【完結】黄金郷のヒーローアカデミア   作:紅葉紫苑

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結婚式

「……緊張しますね」

 

 娘である壊理が寝静まった時間に居間に居る焦凍とテレビ電話で話すアウルム。

 それに対して焦凍も告げる。

 

「明日……だもんな、結婚式……ここまで大変だった」

 

 緊張してそう告げる焦凍。

 結婚式場探しから始まり何十回にも及ぶ綿密な打ち合わせ、当日の流れからお色直しの流れ、そしてウェディングケーキをどうするか……というのもアウルム自身が一部の超有名店にしかケーキやドルチェを卸さない知る人ぞ知るパティシエールというのもありケーキやドルチェに関してはアウルム自身が並々ならぬ凄いこだわりを持っている……そしてそんな並々ならぬこだわり故になんか自分で指揮を取った方が速いと断言する程であった……。

 そして、結婚式場のケーキ作りのスタッフ達もアウルムの事を知っていたので……ケーキ作りに関してはもうどうぞお好きになさってくださいと告げられた。

 アウルムは砂藤力道が『シュガー』を開いた直後に連絡を入れて結婚式の際に合作のケーキを作れないかと打診しており快く受けてもらえた為、アウルムと砂藤力道のみ結婚式の1週間前に式場のホテル入りして当日のケーキ制作の総指揮を取る事となった。

 当然ながらホテル入りして指揮を取る1週間は家に帰れないどころか自身が副所長を務めるヒーロー事務所の仕事もできない為に事務所のサイドキックや事務員達に申し訳なさそうに告げたアウルムに対して、事務所の全員からは『いつも働きすぎなんですから……そんなの気にしないでください』と告げられた。

 最古参のサイドキックからも『先ず真っ先に……如何にヒーローといえど1人の人間なんです、自分の幸せを第一に考えなさい、こっちは気にせず任せてください……一応言っておきますが逐一確認の電話掛けたり焦凍に状況の確認してたらマジで怒りますよ? 馬鹿』と言葉を頂戴した。

 

 そして……結婚式に招待したのは娘である壊理は当然として、轟家の家族、1-Aのクラスメイト達と1-Bのクラスの皆、そして雄英の教師陣であった。

 

 そして……結婚式当日となった。

 

「……緊張して来た」

 

 純白のスーツに身を包みガチガチに緊張している焦凍を夏雄、轟炎司が励ます。

 

 同じく別室で待機しているもガチガチに緊張しておりアウルムの事を同性である冬美や冷が励ましていた。

 

「今になって緊張してきました……そういえば、冬美さんと冷さんは焦凍の所に行かなくても宜しいのですか? 冷さんにとってはご子息の、冬美さんにとっては弟の晴れ舞台なのですから……何も私の方に来なくても……恐らく焦凍もガチガチに緊張してると思いますよ?」

 

 そう告げるアウルムだが冷さんはを振って告げる。

 

「貴女だって焦凍と同じくらいかそれ以上に緊張してるでしょう? あっちは夏雄とあの人に任せてればいいのよ、それより始まる前にほら、写真撮りましょ」

 

 冬美さんに手を引かれてウェディングドレスを身に纏った写真を撮るアウルム。

 

 そして……時間となった為にスタッフから連絡が来た。

 

「じゃあまたあとでね、綺麗だ、似合ってるぞ、アウルム」

 

 扉から出ていく際に冬美さんにそう告げられ破顔するアウルム。

 

 そして……結婚式が始まった。

 

 チャペル式にした為、先に新郎である焦凍が待っており……その顔は緊張で固まっている。

 そうして……スタッフの声が聞こえて来た。

 

『新婦の入場です、皆様拍手で迎えてください』

 

 そう声が聞こえて、冬美さんに手を引かれベールダウンをしてもらいながらヴァージンロードを歩いて焦凍の元へと歩いていく。

 クラスメイト達やB組の人達、雄英の教師陣からの拍手を一身に受けながら。

 

 そして神父が語りだす。

 

「汝、轟焦凍は、この女アウルム・ミダスティアを妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに誓いますか?」

 

 神父の言葉に対して轟焦凍は毅然とした表情で答えを告げる。

 

「はい、誓います」

 

 その言葉を聞いた神父はアウルムの方へと向いて語る。

 

「汝、アウルム・ミダスティアは、この男、轟焦凍を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに誓いますか?」

 

 そう告げられてアウルムも答えを告げる。

 

「はい、誓います」

 

 それを聞いた神父は参列者の方へと向いて語る。

 

