尚、今回は結構ギャグ多めです。
ひかるとのデートを約束してから三日後。平日の学校ではらんこは午前の授業を終えて昼休み時間に入りソラ達と一緒に弁当を食べようとしていたが、らんこは普段ソラとましろの食べている弁当が少し豪華になっていた事が気になり聞いてみた。
「ねぇ、あんた達の弁当前よりも派手になってない?」
「あっ、気付きましたか?」
「実は今日のお弁当はあげはちゃんが作ってくれたの」
「え、あげは姉さんが?」
ましろの発言にらんこは驚きの表情を見せる。先日虹ヶ丘家に引っ越したあげはが弁当を作ったと知り改めて見つめる。弁当の中のおかずはどれも手作りで冷凍食品は入っていなかったのだ。
「全部手作り…あげは姉さん随分手の込んだ弁当を作るわね」
らんこは2人の弁当と自身の弁当を比較する。基本的にらんこの弁当は彼女の母が作っているが、仕事の忙しさもあってか弁当の中は半分以上が冷凍食品である。そのため、2人の弁当を見てしまうと自身の弁当が霞んで見えるのだ。
「あの、良かったら少し食べますか?」
「え、良いの?」
「うん、らんこちゃんと私達のお弁当のおかずを一個ずつ交換しよう」
ソラとましろから自分達の弁当を勧められたらんこは彼女達の提案を聞くと2人の弁当の中から一つずつおかずを貰い、らんこも2人におかずを渡す。それから早速貰ったおかず…あげは特製の卵焼きをらんこは口へと入れる。
「ハグ…っ!お、美味しい!」
「それは良かったです!では、そちらのお弁当から春巻きを貰いますね」
卵焼きをらんこにあげたソラは彼女の弁当箱に入ってた春巻きを頬張ると笑顔を浮かべる。
「うーん!らんこさんの春巻きも美味しいですよ!ジューシーでお母さんの愛情を感じます!」
ソラがらんこの弁当を褒めているとらんこは何やら嬉しそうな顔…では無く何やら言いづらそうな表情を浮かべている。
「あー…確かにお弁当はお母さんが作ったけど、その春巻きは冷凍食品なのよね」
「…え?」
らんこから告げられた事実にソラは固まる。てっきり今食べたのは手作りの春巻きと思い込んでいたソラは冷凍食品と知ると一瞬思考がフリーズする。
「で、ですが、美味しかったですよ!」
「なんか強引ね」
「まぁ、あんまり其処は気にしないであげて」
先程冷凍食品の春巻きに愛情を感じるとかっこいい事を言ったソラにらんこはジト目を向け、ましろはフォローを入れらんこから貰ったハンバーグを食べる。尚、ハンバーグも冷凍食品である。
「そう言えばさっきお弁当は全てあげは姉さんの手作りって言ってたわよね?」
「はい、でもそれだけじゃありませんよ。あげはさんはこちらに住んでからは食事に洗濯や掃除にエルちゃんの世話などしてくれるんですよ」
「へぇ…ん?ひょっとして家事全般はあげは姉さん1人でやってるの?」
ソラ達の話を聞いてあげはが虹ヶ丘家へ引っ越してからは彼女がほぼ1人で家事をやっていると知ったらんこ。彼女は話を聞いてから少し目を閉じ、何か考え事をすると再び目を開いて2人に視線を向ける。
「あのさ、人の家庭事情とかに口を出すのはアレだと思うけど……一応あげは姉さんは保育園の実習とかあるからそれを込みで家事をやるのって負担が大きいと思うんだけど」
「わ、わかってます!あげはさんにはこっちに来てからは色々とお世話になってますので私も家にいる時は家事を手伝いますよ!」
「私達も手伝おうと思っているんだけど、あげはちゃんが中々譲らなくて…」
2人もあげはの負担について気にして手伝おうと考えていたが、本人に断られ中々出来ずにいた様だ。
「まぁ、あげは姉さんって私達より歳が上って事もあるから世話を焼きたいって事なのかしらね」
引越しする前も自分達の世話を焼いてたりしていたが、保育園の実習…厳密に言えばプリキュアになってから自分達との距離が更に近づいた事でますます世話を焼きたくなったのだろうとらんこは推測する。
「因みにあげは姉さん以外で何か変わりはあったかしら?」
「変わりですか……そう言えば最近ヨヨさんの様子がおかしいんです」
「ヨヨさんが?」
ソラから共に住むヨヨの様子がおかしいと聞いたらんこは驚いた表情を浮かべる。そんな彼女にましろは詳しい事を話し出す。
「うん、ここ毎日お婆ちゃんは自室に閉じこもる事が多くて、何だか昔のアルバム写真を見ている事が多いの」
