月の冠   作:はるかなかた

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超n番煎じ。
てかオペ子ちゃんの話もっと供給してくれ先生


プロローグ

 

「はぁ、まさかボーダーに近界民(ネイバー)を入隊させることになるとは・・・」

 

ボーダー本部司令室にて、メディア対策室長の根付が疲れた顔で発言する。

 

「そこは根付さんが上手く隠蔽すれば問題ないと思いますよ。それにこちらが得たものは大きい。戦力、知識•••それから武器。」

 

外務、営業部長の唐澤の言葉にこの場にいる者の視線が全て1箇所に集まった。

それは先程までここに居た実力派エリート(迅悠一)空閑遊真(近界民)を入隊させる為に交換条件として差し出した黒トリガー(風刄)が一際存在感を放ち鎮座している。

 

「ご存知の通り風刄は適合できる可能性がある隊員候補が多い。加えて迅君が戦闘指南までしてくれるだけでも条件は悪くなかった。」

「確かに風刄を使いこなせる隊員が増えれば戦力も作戦行動の幅も増える。それに遊真くんという戦力を得られるのなら破格の条件だろう。」

 

本部長の忍田が頷く。

「それに鬼怒田さんにも悪い話ではないと思いますよ。空閑君の持つ黒トリガーの解析、何より彼の方が近界(ネイバーフッド)の知識も技術も我々より詳しいはず。ボーダーの隊員となった以上情報提供する事を拒否は出来ない。」

「•••それは違いないな。ただでさえトリガー技術も近界情報も足りてない。いくら遠征を行っているとしてもこの問題は避けられん。」

 

開発室長の鬼怒田が腕を組みながら答える。

 

「まぁ、城戸司令が空閑君入隊を認めたんだ。今更どうこう言っても変わらないでしょう。さて、明日は県外の企業と打ち合わせがあるのでこれで•••」

 

唐澤が退室しようと席を立とうとした瞬間司令室のドアが開いた。入って来たのは眼鏡をかけた男は本来この場には現れるはずの無い人物であった。

 

「林藤」

「よっ、 作戦反省会か?城戸サン」

「林藤支部長!何故ここに!」

 

先程まで対戦していた玉狛支部の支部長である林藤がニヤついた顔で席に座る。

 

「何故って城戸さんに呼び出されたからさ。大方遊真の件かと思ったんだけど•••」

「•••揃ったようだな。今から行う議題は別件だ。この1件で先送りになってしまっていたが、最重要案件である──────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──────もう1人の近界民(ネイバー)について。」

 

 

 

 

 

「••••••ユウ。また殺されたぞ。」

「おー、見事にハメ殺されたねぇー」

 

死んだ魚の目をした彼を見て思わず微笑んでしまう。

時刻は既に22時を超えている。黒トリガー争奪戦はどうやらこちら側の負けらしい。先程オペレーター仲間の蓮さんから連絡があった。

「こいつ絶対ラスボス前のやつだろ、間違いない。」

「いやー、まだ序盤なんだよねー。この敵は脳筋ビルドだとちょっと面倒かも。」

「ノーキン?しかも序盤だと・・・?」

「ちなみに中盤にちょー強いボスが2体同時に出てくるのだー。なんとラスボスより強いのです。」

「なぬ」

ポカンとした顔をしたと思ったら驚愕した表情。

彼の話す口調は私と似ていてどんな時でもほわっとした感じで喋る。普段は真顔で感情の起伏が薄いかと思えば真逆の豊かな方で状況に応じてコロコロ表情が変わる。美味しい物を食べるのが好き。ゲームはまだ不慣れだが楽しそうにやる。

身長は隊長の太刀川さんより少し小さいくらい。モデル体型。髪は長めで蒼と黒が混ざったような色。瞳はまるで夜空のような深い綺麗な色。顔が良い。

そして何より、私達の命の恩人(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)

「しー君」

「なんだ?」

「その敵魔法だとらくしょーだよ」

「なんと」

 

現状知っているのはこのくらい。過去については何も知らない。歳も知らないし本名だって合っているのかも分からない。

唯一私達に教えてくれた個人情報はたった3文字の名前のみ。

 

「勝ったぞ、ユウ」

「おー、おめでとー」

 

シエル君。彼は近界民(ネイバー)だ。

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