最弱スライム転生記   作:ぐぐぐああ

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「君は転生者か」

 そう言われた時、何と聞き間違えたのかと思った。『鑑定』により分かったそうだ。どんどんと夢ではなく、ここは異世界にいること、さらには死んだことまで告げられてしまった。

「………」

 とりあえず、長老が用意してくれた木を削った家に住むことにした。


捕食

「オイ、コッチニコイ」

 

 家で修練をして気を紛らわせていると、そうやって複数体のスライムに呼び出された。朝の集会があるらしい。

 かなりのスライムが集まっていて全員声掛けを待っている。

 

「それじゃあ、一列になってくれ!」

 

 その言葉と同時にスライムは並びだした。

 

「なんで一列に並ぶんですか?」

「あァ、ソレはだな。スライムのナカでギコウをチェックするためさ。いきなりコウゲキしたらコまるからね」

「情報ありがとうございます」

「いや…オッとジュンばんだ」

 

 ふむ、変な技巧で反乱を起こさせないためにわざわざ鑑定で毎日見ているのか、マメだな。

 

「俺の番か」

「ふふ、数時間ぶりだね。また触手を出してね」

「分かりました。うっ」

 

 二回目ではあるが黒板を引っ掻いた時の音とかのように慣れそうにない。

 

「あ、分体の技巧を得ましたね。うん、凄い才能ですね。これからも頑張ってください」

 

 そう言われた後、他のスライム達と同じ場所へ向かった。

 

「アッ、よぉ」

「さっきあったスライムですよね。自己紹介しますか?自分は成雪って言います」

「オレぁ、ピピピっつうんだ。へんなやつ―――」

「だぁれが、へんなヤツよぉ」

「あ、クルルさん!」

 

 どうやら、ピピピはクルルによって名前をつけられたらしい。

 そうして、話していると食べ物らしき果物を配られてその場で解散となった。

 

「そういえば、分体の技巧を得たらしいんですよ」

「ヨカッタじゃあねぇか。オレはミリョウとオトマジュツしかつかえないぜ」

「音魔術?」

「オトを大きくしたりするノウリョクねぇ。まぁ、ミリョウをもってるからたま〜にミンナのまえでうたってるわよぉ」

「それ、イウナヨォ」

 

 意外とスライムも、こんな生活をしているんだな。知力が高い者しか集めてないらしいから、知力が足りてよかった。これでもう寂しくない。

 

 果物を食べるが、飢餓感は満たされなかった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 一ヶ月が経った。動物なども狩りをして捕食を繰り返していたのに飢餓感は紛れるどころか増えていた。

 

◆◆◆――――――――――――――――――――――――

ノーマル

『暗視』(3)『物理耐性』(4)『分体』(2)『狩り』(1)new!

ユニーク

無し

――――――――――――――――――――――――◆◆◆

 

 最近に得た技巧は狩りであり、罠などを設置してもデバフをかけて相手に見つかりにくくなるらしい。もちろん、能力値への影響もある。

 

 何故、これが分かったのか。それは技巧をさらに詳しく見れば説明があるからだ。これで鑑定で技巧について詳しく見れることを知り、さらに有能度が増していった。

 

「肉、肉ぅ、食いたい」

 

 成雪は思考のおぼつかないまま外に狩りをしにいった。

 

「人間、狩りたい。人、を………もし、出会ったりしたら、そう、しよう」

 

 出会ったりしたら、などと言っていたが今までと動きが明らかに違っていた。バレないようにも動かず、異常な状態だ。

 

「蟶ー繧翫◆縺、蟇ゅ@縺」

 

 そんな声が聞こえると四体に分裂をしてそれぞれの持ち場についた。一匹は木の上、一匹は人の後ろ、そして、もう一匹は囮にする。最後は安全な場所で死なないようにした。

 

「縺ェ繧薙□?」

 

 ブワッと囮のスライムを見つけて声を発したところで上のスライムが落っこちて息を出来ないようにした。

 

「―――!――!」

 

 必死にもがくが前にいたスライムが腕を封じた。人が逃げていこうとした時、後ろで隠れていたスライムが足に掴みかかり、消化をしていく。

 

「!!!!!!!!!!!」

 

 人が痛みに悶え苦しんでいく。皮膚は溶けてなくなり、血がジワっと広がって真っ赤なスライム達の出来上がりだ。骨だけを残し、内臓も食らっていく。

 安全にいたスライムも合流してパーティを開催する。デュッフェは間違いなくこの人だ。

 

「あぁ!おいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしいおいしい!」

 

 そして、人の肉体を真似しだし、腕を作り出した。ただ、それは維持出来なかったが、触覚を得ることに成功した。

 

「………あれ?何、やったんだ?」

 

 突如、飢餓感が収まりだした時に理性が飛び出してきた。

 

「あぁ、あああ」

 

 成雪は装備などを取り外した後に村に帰って、意識を飛ばしたのだった。




「あぁ、集会かぁ」
「おっ、ナリユキ、げんきがねェぞ」
「ツカれたんでしょ。カリをしすぎてぇ」

 順番だ。成雪は長老に触手を伸ばした。

「あっ、ユニーク技巧を覚えてる。名前は『思考』か。効果は前世の思考と並び、さらに何人たりとも思考を妨げられない、か。良い技巧だね♪」
「はい」

 人を殺した時に得た技巧で、素直には喜べ無かった。
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