五条封印解除RTA(ガチ)   作:ねうしとら

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原作読んでいて思ったけど、小手先の技術ってそうそうできることじゃなくね?
まあ主人公の呪力特性が「変幻自在」っていうことにすれば説明はつくけどさ。
うぅ……ここにきてガバガバ設定ガガガ。ゆ、許して?


昼休み

 あれからかなりの時間が経ちました。どうも11歳です。

 2011年現在です。

 

 あの時の砂漠の呪霊戦からそんなに経ったかと思います。ハイ。

 

 結局あの後、領域展開できるようになったかどうか試したんだが、無理でちた。テヘッ☆

 はぁ。まあ分かってましたよ。あの時は外殻借りただけだから自分で結界を閉じたわけではない。したがって、俺はまだ自分で結界を閉じられるようになっていない。

 

 しかしまあ、生得領域を体外に出すという感覚と、生得領域に術式を付与するという感覚は味わえたためかなりの進展と言える。今までと比べるとね。進展がありすぎて涙が出ますよ。

 

 結局あそこでの戦闘は高専関係者にバレるようなことはなかった。

 多分羂索にもバレてないだろう。断言はできないけど。バレてたら殺しに来てるだろうけどね。

 

 さて、俺はかなり成長した。領域にも多少近づけたし精神的にも前向きになれている。

 あの時の呪霊戦で何かを掴めたのか、呪力に関しての理解度が上がっている。しかし、黒閃経験ほどではないと思うが。

 

 目下目標とすべきはやはり黒閃の経験。反転術式は、優先度的にはあまりないだろう。反転術式が使えなくても領域が展開できるのは、伏黒の様子から推測できる。

 

 流石に伏黒は反転術式使えないしね。……使えないよね?

 

 黒閃の経験は、そこら辺の木や石をぶん殴っていてもできそうになかった。やっぱり実戦での極限の集中状態が必須となってくるのだろう。

 

 呪力出力の制御も八割まで到達した。小手先の技術は開発できてません。あ、でも右手で斬撃、左手で鞭みたいな使い方はできるようになった。

 

 あとは、呪詞バフの効果時間が三十分になった。これはかなり良いのでは?この状態で獄門疆に直接触れたら封印解除できる可能性も見えてきた。

 羂索の目の前で獄門疆に触れられるとは思えんが。

 

 これから先、実戦経験が必要になってくる。そのため、呪霊が湧きやすい場所を把握する必要があるのだが、その場合リスクが大幅に跳ね上がる。

 しかし、もうここまで来たのだ。バレたらその時はその時。今の俺にリスクを考えるような時間的余裕はない。

 

 ということで、現在金曜日。休日でございます。え、世間一般では休日じゃない?まあ学校の都合よ。

 都内で呪霊を探して三時間。低級の雑魚しか見つかりません。これでは極限の集中状態など夢のまた夢。あの時の砂漠の呪霊が最大のチャンスだったと考えると泣けてくる。

 

 人気のないところに来て呪霊を探し、「ここはガキが来るとこじゃねーんだよ」とガンつけてくるヤンキーをぶん殴って気絶させ、そんなことを繰り返していると既に時間はお昼時。

 小学生はお昼ご飯の時間には家に帰らなければいけない。しかし、俺の親は共働きなのでその限りではない。

 

 そこら辺のヤンキーから巻き上げた金を握りしめ、どこか適当なファストフード店を探す。

 

「腹減ったなぁ~」

 

 今はパンの気分だ。パン。

 

 お、丁度背の高い男性が紙袋を手に店から出てきたが、看板を見る限りあそこはパン屋だ。いいねぇ。ちょっと入ってみるべ。

 

 俺はそのパン屋へと足を運んだ。途中、道端に転がっていた雑魚呪霊を踏みつぶしはしたけど。

 さて、パンパン。カレーパンとかサンドイッチとかなにかあるかなー。

 

 そんなことを考えながら歩いていると、パン屋から出てきた背の高い男性に声をかけられた。

 

「すみません」

 

「はい?」

 

 なにか用だろうか。ってか背高いな。

 

()()()()()()()?」

 

「……え?」

 

 見えている?何が?え、呪霊?

 

「は、はは……ナンノコトヤラ」

 

「誤魔化すことはできませんよ。私も見えていますから」

 

 まずい。術師だ。終わった?いやまだ見えているだけの人って可能性もある。まだ分からない。

 

「そう露骨に警戒しなくてもよいでしょう。私にはあなたを害するつもりはない」

 

 そう話す長身の男性。

 身長は180センチはある。外国の血が混ざっているのか彫りが深いイケメンで、特徴的な金髪を七対三の割合で分けて……い…る。

 

 

 ……七海、建人。

 

「どうしました?そんなに呆けて。……ああ、安心してください。呪術が使えるからと貴方を拘束する気はありませんから。私も呪術師は引退している身ですし」

 

 間違いない。今の言葉。それにこの骨まで響くような低音ボイス。完全に七海建人その人だ。

 

 呪術師を引退している。つまり高専は卒業して就職したのか。

 この状態の七海を師にすることはできるか?いや、この人は規則には従う人だ。いや、興味がないと言う方が正しいか。

 どっちにしろ師匠をやってくれるような人ではない。

 

 だが、そんなことより今は呪霊を祓うところを見られたという問題があるのだ。いくら高専を卒業して呪術とは縁を切ったとはいえ、分水嶺であることに変わりはない。

 

 慎重な対応が求められる。

 

「い、いえ。俺以外にこれが見える人がいたのが驚きで……」

 

