明日から就労場所も再開するけど、まぁ頑張って書いていこうと思ってます!
イッセーSide
今でも思い出す。二つの技は本当に苦労して作り出した、聞くも涙で語るも涙の技なんだ。
「え、今から話し出すの? 真面目な話なの?」
真面目な話だから聞いててください、銀時さん。
「その、大変だね……」
はい、大変でした高町さん。
そしてそんな中、リアスは家のごたごたもあって、レーティングゲームでもめ事の決着をつけることになったんだ。
相手はレーティングゲームを既に何度も経験し、お家の都合以外で負けたことがない男。当時はリアスも眷属をフルメンバー揃えてなく、俺も木場も禁手に至ってない。ギャスパーに至っては上から封印措置を受けてる時期だった。
短期特訓で山ごもりをしていた時、俺は朱乃さんから魔力の扱いを教えてもらっていた。その時、魔力はイメージが大事だと聞いてふと思ったんだ。
なら、女の裸をイメージしたらどうなるか。
朱乃さんの用意してくれたトレーニング。古着を着て相手になってくれたアーシアの献身。その二つをもって、俺は
「なんで女子が協力してるアルか! 馬鹿なのかその二人ぃ!」
おいコラ神楽ちゃん! 朱乃さんとアーシアをバカにするなよ!? お前で実演するぞ!!
「……分かるよ。私も能力の繊細制御でフィギュア作りをしてた時、ロボットより美少女フィギュアの方が集中できたし上手くできたし!」
そうだよな! 可愛い女の子が相手ならテンション上がるしポテンシャルも上がるよな!
分かってくれて嬉しいよ、明石さん。で、話戻すよ?
そこのゲオルグが手を貸した禍の団のテロ。アーシアを取り込んでその力を増幅反転させる結界装置で、このままだと参戦していた神様や魔王様がもれなく全滅しかねない窮地。俺たちの手札では結界装置にかすり傷一つつかず、アーシアの方を殺すぐらいしか手段がない、究極の二択。
それすら、
「……なんかよく分からないけど、大変ですねアンタも」
「全力は出さなかったが、それでも手を抜いたわけでもないのだがな」
志村がゲオルグに同情しているのはなんでだよ?
ゲオルグもなんで気持ちうつむいてんだよ。むしろそれぐらいやらないと駄目だったんだからもうちょっと自信もって……あれ皆殆どうつむいてる!?
ご、ゴホン。よく分かんないけど、とりあえず次行くぞ?
そしてもう一つ。これは去年の夏休み。リアスの里帰りに眷属として付き合って、冥界に向かったときのことだ。
俺達リアス・グレモリー眷属はアザゼル先生の立てた特訓を受けることになった。
そこの木場は禁手の持続時間を延ばしずつ、師匠と一緒に剣術を一から鍛え直す。封印が解除されたばかりのギャスパーは、対人恐怖症を克服する。そんな感じで、グレモリー本家が持っている城のどれかか、コテージといったそれなりに整った環境でトレーニングしてた。……そう、みんなは。
俺は、適当に選ばれた山に、ドラゴンと付きっきりでマンツーマンだった……。
「え? その、どこに寝てたの?」
野宿です、タチバナさん。大きな葉っぱがあったので、それを寝具代わりに使ってました。
幸い凹んだ鍋を拾ったし、特訓で早いうちに
冥界なんてさっぱりだから、何が食べれるか分からないもん。ボーヴァの親父さんでもあるタンニーンのおっさんは最上級悪魔になっていて、冥界で超貴重な植物の人工栽培とかに手を出してたこともあったから、何が食べられるかの知識はあったのがよかったなぁ。へへ、狩りや丸焼きの技術も身についたぜ……。
「サバイバル講習も受けずに?」
「た、逞しいわねアンタ……」
お褒めに預かり光栄です、なのはさん、カーラさん。
ただ本当に大変だった。
リアスは基本的に甘やかしてくれるけど、こういうことはスパルタだから。笑顔で手を振って見送ってきちゃったし、「コカビエルを乗り越えたのなら大丈夫」で流すし。何なら上級悪魔の活動で教えを乞うた時も「リゼヴィムやアポプスを打倒するのに比べたら大したことない。いっぱい苦労して自分で学びなさい」と笑顔で言われたし。
「……40kg以上のバーベルを持ち上げられるのなら、
へへ……っ。悪魔ってやること多いから、そういうノリがあるんですよルルーシュさん。
そんな山の中、俺は娯楽なんて何もなかった。
スパルタすぎて油断も隙も無い環境だった。寝てる時の奇襲訓練の為か攻撃してくるし、直撃したら当時の俺なんて跡形もなく吹き飛ぶような火球を吐いてくるし。
『ち、父上が申し訳ありませぬ。我が主』
いいんだボーヴァ。実際、それぐらいやってなかったらそこからの戦いを乗り越えるなんてできなかったしさ。
ただ、もうそんな環境じゃ妄想するぐらいしか気を休めることができなかった。リアスやアーシアと、一緒にお風呂に入ったり同じベッドで眠る時間が懐かしかった。朱乃さんや白音ちゃん、ゼノヴィアとの同居生活はどこ行ったんだって、本気で思ったし。
「よ~し、落ち着け八っつぁん。生殺しなのはもう知ってんだから抑えとけ」
「止めてください銀さん。マジ一発殴らないと我慢できないです」
「全くなんて愚かな。このトゥアールちゃんなんてあの蛮族が殴殺未遂を試みてこなければ、とっくの昔に総二様を生殺しにしないでゴールインしてますよ!」
……話し戻すよ?
