King And Hearts~鍵を待つもの~【完結】   作:かすてらホチキス

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2章 トラヴァースタウン
~静かなる夜の街~


 

 

 落ちていく感覚

 なのだろうか?

 

 ぼんやりと

 ゆっくりと

 かろうじて重力があるかのような

 時間を気にせずにうたた寝をしたら

 こんなカンジなのだろうか?

 

(バシャーン!)

「!」

 冷たっ……みずがイキナリ

(水!)

 みずの中!

 わたしっ泳げない!

 いやーぁ! 溺れるー!

 

(ガシッ)

「!」

 襟元をつかまれ引き上げられる。

 そこでやっと自分はいままで目を閉じていたことがわかった。

そして、今、自分が溺れかかった場所がデスティニーアイランドの海ではなく。

 

 どこかの公園の噴水だった。

 

「わたし、公園で溺死する所だったの?」

(……みっともない)

「!」

 すかさずヒカリは辺りを見渡す。幸運なことにあたりには誰もいないことに胸をなでおろす。

 ほっとしてやっと命の恩人に向き合う。

「あの、たすけてくださって――」

 

 どこにも『人』がいなかった。

 かわりにいたのは。

 

「いぬ?」

 

 ……ってことは、わたし――

「犬に、助けられた~!」

 

 トラヴァースタウン 漂着

 

 ヒカリがショックで固まっているのもお構いなしに黄色い犬がヒカリの頬をなめた。

「そだ、ココどこ?」

 海ではないのは確かだ。

 辺りをふたたび見渡す。

 そして、犬を見る。

「あなた名前何て言うの?」

 この際誰も居ないのだから犬に話しかけてもいっか。

 犬がヒカリに顔をちかづけてきた。

 鼻と鼻がぶつかった、そこでヒカリは犬が首輪をしていることに気づいた。

「P……プルート、って読むんだよね?」

 黄色い犬が頭を勢いよく上下に振る。

「そっか、プルートか……助けてくれてありがと」

 ヒカリはプルートを抱きしめた。

(毛並みが綺麗だ)

 飼い犬かな、だったらここら辺に人が……?

「わうっ!」

「?」

 いきなりプルートはヒカリの腕を振りほどきどこかへ行ってしまった。

「……いっちゃった」

 気をとり直してヒカリは噴水から立ち上がる。

「あーあ、びしょびしょ……」

 夜の海よりか、ここは暖かい。しかし冷たいのはどちらも変わらない。

「とりあえず人を探して……」

 噴水から一歩踏み出す。

(ユラッ)

 えっ。なにか、いる!

 よく目を凝らしてみると。

「何? 影から、小動物が?」

 ソレ以外にもなんかヘルメットをかぶっているヤツ、空を飛ぶ赤い箒のようなのまで。しかも、どう見てもプルートのように交友的には見えない。

「ねぇ、もしかして。プルート……逃げた?」

 なんだか、ありえる。あの急ぎようとか。

 ヒカリは安堵の息をついているであろう犬をこの時だけ憎らしく思った。

 考えているうちに黒い生物らがヒカリに迫り来る。

「……ッ!」

 もはや、絶体絶命!

 これがソラでも数が多すぎる。

(こうなったら鉄拳でっ!)

 ヒカリ、ファイティングポーズ! ソラとは違う選択だ。

 ヘルメットの魔物が襲いかかる!

 こうなったら『連打ラッシュ&サマーソルト!』(FF7ティファ技)

 なーんて出来ないか、とりあえず殴る!

(キンッ)

 え、ヒット?

 そうじゃない!

 効かない!

 

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