King And Hearts~鍵を待つもの~【完結】   作:かすてらホチキス

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~ロック・セプター~~優しい手~

 

 

 見知らぬ場所でイキナリの戦闘。

 どうするよ、攻撃効かないよ(涙)

 しかもヘルメットの攻撃危ないよ!

 

 そう言うヒカリは今のところ大きなダメージは受けていない。時間の経過とともに意外とソラより単純かも? と思えてきた。しかし、むこうが効かないからきりがない。

(あれ?ちょっとまて。そもそも私、なんでここにいるの?)

 えっと、記憶にあることがぜんぶ本当なら、洞窟行って。なんか知らないけど落ちて。ソラとリクに合って?

沈んで。ソラが木刀持ってて。

それが光って……。

(それなら私、木刀持ってた気がする!)

 その小さな希望にヒカリは賭けた。噴水に向かって走り出す。そして自分が落ちた地点に手を突っ込み探す。

(お願い、出てきて)

 背後に影たちが迫り来る。

(だめだっ、ない!)

 ヒカリはやけになって噴水に飛び込んだ!

 そのとき右手に何か掴んだ。

「⁉」

 ヘルメットの攻撃がくる。ヒカリの体が吹っ飛んだ。

「このぉ!」

 ヒカリは空中で体勢を立て直す。

(バシャーン)

 水面に一際大きな水しぶきが上がり、ヒカリの体が掻き消された。

 一瞬にして大きな氷山を作るように立ち上がる水。

  その中からイキナリ『光』が!

 影たちがソレを確認するよりも早く、壁を破るようにしてヒカリが飛び出した。すかさず『輝くモノ』で攻撃するヒカリ。不意を突かれた前方のヘルメットは、その勢いで吹っ飛び、後方の影たちをも巻き込んだ。

 続いて、ヒカリは。唯一攻撃を受けなかった浮遊する箒の真下から輝く武器を天高く放り投げる。勢いよく回転する武器が綺麗な円を描き、起動を邪魔する者たちを問答無用でなぎ払う。

 上昇を止めた輝く武器はヒカリの手にパシッと音を立てて収まった。

 

 その頃には影の姿が跡形もなく消えていたのは言うまでも無い。

 

『ヒカリ、WIN!』

 ここで『キメポーズ』が普通なのだが――。

「えっ?」

戸惑うような声がそこから聞こえた。

今、彼女の持っている輝きを消した『武器』それは古びた『木彫りの刀』が輝いていたのではなく。

「これ、私の木刀じゃないっ!」

 木刀とは似ても似つかない金色の『杖』だった。

(ぐらり)

「ぇ」

 よろけるヒカリ。杖の輝きが消えたとたん頭が異様に重く感じられた。

 

 ちょっと、これって。

 ヤバイよっ風邪引いたよ!

 

 

 

~優しい手~

 

 トラヴァースタウン一番街。

 ソラは二番街につながる扉をじっと見ていた。

 

 さっきアクセサリーショップのおっちゃんが言っていた。

『ここは星をなくしたものが集まる場所』

星って言っていた意味がよく分からなかったけど、きっとここにみんな居るはずだ。

 

 二番街の扉を迷わず開ける。

 期待と疑いの中初めに見たものは――。

 

「こいつら、島にいた……」

 

 黒い小動物……と、ホウキ。

 まて、『ホウキ』はいなかったぞ? しかもコイツ、飛んでる!

 飛んでる?飛ぶって、ホウキが?

 飛ぶのは鳥だけで、ホウキが飛ぶのって……?

 

 ソラが混乱しているうちに――。

「ぅわっと!」

(ホウキが、火出した! ウソだ……普通は燃えるぞっ!)

