vs
9つの幼女と同年齢か下くらいに見られる自称14の中身成人男性TS済み童女
ファイッ(別に対峙する必要も無い
「はぁー、つっかれたー…」
やぁ、みんなのアイドルまひろちゃんだよっ! え? そこまで持て囃してはいない? ハハハ、またまた御冗談をw
…いやギルドに戻れたのも1週間振りだからさ、ちょいと強引気味にテンション上げたいんだ、付き合って♡ おらっ、アイドル並み劇カワjcボイスだぞっ、崇め奉れっ☆ って自分でいうのかーい! アハハハハハっ(レ○プ目。
今は「オラァ! エミリオ様のお帰りじゃァ!」って俺とイノリをダンジョンへ引っ張ってった主人公みたいな奴がギルドへ帰還の挨拶で扉ぶち破って土産物渡しに行って、酒と牛乳と摘まみをテーブルに並べられて俺はそのテーブルに突っ伏してるトコロ。
冷えてないビールみたいな酒を飲みながらカウンターで何某か交渉してるエミリオとは別に、出された牛乳は新鮮とは呼び難い…真水とか無いの? あ、無い。そっかぁ…をぐびりと、呑むヨーグルトだコレ!
「え、ナニコレ、不味くは、ないけど…旨いけど…、え? どういうモノ?」
「嬢ちゃん
テーブルを通り掛かった冒険者のひとに教えてもらう。
酒、と名がついて子供用…? 馬乳酒みたいなもん?
そっか、考えてみれば世界観からして酪農とか安定してると思えないもんなー…。
「…! お子様と、判断された…!」
「…? おさけ、のみたいの? マヒロちゃん?」
「いや、あんまり」
改めて言われても、この外見で薦められる酒ほど怪しいモノも無いもんな。
納得しつつ、イノリと並んで木のカップを傾ける。酒の席に付き合う幼児スタイルでおつまみへ手を伸ばす俺たちの姿が其処には在った。
ところで酒精を混ぜるってどういう方法だろ。と気になった俺が尋ねると、スライムを絞る、と応えられて…あるじー!?
■
マスコットキャラを絞る酒造り文化があることはさておき俺たちがチュートリアルと称されて連れられたのは、エミリオ曰く【かがやく しんりんの せかい】。
『旅の扉』に飛び込んで、降り立った其処はダンジョンとは名ばかりの、もうひとつの世界だった。
世界は明るいのに、空は夜。
遥か先には山脈が居並び、銀の葉を宿した木々は森の奥すらも見通せるほど透き通っていて、エリマキトカゲみたいな『アルゴリザード』や角の生えた『いっかくりゅう』、定番の『ドラキー』なんかが群れで走ったり飛んだりする姿を見た。
…この世界の人間はこういうのをダンジョンって呼ぶのか…?
しっかりと生態系とかコロニーの形成とかが生物的に為されてる世界を果たして『ダンジョン』と呼ぶのかを疑問に思った俺だったが、正しくはこの世界の『何処か』にある塔や洞窟を潜ることをギルドでは推奨しているらしかった。
…まあ、見事に足手まといでしたけどね! おれ!
モンスター討伐数は0! 何の成果も、得られませんでしたッ!!
「…自信失くすぅ…、イノリですら蛇みたいなの倒せたのに…、なんで俺には戦闘用スキルが備わってないんだ…」
「初体験での感想が『疲れた』だけなら上出来だろ。それにイノリの攻撃も『ウィングスネーク』がドラゴン系の中でも弱い方だったから効いたんだ、あのままだと『グレイトドラゴン』どころか『ダースドラゴン』レベルに遭遇したって討伐できるとは思えねぇなぁ」
ていうかなんでチュートリアルがドラゴン系がうろつくダンジョンなんだよっ? ふつうスライムが出て来るようなところでゆっくり上げるもんなんじゃないのっ!?
