりました!」

 

ウィングはバタフライによって自信を付けさせてもらうと表情が自信に満ち溢れる物へと変わり、メタルリーバードに向かって飛んでいく。

 

「プリズムもウィングのサポートを任せたよ」

 

「うん、任せて!」

 

バタフライはプリズム達にこの場を任せると落下して行ったツイスター達の助けに向かった。

 

「おや、今度はウィングか。でも君の実力はスカイ達と比べて低いからな、あまり良いデータは取れなそうなんだよなぁ〜」

 

「そうやって僕を舐めてると痛い思いをするぞ!」

 

明らかに舐めているキメラングにウィングは突撃を仕掛ける。

 

「無駄だよ。君の実力ではかつてのデスメットロボと同様にこのメタルリーバードにも敵わないっての!」

 

そう言うとキメラングは飛んでくるウィングに向かってミサイルを放つも彼は持ち前の機動力と速さで避けていくとそのまま加速してメタルリーバードに攻撃をする。

 

「無駄だよ。スカイですらこの装甲を傷つけられなかったんだ。君如きの力で傷は永遠につかないよ」

 

「やってみなきゃわからないだろ!」

 

ウィングは引き続き加速を繰り返してメタルリーバードへ攻撃を繰り広げるも傷は一向に付かない。

 

「だから無駄だって言ってるだろ!ハエみたいにしつこいな本当に!」

 

繰り返し攻撃を続けるウィングを鬱陶しく思ったキメラングは再びミサイルを放とうとメタルリーバードの砲門を開いた時、突如として砲門の部分が爆発する。

 

「おわああああっ!?な、何だ!?」

 

突然の爆発に何が起こったのか状況を呑み込まないキメラングは爆発した砲門を部分を確認するとプリズムが立っていた。

 

「ぷ、プリズムだと!?まさか、ウィングは囮で本命はミサイルを発射出来なくするのが目的か!」

 

それならウィングが無駄に攻撃をしてキメラングの意識を彼に向けさせた事に納得出来るが、プリズムの答えは予想とは違った。

 

「その答えは半分正解だよ!」

 

「半分だって!?って事は…!」

 

プリズムの言葉に何か察したのか先程まで攻撃していたウィングが攻撃をやめてメタルリーバードよりも高く上昇している事に気がつく。

 

「いくぞ!ひろがる!ウィングアターック!!!」

 

ウィングはそこから一気にメタルリーバード目掛けて超スピードで突撃を仕掛けてきたのだ。

 

「はっ、無駄さ!先程も言ったがこの装甲はスカイパンチですら傷つかなかったんだ。君が技を出したところで通用はしない!」

 

キメラングはスカイより力の劣るウィングでは傷一つ付かないと余裕の笑みを浮かべるが、突如とウィングの身体が不死鳥の如く燃え出したのだ。

 

「な、何っ!?身体が発火しただと!?」

 

「はあああああああっ!!!」

 

キメラングがウィングの変化に驚いている間にウィングはそのままメタルリーバードの装甲に突撃をして装甲を抉ったのだ。

 

「馬鹿なっ!?ウィングはデータ上此処までのパワーが無い筈!?…ハッ!まさか、あの身体に纏っている炎の仕業か!」

 

キメラングはダークパッドを取り出すウィングのデータを調べると驚愕の顔を浮かべる。

 

「なんだこのスペックは!?強化したツイスター程では無いがそれに近いパワーとスピードがあるじゃないか!」

 

キメラングは実力が低いと思われていたウィングがまさか自分の想定を上回る力を出すとは思わず動揺を見せる。

 

「このまま全体に穴をあけて墜落させてやる!」

 

そう言うと再び身体に炎を纏いメタルリーバードへ突撃をしようとする。

 

「クク…まさか、私の予測を超えるとは流石プリキュアだ。しかし、私もただやられると思わない事だ!」

 

するとキメラングが不敵な笑みをうかべるとマグネコントローラーを取り出す。

 

「マグネコントローラーオン!」

 

「なっ、うわっ!?う、動けない!」

 

マグネコントローラーから放たれた光線を身体に浴びるとメタルリーバードの装甲にウィングが張り付いてしまう。

 

「ウィング!今助けるよ!」

 

プリズムは動けないウィングを助けようと近づこうとするとキメラングは彼女にマグネコントローラーを向ける。

 

「おっと、君はその場でストップだ!」

 

「な、うおわっ!?あ、足が…!?」

 

ウィングに続きプリズムも両足が装甲に張り付き、引き剥がそうとするも接着剤で固定されたかの様に動かす事ができなかった。

 

「ククク…思い出すなぁ、そういえば以前カバトン君が操っていたランボーグの攻撃を当てる為にこうやって動きを止めたね…」

 

「え、それって…!」

 

キメラングの発言にプリズムは数ヶ月の戦い…即ちツバサがプリキュアになった日にUFOランボーグと戦った時の事を思い出す。その時、ランボーグの攻撃を避ける為に自分達は街中を逃げていたが、その時ツイスターの足が何故か動かなくなって大怪我を負ったのだ。

