私気づいた。銃より拳のほうが強いんじゃないかって。   作:まっしろたまご

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『計ったな天雨アコォ!!!!!!』

 C&Cの部室に引きずり込まれました。風音ホノカです。

 

 今何をしているのかと問われれば着替えています。メイド服姿に。全く衣装差分多くて困っちゃいますね!

 事情も話さず着替えろとはこれいかに。犯罪臭がプンプンしますよ。

 

 その気になれば全然逃げれました。というか何回か逃げようと思いましたよ?でもやっぱり怖いんですよ。連れ去られてどうされるかよりも逃げてつけられる因縁の方が怖かったんですよ。

 

 部室に入れば先生に『やあ』なんて言って出迎えられましたし本当にわけがわからないよ。

 何を目論んでいやがるんですかこのひとたちは。ま、まぁ先生がいますし警戒の必要はあまりないでしょう。それにメイド服を着てやることぐらいやぶさかではありません。

 

 所々ネルさんに教えてもらいながらも着替え完了。なかなかフレンチメイドが様になってます。

 

「着替え終わりましたけど……」

「お、うまく着れたみたいだな。ちょっと出て来いよ」

 

 見た目も相まって今完全にモブちゃんなんですよね私。いや普段から特徴的な服を着ているかと言われれば普段着はパーカーを着回していますし制服も風紀委員会のやつですし乳ははみ出てませんし。そういえばC&Cって普通にモブちゃんも所属してるって聞いたことありますね。立ち絵には覚えがありませんがきっと可愛いんだろうなぁ。

 

「うし。いい感じだな。んじゃ先生の方行くぞ」

「な、なんで先生に頼ることが……?」

「あ?お前もしかしてなんも聴いてねぇのか?」

「き、聴いてないですけど……」

 

 『ハァ〜』ってため息をつかれてもほんとに分かんないんですって。

 先生関連の因縁とかそんな……あっ出向。入院でなぁなぁになってましたけどそういえば抜ける手続きしてないじゃないですか。

 

 でもそれ関連ならヒナが何か言ってくれますよね。じゃあなんだろ。私のメイドで助かるひとなんていませんよね。

 ぼんやりとそんなことを考えていると、ネルさんが口をひら開きました。

 

「行政官……っつーやつが、お前に責任のなんたるかや攻撃を受けない戦い方を叩き込んでくれって言ってきてよ。先生もノリノリだし、依頼として受けたんだよ」

「……チッ。やられましたね」

「お前今舌打ちしたか?」

「してないです」

「でも今「してないです」

 

 瞳を閉じれば浮かび上がるしてやったり顔の天雨アコ。今度からコーヒーをインスタントに格下げしておきましょう。

 

「事情は大体把握しました。よろしくお願いしますね」

「お、おう。よろしくな」

 


 

 場所は変わってミレニアム郊外の廃墟。メイド服の少女達が集い、なにやら話し合っている。

 

“じゃあ、私はネル達の指揮につくから、頑張ってね”

「ちょっとまってくださいよおかしいじゃないですか」

 

 話の締めに入る先生を制止したのは長身で薄身の少女風音ホノカである。あれよあれよという間に流されてきた彼女にとって今の状況はあまりにもツッコミどころが多すぎた。

 

「なんで私一人なんですか!」

“いつも一人なんだから単独戦闘の練習の方がいいでしょ?”

「これ着替える必要ありました?!」

「そういう契約だからな」

「そもそもなんで戦うことになってるんですか!!!!」

“ホノカが戦うの苦手だからじゃないかな”

「クッソ言い返せない!」

 

 彼女、風音ホノカは戦闘の技能がかなり乏しい。

 今までは持ち前のセンスで神秘をこねくり回したり、フィジカルで蹂躙したりしてきた。

 故に勝率は安定せず、勝ってもボロボロという場合がかなり多かった。

 

 彼女が傷付けばなんやかんやでヒナが泣く。天雨アコにとってはそれが許せないことであった。

 故に、エンジニア部からの招集にかこつけてC&Cに依頼を出したわけだ。

 

 いわば『修行』。これはまだホノカが『二度と受けたくない』と評する地獄の特訓の幕開けにすぎない。




「委員長。ミレニアムに行ったホノカさんから写真が届きましたよ」
「これは……メイド服かしら。可愛らしいわね」
「ええ。よくお似合いですよね」
「これってミレニアムのC&Cの制服よね。なぜホノカがこれを着ているのかしら……」

「……アコ??」
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