「昔のアルバムね…」
ヨヨがアルバムを見ていると聞いてらんこはあまりピンと来なかった。彼女はよく自室にて薬の調合やミラーパッドを見ていると聞いているが、アルバムを見るとはあまり聞かなかったのだ。
(そう言えば前にマッドサイエンティストを見て何か様子がおかしかったけど……流石に考え過ぎね)
ひょっとしたらキメラングと何か関係があるのかと思ったが、それは自身の考え過ぎと判断する。ただ、それでもヨヨは何かを隠している様に見える。しかしらんこはそれが何なのかがわからない為、あまり追求しない事にした。
(そうなると彼奴が持っていたダークパッドだったかしら?例の鏡がミラーパッドに似ているのも偶然だったかしら)
キメラングの持つダークパッドについても以前ヨヨに尋ねたがその時は知らないと言っていた為、偶々デザインが似ているだけだろうとらんこ達は判断した。
「あ、そう言えばベリィベリーさんがあげはさんに化粧を教わってたんですよね」
「化粧?ベリィベリーが?」
護衛隊を務めている彼女の性格からして化粧なんて自分から進んでやるなんてあんまりしないと思ってたらんこは意外と思った。
「ええ、きっとベリィベリーさんも此方の世界に馴染んで来たんでしょうね」
「そうね。そう言えばベリィベリーもいつの間にかスマホを持ってたし大分馴染んできたのね」
「え、スマホ?…な、なんでベリィベリーさんが持っているんですか!?私だってまだ持ってないのに!」
ベリィベリーがスマホを持っている事を知ったソラは動揺を見せる。と言うか自分より先にスマホを持っていることに驚いていた。
「あれ、あんた持ってないの?」
「持ってませんよ!わ、私だってスマホを欲しいのに…!」
自分がベリィベリーよりこの世界に滞在しているにも関わらず彼女が自分よりも先にスマホを手に入れている事にソラは落ち込む。以前よりソラはらんこやましろの他に学校の生徒がスマホを使って友達同士連絡を取り合ったり、ゲームなどの娯楽を楽しんだりと持っている者達を見て羨ましく思ってたのだ。
「だったらヨヨさんに頼めば良いじゃない」
「いや、ヨヨさんには衣食住だけで無く学校まで通わせてもらっているのでこれ以上頼み事なんて…」
らんこの言う通りヨヨに頼めばスマホは手に入るだろうが、色々と世話になっている中で何か頼むのは気が引けたのだ。
「別に大丈夫だと思うよ。用意周到なお婆ちゃんの事だから案外既にソラちゃんの分を持っているかもしれないよ」
「ましろの言う通りかもね。それに私達は必ず一緒に行動は取れないからスマホは持っていた方が良いわよ。戦いも過激に成りつつあるからいつ如何なる時の為に連絡手段を持っていた方が良いわ」
「そ、それは…」
らんこの言葉にソラはとある事を思い出す。それはまだらんこがプリキュアへ変身出来ない時に家出をしてカバトンが操るランボーグに襲われていた頃、ソラが1人連絡手段も無しで街を走り回っていたことでらんこが傷ついた事を思い出す。
「…確かにそうですね。では家に帰ったらましろさんよろしくお願いします」
「うん、任せて」
ソラはスマホを持つ事で仲間の危機をいち早く知る事ができて、現場に駆けつけられると考えるとスマホを持つ事を決心する。
「あ、らんこさん良かったら学校が終わったら一緒に家に来ませんか?」
「うん、あげはちゃん達も楽しみにしているよ」
学校帰りにらんこを家に招こうとするソラとましろだが、何やららんこは申し訳なさそうな顔を浮かべる。
「誘ってくれて嬉しいんだけど、帰ったらやる事があるから遊びに行けないわ。あと、明日もね」
「「やる事?」」
家に帰ったらやる事があると聞いてそれは何なのかと2人は考える。近い内にあるテスト勉強なのか、それとも未だに当選しないうららと真琴のコンサートチケットのネット予約なのか色々と考える。その後、最終的にソラはこの前ひかるがやってきた時の事を思い出す。
「そう言えば確からんこさんは土曜日にひかる君とデートをするんですもんね」
「そっか!という事はデートに向けて準備をするんだね」
先日の一件でらんこがひかるに裸を見た事による罰と言って彼とのデートの約束をしてそのための準備と2人は推測する。それを聞いたらんこは慌てて手に持っていたお弁当箱を落としかける。
