アーキバスの一般AC乗り(休止)   作:ルビコーン

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無敵の酔っ払いさんからのお便りです。
Q「最近コーラルしかキメてねえのに体重が全く減らねえんだ!なんでだ?」
A「コーラルしかキメてないからじゃないかな?」


3日目

am9:00

 

「あだまいでぇ」

 

間違いなく二日酔いだこれ。

昨日あの配達の後なんだかんだでMT部隊のメンバーと飲みに行ったんだけどもう盛りあがって盛り上がって...

 

配達中に公開無線で雄叫びを上げながら追いかけてくるドーザーのMTの話だったりレーションくんの話だったり。

あいつらはあいつらで任務中の面白エピソードとか武勇伝とか持ってきてくれるから良い酒の肴になるんですよね。

 

前飲んだ時より1.2人減っていたけどこういう時は話題に出さないのがお約束なんだよね、余程のエピソードがある時は話してくれるけど。

 

 

 

重い体を頑張って動かしてデスクへと向かう。

今日も対した用事は無かったはずだけど一応メッセージのチェックはしておく。

えっと...ペイターからのいつもの録音催促とオールマインドからの新武器の特集と...うわ、スウィンバーンさんからもメッセージ来てる、なんかしたっけな...

 

えっと...?

昨日の請求金額がおかしいから確認しに来い...だと...?

え、それ僕じゃないよね...別に行かなくても...いや、行かなかったら絶対「不法者!指導だ指導!」とか言って再教育センターに送られるから朝支度が終わったらすぐに行こう。

 

まぁ朝支度と言っても着替えなんてアーキバスのユニフォームあるし髪もテキトーで良いもんなぁ、ご飯は売店のフォカッチャでも買っていこう、結構ハーブが効いてて美味しいんだよね。

確かスウィンバーンさんも好きだったはずだから買っていこう、それで許してもらえるでしょ、うん。

 

あとは軽くACの動作確認しておくか、昨日のドーザーのせいで異常ありましたとかはシャレにならない。

外装は良くても中のFCSとかジェネレーターに問題があったら多分1人じゃ直せないしなぁ...

何かあればついでに修理費の相談したいし。

 

まぁ少しだけ...少し確認するだけだからさ...うん。

終われば直ぐに向かう、ヨシ、作業開始!

 

 

 

pm3:00

 

「再教育センターだけは勘弁して貰えませんかね?」

 

「バカ者!私をここまで待たすとは何たる不敬!指導だ!指導!」

 

やっちまったな...

いやほんと少し動作確認するだけのつもりだったんですよ?

でも思ってた以上に各所にダメージがあってさ?しかも最近ジェネレーターの調子悪いと思って計測してみたらEN最大値めちゃくちゃ落ちてたんだよね、タイプSだから尚更やばいよこれ。

傭兵初めて支援プログラム受講してからずっと使ってるからまあ仕方ないと言えば仕方ないんですけどね。

 

ちなみに昼ごはんは食べてきた。

 

「ほ...ほら、フォカッチャも買ってきましたから...」

 

「食べ物で私を釣ろうとするなどなんと卑劣な...」

 

「あっ、じゃあ僕が...」

 

「食べないとは言ってないでしょう!」

 

慌てたようにアーキバス印の着いたパンの入った紙袋を奪い取る。

夜食用のジャムパンも入ってるから返して欲しい、ちなみに王道のイチゴジャムです。

 

「これだから【ストライプ】の連中は...」

 

「あの、俺をアイツらと一緒にしないで貰えますかね?」

 

「似たようなものだろう...まったく、君ら予備役の連中にいくら金を使っていると思っているんだ」

 

まぁ確かにヴェスパーとかと違って俺らって雑務多いしその割に維持費とかかかるからね...でもほぼ自己負担ですよね?もっと給料上げてよ!

