ひろプリに野良猫系キャラを入れてみた   作:獅子河馬ブウ

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第95話 らんことひかるのデートPart4

ひかるを連れて音楽ショップから出たらんこ。2人は近くにある公園にあるベンチに座って休んでおり、側にあった自販機でジュースを購入するとひかるに一本渡す。

 

「はい、ひかる」

 

「ああ…ありがとう」

 

缶ジュースを受け取ったひかるは缶を開けると無言でジュースを飲み、らんこも隣に座って缶ジュースを飲もうとするとひかるは口を開く。

 

「その…情けない姿を見せてごめん」

 

「ひかる…」

 

ひかるは先程変装したベリィベリーの回し蹴りに対応出来ず腰が抜けた所をらんこに見られたのが恥ずかしいのか、彼女と視線を合わせず地面に俯いていた。

 

「ううん、ひかるは気にしなくて良いのよ。あんな奴の言う事は間に受けなくて良いの」

 

落ち込むひかるに対してベリィベリーの言う事を間に受ける必要は無いとフォローを入れるがひかるはまだ気にしている。

 

「でも、俺は悔しいんだ。前にらんこさんがヒューストムにやられて連れて行かれるのを俺…黙ってみていたから。今度はそうならない様にしようと思ってたのにあの女の人の蹴りに思わずビビったんだ」

 

「ひかる…」

 

ひかるは情けなかった。…何も出来なかった自分から変わったつもりでいた彼は好きならんこの前で醜態を晒してしまった事が何より情けなく恥ずかしかったのだ。そんな恥ずかしさにひかるは心が押し潰されそうになった時、突然らんこはひかるの手に自身の手を重ねる。

 

「ら、らんこさん!?」

 

突然手を重ねてきたらんこにひかるは困惑の表情を浮かべて彼女を見つめると、らんこは口を開く。

 

「そんな事無いわよ。あんたは前に私が捕まった時も助けに来てくれた。その後もランボーグに捕まった私を助けようとしたり…かっこ良かったよ」

 

「え?」

 

ひかるはらんこからかっこ良かったと言われて言葉を失う。

 

「あなたは自分を弱いや情けないと言うけどそんな事無いわ。あなたは私の知る中で一二を争う心の強さを持っているのよ」

 

「……」

 

例えば自身が常人離れをした腕力を持っていても敵を前にしてそれをいざ使えるかは己の心で決まる。かつて水のランボーグに捕まった時も超人的な力を持ち合わせていないひかるはらんこを助けようと動いた事がある。これは側から見れば無謀とも言える行動だったが、らんこにとってはひかるの心の強さが成し遂げた行いと思っていたのだ。

 

「俺…本当に強いのか?」

 

「勿論よ。あなたは誰よりも強くそして私にとってかっこいいヒーローよ」

 

「ヒーロー…俺が?」

 

プリキュア達の様な力を持たずこちらの世界と元の世界で少し離れた所から彼女達の戦いを応援していた自分がらんこからヒーロー呼ばわりされた事にキョトンとする。

 

「……あっ!?か、勘違いすんじゃないわよ!い、今のはいつまでも落ち込んでいるあんたの姿を見てこっちも気が滅入るというか…で、でも、さっきのヒーロー発言は嘘じゃなくて本当で…」

 

冷静になったらんこは自分が物凄く恥ずかしい台詞を吐いている事に自覚して慌てていつものツンデレフォームへと戻ったらんこ。彼女は先程までの発言を誤魔化そうとバグり始めてあたふたとなる。そんな様子にひかるは笑いの感情が込み上がってくる。

 

「…ぷっ、あっ、はーはははっ!!!!」

 

「ひ、ひかる?」

 

「いや、悪い。馬鹿にしたつもりはないよ、ありがとう。お陰で気が晴れた」

 

先程のまでベリィベリーの発言を気にしていたが、らんこが自分の事をヒーローと呼んでくれた事とツンデレな姿見て彼は幾らか楽になった。

だが、それでもベリィベリーから言われた事は少しながら頭に残っていた。それは自分の力ではらんこを守れない事だ。彼女からヒーローと呼ばれるなら迫り来る危機を全て…とまでは行かず半分くらいは守ってあげたかったのだ。