「ち、違うわよ!で、デートじゃ無くて彼奴のお仕置きの為の準備よ!そ、そんなデートなんて…あ、甘ったるい物なんかじゃ無いわ!」
らんこは図星だったのか思いっきり動揺を見せる。その真意はデートでは無くあくまでもひかるへの罰が目的だと、ソラとましろの推測を否定する。しかし、2人はそんならんこへとニヤニヤと笑みを浮かべる。
「おお、出ましたね。らんこさんのツンデレが」
「つ、ツンデレ言うな!」
「まあまあ落ち着いて、それよりもそろそろお昼休みの時間が終わるからお弁当を食べよう」
ソラにツンデレと言われたらんこは怒鳴り声を上げるもましろに宥められ、3人は残りのお弁当を食べて午後の授業を受けるのであった。
──────────
それから翌日となり、本日は祝日という事もあり学校は休みでらんこはひかるとのデートお出かけの下見の為、街中を歩いていた。
普段の彼女の性格ならこうやって足を運んで下見するよりもネットで調べたりするのだが、それだけ土曜日を楽しみにしている様だ。
「えっと、確かこの曲がり角を曲がれば音楽ショップがあるのよね…って、あれ?」
らんこはそう言って曲がり角を曲がるが、其処には音楽ショップなど存在せず自然が広がる公園が存在していた。
「しまった…道を間違えちゃった…」
らんこはあちゃーと言わんばかりに目元を手で覆い天を仰ぐ。道中碌にスマホの地図を確認してなかったのが原因でもあるが、らんこ自身が浮かれていた事でスマホを確認せず道を間違えてしまったのだ。
「取り敢えず、もう一回音楽ショップまでの道を確認しないと」
今回のデートお出かけはらんこがひかるを自分の行きたい所へ連れ回す事が目的である為、らんこはスマホを取り出して地図を確認しようとする。
「あれ、らんこちゃん?」
「ん?」
その時、聞き覚えのある声に話しかけられたらんこ。彼女は反射的に声が聞こえた方向へ振り向くと其処には荷物を持ったあげはとツバサ、エルの姿があった。
「あげは姉さん?それにツバサとエルもなんでこんな所にいるの?」
「なんでって、私達はちょっとこの公園に用があってね。らんこちゃんはどうしたの?」
あげはに何故ここに居るのかと聞かれてらんこは一瞬答えそうになるが、直前で口を閉じる。彼女のプライドから土曜日に向けて街を下見しようとしたら道を間違えてしまったなどと言えなかったのだ。そのため適当に誤魔化そうとする。
「私はちょっと散歩n「はい、ダウト」え?」
散歩と言って誤魔化そうとしたが、あげはに嘘だと指摘されたらんこは言葉が止まる。対してあげはは得意げな笑みを浮かべる。
「なんてね。昨日ソラちゃんとましろんから聞いたよ。土曜日のひかる君のデートに向けての準備をしているんでしょ」
「なっ!?」
あげはに散歩が嘘であると見破られただけで無く本当の目的がバレている事に思わず驚きの声を上げてしまう。
「らんこちゃんの性格上こういう静かな場所も好きそうだけど、ひかる君とのデートとなると何かのお店に行く所を緊張しちゃって道を間違えちゃったりしてね」
「な…なっ…!」
完全にバレている事にらんこは激しく動揺する。普段から自身は冷静な性格をしているらんこ。そのため、こんな失態をあげは達にバレてしまった事で恥ずかしさのあまり顔は次第に真っ赤になっていく。彼女はそんな顔を隠す為に手で覆いその場にしゃがみ込む。
「う…う〜っ!////」
「あげはさんそれ以上言わないで下さいよ!らんこさんが可哀想ですよ!」
「あっ、ご、ごめんね!別に私としては悪気があってやった訳じゃ無いの!」
ツバサの言葉でらんこが恥ずかしがっている事に気付いたあげはは慌てて駆け寄り謝罪をする。
「にゃんこ、だいじょおぶ?」
「うぅ…だ、大丈夫よ」
エルに心配されたらんこもこれ以上恥ずかしがる訳には行かないと立ち上がり自身の頬を叩き、先程まであった自身の中の恥ずかしいという感情を吹き飛ばす。
「ところでらんこちゃんは今少し時間はある?」
「え?…まぁ、余裕はあるにはあるけど」
あげはに今大丈夫かと聞かれたらんこはまだ下見は出来ていないが、其処まで時間は掛からないだろうと思いあげはに返事をする。
「それならさ、少し私達の用事に付き合ってくれない?終わったららんこちゃんのデートの準備に協力するから」
