私気づいた。銃より拳のほうが強いんじゃないかって。 作:まっしろたまご
今日は余裕を持って登校できました。風音ホノカです。
私、現在なんと……
ヒナ委員長の大説教を喰らっています。
ええ。それはもう正座させられて。イオリやチナツ、アコがいる面前で部屋の真ん中で。
「私がどうして怒っているか、わかるかしら」
「……ミレニアムと問題になりかけたからですかね」
「違う。正当防衛だったのは知ってる」
さてヒナ委員長、相当お怒りでいらっしゃいます。それはもうアビドス編でアコが勝手に軍勢を動かした時以上に露骨におこでいらっしゃいます。
わ〜。こんなに感情を爆発さする委員長見るの初めて〜。
「本当に分からないの……?」
委員長の声が一瞬で涙声になりました。というかもはや今にも泣き出しそうです。あかんコレ。
「えっと……私が無茶をして……怪我をした……からとか……」
「あなたの実力がキヴォトスでも有数のものだということは理解しているわ。それでも勝てない相手はいる。だから、あまり無理をしてしないで頂戴」
「ええっと……実はこれからも無理する予定があって……」
歯切れの悪い返事になってしまったが、致し方ないだろう。なにせビナーやアバンギャルド君にフルアーマートキ、ヒエロムニスやetcと戦う予定があるのだ。
居心地が悪くなって顔を背けて目を閉じていると、ふわりと包み込まれるような感覚がした。
「……委員長?」
「ヒナでいい。友達だから」
誰かにハグをされるのは初めての経験だったので、思わず手が空を泳ぐ。少し後に抱き返し、何とも言えない空気になった。
アコたちに助けを求めようとしたが、いつの間にか音もなく撤退していた。普段はヒナの言いなりのくせにこういう時だけIQが異様に高い女。今度コーヒーでもおごってやろう。
「すみませんでした。心配をお掛けして」
「本当。困った友達」
それから、もう少しこのままで、とのことだったのでしばらくハグ姿勢を取ったままで過ごした。
どれくらい経ったか分からないけれど、お互い冷静になって、顔を真っ赤にして離れた。
***
「えっと……それはそれとして、迷惑をかけたからには相応の罰が必要」
人生で初めて、自分からギクリという音がするのを聞いた。同時に、これでもかというほど嫌な汗が体中から噴き出す。それはもう穴という穴から。もちろん汗腺からですよ?
「反省文じゃあまり効果はなさそうだから、シャーレへの出向を命じる。これは委員長命令」
「しゃ、シャーレですか」
「先生に、責任の何たるかを教えてもらってきて」
半泣き+ふくれっ面で言ってもあんまり説得力ありませんよ委員長。というセリフは喉元まで出かかったものの言わなかった。というかこれ以上舐めた口訊くと本気で除名処分とか停学とかになりかねない。
かくして私は、ミレニアムとの外交問題を起こしかけた+委員長を心配させたこと+責任感の欠如ということでシャーレ……もとい先生が活動中のアビドスへの出向を甘んじて受けることとなった。
次回、アビドス編スタート……