 しかも、その未知の生物達はどうやらここでも友好的ではないようだ。

(やるしかないか)

 興味深い疑問を全てそこで置き去りにして、ソラは戦闘態勢に入った。

 自分の手が何かをつかむ

 ソラの手にはカギの形をした――銀色の武器。

「オレは友達を探してんだっ邪魔すんな!」

 

 ☆

 

 トラヴァースタウン三番街。

 攻撃の手を止めずに、ヒカリは群がる敵をバタバタとなぎ倒していく。

 頭が重いが、この際どうでもいい。むしろ、動いている方が何も考えなくていいから――。

 

「これで、終わりよっ!」

 ヒカリは最後の一匹を倒した。

 辺りに静寂が戻ってくる。

 そこにいるのは自分一人だけ。

「はぁはぁ……」

 顔が熱いくせに体が冷たい。

 目の前がぐらぐらして。

 前が、見えない。

 頭が重い。長い髪がとても邪魔だ――。

 この髪、ソラよりも短くしたら、チョットは楽になるかな?

 歩き出すが――。

「あっ!」

 イキナリ平衡感覚が無くなり気がつくと地面が目の前に横たわっていた。後を追うように頭痛がひときわひどくなる。

「!」

 しかし時間がたつにつれて、横たわる方がさっきよりもとても楽だった。

(地面が、冷たくて気持ちいい……)

 

 体が言う事きかない――。

 頭がぼぉーっとする――。

 

「私、ここでどうなるのかな……?」

 明かりがついているくせにさっきから敵しかいない。

「なんで、こんなことになったのよ……」

 まぶたが重い。

(閉じたら一生開かなくなっちゃうのかな?)

 静寂が無情にもヒカリの精神を弱くしていった。

 

 地面に倒れてからどれくらい時が過ぎたのだろうか。どこからともなく足音が、聞こえた。

 

(まだ、いたの……!)

 まぶたが重くて目が開かない。

 鼓動だけが、大きくなる。

 

(もう、ダメ)

 床に転がっている杖を握り締めることすら出来ない。

 

 いっそのこと――。

 

「大丈夫かい?」

 ヒカリの上から声が降ってきた。

 それは、確かにヒカリにかけられた言葉だった。

 しかし、ヒカリはその声を疑わずにはいられなかった。

「ほっといてよ……もう、イイ」

 かすれて聞き取れないくらい弱々しい声。

 言葉さえも今のヒカリには無意味なものに等しかった。

「何を言っているんだい。まだキミは大丈夫さ」

「いいの! もういいの……苦しいのは、もうイヤ」

 顔が、一際熱くなる。

 喉元から熱いものがこみ上げてきた。

「うっ……くっ」

(苦しい……!)

 喉に手を当て、頑張ってそれを押しとどめた。

「かはっ……!」

 

「ほら、無茶しないで……」

 そう言ってヒカリのひたいに何かがふれた。

 

「!」

 

 これは?

 

 冷たくて気持ちがいい――。

 とても優しい手――。

「っ……」

 冷えきった体が、一瞬にして暖かくなるような気がした。

「熱いな……」

 静かに優しい手の彼が言った。

 

「オネガイ……たす、けて……」

 消え入るようなその言葉の後、ヒカリの頬につめたいものが流れた。

「そう言わずとも、そのつもりだったさ」

 彼は立ち上がり、明るく言い放った。

そう聞こえた後、誰かがヒカリの頬をベロッとなめた

 




文字数少ないため2話お届け。これ書いたのもう10年も前なんです。初期は1000も行かなかった。最近は3000くらいをめどにしています。どんどん文字数増えていくので投稿数で区切っています。初めは一気に出そうとしたけれど思いとどまった。
ここだけの話一度エタったけれど病気にかかって死ぬ前に絶対にやりたいこと考えたら完結させたいが上がったので今に至ります。

それはさておき。主人公さん、武器はキーブレードじゃないんです。
これには深い訳があります。タイトルでもう分かると思うけれど。
あとは、なぜ初期装備が木刀なのかは私の趣味です。個人的、修学旅行のお土産で買いたいものナンバーワンだったから。それだけです!

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  • 魔法、技、武器設定
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  • キャラとの戦闘だね
  • D作品リスペクト
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