 

(あのミラージュペンが存在してたら俺もらんこさんを…)

 

空に手を掲げてまるで失った物を取り返そうと握り締めるひかるは以前自分から出てきたミラージュペンの存在を思い出す。かつて元の世界にてらんこがアサヒ達と共にその世界で現れたダークネスと戦う中、ひかるは自身かららんこ達の力になりたいと言う想いが形となったミラージュペンを出現させる。しかし戦いの余波によりミラージュペンは紛失し、後日探してみたものの見つからずにいたのだ。

 

(結局あのミラージュペンも俺の妄想による物だったのか…)

 

今日のらんこに尻尾(本物)が生えている幻を見る様にあのミラージュペンも自身の想像が生み出した物なのではとひかるは思い込む。だが、いつまでも無い物に縋ろうとするのは良く無いと判断し割り切ろうと自身の頬を叩いて気合を入れる。

取り敢えず今はらんこのデートの続きを楽しもうと思った時、ひかるはある事を思い出す。

 

「そうだ…らんこさん、実はさっきの店で渡しそびれた物があるんだけど」

 

「渡しそびれた?…ああ、そういえばさっきまでいた店にそんな事言ってたわね」

 

本来なら先程までいた音楽ショップにてらんこにある物を渡す予定であったが、いざ渡そうとするとタイミング悪く変装したベリィベリーの乱入により渡す事が出来なかったのだ。

今は誰かに邪魔される事は無いと思いつつひかるは自身のバックを開き中に入っていた物をらんこに渡す。

 

「はい、これ」

 

「これって色紙?なんで色紙なんて……え?」

 

渡された色紙を見てらんこは自身の目を疑った。其処に書かれていたサインは自身のこの世で最も推している2人の内の片割れの物で彼女は思わず目を擦って再度サインを確認する。

 

「嘘……こ、これって、ま、ままままままっ、まこぴーのサイン色紙!?」

 

その色紙に書かれたサインはらんこが欲しくて堪らない剣崎真琴のサイン色紙だった。何故ひかるがそれを持っているのか疑問でありひかるも彼女の考えを読み取ったのかその疑問に答える。

 

「実はそれは真琴さんのサー…じゃなくてサイン会に並んでいたら運良く貰ったんだ」

 

一瞬サービスで貰ったと言い掛けるもサインをくれた真琴からの約束を思い出して咄嗟に並んで手に入れたと誤魔化した。

 

「さ、サイン会に参加出来たの!?」

 

「た、偶々さ!あ、後らんこさん近過ぎるんだけど…」

 

「え?あっ、ご、ごめん…」

 

ひかるがサイン会に参加して手に入れたと聞いてらんこは興奮気味で問い詰め、ひかるはらんこがキス出来る距離まで顔を近づけた事で自身の鼻腔に少女特有の香りが突き刺さる。そのため、どうにか自分の欲を抑えるとらんこを宥めた。らんこもそう言われてひかるとの距離に気が付き、数歩下がる。それから暫く宝物を見るかの様にサインを眺めるとチラッとひかるへ視線を向けた。

 

「あの、ひかる…さっきのぬいぐるみもそうだけどこのサイン…ほ、本当に貰って良いの?」

 

「勿論さ。そのために俺はぬいぐるみとサインを手に入れたんだから」

 

「でも、私の為に色々としてくれてばかりってのも何だか…」

 

今日は自分に付き合ってくれるだけじゃ無く欲しいぬいぐるみをクレーンゲームから取ってきたり、念願の推しのサインをして見返りも無く渡してくれたひかるに自分は申し訳なく思いこんでしまう。

 

「今日は俺のお仕置きなんだろ?それなら見返りなんて気にしなくていいよ」

 

「そ、そうだったわね」

 

ひかるの発言にらんこは今日はひかるへのお仕置きを口実に彼と2人っきりでお出かけ(デート)をしている事を思い出すも、それでも自分だけ貰ってばかりではらんことしても気が済まなかったのだ。

 

