King And Hearts~鍵を待つもの~【完結】 作:かすてらホチキス
あ~。またミッキーの足ひっぱちゃったよ~。
ハートレスの出した扉が閉じると同時にヒカリは別の場所に居た。
乱暴に投げ出されたがヒカリは体勢を立て直し地面へと着地する。
(ズザザァッ!)
砂埃を身にまとい華麗に着地。
「よし、10点満点!」
こう、何度も不思議なことが起こると、物語のヒロインによくあるであろう驚いて気を失うことも無くなってくる。
自分、ほんとに可愛くないなぁ~。
ま、それはそれで、どうやってここまでやってきたのかが分かるだけでも脱出の希望に繋がる。
「ここはお城の中ではないね」
無造作に生い茂った木々たちまだ外は明るいはずなのにここは夕闇のように真っ暗だ。どうやらお城の敷地内ではないことだけは分かった。
「こう薄暗いと、どこに行くにも迷っちゃうねぇ」
と、言いながらも足がひとりでに動いてしまう。
『同じ場所に居たくない→森なんて二度と入りたくない=また迷子なんて嫌だ』
「また迷子か……」
自分で言ってて悲しくなってくる。
やっぱり、おとなしくカレイドスターで待ってた方が良かったのかな?
また、手ごわいハートレスに出会ったりして。
(ドン)
「うわぁ~⁉」
大きな音が突如鳴り響くと、そこにはハーレスが、いっぱい!
冗談じゃないっ!
今度はワートの戦法を借りて……?
ヒカリは走り去ろうと数メートルダッシュしたが、追いかけてくる気配は無い。
「……なんだ?」
ハートレスは、追いかけては来なかった。
むしろ――追いかけている?
追いかけているのは、人だ。
「こういうときは、助けるべきだよねっ!」
ヒカリはロックセプターを出現させる。セプターが出現すると共にハートレスの照準がヒカリへ向けられた。
「セプターって、なんか引き寄せる力でもあるのかな?」
そう思いつつヒカリはバーストを打つ!
「てやぁっ!」
見事なフルスイングでバーストが放たれる。目の前に襲い掛かってきたハートレスが真っ白く消えていった。
「やった……?」
目の前のハートレスは消えた……のだが。
「う、うっそー」
バーストを放ったときに生じた影から、また新たなハートレスが出現した。
どうやらこの薄暗い森がハートレスと関係しているようだ。
「そっか、良く考えてみたらコレ、キーブレードじゃないんだもんね?」
よくわからないがきっと、多分そうだ。
ミッキーでさえセプターについてはなにも知らなかった。そして、だれもバーストと言う魔法も知らない。
「そっか、作ればいいんだ!」
ヒカリが手を打ったと同時に、ハートレスがヒカリに襲い掛かってくる。目の前の敵をなぎ払うヒカリ。
(ワートたちが居たとこよりも、弱い!)
「コレなら、質より量ね!」
ヒカリはロックセプターを横にかかげ、目を閉じる。
(光だと逆効果――ならば!)
ヒカリは目を開いて思いついた呪文を叫んだ!
「全て無くなれ! クリアー!」
ヒカリを中心とした半径十メートルに大きな丸い球体が出現。球体は透明で敵が浮遊しているようにさえ見える。外のハートレスもその内部に吸い寄せられた。
「静かなる闇へと帰れ、コレクト」
ヒカリの声とともにその球体がセプターの六角形の輪に吸い込まれていった。
「……ふぅ、弱くてよかった」
緊張を解いたヒカリがセプターを振り回す。
(チャリン)
「?」
ロックセプターから澄んだ音が聞こえた。
「セプターに、カギがついてる?」
キーブレードでいえば持ち手の場所。ロックセプターは大きな錠に棒が付いたような形をしている。その大きな錠の部分の、鍵穴から延びる六角形の輪の付け根あたりに、この前まで見なかった、小さなカギの飾りがついていた。
はじめてあらわれたときにはこんな金属音は聞こえなかった。よく見ると、カギの模様がワートのいた世界を思い出す。
「これは、鍵穴と関係があるのかな?」
しばらくヒカリは考えたが、なにか忘れていることを思い出した。
「そうだ、ハートレスに襲われていた人を助けなくちゃ」
ヒカリはあたりを見渡す。
「あ、いた!」
ヒカリは駆け寄るが、目の前で足が止まった。
「う、ウソ……」
目の前の人は倒れて動かない。気を失っているのだろう。
いいや、今考えているのはそんな所じゃない。
目の前の人はヒカリくらいの少女。
「か……かわいい!」
私が言うのもなんだが、雪のように白い肌、バラのように赤い唇と、漆黒の髪をもつ少女。
なんだか私が男の子ならほうっておけないよ!
「……ううん」
そのかわいい少女が目を覚ました。
「あ、大丈夫?」
「私、黒い生き物に襲われて……」
「あっ、もう居ないよ♪」
「え?」
満面の笑みでヒカリが少女に言った。
「私が追い払ったから!」
「あなたが?」
「はい!」
丁寧な口調の彼女にヒカリも丁寧に受け答える。
すると――。
「ひょっとしてあなたは王子様!」
「……はい?」
「私を助けてくれたのね!」
ねぇ……ちょっと。
この髪とリボンちゃんと見てくれないかな?
「申し遅れました、私の名前は白雪姫です。助けてくださって有難うございます」
☆
「ごめんねお姫様、私は旅の者でしかも女で……」
「私こそごめんなさい、助けてくれた時、あまりにもカッコよかったから!」
(嬉しいようなそうでないような?)
やっと誤解が解けたその時、薄暗い森の中で小さな家を見つけた。
戸を叩くが留守だった。家の中に入ると、誰も居ない。
「お城には私だけしか居なくて突然あの黒い生き物が襲ってきて。私、ここまで逃げてきたの」
「じゃあ!お城の場所は分かる!」
「ごめんなさい、ここに来たのも初めてで、よくわからないの」
(手掛かりなしか、ミッキー大丈夫かな?)
「白雪姫はとりあえずこの中で待ってて、またハートレスが来るかもだから。私、もう少し奥に行って見てくる」
とりあえずここら辺に鍵穴がないか探すだけでもしておこう。
ここならハートレスも居ないようだし、白雪姫も大丈夫だろう。
「私が家の人を探してくるから私が来るまで絶対にドアを開けちゃダメだよ!」
「は、はいっ」
「あ、コレ目印になるね!」
ヒカリは家の小屋からのびているタイヤの後を見つけてそれをたどっていった。
白雪姫は心細そうにヒカリの後ろ姿を見つめていた。
ここまで読んでくれた貴方。なんで?
-
kh好きなんで、続けてください
-
次回が楽しみだからにきまってます
-
読み上げ機能使ってるので余裕です
-
長文ドンと来い
-
たまたまです。失礼しました
-
どハマりしました。特に王様!!
-
ヒカリちゃん萌え(これ本人、引くよ)
-
ソラは、まだですか?