「え、本当!?…って、だからデートじゃ無いって言ってるでしょ!」
昨日のソラ達の様にあげはにデートと言われたらんこはそれを否定する。
「でもまぁ、少しくらいなら付き合ってあげるけど」
「ありがとう!少年に加えてらんこちゃんも居ればあっという間に終わるよ!」
らんこが手伝ってくれると聞いたあげはは嬉しそうにする。一方でらんこはツバサに話しかける。
「それであんた達の言う用事って一体なんなの?私つい何も内容を聞かずに了承しちゃったけど」
「実は僕も詳しい事は聞かされてないんですよ」
「いや、なんで聞かされてないのよ」
「僕だって聞こうとしましたが、あげはさんが着いてからのお楽しみだって勿体ぶるんですよ」
「あー…確かにあげは姉さんならそう言いそうね」
ツバサですら詳しい内容を聞かされてない事にらんこは一瞬呆れた顔を浮かべるが、こういう事は大抵秘密していくのはあげはのいつも通りだと今まで共に過ごしてきたらんこは納得する。
「じゃあさ、目的の場所はすぐ其処だから早く行こう!」
「ま、待ってくださいよ!」
「全く、あげは姉さんったら」
駆け足で目的の場所とやらに向かっていくあげはにツバサとらんこも走って彼女を追いかける。その少し後、目的地に到着。其処にあったのはコンクリートで出来た大きな壁画が存在しており、子供が描いたであろう絵が全体的に描かれてあった。
「わあ〜!」
「これって…」
「壁画アートって奴かしら?」
「そうだよ。この壁画アートはソラシド保育園の皆んなが描いたんだよ。皆んな個性があっていいでしょ?」
らんこ達の質問にあげはは答える。どうやら実習の後園児達が描いた物で壁画に描かれた絵からは子供達の一生懸命描いたという気持ちが一同に伝わってくる。
「あれ、でもあそこだけ何も描かれてませんよ」
「本当ね」
壁画に全面的に描かれているかと思いきや一角だけ何も描かれてない事に気付いたらんこ達は不思議そうな顔を浮かべる。
「其処はね、私たちがこれから描くんだよ」
「ええっ!?」
「え、もしかして…用事ってこの事?」
「もちのろん!」
そう言うとあげははらんこ達に筆とパレットそれぞれ渡すが、らんこは渡された筆と壁画を見比べると恐る恐るあげはに尋ねる。
「あ、あのさ、こう言うのって許可を取らないと駄目なんじゃ」
「其処は大丈夫。実は保育園の先生から実習の記念に描いてって言ってくれたんだ」
許可を得ているとあげはは伝える中、何やらまだ何か不安な事があるのか。らんこは再び壁画を眺めるとゆっくりと口を開く。
「で…でも、こういう…わ、私達の圧倒的な画力の差に後から見に来た子供達が可哀想だと思うのよねぇ〜」
「其処は大丈夫だよ。この前実習の時に私もといキュアバタフライの絵を本気で描いたら皆んなから喜ばれていたよ」
「いや、それは大人気なくないですか?」
園児に対して自分の自画像(キュアバタフライ)を本気で描いたと言ったあげはにツバサは呆れた眼差しを向ける。
「でも…でも…!」
「ん?」
「らんこさん?」
「える?」
気のせいか先程かららんこは絵を描く事に何か躊躇っている様に見えたあげは達は不思議そうに思った。すると、あげはは何かに気付いたのからんこに話しかける。
「ねぇ、ひょっとしてだけど…らんこちゃんって絵を描くのが苦手?」
「え、そうなんですか!?」
「うっ!」
あげはの指摘にツバサは驚きの顔を浮かべ、対してらんこは指摘された内容を聞いた苦虫を噛み潰した様な顔を浮かべる。それを見たあげは達はらんこは絵描きが苦手であると察した。
「ち、違うわよ!ほ、ほら、私って自分で言うのもあれだけど、色々と成績が優秀でなんでも出来ちゃう人間だからこういう目立つ事はあんまり好きじゃないのよ!決して絵を描く事が苦手なんかじゃ無いわよ!」
「急に早口になりましたね。普通に見栄を張らずに描けないって言えば良いのに」
「え、絵くらい描けるわよ!」
明らかに図星と言わんばかりの言動にツバサは絵描きの腕が無いと指摘するが、らんこは絵に自信はあると言わんばかりに強気な姿勢を見せる。そんな様子に何を思ったのかあげははらんこに一枚の紙と数本の色鉛筆を渡した。
「じゃあさ、試しに鳥の少年を描いてみて」
「え?…ほ、本当に描くの?」
鉛筆を渡されたらんこはまさか本当に描く事になるとは考えなかった様で同様が隠せないでいた。