 がっつり嘘である。

 しかし、俺を客観視するとまだ高学年の小学生である。呪霊が自分しか見えていない異形の存在だと思っていても不思議ではないだろう。

 ……だからって祓えた理由にはならないのだが。

 

「ふむ。確かにあれが見える人は限られていますが、呪術が使えることに関して少し気になります。よろしければ少々お話をしませんか?」

 

 今の俺と七海の身長差でそんなこと言われたらプレッシャーが凄いです。

 手加減……手加減をしてください。こちとら心臓バクバクなんですよ。

 

「い、いいですけど……俺まだお昼ご飯を食べてなくて……」

 

「おや、そうでしたか。では何か食べたいものはありますか?私で良ければ奢りましょう」

 

「えっと、そこのパン屋に寄ろうかなって思ってたんですけど……」

 

 すると、七海さんはどことなく表情を明るくした。気がする。

 

「そうですか。では、私のおすすめをお教えしましょう」

 

 

 

--------------

 

 

 

 ナナミンおすすめのカスクートを奢ってもらいました。

 原作ファンのみんな、悪いな。こんなことを味わえるのはこの世界に転生した俺ならではの特典だよ。役得ってやつ。

 

 ……いや、このくらいの役得は許して?ちょっとハードモードな世界だしさ。ね?

 

 俺は七海さんに連れられるがまま、最寄りの公園のベンチに腰を下ろした。

 

「さて、まずは自己紹介をしましょう。私は七海建人。ただのサラリーマンです」

 

 嘘コケ。ただのサラリーマンが呪術を扱えるとは思えませんよ。

 

「俺は、藤原辰久(ふじわらたつひさ)です。小学五年生です」

 

「では藤原君。あなたはどのようにして呪術……あの化け物を倒す術を身に付けたのですか?」

 

「いや、なんかオーラあるなって思って。それをどうにか操作できないかなぁなんて思ってたらできました」

 

 流石に原作知識です!なんて馬鹿正直に答えられん。

 まあでも、なんかオーラあるなぁ、動かせるかなぁってのはまだ呪術廻戦の世界に転生したと気づいていなかった頃は考えてたけど。

 

「……なるほど。では、あなたは自分の術式について気づいていますか?」

 

 これは、どう答えるのが正解だ?正直に持ってると答えるべきか、いや、万全を期すためにとぼけるのが得策か。

 

「……術、式?」

 

「いえ、気づいていないようでしたらそれで構いません」

 

 意外とすんなりと引いてくれた。

 

 それから俺は、七海さんに聞かれるがまま答えられない所以外は正直に答えた。

 

 

 

 

--------------―

 

 

 

 

 七海建人は驚愕していた。

 

 事の発端は、いつも通りの昼休み。お気に入りのパン屋で昼飯を買い、少々気分を良くしながら店を後にした時だった。道端に呪霊が湧いていたのだ。

 

(四級にも満たない呪霊、まあ、放っておいても害はないでしょう)

 

 あの程度の呪霊ならば、害にならないどころかいてもいなくても大して影響のない呪霊だ。

 七海は興味を失い、会社に戻るはずだった。前からやってきた少年が呪霊を踏みつぶすところを見るまでは。

 

(……は?)

 

 超低級とはいえ、呪霊は呪霊。呪力が籠った攻撃でなければ祓うことはおろか、ダメージを与えることすらできないはずである。

 

 さらに、七海を驚かせたのはその少年の特異性だ。

 

(……五条さんと同等の呪力量に、緻密な呪力操作。ただの少年ではないようですね)

 

 本来ならばそれだけで七海が話しかけるような理由にはならない。

 どこぞの呪術師の家系の倅だと一人で納得してそのまま去っていただろう。

 

 しかし、七海は自分でも驚くくらい自然と少年へ声をかけていた。

 

 それは、社会に出て知ってしまった、正しさだけでは成り立たない世界を見てしまったが故の疲弊がそうさせたのか、それとも郷愁からくるものか。その両方か。

 

「あなた、見えていますね」

 

 

 そこからは驚きの連続だった。

 

 小学生とは思えないほど言葉の端々に知性を感じる話し方。

 独学で呪術を学んだというその才能。藤原辰久と名乗ったその少年に、七海はあのサングラスの先輩の姿を思い浮かべる。

 

 しかし、年相応な部分もあった。

 

「それでは、呪術師になりたいわけではないのですね」

 

「はい。まあ、命かけるとか俺にはちょっと」

 

 実際のところ、彼は命を懸けるレベルのことをしようとしているのだが。もちろんこれは方便である。

 

「ならば、無闇に街中で呪術を行使するのはおすすめしませんね。バレれば高専のスカウトが来る」

 

「うッ!……おっしゃる通りで」

 

 そう言ってがっくりと首を垂れる少年。

 どうやら目立つのは嫌らしく、呪術師とはあまり関わりたくないらしい。

 

 呪術が使えて調子に乗っていた部分があることを少年は認めて、凹んでいる。

 

(呪術を独学で学んだことを考えると……術式を持っていないのは不自然ですね。術式も持っていない人が呪力を感知できるとは到底思えませんし)

 

 本当に気づいていないのか、気づいていてあえて言わないのか。

 

(人には隠したいことの一つや二つあるものですし。まあいいでしょう)

 

 そうして七海は辰久におすすめしたのと全く同じカスクートを一口頬張った。

 




なんだかんだ名前は初出の藤原辰久くん。
呪術師やれるくらいにはイカれてますね(カツアゲされたヤンキーを見ながら)

主人公に師匠はいる?いらない?

  • いるわボケ
  • いなくていいかなぁ
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