「で、でもよ…ぬいぐるみは兎も角、まこぴーのサインはとんでもない価値があるからそれをタダで貰うのは私の気が進まないわ。だ、だから特別よ…特別に私に何でも一つだけ好きな事を聞いてあげるわよ」

 

「ん?今なんでもって言った?」

 

「え?……っ!?////」

 

良くある定番な台詞にひかるはついその返しをしてしまい、らんこもハッとなり慌ててひかるから距離を取り自身の身体を抱きしめながら彼をきっと睨む。それを見たひかるは慌てて「じょ、冗談だ」と弁明する。

 

「でも、何でもは言い過ぎたわ。可能な限りお願いを聞いてあげるわよ…あっ、でもその、如何わしい事はダメよ」

 

ハードルを下げつつ性的な行為はNGであると伝えるが、ひかるは首を横に振る。

 

「いや、俺はらんこさんの喜ぶ顔が見たいからあげたんだ。だから見返りなんてやらなくて良いんだよ」

 

「だ、だけど、こう貰ってばかりじゃ私の気が…きゃっ!」

 

その時、突然強風が巻き起こりらんこは思わず驚きの声を上げ、被っていたフードが脱げてしまう。

 

「全く…こんな時に強風なんて」

 

会話を妨げる様に起きた強風に向かって不満を漏らしていると恐る恐るひかるがらんこに話しかける。

 

「ら、らんこさん…その頭って」

 

「頭?……あっ!?」

 

ひかるの指摘にフードが脱げている事に気づき、フードで隠していた自身の猫耳が露わになってしまった事とついでにパーカーで隠れていた尻尾も飛び出している事に気がつく。

 

「ち、違うわ!こ、これは付け耳よ!!!」

 

「え、つけ耳?それじゃあその尻尾は?」

 

「そ、それも付けたい気分だったから付けたのよ!」

 

「つ、付けたいから?」

 

我ながら苦しい誤魔化しだとらんこはそう思った。しかし、冷静さを欠けているらんこにとってはこれが精一杯の誤魔化しであり、彼女はひかるには本物だと悟られて欲しくなかった。そのため何とかしようと自身の頭をフル回転させようとする。

 

「あの…その付け耳…触っても良いか?」

 

「えっ!?さ、触りたいの?…で、でも…」

 

まさかのひかるが自身の猫耳を触りたいと言った事にらんこは困惑の表情を浮かべて悩む。

 

「だってらんこさんはさっき… 可能な限りお願いを聞いてあげるって、言ってただろう?」

 

「あ、あんた…この状況で手のひら返しって……ああっ!もう、わかったわよ!満足するまで好きなだけ触りなさい!で、でも、一応言っとくけど付け耳だからね!ほ、本物じゃないんだから!」

 

「わ、わかっているよ」

 

ひかるにそう言われてはらんこも断りきれない。そのため、らんこなそれを許すとひかるは恐る恐るらんこの頭に生える猫耳に手を伸ばす。そのまま指先が彼女の耳に触れた瞬間。

 

「にゃあんっ!////」

 

「え?」

 

電撃の様な衝撃がらんこの全身を走り、思わず猫の鳴き声の様な喘ぎ声を漏らしてしまう。

 

「だ、大丈夫か?(て言うか、今の感触…それに熱を感じたけど)」

 

らんこは付け耳と言うが自身の飼っているライと変わりない感触と熱を感じた事からもしかして本物の猫耳なのではと察し始め恐る恐る彼女の顔を覗く。

 

「に、二言は…にゃいわ。好きにして////」

 

耳を触られた感覚で目がトロンとして赤面となったらんこはまるで泥酔したような感じになり普段の彼女とのギャップが見られる。

 

「え…じ、じゃあ、お言葉に甘えて…」

 

「んんっ////」

 

再び触ろうとするがひかるは周りに誰も居ない事を確認すると猫耳を両手で揉み始める。対してらんこの顔は真っ赤で涙目になってしまう。加えて彼女は声が漏れない様に片手で口を抑えるともう片手でスカートを掴んで内股になり、産まれたての子鹿の様に足が震える。その姿はまるでイケナイ事をしている様だった。ひかるもらんこの耳を触る行為は如何わしいことでは無いと己に言い聞かせるが、彼女の悶える姿にひかるも顔を次第に赤くしていく。

