【完結】黄金郷のヒーローアカデミア   作:紅葉紫苑

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これからも拙作をよろしくお願いします


職場体験③

 しばらくして泣き止んだアウルム・ミダスティアは泣き腫らした眼を擦りながら恥ずかしかったのか顔を赤らめてミルコへと告げる。

 

「申し訳ありませんでした、大変お見苦しいところをお見せしました……」

 

 ぺこりと、アウルム・ミダスティアが頭を下げてそう言うがミルコはアウルム・ミダスティアの頭を撫でながら笑顔で告げてきた。

 

「良いって良いって……アウルム・ミダスティア……君が如何に強くても、この前の様に卓越した個性の扱い方を見せても、その精神が達観していようとも、如何に立ち振る舞いが大人びていようとも君はまだ幼い、たった15の子供だ、誰にも言えない悩みの1つや2つあるだろう? その子供の悩みを聞いたりアドバイスしたりするのも私達プロヒーロー、いや……大人の役目さ、さてと、では今日はここで解散だ……」

 

 そう言われてアウルム・ミダスティアは帰路へと着き家へと到着する。

 そして、怒涛の職場体験の5日目、6日目が終わりもう気づけばもう最終日が来た。

 コスチュームを着用しているアウルム・ミダスティアはミルコと待ち合わせ場所で会い最終日の流れを伺う。

 

「さてと長いようで短かった1週間目、職場体験最終日だ……1日目から6日目まで行ってきた格闘術の指南の最終日とも言い換えよう、アウルム・ミダスティア、君の近接格闘術を見てきたが、色々な近接格闘術を収めているな、元々良いセンスだったが更に良い感じに仕上がってきたな」

 

 ミルコはケタケタと笑いながら最初の日から今まで行ってきたアウルム・ミダスティアの近接格闘指南を思い出す。

 それを振り返ってミルコはアウルム・ミダスティアへと告げる。

 

「さて、午前中は私とのタイマンだ……午後からパトロールに行く」

 

 ミルコはそう告げると初日から6日目まで使っていた訓練施設へと向かう。

 そして、訓練施設へと着くやいなや……跳躍からの蹴りをかましてきたがそれは何度も見た攻撃、故に対処も可能。

 蹴りを回避しつつ投げナイフを構えて投擲するが当然のように避けられる。

 しかし別に当たっても当たらなくてもどちらでも良い、黄金化した物が投擲された。

 その事実さえあれば良い、切り裂いた空間と床に刺さったナイフから黄金化が侵蝕しミルコへと襲いかかるが黄金に侵蝕されるよりも速く動き回りアウルム・ミダスティアの背後へと回り込んで足首と膝を蹴られて体勢を崩される。

 体勢を直そうとするがそれよりも速くミルコから絞め技である首4の字固めをかけられ強烈な脚力を用いた絞め技で頸部を圧迫され頸動脈と気道の圧迫により血流呼吸が遮断され意識が飛びかけて黄金の操作が覚束なくなり安定した操作が出来なくなる。

 完全に意識が飛んで落ちる前に解放され圧迫されていた血流と抑え付けられていた気道が解放されむせこみながらゆっくりと起き上がる。

 

「ケホッゴホッ……あぁー……やっぱ一度も勝てないですね……」

 

 そうアウルム・ミダスティアが呟くとミルコはケタケタと笑いながら言葉を紡ぐ。

 

「まぁこればっかりはほぼ毎日、食べる事や寝る事、歩く事と言った意識しなくても出来る動作と変わらぬレベルで行っている(ヴィラン)との実戦によって蓄積している経験の差と積んできた修練の時間の差だよ……君もあと10年も鍛錬すれば格闘術のもっともっと上の世界を見れる、まぁ基礎練を頑張れ」

 

 そう言いながらミルコはアウルム・ミダスティアを引き連れて市街地のパトロールへと向かう。

 先日の様にヒーローの何たるかをアウルム・ミダスティアへとクイズ形式で説きながら市街地をパトロールで歩くミルコとアウルム・ミダスティア。

 時折ミルコのファンがサインや握手、写真などを求めて人だかりが出来てその対応をする。

 ファンサービスが終わり人が居なくなった後にアウルム・ミダスティアが頬を掻きながら呟く。

 

「大変失礼とは思うのですが、僭越ながら……意外でした、ミルコさんはエンデヴァー同様にファンサービスはしないものと思っていました」

 

 それに対してミルコはケタケタと笑いアウルム・ミダスティアの頭をポンポンと軽く叩いて言の葉を紡ぐ。

 

「私はね、こう見えてファンサービスはしっかりするんよ、意外だろ? 武闘派ヒーローだけれどファンがありがとうって言ってくれるのは結構嬉しいもんだぜ……まぁこの前みたいな緊急時とかを除いて可能な限りファンサービスには応じる様にしてる……」

 

 そう言いながらパトロールの為に市街地を練り歩くミルコとアウルム・ミダスティア。

 ミルコ曰く流石にこの前の様な火炎放射をばら撒く様な重犯罪者などそうそう見るものではないらしい。

 それでも万引きや痴漢などの軽犯罪は割と見た為にその都度ミルコと協力して捕縛し警察へと引き渡す。

 その度にミルコが書類を書いているがその内容を聞いてもはぐらかされる。

 曰く、職場体験で教えるのは早すぎると、教えるならインターンシップでと言われる。

 

「ま、これはあくまでも職場体験だからな、学校が行う職場体験の本分は学生に実りのある収穫を得て五体満足で学び舎に無事に帰って欲しい、取り敢えずヒーローのお仕事はこんな事だよって知って帰って欲しいっていうのが職場体験の意味で、引いては私達プロの本音だよ……色々と大変な思いするのはインターンシップの時さ、インターンシップの時は即戦力として扱われるからな、学生扱いされなくなる……まぁ詳しい事は学校で学べば良いさ」

 

 警察署内でケタケタと笑いながら必要書類を記入してパトロールへと戻るミルコとアウルム・ミダスティア。

 ミルコとアウルム・ミダスティアはその後もパトロールを行う最中、ファンサービスを行うミルコ。

 そうこうしている内に7日間の職場体験が終了しミルコよりアウルム・ミダスティアへと告げられる。

 

「お疲れ様、これで7日間の職場体験が終了だ……火炎放射の(ヴィラン)の時は助けてくれてありがとな、アウルム・ミダスティア、インターンシップでまた会おう」




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