…という疑問には攻略初日に「ウチの街にある『旅の扉』が繋がる世界は此処しかない」と…、仕様ですか、そうですか…。
「さっきも言ったが、『旅の扉』の先に潜って行って辟易するようなら
そう云われて、俺とイノリは顔を見合わす。
お互いに、感情の余韻のようなモノを感じていることが目と目で通じ合った。
喩えるならそれは、遊園地で遊んできた帰りの顔付き。
『また、行きたいね』と、そう語りかけられた、そんな気がしたんだ。
「…まあ、思った以上に斬った這ったの世界じゃなかった、っていうのもわかったし、な。街中じゃ見ないような風景とかもあったし、」
あの世界は、ジッサイ『世界』と呼ぶほどの規模だった。
山の陰でもないのに大口を開ける、緩やかな坂道を下って往く洞窟。
蜃気楼のように揺らいでいた沼地には容易く近づけて、煮えたぎるマグマの合間には馬車で進めるくらいの通路があった。
鬱蒼とした木々を避けて開けた場所に、視えなかったはずの塔が天高く聳えていた。
そんな世界で暮らす人々の町にも立ち寄れて、マンガみたいな骨付き肉を食べたりもした。
あといちばん目を剥いたのは、
「最後の方なんて、雲の上まで首を伸ばしたドラゴンと【竜王】の対決だもんな。これでチュートリアルだってんだから、もっとすごいモノがまだあるのか、ってわくわくしてくるよなっ」
『りゅうおう系統』っていうモンスターの『種族』があるって、エミリオに教わった。
アレって魔王みたいな、固有のモンスターじゃないんか、って思ったけど。
なんでも、ギルドの図書館には神話とか物語とかもあって、その中に出てくるモンスターに似たモノに遭遇したらそのままその名前を採用するらしい。
特に『りゅうおう系統』は普通のドラゴン系よりずっと強いから、出会ったら逃げるのが普通だとか。
…ってアレ? なんかギルドが静か…。
「なあ嬢ちゃん、『りゅうおう』と、【ボリクス】に逢ったのか? どの辺りだ?」
「へ? ぼりくす?」
「雲の上まで首の伸びた、って言ったろ? 高さはともかく、そのなげぇ首は『雷竜』の特徴なんだよ」
後ろで呑んでたおっちゃんが訊いてきて、教えてくれる。
おお、なんか凄腕の冒険者って感じの会話だ。
「運がいいなぁ、『りゅうおう』はともかく『らいりゅう』は滅多に逢えねぇ」
「逢うだけで『デイン系』のスキルに目覚める、って噂だぜ」
「今代の『ゆうしゃ』が使う『ひかりのはどう』とか『ギガスラッシュ』も『らいりゅう』に逢って目覚めたスキルの技なんだってよ」
「【ボリクス】はあの世界の『
「『りゅうおう』はどんな感じだったんだ? 赤か? 白か?」
矢継ぎ早に尋ねられて、対応したのはエミリオだった。
ひ、人見知りなんすよ~俺~。
「黒だったな、初見だ」
「黒ぉ? 藍を見間違えたんじゃねぇのか?」
「藍なら飛べねぇだろ。これまでよりずっと強そうだった、差し詰め『冥竜王』とでも呼ぶかね」
「おっ、詩人みてぇな名づけだな」「おいハープ持ってこい、エミリオさんに謳ってもらおうぜ」「ヒュー! 新鮮な冒険譚ダゼェー!」「ともあれ、後になっても生きてたら名づけ決定だな」
「今のうちに確認して来りゃ良いだろ。
「おまっ、それ次に潜った奴しらねぇで遭遇してんじゃねぇか! おい急げ! 犠牲が出るのもヤベェが下手すりゃそいつらが別の場所に設置するぞ!」「なんでキメラの翼使わねぇんだよ!?」「目印造ったのはよくやった!」「褒めてる場合かっ! 往くぞお前らーっ!」
急に騒然となって、ギルド中のムクツケき男たちが駆け出していく。
ああ、そういえばエミリオが逃げる時、地面に木の枝を刺してた気もする…。
「よし、査定も終わったろ。奥へ往くぞガキども、大事な話があるからな」
そして、ギルド(表)には誰も居なくなった…。
これだいじょうぶ? 機能する?
雷竜ボリクス=ブラキオサウルスタイプ説を推すおーり