King And Hearts~鍵を待つもの~【完結】 作:かすてらホチキス
はっと飛び起きるヒカリ。
ここは、おそらくコロシアムの医務室だ。
起き上がった勢いで鳩尾が少し痛んだ。
(くそう~~クラウドめ~~!)
全力で行くといってたくせに油断した。それより、彼の言っていた仕事ってなんだ?
「気がついたかい」
声をかけられハッとするヒカリ。
(そうだ試合!)
「すいません試合は?」
声をかけた彼にミッキー口調で聞くヒカリ。
そういえばフィル以外のスタッフなんて見なかったなぁ。
「残念だけど君が目を覚まさなかったから決勝戦が始まったよ」
彼がヒカリに窓のカーテンを開けて窓の外を見せてくれた。医務室からはコロシアムの試合を一望することが出来る。
そこにはソラ、ドナルド、グーフィ―がクラウドと戦っていた。
「……くっ」
ヒカリが落胆する。
「君の戦いは僕もずっと見ていたよ、もしかしたら本戦に出たいってお願いすればフィルもきっと納得してくれるよ、僕もフィルに言ってあげるから」
「あなたは?」
「僕はヘラクレス」
「ヘラクレス⁉」
エントリーチケットを渡した時フィルが言っていた。
「ワシが育てた自慢の英雄!」
そのヘラクレスが今ここで自分の看病をしていた。
看病……ってことは!
「ぼ、僕は……!」
思わず胸に手を置く。上着がない!
タンクトップ姿では膨らんだ胸が丸見えだ。
「ん? ああ、ごめんね。僕てっきり君が男の子だって思って……」
「お、思っ……て?」
(もしかしてみんな私の事、女だってばれてしまったとか?)
「担いできちゃったんだ。お姫様だっこの方が良かった?」
ヒカリ、脱力。
ここの主な管理者はフィルしか見てない。
彼が今ココにいるのならば、きっとフィルに男装はばれていないだろう。
「誰にも言ってませんよね? 特にフィルとかソラ達とかに」
それでもヒカリの口調はミッキーのままだ。
「大丈夫、あ、でもクラウドは僕が君を担いだときに少し動揺したようだけど」
「動揺? なんで?」
思わず口調が元に戻ってしまったヒカリ。
「少しだけ、なんかムッとしていたよ。キミを担いだ時、なるほどって思ったけど」
面白そうにヘラクレスが言った。
「気のせいですよ」
ミッキー口調に戻るヒカリ。彼の名が出てきて思わず不機嫌になった。
(ズンッ!)
「なんだ?」
医務室の窓辺からヒカリとヘラクレスがコロシアムの壇上を眺めた。
そこには黒い、とてつもなく大きな三頭獣――。ケルベロスが突如現れた!
「ソラたちとクラウドは?」
ソラたちはまだ壇上に上がっているが、クラウドが見えない。
「もしかして!」
ヘラクレスは窓から身を乗り出して壇上に駆け上がる。
そしてケルベロスの真下に居たクラウドを助け出した。
「フィル、ココは僕に任せて」
片手でケルベロスの前足を押さえつけながらソラたちを逃がすヘラクレス。
ソラたちがロビーに駆け込んだ所を見て振り返ると。
「キミはまだ……」
変身したヒカリ――ミッキーがヘラクレスと同様にケルベロスの前に立ちはだかっていた。
「行かせて下さい。僕、どうしても強くなりたいんです」
青空のような澄んだ瞳、その眼差しは迷いが微塵も無く真っ直ぐヘラクレスに輝き向けられている。
「わかった無理はしないで、僕の援護だけ……」
ヘラクレスが言い終わる前にケルベロスがミッキーを襲った!
「キミ!」
しかし、相手の攻撃にミッキーの体はびくとも動かない。
「?」
目の前の不思議な光景に言葉が出ないヘラクレス。しばらくしてケルベロスは噛み付くのをあきらめ頭を上げるとやっと分かった。ケルベロスは魔法にまったく歯が立たなかったのだ。
「クリアーの虚無空間の内放出――。名前はそのまんまバリアかな?」
「キミいつの間に魔法を?」
冷静に言う彼にかなり驚いているヘラクレス。
「とっさの判断で魔法が出てくるんです、僕いつもこういうの多いですから」
少女とは言いがたい立ち居振る舞いを崩さない。
これは全て相棒から学んだ身振り。
そして人に正体を明かさないコツ。
なぜか余裕そのものさえうかがい知れる――笑顔。
実は根拠のない余裕だが、それが絶妙に揃うと、カッコいい。
「キミにはまいったよ。よし、一緒に戦おう」
クラウドを担ぎなおしてヘラクレスが目の前の頼もしい彼へ言った。
「はい!」
嬉しそうにヒカリが言った。
オリンポス大好きなんです。皆さんもそうでしょう?
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興味無いね。
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やり込みました(私はそうでも無い
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あの人とバトルなんて、妄想が捗る
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原作はハデス様推しなんで同意
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勝利時の決めポーズ良いよね
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それよりオリ主の乱入話はよ