「らんこさん此処は素直に認めるのが良いですよ。変に意地を張って残念な結果を出す前に正直に告白した方が良いですよ」
「な、何ですって!?…い、良いわよ!其処まで言われたら描いてやるわよ‼︎ツバサの絵を描くなんて目を瞑ってでも描けるわ‼︎実際に本物をこれまで何度も触って来たから頭のてっぺんからお尻の形まで完璧に再現してやるわよ‼︎」
「ちょ、ちょっと!何を恥ずかしい事を言い出すんですか!?」
ムキになったらんこは自身がとんでもないセクハラ発言をした事にツバサは思わず顔を赤くしてらんこに声を上げる。対してらんこは貰った紙に下書きはせずに色鉛筆で勢いよく描き出して行き、それから3分ぐらいが経つと紙から色鉛筆を離す。
「よし、出来たわ!それも完璧に!」
「おっ、出来たの?じゃあ、早速らんこちゃんの画力を拝見……げっ!?」
らんこからツバサの絵を受け取ったあげはだが、その絵を見た瞬間思わず声が出てしまい顔を引き攣らせた。
「どうしたんですかあげはさんその顔は?」
「あー…し、少年は見ない方が良いかもしれないよ…」
「え、何ですかそのリアクション…ちょっと怖いですが見せてください!」
「あっ!」
ツバサはあげはの忠告を聞かず彼女の持つ自分が描かれた絵を覗くと其処にはプニバードのツバサの姿…から遠くかけ離れたよく分からない物が描かれており、よく目を凝らして見るとツバサに見えたりするが特徴的な頭のてっぺんがとぐろを巻いておりまるでうん◯を連想する。
「な、何ですかこの絵は!?と言うかこれは頭の部分は完全に排泄物じゃ無いですか!?」
「し、失礼な事を言うんじゃないわよ!人が折角描いた力作を遠回しにうん◯なんて呼ぶんじゃないわよ!」
「こんな僕へのリスペクトが全く伝わってこない絵に不満も言いたくなりますよ!」
自身の頭が意図的では無くても明らかにうん◯に見える事に画家の父を持つツバサにとってはらんこの描いた絵は自分の事を侮辱している様にしか見えなかった。対してらんこは内心自身の絵の才能があまりにも壊滅的であると自覚はしている。とは言え、一応真面目に描いた絵を排泄物呼ばわりされたら怒るのも当然であった。
「ふ、2人とも落ち着いて」
「「だってツバサ(らんこさん)が!」」
言い争うらんことツバサを止めようとあげはは割って入ろうとするも2人ヒートアップしていきあげはでは止められる事はできなかった。一体どうしたら止められるのかと考えたあげはは先程から壁画を興味津々で眺めているエルを見てある考えが思い付く。
「ねぇ、エルちゃん。これツバサ君の絵なんだけどどう思う?」
「ちゅばしゃ?」
「あ、あげは姉さん!?」
「ちょっと、何を勝手に!?」
らんことツバサは慌て出す。子供というものは常に正直な物だ。それが赤ん坊のエルなら尚更の事だ。エルはあげはかららんこが描いたツバサの絵を見させて貰う。それから彼女は絵のツバサと目の前にいるツバサを見比べると何やら笑みを浮かべ、ツバサの頭に指を指して口を開く。
「ちゅばしゃ
うん◯ー!」
「「ぎゃあああああああっ!?」」
らんことツバサはエルがうん◯と清々しい顔で発言した事にショックを受けて地面に倒れてしまう。それも仕方ない事だ。らんこは自分の描いた絵をエルにうん◯呼ばわりされた事に悲しみのあまりメンタル崩壊。そしてツバサも親愛なるエルに自分の事をうん◯と呼ばれて彼もメンタルが崩壊したのだ。
「あー…ちょっとやり過ぎたかな?」
「うん◯♪うん◯♪」
「「グハッ!」」
あげはは喧嘩両成敗をするつもりだったが、それを通り越してオーバーキルになってしまった事に苦笑いを浮かべる。一方でエルは楽しそうにうん◯を連呼し2人へと死体撃ちをしていくのであった。
──────────
それからというもののらんことツバサはお互いに謝罪をし、あげはと共に壁画に絵を描き始める。だが、らんこの画力の無さは先程証明された事で今壁画に描くらんこの絵はお粗末な物であった。
「うぅ…中々上手く描けないわ」
「らんこさん。その絵はこんな感じに描けば上手くいきますよ」
「え、そうなの?…あっ、上手く描けたわ!」
「ええ、とても上手ですよ」
ツバサの助言を聞いた事で先程よりも少しではあるものの絵が上手くなりらんこは嬉しそうな顔を浮かべる。