 

「あ…あの、耐えられないのなら…や、やめてもいいけど」

 

「んんっ、だ、だいじょ…ぶよ。こ、これくにゃい…に、にゃんと、もにゃああああああっ!?」

 

「うおおっ!?ど、どうしたんだ!?」

 

突然らんこは声を上げてひかるの身体に抱き付き、ひかるも突然の彼女の行動に驚きの声を上げてしまう。

 

「ど、どうしたって…あ、あんた、突然、尻尾を握るのは反則よ!」

 

「え?俺は耳を触ってるだけで尻尾は触ってないんだけど」

 

息を荒くしながら涙を浮かべた瞳で睨むらんこは不意打ちで尻尾を握られたと訴えるも、ひかるは困惑の表情を浮かべつつ自分は耳以外に触れてないと言う。

 

「う、嘘言いなさい!あんた両耳を触って私が油断している中で両手を使って尻尾を握って……両手?」

 

ひかるが尻尾を触れてないと言う発言にらんこは一瞬信じられなかったが、よくよく考えると先程までそれぞれの手を使って左右の猫耳を握っていた事を思い出す。そのためどう頑張っても尻尾を触る事は出来ないとらんこは思い至った。それなら先程から尻尾を触れられる感覚は一体何なんだと背後を振り返ると、犯人はすぐそばにいた。

 

「スンスン…んん、感触もそうだが匂いも悪くないね」

 

「に、にゃああああああっ!?へ、変態ぃぃぃぃぃぃっ!!!」

 

「き、キメラング!?」

 

其処には見覚えのあるヘルメットと白衣を纏った少女がらんこの尻尾を両手で握り匂いを嗅いでおり、その奇行にらんこは思わず悲鳴を上げる。ひかるもらんこの尻尾を堪能しているのがまさかのキメラングだったので驚きの声を上げた。

 

「やぁ、ツイスターとモルモット君。何だか楽しそうだからつい私も参加したくなってね。ちょっと尻尾の感触を堪能させて貰ったよ」

 

「あ、あんたに私の尻尾を触っていい許可なんて出して無いわよこの変態マッドサイエンティスト!」

 

「変態か…まぁ、私ぐらいの科学者となると一般人にとって奇行とも思える行動を取るからある意味"変態"も"マッドサイエンティスト"と同様に褒め言葉になるね」

 

「こいつ無敵か!?」

 

らんこの罵倒に対してキメラングは褒め言葉と受け取った事にひかるはドン引きする。

 

「さて、冗談はこれくらいにして本題へと入ろう。実はこの前の戦闘で壊れちゃったハイスペックアーマーの修理が完了したんでね。それのテストに付き合って貰おうかなと」

 

そう言うとキメラングはハイスペックアーマーを召喚する装置をらんこ達に見せつけ、対してらんこはいつでも変身出来る様にキメラングに向かってミラージュペンを構える。

 

「あんたね…少しは空気を読みなさいよ。私とひかるは今大事な用事があって今日はあんたに付き合ってる余裕なんてないのよ」

 

「大事な用事?……ふむ、こんな白昼堂々と人目がつきやすい公園で淫らな行為をするなんて……君たちはふしだらだね」

 

「「ち、違う!そっちじゃない!あと、ふしだらじゃない!」」

 

らんこは今日はひかるとのデートの為、邪魔はされたく無いと言ったつもりがキメラングは彼女の大事な用事という発言を先程までの行動の事を指しているのかと思い込み、2人は赤面しながらそれを否定する。後、決して耳を触られる事は淫らな行為では無い…筈。

 

「まぁ、ヴィランって言うのは相手の都合なんて考えないし、空気だって読まない存在だからさ。だから私も君たちに答えを聞くつもりは無いよっ!!!」

 

「っ!?」

 

キメラングはらんこ目掛けて装置から電撃を放ち、らんこも彼女からの突然の不意打ちに虚を突かれ、変身や避ける間も無く電撃の餌食になりそうだった。

 

