アーキバスの一般AC乗り(休止)   作:ルビコーン

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数学が得意なMT乗りさんからのお便りです。
Q「今掛け算の練習をしているんですがコツはありますか?」
A「足し算すればいいんじゃないかな?」


2日目

am.7:30

 

「おい!この指示書の日付間違えてんじゃねえか!」

 

「送り状の問い合わせ番号間違えてんぞ!」

 

「管理者どこいってんだ!早く連れてこい!」

 

「はぁ!?キャンセルならもっと前に伝えろ!機体用意しちゃったじゃねえか!」

 

「だからそこは封鎖衛星の狙撃範囲内だからこっち経由しないとダメなんだっつの!」

 

 

「このフィーカ美味しいですね」

 

怒号と悲鳴が鳴り止まないオフィスからこんにちは。

今日も今日とてお仕事です。

 

「その銘柄はオキーフ長官もお気に入りでね、よく頂くんだよ」

 

そしてこの方がヴェスパーの良心ことホーキンスさん。

アーキバスルビコン支部の理想の上司ランキングでは2位のオキーフ長官と大差をつけ1位に君臨している、ちなみに閣下は4位。

 

そんな彼は輜重...すなわち軍事物資とかの輸送を担当している訳なのでここに呼び出された訳は多分そういうこと。

朝起きたら来て欲しい連絡が入っててさ、しかも朝の3時に送られてた、ちゃんと寝てます?強化人間は睡眠も必要ないの?

 

まぁ僕は爆睡中だったから確認したの7時くらいなんだけど一応来てみたらまだ人手が足りてないらしかったので良かった。

おかげで美味しいフィーカとお菓子食べさせてもらってるわけだしね、お菓子って言ってもスコーンとか厚めのクッキーとか結構お腹に溜まるものも貰えたから朝ごはんもヨシ!

 

「それで要件は何ですか?」

 

「あぁそうだったね、実はスネイルから急ぎで貨物の集荷を頼まれてるんだけど君に任せたいんだ」

 

こんな朝早くからそんな指示出す閣下にも驚きなんだけどお前も起きてるんかい!って気持ちが勝つ、2人とも休みな?

そういえばここに来る途中V.I のフロイトさんに会った、眠そうに目を擦ってたけど多分8時間は寝てるよあの人、21時過ぎたら基本部屋に戻ってるっぽいし。

俺も寝たらあんな強くなれるんかな...?

 

「普段ならMT部隊に就いてもらうんだけど丁度他の配達と重なってしまってね...ヴェスパーを使うのはスネイルに何を言われるか分からないんだ」

 

「そこで僕の出番って訳ですね」

 

「あぁ、君ならスネイルも文句は言わないだろうし実力面でも任せても問題ないだろうからね」

 

「それくらいなら...まぁ...」

 

正直不安です。

だっていつも後方支援ばっかりだから前に出て戦うことは少ないしこの前の配達だってMT達いたのに今回は1人なんだよ?

しかも閣下から急ぎで運ぶよう言われてるってことはそれなりの中身ってことでしょ?失敗したら再教育待った無しですよ?

 

「報酬は期待してくれていいよ、スネイルの無茶振りを聞いてあげるわけだからね、それなりに貰っておくよ」

 

「アリガトウゴザイマス」

 

「出来れば今日中にお願いするよ、無理でも私からスネイルに言っておくから気にしないでね」

 

やっぱできる上司はアフターフォローもできるんやな...

まぁ今日は予定も無かったしちょうど良かった、早速取り掛かろう。

 

「あぁそうそう、任務中お腹もすくだろうからこのスコーン何個か持っていくといいよ、ペイターくんの手作りでね」

 

「いただきます」

 

ペイター...お前料理も出来んのかよ...

なんか悔しいけど美味しいから頂いておこう。

フィーカも水筒に入れてくれた、しかも保温機能付きの良いやつ。

 

遠足じゃんこれ。

 

 

 

am.9:00

 

格納庫に戻って機体の準備をする前にメッセージだけ確認しておこう、またドヤされたら嫌だし返信くらいしとかなきゃね。

メッセージはペイターからのはよ傭兵募集の録音送れってやつとオールマインドのログハント対象機体リストの更新くらいかな、例の壁越え偵察の連絡が来てなくてよかった。

 

ペイターのやつは無視でいいとしてログハント機体はちゃんと更新しとかなきゃな、夢の《44-142 KRSV》っていうマルチエネルギーライフル(?)っていう射程が長い武器が欲しいだよね。

基本撃破報酬なんだけどある程度のデータを送ればそれでもいいよってことでオールマインドからポイント貰えるから自分みたいな一般傭兵でもそこそこ溜まる、この前貰った《07-061 MIND ALPHA》ってコアパーツもすごく使いやすくて助かってる。

 

 

 

更新も済んだしさっさとアセン組まなきゃね、とりま左肩の6連ミサイルを外して集荷用のアーム付けよう、これがなきゃ始まらないし。

ちなみにこれくらいの装備変更なら自分で出来る、というよりほぼ自動で着脱してくれるからありがたいね、流石にコードとか細かいとこは自分で接続したりしなきゃ行けないけどね。