 

それにストライプって言ってもここまで雑務多いの俺だけだしね、他の連中は一応強化手術受けてるし、まぁ簡単に言えばヴェスパーのスペアと言った所だろう。

いざとなればヴェスパーが空席になった時でも対応できそうな奴もいる、そういう奴らが修理代とかめちゃくちゃかけるせいで俺まで金使ってると思われてるんだよなぁ。

 

「今回の輸送費だってなんなんだこの請求額は!300000COAM?ふざけているのか!」

 

え?なにそれ...知らん...

ホーキンスさんも多めに出すとは言ってたけど1日で月の給料丸々はやばいでしょ...中身なんだったんだよ...

 

「いや...ホーキンスさんが...」

 

「貴様!ヴェスパーの...しかもホーキンスさんに責任を擦り付けるつもりか!やはり貴様は指導だ!指導!」

 

わぁ...めんどくさい...

何言っても聞いてくれないじゃん...

まぁ今回が初めてじゃないし慣れてるんだけどね、しかも今回は...

 

「わかりました、では"スネイル閣下"にも確認をしてみますね」

 

「なっ!なぜ閣下に!?」

 

「今回の貨物輸送はスネイル閣下の指示だったはずですよ?確認すればすぐわかることかと、それとも確認してないんですか?」

 

「ぐっ...それは...」

 

やはりな、この人スネイル閣下が絡むと途端に弱くなるんだよな。

普段から仕事でも押し付けられてるのだろうか、可哀想に。

 

「だから今回の件は僕じゃなくてホーキンスさんかスネイル閣下に確認すべきですのでね...」

 

「...わかった、こちらで確認する...嘘だった時はファクトリーに放り込むから覚悟しておけよ!」

 

「はいはい」

 

「なっ、貴様上官に...もういい!明日には振り込んでおくから確認しておけ」

 

完全勝利だぜ。

なんだかんだでちゃんと払ってくれるからそういうところは好きよ?

ただもう少し優しくしてくれてもいいんですよ?給料上げるとか修繕費補填してくれるとかさ?

 

「まったく、貴様の顔を見ていると不愉快だ、さっさと戻りたまえ」

 

「え、その前にジャムパン...」

 

「おいスウィンバーン、この前取り寄せたパーツなんだが...っと、取り込み中か?」

 

「次から次へと...」

 

「こんにちは」

 

V.I フロイト、あの実力者揃いのヴェスパーの首席。

立場的に隊長として部隊の運用などを行わなければならないのだが、彼自身がACで戦うこと以外に興味が無いためほぼスネイル閣下に任せっぱなしになっている。

 

実力も他のヴェスパーとは一線を画しており俺レベルなら3人がかりでも多分負ける、しかもお遊びアセンで...

俺自身彼が本気で戦ってるところは見た事がない。

...いや、本気では戦っているんだけど常に楽しんでいるというか遊びに本気って感じなんだよね。

 

何回か引きずられてシミュレーションバトルやったことあるけど速い!とか火力が!って言うより動きが正確なんだよね、全然当たらないし。

噂では俺と同じ非強化人間って話だけどさすがに嘘だと思う、やってることが人間のそれじゃないし生身でレーザードローンを同時操作なんて脳が焼き切れまっせ。

 

「お前か、ちょうどいい、この後シミュレーター室に来い、試したいことがある」

 

「いや...この後用事が...」

 

「どうせいつものFCS集めだろ?そんなの買ってやる、だから来い」

 

「ヒン」

 

なんでこいう時に仕事が入ってないんだ...

 

少し前に1回倒してから...いや、地面に埋めたグレネード弾を一気に起爆させるっていうクソ陰キャ戦法でスタッガー取っただけなんだけどね、ペイターに試した時はは友達いなくなるぞって言われた。

ペイター戦以降使ってなかったんだけどあまりにもボコボコにされすぎてヤケになってやってみたら意外にうまくいっちゃったんだよね、それ以降見つかる度にシミュレーターに引きずり込まれる、多分めちゃくちゃ怒ってるよ...