(うんうん、やっぱり仲良しが良いね)
先程まで仲が悪かった2人が今ではこうやって協力して絵を描いている姿にあげはは微笑ましい顔を浮かべる。尚、仲が悪くなったキッカケを作ったのはほぼあげはの仕業なのだが。
「うん◯♪うん◯♪」
「「グホッ!?」」
「エルちゃん少しの間だけ、絵のことは忘れてお人形で遊んでてね」
先程のらんこの描いたツバサの絵を気に入ったのかエルはリズムよく連呼を続け、その度にらんことツバサの心にダメージが入っていく。それを見たあげははエルにソラ吾郎人形を渡し、エルもソラ吾郎で遊び始める。
「それにしても少年って絵が上手いね」
「ええ、まぁ父さんが絵描きであるので昔から色々と絵について教えて貰ってたんで」
自分の絵が上手いと言われたツバサは照れくさそうな表情を浮かべる。
「そうなんだ…ところで少年の両親はどんな人なの?」
「どっちもモフモフしてて可愛かったわ。触り損ねたけど」
「いや、それも興味あるけどそういう事を聞いているんじゃなくて…」
ツバサの両親について尋ねるあげはだが、スカイランドでツバサの両親と邂逅してたらんこはその時見た両親の外見について言うが、あげはは外見では無く内面を教えて欲しいと言ったのだ。
「そうですね…どっちも僕の事をいつまでも子供扱いしていて構ってきて鬱陶しいんですよ」
ツバサはスカイランドで両親と再会した途端抱きしめられたり5、6歳の子供かの様に心配されたりして過保護な扱いをされてうんざりしている。
「でも、それだけ構うのは仕方ないと思うわ。あんたは一年前にこっちにやって来たけど、あっちでは自分達の子供が突然失踪して暫く連絡も無かった。そう考えるとさぞ大変心配してたに違いないわ」
「うっ…た、確かにそうですが」
らんこの言葉に思わず言葉が詰まるツバサ。彼女の言う通り事故とは言えスカイランドとは違った別世界へ飛ばされ、知らない者達からすれば何か事件に巻き込まれたのではと心配するのは当たり前なのだ。
「そうやって自分を大事に思ってくれる親を持っているのは幸せな事なんだから其処らへんちゃんとわかって上げなさい」
「らんこさん…」
隣に立つらんこの目を見てツバサは彼女が昔虐めにあった話を思い出す。らんこは虐めにあった事を親に内緒にしていた事で後から知ったらんこの両親は彼女の事を大変心配する様になったのだ。
対してツバサも故郷の村にいた頃に空を飛びたいと夢見ていたが、それを近所の子供達に笑われ村から浮いた存在になってしまう。その事もあって彼の両親は今でも寂しい思いをさせない為、自分へと過保護に接してきたのだと思い出す。
「そうですね。確かにらんこさんの事も一理……ん?」
「どうしたの?」
突然ツバサはあげはの方に視線を向け、あげはもツバサに視線を向けられた事に不思議に思っていると「プフッ」と笑い出す。
「いえ、あけばさんの世話焼きな感じが誰かに似ていると思ったら、父さんと母さんに似ているんだって…あっ、ごめんなさい!失礼な事を言って…」
「ううん、全然。ていうか、ツバサ君は今家族と離れ離れじゃん。エルちゃんやソラちゃんとベリィベリーちゃんにましろんも色々な都合で家族と会えないからさ。だからかな?ついお世話をしたくなっちゃうんだよね」
「あげはさん…」
あげはの話を聞いてツバサは筆の動きを止める。またそばに居たらんこも話を聞いてたが何やら気まずい顔を浮かべる。
「…なんだかその話を聞くとますます私が場違いに感じてくるわね」
らんこは家に帰れば両親がいるのに対してツバサ達は簡単に親と会う事が出来ない状況にただでさえ浮いている自分がますます一同との距離が離れて行く事に寂しい思いを感じた。
「勿論らんこちゃんもお世話するよ!なんならどんどん甘えて良いんだよ!」
「ちょ、やめてよ…!」
よしよしとらんこの頭を撫でるあげはに撫でられるらんこは口では嫌がるが満更でもない表情を浮かべる。
するとらんこの脳裏にまたいつもの声が聞こえてきた。
『お腹空いたメポ……。なぎさ、朝ご飯くれ〜』
『冗談でしょ……私はあなたの奥さんじゃないの!』
『食べないと死んでしまうメポ。お世話のカードをスラッシュするメポ!』
そんなやり取りを聞いたらんこはまた内心でいつも通り困惑する。
誰だコイツら?
