「ふあ…あ…」
「おきなさい?もう朝よ」
「もう朝…?きっと嘘だ…」
カーテンがシャッと開かれる音
「ぐええ…溶ける、溶けるぅ…」
「吸血鬼じゃないんだから…」
目を擦りながらソファから起き上がる
「おはようございます、千鶴さん」
「おはよう空帆ちゃん」
「ちゃんって…」
「いいじゃない、可愛らしくて。それよりまた泊まり掛けで天体観測?熱心ねえ」
「天文部のエースとして当然のことですよ」
「天文部にエースも何もないのだけれどね」
はい、と千鶴は備えつけの冷蔵庫に入っていたゼリー飲料を手渡す
寝ぼけ眼でゼリーをちゅーちゅー吸い出すと千鶴は空帆の髪の毛を櫛で整えだす
「空帆ちゃんは本当に髪の毛が青くて綺麗ねえ」
「んー苦しゅうないぞー」
寝ぼけ眼で制服に着替え終わる
時計をみると始業まで10分切っていた
「今週は遅刻に厳しいから遅れちゃダメよ~」
先に教室へ向かった千鶴と別れ部室の戸締まりを確認してから教室に向かう。
「ん?アスナとこのちゃんだ」
なんとなし窓をみやると外には知己の二人がいた。
そしてなぜな子供と一緒にいた
「なぜ子供」
「おや、そろそろ始業チャイムが鳴ってしまうよ?」
「タカミチせんせーおはようございます」
「おはよう空帆さん。何を見てたんだい?…おや」
タカミチは空帆の視線の先を追い子供にアイアンクローをかけるアスナに目を丸くした後声を掛けた
「お久しぶりでーす!ネギ君!」
「久しぶり!タカミチ!」
どうやら子供とタカミチは知り合いだったらしい
「麻帆良学園はいいところでしょう?ネギ先生」
どうやら先生でもあるようだ
「「え…先生?」」
このかと声が重なりタカミチの後ろにいることに気づかれる
「あ、おはよーソラちゃん」
「おはよーこのかちゃん」
手を振り返して近寄るとネギくんが頭をぺこりと下げる
「この度この学校で英語の教師をすることになりましたネギ・スプリングフィールドです。」
タカミチ先生の出任せではないようだ
「あとネギくんは私に変わって2-Aの担任になってもらうんだ」
英語だけじゃなくて担任まで変わるらしい
タカミチを慕っていたアスナは特にショックを受けている
アスナが驚いて掴みかかって詰め寄るとネギくんはくしゃみを一発
次の瞬間アスナは制服を脱いで下着姿になっていた。
「ええ…」
寒空にアスナの絶叫だけが響いていた
体操着に着替えたアスナとこのかはネギを学園長室まで案内するようタカミチに頼まれ先に私は教室に行っていることになった
「タカミチ先生?」
「ん?なにかな空帆君」
「ネギ先生が背負ってたのって杖ですよね?それって」
「鋭いね…そうだよ空帆君。ネギ君は魔法使いだ。マギステル・マギになるために来たんだ」
「やっぱり…」
そもそもタカミチ先生が2-Aから離れることが不自然だった。あのクラスは少し『事情』のある生徒がまとまって在籍しているから
私もその一人だ
タカミチは微笑むと人差し指を立てていった
「このことは秘密で頼むよ空帆君。それともし魔法使いであることがバレそうになっていたらフォローしてくれないかな?」
「はいタカミチ先生」
ネギ先生だってそうそう魔法を使うことはないだろうし3学期の間だけならバレることもないだろう。そう考えて私はタカミチ先生の頼みを快諾した
教室に着くとそこに既に新担任の話題で持ちきりだった。
「さっきぶり千鶴」
「遅かったわね空帆ちゃん。何かあったの?」
「ちょっとねー」
千鶴と話しているとドアに黒板消しが挟まっているのが目にはいる
「あれは?」
「新任の先生が来るらしくてね、イタズラしたい子がいるのよ」
「なるほど」
まさか子供だとは思うまい
「あ、刹那ちゃんおはよう」
「…おはようございます空帆さん」
隣の席の刹那に挨拶して席につく
すぐにアスナとこのかが戻ってきた。
このかはいつも通りだがアスナは仏頂面をしている
(何かあったのかな?)
聞きに行くか迷っていると廊下に緊張した様子のネギ先生が立っていた
意を決してドアを開け入ってくる
そして黒板消しが落ちてきて━━━頭にぶつかる直前で宙に浮いた
・・・・・本当に隠す気があるのかな?