私気づいた。銃より拳のほうが強いんじゃないかって。   作:まっしろたまご

18 / 57
『ファンファーレ』

 おびただしい数のオートマタ、と対峙する五つの人影。

 

「……命に代えても守る……っていうのは、風紀委員として?」

「生徒を守るものとして、ですよ」

「……そう。ならいいけど」

 

 方や風紀委員会副委員長、方や学園から逃げ出した不良生徒。

 本来肩を並べて戦うはずのない二つの勢力が、共通の目的をもって奇妙な同盟となった。

 

「ねぇ、ホノカちゃん?すごく満身創痍だけど大丈夫なの~?」

「大丈夫です。見た目の何倍も元気」

「くふふっ!強がりさんなんだから~!」

 

 うりうりと肩をつつくムツキ。ホノカも鬱陶しそうではあるが文句を言わず受け入れている。

 

「再会のご歓談はお済みかな?」

「ああ。おかげさまでな」

「おや、私には敬語を使ってくれないのか?子供は目上の相手(大人)を敬うものだろう?」

「うるせぇよ、このクズ。リスペクトする相手位自分で決める」

「おお、こわいこわい」

 

 カイザー理事が軽く右手を上げる。それと同時に兵士たちが一斉に武器を構え、一歩でも動けばハチの巣にしてやると言わんばかりの気迫だ。

 まさに一触即発。地獄の空気だ。

 

 十秒か二十秒か、睨み合いが続いたのち、理事が手を下ろす。

 

 それは、戦闘開始の合図。襲い来る銃弾が届く前に横幅十メートルほどの障壁をホノカが展開。便利屋の盾となる。

 

「銃弾は私が止めます。皆さんは各自ポジションについてください。それを確認したら私も動きます」

「別にいいけど、副委員長はどう動くつもりなの?うちらとチームワーク取れないでしょ」

()()()()()()()()()()()()()問題ありません。もちろん、そちらの邪魔もしませんので」

「……なるほど」

 

(ちょっと!あの人風紀の副委員長だったわけ?!聞いてないわよ!!!)

 

 『自由に動かせろ』という言葉の意味を瞬時に理解できたのはカヨコだけであった。『こっちはこっちで片づける。邪魔をするな』ということ。

 丁寧な物腰ではあるものの、やると言ったらやる圧や強者特有のオーラはここにいない委員長の姿を彷彿とさせる。

 

「社長、みんな。こっち。遮蔽影で指示出すから来て」

 

 一切の躊躇なく集結する便利屋。を、確認したホノカは障壁を圧縮し自分の防御を固める。

 

「さて、そろそろ白星を挙げたいですね」

 

 互いの腕は信用している。されど信頼は無し。優秀な問題児たちの共同戦線が幕を開ける。

 

 

***

 

 さてさて、どうしたものか。現在私は普段の神秘を100とした時に、300ぐらいのリソースがあります。何故だかは分かりませんが、使える力は使っていきましょう。

 

 100は攻撃に使う部分の強化、100は全身に散らして防御力の強化、あと100は……どうしましょう?

 

 

 そうだ、アウトプットして実体として活用しましょう。神秘の壁として銃弾を弾けるのであれば、殴りつけられるはずです。というわけで圧縮圧縮。手甲ような感じで装着します。

 

 

 背後を取るような形で飛び込んで———ぶん殴る!

 

 

 おお、オートマタのボディーが粉々になりましたよ。くたばれ鉄屑め!!!!

 敵陣のど真ん中、一切ノーガードで蹴散らします。威力は重さ×速さってドブカスも言ってましたし、相当な打撃のはず。

 

 圧縮された神秘実体、亜音速の加速。素晴らしい!何が素晴らしいって神秘は重くありません!速度が落ちないんです!!

 

 某廻戦で言うところの架空の質量ってやつでしょうか。ゴリラ廻戦が始まりましたよ。廻戦が開戦……面白いですね。

 っととと、爆弾が飛んできました。危ない。

 

「あっはは!ごめーんホノカちゃん!!」

「私が豆腐だったら死んでましたよ!!なんてことするんですか!!」

 

 グダグダというわけではありませんがドタバタな戦場です。楽しくないわけではありませんがね。

 

 

 飛んでくる爆弾に気を取られていましたが、ちゃっかり逃げようとしてるじゃないですかカイザー理事。だから本編で捕まってなかったのか。

 

「逃がすわけねえだろうがよおおおお?!首おいてけよなああああ?!」

 

 車両につかみかかってガシガシと揺らします。エンジンの馬力も私の踏ん張る力には敵いません。ざまぁみやがれ!

 

「あはっ!ホノカちゃんこわーい!!」

「も、もしかして彼女もアウトローなのかしら?!」

「私もそう思いますアル様!」

「いや~……あれはアウトローっていうかヴィランでしょ……」

「うっるせ~~ですよオーディエンス!集中してください!」

 

 車という名の檻から引きずりだし、顔面を掴む。この距離ならバリアは張れないだろう。

 

「まて、待て待て、何をするつもりだ!やめろ!」

「大人のオスがこんな情けない声で鳴くんですねぇ……見苦しいですよ?」

 

 周囲には散乱するオートマタだったものしか残っていない。まさに孤立無援、誰もお前を助けない。

 

 最大限軽蔑の視線を向けて、そのムカつく顔を体とサヨナラさせてやりました。

 

 

***

 

 オイルにまみれて便利屋と合流。

 続いて、バンカーから出てきたアビドスや先生と合流。ホシノにはギョっとされたが問題なし。そこまで絆ゲージが高くなかったのか爆発はしなかった。南無南無。

 

 こんなところをヒナ委員長に見られてしまったらなんていわれるか……今度こそゲヘナに監禁されかねません。

 

 

 今回鳴り響かせるのは勝利のファンファーレ。私にもやっと白星がつきました。

 

 

 美酒に酔いしれていたのもつかの間、かなり大きな地震が私たちを襲います。幸いすぐに揺れは収まりましたが、被害状況を確認していたアヤネの顔がみるみるうちに青くなっていきました。

 

「アビドス市街地方面で高エネルギー反応……これまでに観測したことないほどの値です」

 

 アビドス、市街地、嫌な予感がします。本編ではここで終わりのはず。それなのにこの揺れに高エネルギー反応って、まさか……

 

「……総力戦」

 

 ぼそりとつぶやいた私の声に反応する人は誰もいませんでした。

ホノカちゃんに使わせたいよって武器や技

  • パイルバンカー
  • グレード類
  • ジョジョみたいなラッシュ
  • そこらへんに落ちてたパイプ
  • その他(コメントへ)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。