らんこはそんな事を考えているとらんこがあげはに撫でられている様子を見てツバサは笑みを浮かべる。
「ぬりぬり〜ぃ!」
「「「ん?…ああっ!」」」
その時、エルの嬉しそうな声が聞こえた3人は彼女の方へ振り向く。其処には人形遊びに飽きたのか、楽しそうに壁画に筆を使って落書きをしているエルの姿があった。
「ぷ、プリンセス!駄目ですよ勝手に塗っては…って、ああああっ!?」
「どうしたのよツバサ!?」
「エルちゃんの描いた絵に何かあったの!?」
何やらエルの描いた落書きを見て顔を青ざめたツバサにらんことあげはは心配し話しかけると、何故かツバサは涙目になって2人に顔を向ける。
「お、お二人とも…プリンセスが描いた絵を見て下さい…」
「「え?……あああああっ!?」」
ツバサに言われた通りらんこ達もエルの描いた絵に視線を向けると其処にはオレンジ色のとぐろを巻いた数分前に見た事ある物が描かれてあったのだ。
「こ、これって…!」
「ら、らんこちゃんの描いた…!」
「うん◯ー!」
「ぎゃああああああっ!?」
「「つ、ツバサ(君)!?」」
エルの言葉に先程の事を思い出したツバサはショックでその場で倒れる。
「え、エル!ダメよ勝手に描いちゃ…というかうん◯なら尚更よ!」
「め〜?」
らんこは壁画に悪気はないとは言えうん◯を描いたエルを注意するとエルは残念な顔を浮かべ落ち込み掛ける。その姿にらんこは自身の良心が痛むも心を鬼にして再度注意しようとした。
「いや、むしろアリじゃない?」
「何を言っているのあげは姉さん!?」
うん◯の存在を認めるあげはにらんこはギョッとする。この落書きの存在を認めたら元となったツバサが不憫過ぎるのだ。
「まあ、何もしなければただのうん◯だけど、こうやって手を加えれば」
するとあげははエルの描いたうん◯に黄色と赤色の絵の具を使って一手間加え出すと何とツバサの絵が出来上がってしまった。
「嘘でしょ…うん◯からツバサが出来た!?」
「ちゅばしゃ〜!」
まさかの奇跡が起きた事にらんこは思わず顎が外れそうになるくらい口が開き、エルもツバサの絵にご満悦の様子。
「んん…あれ、なんで僕はこんな所で寝ているんだ?」
「あっ、ツバサ…」
すると先程まで気を失っていたツバサが起き上がると元うん◯で現ツバサの絵を視界に入れる。それを見たらんこはまた気絶するのではと心配した。
「あれ、僕の絵?もしかしてあげはさんが描いたんですか!?」
「ううん、私はちょっと手助けしただけでほぼエルちゃんが描いたんだよ」
「そうなんですか!?凄いですよプリンセス!」
「えっへん!」
(記憶が飛んでるっ!?)
先程まで其処にあったうん◯の絵を見た筈のツバサだったが、ショックのあまりその時の記憶が飛んだ様でその絵が元はうん◯だと気付いてない様子。そんなツバサにらんこは驚きの表情を浮かべる。
「じゃあさ、皆んなで好きな絵を描こうよ。その方が4人の合作って感じがするじゃん」
「え、良いの?だって私あまり絵が得意じゃないから浮いちゃうと思うんだけど」
先程までツバサとあげはのサポートが無ければ壊滅的な絵が出来上がっていた己の腕を思い出して遠慮しようとするらんこだが、そんな中でもあげはに筆を持たされる。
「大丈夫。此処には絵の上手い先生がいるから上手な描き方を教わりながら描こう。良いでしょうツバサ君」
「僕は構いませんよ。一緒に描きましょう」
ツバサとあげははらんこにも絵描きをする事を頼むと、暫くらんこは悩んだ後ため息を吐きながら絵の具が乗ったパレットを手に取る。
「仕方ないわね。其処まで言うなら描いてあげるわ」
「オッケー!じゃあ、早速描いてみよう♪」
こうしてらんことツバサとあげはとエルの4人は壁画にそれぞれ自分達の好きな絵を描いて行く。尚、その最中らんこがとても癖のある絵を描いたりエルが再びうん◯を描いてしまうが、其処はツバサとあげはのフォローで何とかなったのだ。
「よし、完成!」
「かんしぇー!」
それから数十分後に灰色だった壁画を4人の絵で埋め尽くす事が出来、色鮮やかなものとなった。
「皆んなありがとうね。お陰で最高の壁画が出来たよ」
「でも、良かったんですか?僕たちが混ざっちゃって」
「私も…他の絵と比べると全然下手だから」
本来はここに描くのはあげはだけと言う事なのだが、其処にらんことツバサにエルの3人が加わって良かったのかとツバサは気になり、らんこも自分の絵が悪目立ちしてしまわないか不安になっている。
「だからいいじゃん。相乗効果ってやつだよ。私1人で描くより、もっとずっと楽しい絵になったよ。らんこちゃんの絵だって子供達の絵と変わらないぐらい描けているし」
「そう?そう言ってくれると嬉し……いや、それって褒めてるの?」
らんこは一瞬納得し掛けるが改めて考えると保育園の子供達と同等な絵と言われて褒められている気が全くしなかったのだ。
取り敢えず壁画アートはこれで完成し、記念にあげはが4人で写真撮影をしようとスマホを取り出そうする。
「いやはや、まさかこんな所で君達と再会する事になるとはね」
「「「っ!?」」」
「えるっ!?」
その時、その場に聞き覚えのある声が聞こえて来たのだ。4人は声が聞こえた方向へ振り向くと其処には見覚えのある人物が立っていた。
「「バッタモン……え?」」
「え?」
「える?」