 

ちなみに今のところ67戦1勝66敗です...俺が弱すぎるんじゃない、この人が強すぎるんだ、その辺勘違いしないで欲しい。

 

「買ってやるって...また経費で落とそうとしてる訳じゃないでしょうね?」

 

「経費に決まってるだろ?何言ってるんだ?」

 

「きさ...ゴホン、フロイト首席、あなたは今年の予算をもう既に大幅に超えて使用しているんですよ?ましてやそんな予備役風情に予算を割くなど会計係として見過ごす訳には...」

 

「隊長命令だ、こいつに《FCS-G2/P05》あたりのFCSを3つ買っておけ、あとは任せる」

 

「こっ...こういう時だけ...!!」

 

まぁたしかに一応はヴェスパーの隊長だもんね、可哀想なスウィンバーンくん。

てか正直3つも要らないっす先輩。

 

「あぁそうだ、ここに来た要件だがこの前取り寄せたリニアライフルの《LR-037-HARRIS》だが俺には合わなかった、それもお前の方で処理しておいてくれ」

 

「なっ!あれはわざわざベイラムから取り寄せたんですよ!?」

 

「知らん、合わないものは合わないんだ、煮るなり焼くなり好きにしてくれ」

 

「煮るなり焼くなりって...」

 

「あとこの美味そうなパンは貰っていくぞ、シミュレーター室に籠ってて昼飯がまだなんだ」

 

「なっそれは...!ええいもう知らん!貴様!今日という今日は...」

 

凄まじい剣幕で歩み寄ってくるスウィンバーンだったがその声も扉が閉まると同時にピタリと消えた、相変わらず意味わからん防音性ですね。

てか俺のジャムパン返して?

 

「さて行くか、機体の準備は出来ているんだろ?」

 

「あー、いや、そういえば朝点検した時あちこちガタきてたんで厳しいかもしれないです、はい」

 

そうだ!そういえばそのことについても相談しに来たんだった!

でも絶対今言っても話聞いてくれないよなぁ...

まあ機体が本調子でないと知ればこの人ならすぐ手を引くはず...

 

「お前の機体ってうちの量産型のやつだろ?言えば交換してもらえるぞ?」

 

「いや...俺みたいな下っ端にそんなこと...」

 

「安心しろ、俺が言っておいてやる、だから今日はその機体でシミュレーター室に行くぞ」

 

「アッ...ハイ...」

 

頼もしいなぁ...

アハハ...

あとジャムパン返して?

 

この後めちゃくちゃ敗北した。

(73戦1勝72敗)

 

 

 

pm6:00

 

「つ゛か゛れ゛た゛」

 

「中々面白い動きだったぞ、壊れたブリキのようだったな」

 

バカにしてんじゃねえか!

無理だろ!なんだよあれ!爆発範囲デカすぎでQB出来ない俺からしたら完全回避なんて無理、スタッガーにされるわ黒煙で周りも見えないから思いっきり背中蹴っ飛ばされるわで酷い目にあった。

 

「スプレッドバズーカというものらしいが...これはいいな、全弾回避は俺でも難しそうだ、そして火力もある」

 

「ヨカッタデスネ」

 

撃たれる身にもなって欲しい、警報がなったと思ったら画面いっぱいにグレネード弾が撃ち込まれてるんですよ?

そして動けなところを蹴っ飛ばしたりブレードで一刀両断にされてたり...もうヤダこの人...

 

「そういやお前強化人間じゃ無かったよな?飯食うだろ?」

 

「...奢ってくれるなら」

 

「任せとおけ、経費で食う飯は最高だぞ?」

 

この人サイテー!

まぁ、いただくけどね。

 

「なら行きます」

 

「なら着替えたら...ん、ちょっと待て...」

 

ポケットから取り出すデバイス、強化人間なら脳にチップを埋めるとか何とかで必要ないんだけど俺みたいな非強化人間とかはこれがないと連絡すら出来ない。

...てかやっぱりフロイトさんって強化人間じゃないの?