「危ない!」

 

「きゃっ!?」

 

だが、間一髪の所でひかるは咄嗟にらんこを押し倒す。その直後に電撃も先程までらんこ達がいた所を通り過ぎ、その先にあった木に命中して木が丸ごと黒コゲになってしまった。

 

「ふーん、モルモット君に助けられたね。でも、次も何とかなるかな?」

 

そう言うとキメラングは持っていた装置を起動させハイスペックアーマーを纏い拳に電撃を溜め込む。それを見たらんこは自身も変身しようとその場から立ち上がってミラージュペンを構えるが、ひかるが彼女の肩を掴み止める。

 

「待ってくれ!今のキメラングがどれくらいの強さなのかは知らないが、それでもらんこさん1人で戦うのは無謀だ!」

 

ソラ達がこの場におらず、1人で戦う事を強いられるらんこの姿にひかるは以前の様にやられてしまうと思い込んでしまう。そのため此処は逃げる様にらんこを説得しようとする。

 

「ひかる…心配してくれてありがとう。でも、あいつはそう簡単に逃がしてくれる程のお人好しじゃないのよ。逃げたらあんたを傷つけて無理矢理私と戦う口実を作るかもしれないの。それなら此処でマッドサイエンティストと戦うしかないからひかるは離れていて」

 

「らんこさん…」

 

自分が傷つけられない為に戦おうとする姿にひかるはまた何も出来ない己の無力さに悔しく思った。

 

「さぁ、相手をしてあげるわ。スカイミr「「「「ちょっと、待ったー!」」」」ジュ…って、え?」

 

「えっ!?」

 

「おや?」

 

その時、らんこがミラージュペンを掲げた時に彼女の前に4人の人物が現れる。だが、その4人はらんこ達には見覚えのある人物達だ。

 

「ソラにましろにツバサとあげは姉さん!?何で此処に!?」

 

「皆んなは留守番していたんじゃ!?」

 

そう、其処に現れたのはソラ達であった。らんこ達は今日は家でライの面倒を見ていると思っていた彼女達がこの場にいる事に驚きを隠せないでいた。

 

「そ、其処はお気になさらずに!」

 

「う、うん、気にしなくていいよ!」

 

「いや気になるんだけど、あと何で目を逸らすの?」

 

一方でソラ達は2人のデートを尾行していたなんて言える訳が無く更には先程までらんこがひかるに耳を揉まれている淫らか健全な行為を目の当たりにしていた為、ソラ達はとても気不味く2人に目を合わせ辛かったのだ。

 

「と、兎に角です!先ずはキメラングに集中してください!」

 

「そ、そうだよ!この場にいる理由は後で話すから!」

 

「なんか釈然としないわね…あれ、そういえばベリィベリーは?」

 

ソラ達がこの場にいるならベリィベリーも来ている筈と思ったらんこだが、辺りを見渡すも彼女の姿がない事に不思議に思っているとソラ達は何か言いづらそうな顔を浮かべて口を開く。

 

「一応来ているのは来ているんですが……」

 

「とても戦える状態じゃないの」

 

「え、戦えない状態って?と言うかどこにいるのよ?」

 

ベリィベリーが戦えないと聞いてらんこは驚きの声を上げつつも彼女は今どこにいるのか問い詰めるとソラ達は揃ってある方向に指を突きつけ、らんこは彼女達の指の先にある方向に視線を向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グスン、らんこに嫌われた…私はもうおしまいだ…」

 

「びりぃびりぃ、いたい?」

 

「にゃあ…」

 

すると其処には茂みの陰に隠れて地面に座って落ち込むベリィベリーの姿があり、そんな彼女を心配するエルと呆れた眼差しを向けるライの姿があった。

 

「いや、どうしたのベリィベリーは!?私の知らない所で何があったの!?」

 

「いや、知らないと言うか…」

 

「ガッツリと関わっていると言うか…」

 

「いや、此処は黙っておきましょう」

 

「偶には知らない方が幸せって事もあるからさ」

 

原因がらんこである事を伝えない事にした一同、下手に説明すればらんことベリィベリーの絆に修復不可能な亀裂が入ってしまうと考えて黙っている事にした。

 