 

「まさか…あの時ツイスターの足が動かなかったのは…」

 

「あれ、知らなかったの?あの時君たちが動き回るからさ、こうやって今の様にツイスターの動きを止めて攻撃を当てたんだよ」

 

「な、そんな…あの時はよくもツイスターを…!」

 

あの時の不可解な現象の犯人はキメラングであると知ったプリズムは怒りが湧いてくる。

 

「おお、こわっ…でもそんな事を言っている立場じゃ無いよね!」

 

「「ああああああああっ!!!」」

 

キメラングは動けないプリズムとウィングの身体に電撃を流し、2人は悲痛の声を上げる。

 

「アーハハハハッ!!!!いやぁ、こうやってコンボが繋がると気持ちが良いもんだよ!さて、更に電撃の出力を上げて君たちを気絶させてラボへ連れて帰ろうか!」

 

そう言ってキメラングは電撃の強さを更に上げようとボタンを押そうとしたその時だ。

 

「「「プリキュア!トリプルキック!!!」」」

 

「へ、うおおおっ!?」

 

突如聞こえた声にキメラングは呆気に取られた瞬間、メタルリーバードに大きな衝撃が走る。操縦席にいたキメラングも驚きのあまりマグネコントローラーがすっぽ抜け、更には衝撃により一部メタルリーバードの武装に誤作動が起き、プリズム達に向けていた磁力と電撃が解かれてしまう。

一方で動けなかったプリズム達は磁力が電撃が流れなくなった事でゆっくりと立ち上がる。

 

「う、動ける」

 

「でも、身体が痺れて自由n「プリズム!ウィング!」

 

その時、2人に話しかけてきたのは先程落下したスカイとツイスターに加えて彼女達を助けに行ったバタフライ達だ。

 

「3人とも、ひょっとしてさっきこのメカが大きく揺れたのって…」

 

「察しの通り、私たちがこの鳥擬きにトリプルキックをお見舞いしてやったわ」

 

プリズムの疑問にツイスターが答えると隣に立つスカイが彼女に同意するかの様に首を縦に振る。

一方でバタフライはウィングに駆け寄ると手を貸す。

 

「ウィングも大丈夫?」

 

「はい、多少体に痺れは残りますが…まだ動けます」

 

バタフライの手を握り返すとゆっくりとウィングは立ち上がるもやはり電撃を長時間浴びてしまったこともあり、身体はまだ痺れている様だ。

 

「全く、君たちは本当人が絶好のタイミングを毎度邪魔してきて、少しは何度もぬか喜びをさせてきたこちらの気持ちを考えてよね」

 

「黙りなさいマッドサイエンティスト!よくもプリズムとウィングを酷い目に遭わせたわね!」

 

「これ以上私達の友達を傷つけさせやしませんよ!」

 

「私も動けない2人に電撃を浴びせた事は許さないよ!」

 

2人を傷つけられた事にツイスター達はキメラングへ怒りを募らせるのも彼女は動じず余裕の表情を浮かべる。

 

「それがどうしたのさ?君たちがそんな睨んでも実力からこのメタルリーバードを大破させて操縦席から私を引き摺り出すなんて難しいと思うよ」

 

少し前までのウィングやツイスターならメタルリーバードを破壊出来る可能性はあったが、今は全員がボロボロになっている為キメラングは自分が負けるとは思ってもいなかった。

 

「あんた…何か忘れている事があるんじゃ無いの?」

 

「ん?忘れるだって…それは一体なん──」

 

それは一体なんなんだとキメラングが発言しようとした瞬間、ツイスター達の前に黒い何かが降ってくるとメタルリーバードの装甲に金属を切断する様な音が響きわたる。

 

「な、何だ!?」

 

先程のツイスター達の攻撃に続く新たな衝撃音が響いた事にキメラングは先程まで余裕だった表情が一変し困惑一色へと化した。

 

「ミサイルが飛んでこないから剣にエネルギーを中々溜められませんでしたが、漸く溜まりましたよ」

 

「あ、君は!」

 

そこに立っていたのはギーツであり彼の足元には先程落下する際に勢いをつけて装甲を突き刺した剣も存在していた。

 

「さて、ではお見せしましょう。ツインコマンドバックルの本当の力を」

 

FULL CHARGE!

 

ギーツは剣に付いてあるバックルを取り外すと左側のスロットに装着させる。

 

TWIN SET!

 

ベルトに音声が鳴るとギーツの正面にオレンジ色でJETと下側に青色でCANNONとエフェクトが上下に出現し、更にベルトを操作する。

 

TAKE OFF COMPLETE! JET AND CANNON!

READY FIGHT!

 

ギーツも目の前に出てきた二つの枠が移動。JETが右へ、CANNONが左へと移動するとそれぞれジェット機の様な翼の装甲と2丁の大型キャノン砲の装甲へと変わり上半身と下半身に装着され、ギーツコマンドフォーム・ジェットモードの変身が完了するのだった。

 




コラボ最終話は22時辺りに投稿する予定です。
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