 

「俺だ、あぁ...あぁ...そうか!わかったすぐに向かう!」

 

あっ、多分注文してたパーツ届いたな。

表情がめちゃくちゃ明るい。

 

「悪いな、急用ができた、飯はまた今度だ」

 

「腹減らないんすか?」

 

「あぁ、それならさっきスウィンバーンからもらったジャムパンが残っている、問題ない」

 

「あっ...そうですか...」

 

それ俺の...

返してくれないだろうからもういいよ...

 

「じゃあまたな、また何かあれば呼ぶ」

 

「出来れば勘弁して欲しいです...」

 

「それは無理な相談だな、諦めろ」

 

そう言ってジャムパンを頬張りながらウキウキで走って行ってしまった。

食べ物の恨み、忘れはしない...

 

...腹減ったしさっさとご飯食べよ、今日は自腹だしうどんとかでいいや。

 

一般レーンだとやっぱり進むのが遅いな、この時間だしこれだけの大企業だと仕方ないか。

確かここだけでも3000人近くいるんだっけ、パイロット区分の人は基本自由に来れるんだけど事務系の人は時間割があったはず、まぁパイロットは急に仕事入ったりするから仕方ないのかな。

 

にしてもここまで人が多いと知り合いとかに会いそうで怖い、俺個人としてはヴェスパー組を除いて(奢ってくれるから)基本1人で食べたい派なんだ、誰にも邪魔されず自由で...なんというか救われてなきゃ...

 

「あっ、先輩!」

 

ダメなんだァ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええ、その件でしたらV.Vから連絡がありました、その金額で問題ありません」

 

「そ...そうでしたか!ありがとうございます!」

 

結局あいつの言う通りだったか。

わざわざこんな薄気味悪い部屋まで来たのに無駄足だった。

 

もし嘘だったら再教育センターにでも送って部下にでもしてやろうと思っていたんだがな、未強化ならばいくらでも手の施しようがある。

 

「それで...お話というのはそれだけですか?」

 

「いえ、もうひとつ...実はフロイト隊長からその男に《FCS-G2/P05》を3つ仕入れるよう連絡がありまして...それと量産型の《VP-4》シリーズの交換を行っておけと...」

 

「...3つですか?」

 

「3つです...」

 

なぜ3つも?みたいな顔をしているがそれは私だって聞きたい。

それに量産型とはいえACの新調を行うなどそう簡単には許可できない、長いこと使っているが予備役に渡すほど在庫がある訳では無いしお金だってかかるのだ。

これ以上深堀されても面倒なのでさっさと済ませよう。

 

「FCSの件に関しましてもただの口約束ですしACに関しても予備役にそんな予算を割く理由はありません、なのでスネイル閣下からフロイト隊長に一言仰って頂きたいと思うのですがよろしいでしょうか?」

 

「はぁ...わかりました、フロイトには私から伝えておきます」

 

「はっ、ありがた...」

 

「ですが今回の分は手配しておいて下さい」

 

「なっ!?」

 

「まず一応あれでもヴェスパーのトップです、私にできることにも限りがあります、今回に関しては彼も引かないでしょう、なので大人しく指示に従うのが懸命かと」

 

確かに普段は閣下が指揮を取っているがそれはフロイト隊長が一切そういったことにやる気や興味がないからであって実際の階級は彼の方が上なのだ、まぁそのせいでよく予算を奪い取られるのだが。

 

「それにその素体には近々壁越えの偵察に行ってもらう予定です、機体不調で無駄死にされても困りますからね」

 

「たかだかストライプ1人...しかも非強化人間にそこまで価値はないと思いますが...」

 

「おや?貴方も同じことを考えてると思っていましたが違いましたか」

 

「...まさか」

 

「ええ...せっかくの素体です、有効活用させてもらいますよ」

 

 




結局主人公の名前発表はもう少し先延ばしになりそうです。
まじで1日目段階で出さなかったのを後悔してます、はい...
でもここで出そう!って言うのは決めてあるのでお楽しみに!


あぁそれと...世の中のラスティ好きの皆さん、残念ながらまだ出ませんよ?(下手に出すと今後のストーリーが崩壊しそうで怖いから)
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