「仕方ないわね。ひかるはベリィベリー達のところに避難してて」

 

「わかった」

 

どう見てもベリィベリーは戦力になる事は出来ないと判断し自分達で戦う事にしたらんこはひかるをベリィベリー達のもとへ避難させるとキメラングへ向き直る。

 

「どうやら漸く戦う準備は出来たようだね。待ちくたびれちゃったよ」

 

「あんたこそ、私達5人を相手してその余裕な態度は保てるかしら。行くわよ!」

 

「「「「はい(うん)!」」」」

 

5人はそれぞれミラージュペンを構えて変身する。

 

「「「「スカイミラージュ!トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」」」」

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

 

「大空に広がる一陣の風!キュアツイスター!」

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

 

「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」

 

「「「「「レディ……ゴー!ひろがるスカイ!プリキュア!」」」」」

 

5人の変身が完了し*1降り立つとそのままキメラングとの戦いを挑むのであった。

 

ーおまけー

 

らんこに拒絶されたと思い込むベリィベリーを連れて音楽ショップから出たソラ達(尚、周りからめっちゃ見られている)は先に店を出たらんこ達を探していた。

 

「ほら、ベリィベリーさん泣き止んで下さい」

 

「そうだよ、多分らんこちゃんには変装はバレて無い筈だよ」

 

「びりぃびりぃ、にゃかないで」

 

「うぅ…ほっといてくれ。私はもうらんこに嫌われたんだぁ〜」

 

ひかるかららんこを引き離そうとしたベリィベリーは逆に心に大きな傷を受けてしまい、未だに立ち直れていなかった(尚、こうなったのは自業自得である)。そんな姿を見てソラは勿論、日頃彼女の行動に悩まされていたましろとツバサも下手に叱れず。先に店を出たらんこ達を探しながら彼女のメンタルケアをしていた。

それから一同はらんこ達がいる公園へ訪れたのだが、視線の先にある光景を見て唖然とする。

 

「あ、見つけ…えっ!?」

 

「どしたのソラちゃ…んんっ!?」

 

「お二人ともなんですかその反応…はあっ!?」

 

「えっ、なになに?皆んな揃って何見たの…うえええっ!?」

 

ソラ達は目の前の光景を見て思わず驚きの声を上げる。何故、揃って驚きの反応を見せたのか。それは丁度らんこがひかるに自身の猫耳を触らせていたからである。

 

「ううんっ!////」

 

「だ、大丈夫からんこさん?」

 

「こ、こんのくらいぃっ////へ、へいき…へっちゃらよ////」

 

顔を赤くして声が漏れないように必死に我慢するらんこと猫耳を揉みながら彼女を心配するひかるの姿に一同はしばらく固まるが10秒経つと正気に戻る。

 

「な、な、な、何ですかあれは!?」

 

「ふ、2人ともこ、こんな人目がつきやすい場所で何やっているの!?」

 

「は、破廉恥です!!!幾ら何でも破廉恥過ぎます!!!」

 

「よく分かんないけどらんこちゃんが大人の階段を登ってる!?オッケー!それならこのあげはお姉さんがらんこちゃんの成長記録をスマホに残してあげるよ!」

 

「やめて下さいあげはさん!後でらんこさんがその記録の存在を知ったら発狂しますよ!」

 

「ドウセワタシナンテ…」

 

「えるぅ〜」

 

2人の行為を目の当たりにしたソラ達は普段生活でも中々見られないセンシティブな光景(意味深)に思春期を迎える少年少女達は慌ただしい反応を見せ興奮する。唯一大人であるあげははこの様子をノリノリで録画しようとしてツバサに止められていた。エルの場合はらんこの猫耳を触るひかるに羨ましがったがライを撫でることで我慢し、ベリィベリーは幸いにもまだ落ち込んでいる事でらんこ達のやり取りを見ずに済んだのであった。

因みにこの後10秒経過するとキメラングが公園に現れて好奇心でらんこの尻尾を握るのであった。

*1
尚、ツイスターは猫耳と尻尾付きのまま

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