「皆さん、お二人の上に神の祝福を願い、結婚の絆によって結ばれた、このお二人を神が慈しみ深く守り、助けてくださるよう祈りましょう、宇宙万物の創造主である父よ、あなたはご自分にかたどって人を造り、この夫婦の愛を祝福してくださいました……今日この良き日に結婚の誓いを交わした二人の上に満ちあふれる祝福を注いでください、二人が愛に生き、健全な家庭を造りますように、喜びにつけ悲しみにつけ信頼と感謝を忘れず、あなたに支えられて仕事に励み、困難にあっては慰めを見いだすことができますように。また多くの友に恵まれ、結婚がもたらす恵みによって成長し、実り豊かな生活を送ることができますように。わたしたちの主であるイエス・キリストによって」

 

 アーメン、その言葉を皆が復唱する。

 

 そして指輪の交換を行う。

 焦凍がアウルムの前に膝を折って立つと左手の薬指へと指輪を通し、またアウルムも焦凍の左手の薬指へと指輪を通す。

 

 そして神父から語られる。

 

「それでは……誓いのキスを」

 

 そう告げられて焦凍がアウルムのウェディングドレスのベールを上げてその唇へと自身の唇を近づけて……ゆっくりとその唇を重ね合わせる。

 その瞬間、嵐の様な拍手が沸き起こり……盛大に祝福される。

 

 アウルムは焦凍の顔を見ながら心に秘めた想いを告げたあの日のことを思い返していた。

 そして、スタッフよりマイクを借りて予定に入れてもらっていたそれを再度スピーチで焦凍へと告げる。

 

 アウルムはマイクを取り焦凍の顔を見ながら、焦凍へと告げる。

 

 遥か遠くに浮かぶ星を

 想い眠りにつく君の

 選ぶ未来が望む道が

 何処へ続いていても

 共に生きるから

 

 ずっと昔の記憶

 連れられて来たこの星で君は

 願い続けてた

 遠くで煌めく景色に

 飛び込むことが出来たのなら

 

 一人孤独な世界で

 祈り願う

 夢を描き

 未来を見る

 逃げ出すよりも進むことを

 君が選んだのなら

 

 誰かが描いたイメージじゃなくて

 誰かが選んだステージじゃなくて

 僕たちが作っていくストーリー

 決して一人にはさせないから

 いつかその胸に秘めた

 刃が鎖を断ち切るまで

 ずっと共に闘うよ

 

 決め付けられた運命

 そんなの壊して

 僕達は操り「人形」じゃない

 君の世界だ 君の未来だ

 どんな物語にでも出来る

 

 逃げる様に 隠れる様に

 乗り込んで来たコックピットには

 泣き虫な君はもう居ない

 いつの間にかこんなに強く

 

 これは君の人生

 誰のものでもない

 それは答えなんて無い

 自分で選ぶ道

 もう呪縛は解いて

 定められたフィクションから今

 飛び出すんだ

 飛び立つんだ あぁ

 

 誰にも追いつけないスピードで

 地面蹴り上げ空を舞う

 呪い呪われた未来は

 君がその手で変えていくんだ

 逃げずに進んだことできっと

 掴めるものが沢山あるよ

 もっと強くなれる

 

 この星に生まれたこと

 この世界で生き続けること

 その全てを愛せる様に

 目一杯の祝福を君に

 

 そうスピーチして再度焦凍と唇を重ね合わせるアウルムであった。

 

 

 そうして退場していき……披露宴となりクラスメイト達やB組の友人達、教師陣、轟家の家族と共に写真を撮り、ウェディングケーキ入刀となった。

 

 アウルムと砂藤力道の合作であるソレはクロカンブッシュであった。

 素材から何から何までアウルムと砂藤力道が尋常じゃない拘り方を見せた為にケーキ入刀前に3分間、写真を撮る時間を設けた程である。

 普段滅多に手に入らない素材をアウルムも砂藤力道もその人脈をフル活用してに使用している為に最高級の出来栄えとなっている。

 

 クロカンブッシュを配りつつ祝福の言葉を頂戴する新郎新婦。

 

 轟炎司と轟冷からも祝福の言葉を受け焦凍の人生を纏めたビデオレターとなった。

 暗い雰囲気になりそうな箇所は全部飛ばしており主に私と付き合い始めた頃のエピソードが流れる。

 

 そして、アウルムの生涯を纏めたビデオレターとなった。

 例によって暗い雰囲気のエピソードは全部カットしており焦凍と同様に付き合い始めた頃のエピソードを大量に盛り込んであった。

 

 そして、歓談の時間も過ぎてお色直しとなり2人が着込んできたのは和服であった。

 そしてお色直し後も写真を撮り、歓談して……そうして……つつがなく結婚式を終える事ができた。




あと何話か投稿したら完結です。

感想・ブクマ・特に評価。飢えております。  低評価をもらったら少し傷つきますが、傷も創作のプラスになることはある(私の場合です)。でも無評価=虚無は創作のマイナスにしかならないッス(私の場合です)!  なので、無言で投げれるので、ぽちぽちっと☆を頂けると嬉しいです。多い分には困りませんよ‼︎

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使用楽曲『祝福』
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