其処には自分達と敵対する男、バッタモンダーの姿があったのだが、一同は彼の姿を見て目が点になる。
「おやおやどうしたんだい?まるで鳩が豆鉄砲を受けた様な顔をして?」
「いや、その…」
「バッタモンダー…だよね」
「なんなのその格好は?」
其処にいるのは間違いなくバッタモンダーなのだが、格好がいつもジャケットでは無くドーナツの様な着ぐるみを着込んでいた。
「ああ、これはね。君に吹き飛ばされた後、見知らぬ街に落ちてね。その際助けてもらったドーナツ屋の店長から貰った物だよ。まっ、普通ならこんな格好はごめんだけど僕は優しいからね。助けてくれたドーナツ屋の店主の為、宣伝目的で着ているだけだよ」
嘘である。本当はクローバータウンにてドーナツ屋の店主から頼まれた所を最初断ったが、宣伝料と称してお駄賃を上げると聞いてバッタモンダーは着込んでソラシド市に帰ってくるまでこの着ぐるみを着込んでいたそうだ。
「よく分からないけど、これから更生してドーナツ屋として食べて行くって事?」
「となるとプリンセスをもう狙わないって事ですかね?」
「まぁ、あんたがこれ以上悪事をせず私たちに関わろうとしなければ別に言う事は無いわよ」
「ちげーよ!誰がドーナツ屋で生きて行くって言ったんだよ!?」
これまでやって来た事を反省して悪事から足を洗うと勘違いされたバッタモンダーは着込んでいた着ぐるみを脱ぐとらんこ達に指をさした。
「勿論俺はお前たちに勝ってプリンセスを奪ってやるからな!特にキュアツイスター!お前はこの前俺を吹き飛ばしてくれた事、俺は許しちゃいないからな!」
「あんた難癖付けるの辞めてくれない?この前私が助けてなかったらゼインにやられたって言うのに」
らんこが保育園の時に助けるとは言え遠くへ吹き飛ばした事をバッタモンダーが恨んでいる事にらんこはうんざりした表情を浮かべる。
「まぁ良いわ。あんたがやる気ならこっちもやってやるわよ」
「望むところさ(それに人数が半分なら勝ち目はあるしな)」
偶然にもこの場にはソラ達の姿がない事にバッタモンダーは内心好機と感じた。人数が少なければ勝てると判断した彼は早速ランボーグを作り出そうと辺りを見渡すととある物に目をつける。
「よし、今日はアレにしよう。カモン!アンダーグエナジー!」
『ランボーグ!』
バッタモンダーはアンダーグエナジーを視線の先にあるゴミ箱…では無く更にその先の公園のすぐ外に停まってあるゴミ収集車に注がれランボーグが誕生する。
「今日はソラ達が居ないけど2人ともいくわよ!」
「任せて!」
「全力を尽くします!」
この場に全員が揃ってない事を気にしつつもらんこ達はそれぞれミラージュペンを構えて変身する。
「「「スカイミラージュ!トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」」」
「大空に広がる一陣の風!キュアツイスター!」
「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」
「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」
「「「レディ……ゴー!ひろがるスカイ!プリキュア!」」」
普段と違いスカイとプリズムとベリィベリーが居ないが、3人はバッタモンダーの召喚したランボーグと戦闘を始めるのであった。
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そして、その近くの林ではツイスター達の姿を眺めるキメラングの姿があった。
「さて、今回はスカイとプリズムにその他を除いた戦いか…はてさてどうなるかな?」
普段当たり前の様にいるスカイ達は今回いない事にキメラングは興味深そうに眺める。すると、キメラングの背後に3mを越す大きなロボットが現れる。
「なぁドクター、今回こそは俺を出してくれるだろう?前回はお預けをくらったからその分ボディを綺麗にしてオイルも交換したんだ。出してくれんだろう?」
「勿論出すさ。でもまだその時じゃ無い。此処は暫くバッタモンダー君の戦いを見ていようじゃないか」
戦いたくてウズウズしているそのロボットをキメラングは宥めるもロボットはバッタモンダーの召喚したランボーグの姿にため息を吐く。
「それにしてもバッタモンダーの奴…俺がこの後登場する予定なのにタイヤを生やしたランボーグなんて作りやがって…俺と被っているじゃないか」
そう言ってそのロボットは両肩に付いてある自身のタイヤを撫でながら不満を訴える。
「まぁ、そう言うんじゃ無いよ。それに君はあのランボーグなんかよりもかっこいいから問題ないと思うしね」
「おお、そう言って貰えると嬉しいよドクター!お陰で俺のエンジンがブルンブルン鳴るよ!」
そう言うとそのロボットの身体からはまるで車の様なエンジン音が響き渡るが、キメラングが止める。
「おっと、悪いけど音を立てるのはやめて貰おうか。まだ君の存在は秘密にしたいからカッコいい場面で登場させたいからね」
「ちぇー、焦らしてくれるなぁ。まぁ、ドクターの命令なら聞くしかないね」
ロボットはがっかりした様子でその場に座り込むと戦いを観察する姿勢を見せる。
「さて、今回はどんなデータが取れるか楽しみにさせて貰うよ」
そう言うとキメラングもプリキュアとランボーグの戦いを観察する姿勢を見せるのであった。