 

あとは...パルスブレードも外しておこうかな、あんま激しい動きもできないしこの前面白そうだから買ったジャミングランチャーでも持っていこうかな、貨物背負って走るならめちゃくちゃ活躍しそう。

時間もないしこのくらいでいいか、あとは何とかなるでしょ。

 

目標の集荷ポイントの設定もできたしあとは整備責任者呼んで機体の最終チェックしてもらうだけ、人にもよるけど簡単なことしか聞かれないしチェックも雑だからとりま機体構成だけ入力しておけば後はだいたいなんとかなる。

 

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記録簿

No:R0-214700

機体名:ホーズキ/S.Hozuki

 

RARM:LR-036 CURTIS[リニアライフル]

LARM:MA-T-223 KYORIKU[ジャミング弾ランチャー]

RBACK:BML-G2/P03MLT-06[6連装ミサイル]

LBACK:ARM-5tCONTAINER[5tコンテナ着脱アーム]

 

HEAD:VP-44S

CORE:07-061 MIND ALPHA

ARMS:VP-46S

LEGS: VP-422

 

BOOSTER:BST-G2/P04

FCS:FCS-G2/P05

GENERATOR:VP-20S

 

EXPANSION:NOT EQUIPPED

 

戻る ▶︎登録 呼び出し 訂正

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これでヨシ。

承認が出るまで今回の報酬で何買おうかでも考えておこう。

確かホーキンスさんも報酬は結構出すって言ってたし今回でジェネレーターを《VP-20C》に買い替えたいな、オールマインドから貰ったタイプSも悪くは無いんだけど載せれるならもう少し高性能なやつ載せたいよね。

機体もコア以外アーキバスの支給パーツだしスキャン性能の良いヘッドパーツとかも欲しいな。

カタログの印が増える一方で消費されることは無いんだけどまぁ楽しいからいいのです。

 

そういえばこの前ペイターからアーキバスのパーツ限定で10%引きになるクーポン貰ったけどまだ使えるかな、すっかり忘れてた。

なんでもヴェスパー部隊はある程度の費用が会社から出る上に定期的にこんな感じのクーポンが貰えるらしい、許せないんだが?俺らにも社員割適用させてくれないすか?

とりま帰ったら有効期限確認しよっと。

 

 

 

am.11:00

 

「おーい!荷物取りに来たんだけどー!誰かいないのー?」

 

「少し待っててくれ、今照合する」

 

あの後アタリの責任者だったおかげですぐ出撃できた訳だけど道中何も無くたどり着いてしまった、何事も無さすぎてフィーカとかお菓子食べちゃったもんなぁ...マジでこれペイター作ったの?美味すぎだろ?

 

お菓子食べたり今年の大豊娘娘コンテスト見たりアーキ坊やとべい太郎の乱闘動画見てたら2時間くらいで着いてしまった。

俺で2時間くらいで着くなら輸送ヘリとかヴェスパーの人だったら1時間かからないのでは?

 

「照合が完了した、エリアB-12に貨物は置いてあるから持って行ってくれ」

 

「かしこまり」

 

面倒な手続きとかなくてよかった、多分ホーキンスさんが気を遣ってくれたんだと思う。

大きめのゲートを通って指定された倉庫内にある貨物を回収する、貨物の着脱とかは誘導MTがやってくれるからここでも特にやることがない。

まぁのんびり待ちますか。

 

「あの...」

 

「どうしました?」

 

「あ、いえ...お昼がまだでしたらいくつかレーションでもお持ちしようかなと...」

 

「いただきます」

 

「すぐ用意します!」

 

「あっ、ちょっと...」

 

行っちゃった...

まぁ貰えるものはコーラルと病気以外ならもらいます。

それにしてもなんであんなオドオドしてるんだろ、トイレでも行きたいのかな。

積み込みにはもう少しかかりそうだし着いてくか。

フィーカがあればそっちもお願いしたいし、自販機でもいいんだけどあるかな?

 

補給拠点の倉庫とはいえそれなりに大きいね、さすがはアーキバスといったとこかな。

外にも護衛MTが何機かいたし野生のドーザーとか相手なら問題なさそうだね、流石にベイラムとか相手だと厳しいかな...そんな表立って行動すれば戦争待ったナシだけど。

 

 

 

さてさてここは休憩スペースかな?みんなソファでくつろいだりレーションを貪ってる、補給拠点とかだと食堂とかは無いのかな。

そして多分こういうところなら自販機が...おっ、あったあった、ついでにさっきのレーションくんもいる。

 

「おーい」

 

「え?なんでここに?」

 

「いや飲み物も無くてさ、その補充」

 

「そうでしたか...言ってくれればご用意したのに...」

 

「聞く前に行っちゃったんだもん」

 

「す...すみません」

 

「別にいいんだけど...ちなみにフィーカ淹れる機械あったりする?」

 

「フィーカ...?コーヒーならあちらにありますが...?」

 

「え...あぁ、ありがと」

 

そういえばフィーカってコーヒーを飲むことか。

フィーカフィーカ言いすぎて忘れちゃってた、確かに最初フィーカって聞いた時ナニソレ?ってなったわ。

 

「あっ、ちなみにエネルギーバーなんですけどチョコとはちみつ味あるんですけどどちらがいいですか?」

 

「あー...じゃあチョコで」

 

「チョコ美味しいですよね、僕もよくチョコにするので...では、こちらをどうぞ」

 

丁寧に紙袋に詰められたレーションセット、最近は食堂ばかりだったけどこのジェネレーターの熱使って温めるスープも美味しいんだよね。

「ありがと、帰りに食べるよ」

 

「い...いえ、お気を付けて」

 

「そういやなんでそんなかしこまってるの?」

 

「え?いえ、支店所属のACとの事でしたので...」

 

「あぁ...そういうことね、俺ヴェスパーとかじゃないから気にしなくていいよ、ただの雑用傭兵だし」

 

「そういう訳には行きませんよ...それに僕、ACのパイロットになるのが夢で...」

 

え?それはやめた方がいい。

収入はMT部隊に比べれば少しはいいがパーツとかの換えが聞かない分修理とか買い替えで出費がバカみたいにかかる。

自分が使ってる量産タイプとかオールマインドから貰えるようなパーツならまだましだけど他社のパーツとか生産体制が整ってないパーツだとマジで大赤字。

まぁこれはヴェスパーだったり高難易度任務を請け負う傭兵ならなんとかなるか。

 

あとACって色んな任務に就くことが多いから普通に激務。

戦闘に荷物の配達、護衛にこの前なんか施設の補修もさせられたぞ、どうなってるんだ?

 

結論:せめてMTに乗れ

 

「そ...そうなんだ」

 

まぁ夢を壊すようで嫌だから声には出さないんだけどね。

 

「はい、だからあなたみたいなACのパイロットにいつかなりたいんです、一応MTなら操縦できるんですけどACはまだ訓練中でして...」

 

「ははは...MTに乗れるんだったらもう十分なんじゃないか?」

 

MTで十分なんだ少年、それ以上こちらに来ては行けない。

てかぶっちゃけ最近だと性能のいいMTも生産されてるし集団で動くこと多いし楽しそう、何より機動力の代わりに攻撃と装甲に力を入れてるから非強化人間には合ってるんだよね。

...なんで俺AC乗ってるんだ?

 

「いえ!MTよりACの方が早く現場に行けるので...その、たくさんの人を守れるかなと...」

 

あ、ダメだ、この子俺には眩しすぎる。

すまん少年、俺には君を救えない。

 

「そうか...頑張ってね」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

若いっていいね...

さっさと帰って酒飲んで寝よっと...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼するよ、スネイル」

 

「どうぞ」

 

相変わらず何も無い部屋だねぇ...

彼らしいと言えば彼らしいけどね。

 

「例の貨物だけどつい先程こっちに到着したよ、帰る途中ドーザーに追いかけ回されたけど傷とかは無いと思うって言っていたよ」

 

「そうですか...後ほど確認しておきます、報告お疲れ様でした」

 

「そういえば中身は何だったんだい?目録に記録しなきゃ行けないんだけど荷札にも何も書いていなくてね、教えてくれるとありがたいんだが」

 

「...広報用マスコットのぬいぐるみです、今朝試作品が完成したとの連絡があったのでね、広報用の物資とでも記載しておいてください」

 

「あぁ...そういう事ね、わかったよ」

 

まぁ、彼がそう言うならそういうことにしておいてあげよう。

ずっと前から制作に尽力していたからねぇ、余程楽しみだったんだろう。

 

「それで...今回の配達ですがまた彼に任せたそうですね?」

 

「あぁ、ペイターくんの同期って言うのもあって連絡が取りやすくてね、彼にはよく世話になっているよ」

 

「はぁ...まぁいいです、ですが彼はあくまで【ストライプ】です、あまり頼りすぎないように」

 

「それは...彼が強化手術を受けていないからかい?」

 

「えぇ、素体である以上は彼が我々の代わりになるわけがありません、素体の彼にはお似合いですよ」

 

素体か...

昔の強化手術を知る僕らからしたらそれがどれだけ幸せなことか彼は忘れてしまったのだろうか。

技術が進歩する度に部下や...同僚達もがその犠牲になって行ったと言うのに。

挙句の果てには君自身の身の安全の為に捕虜や【ファクトリー】の人間に試験的な実験を行う始末。

 

「要件は終わりましたか?私はこの後貨物の確認をするので失礼します」

 

「あぁ、輸送費とかは既にスウィンバーン君に任せてあるから気にしなくていいよ」

 

「わかりました、それでは」

 

本当に変わってしまったよ、君は。

 




主人公の名前出すタイミングを完全に逃しました、助けてください。
多分【ストライプ】の説明と同じくらいのタイミングで出すので...はい...

あとちょっと体調悪い状態で書いたので誤字脱字あったら教えてください。
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