そしてそんな中、俺は自分でもヤバいぐらい追い詰められていた。具体的には跡形もなく吹き飛びそうな攻撃から逃げ惑っている時も、裸の女の子達が優しい言葉をかけてくれる幻覚を見続けるぐらいには追い詰められていた。
何が一番酷いかって、アザゼル先生ってば俺が逃げ帰ることを前提としてやがったことだ! なんで帰ってないのか呆れてやがった! なぁにが「ある意味悪魔を超えてる」だよ!! 本当に!!
……そしてそんな中、俺はある発想に至ったんだ。
おっぱいと、会話したいと。
『『『『『『『『『『『………』』』』』』』』』』』
修行僧が悟りを得るために無心で滝に打たれるように、俺はおっぱいと対話する為にその想いだけを胸に滝に打たれた。
そして生まれたのが
おっぱいは俺の質問に答えてくれる。おかげでたくさんの戦いを乗り越えた。
……まぁ、おっぱいの声は本人とは性格とか違うこともあるけど。ござる口調の野太いおっさん声とか、驚いたな―
「「「ツッコミ切れるかぁああああああああっ!!」」」
―ぐはぁあああああああああっ!?
彩里Side
「赤龍帝さん!?」
銀時さん達の飛び蹴りが叩き込まれた赤龍帝さんに、私は思わず絶叫した。
結構モロに入ったよ? 頭から地面に激突して二回転ぐらいしたよ!?
慌てて駆け寄るけど、これ本当に大丈夫!?
「だ、大丈夫ですか赤龍帝さん!? しっかりしてください」
「は、鼻と後頭部が、痛い」
ああ大変!
「なんで怒るんですか!? 伝説の英雄の伝説の技の誕生秘話ですよ!?」
『貴様失礼極まりないぞ!! 我が主の代名詞を! 殺されたいのか!?』
私とボーヴァくんが怒るけど、逆に新八君は額に青筋を浮かべてた。
「うるっせぇえええええ! そんな技を代名詞扱いとか、そりゃ女の敵で顰蹙くらうわぁああああ!」
全力で新八君が怒鳴るけど、そんなに!?
というか、赤龍帝さん鼻血がだくだく出てるけど大丈夫かな!?
「大丈夫ですか? あ、おっぱいで治るらしいですけど、使いますか!?」
「それでいいのかお前ぇええええ! お前、もうちょっと自分を大事にするヨロシ!?」
あれ、怒られた!?
「全くです! 女の子のおっぱいは安売りしちゃいけません! ちなみにトゥアールちゃんのおっぱいは総二様にのみ常時無償供給体制です!」
「たぶん欲しがってないからそれはいいアル」
あとトゥアールちゃんが凄まじい切れ味で切り捨てられてた。
凄いなぁ、神楽ちゃん。切れ味鋭いなぁ。
あと、トゥアールちゃんが崩れ落ちてる。あれ、もしかして自覚あったり?
「脱線を戻すが、兵藤一誠の乳技はとにかく反則級だ。こと乳語翻訳は性質上読心対策をガン無視するだけでなく、初代孫悟空殿の協力ありなら精神汚染の治療にも使えた実績がある」
「そうですよね! 凄いですよね!」
ゲオルグさんが話を戻してくれたので、私もちょっと元気を入れて声を上げる。
ただ、五十鈴ちゃんは少し呆れ顔だった。
「いや、京都の九尾の狐様は、
「まぁ、その後も治療法皆無の眠りの病に効果があったなんて眉唾な話はあるけどね……」
才司君もちょっと困惑気味だなぁ。
う~ん。やっぱり私って、ズレてるのかな?
ただ赤龍帝さん、なんか急に頭を捻って考え込んでた。
「……どうなんだろう。サイラオーグさんの執事さんに頼まれて、サイラオーグさんのお母さんに使って数日後に、意識は確かに回復してたけど」
「待ってイッセー君。それ、時期的にサイラオーグ・バアル氏との試合直前だよね?」
才司君が軽く呆れてるんだけど。
あ、五十鈴ちゃんもため息をついてる。
「もはや精神的デバフ狙いにすら思えてきたわ」
ただ、赤龍帝さんはそれに対して首を横に振っていた。
「試合でそんな失礼なことはしませんよ、師匠。サイラオーグさんにも言われてますけど、真っ向から全力で挑むのが礼儀ってもんですからね」
おお、カッコいい!
話はちょっとそれてるけど、周囲の人もちょっと感心してるし。
厳しいけど誠実な競技選手だよね、うん。
と、そこでアジュカ殿がゴホンと咳払いをした。
『改めて話を戻すが、とにかくイッセー君の乳技と呼称される一連の技は強力だ。相手チームの要望やアザゼル杯という特殊性ゆえに使いまくっているが、本来レーティングゲームでは使用が禁止されるレベルの異能ともいえる』
そう前置きしたうえで、アジュカ殿は私達を見回した。
『裏を返せば、実戦で彼に挑むのならその対策は必須だ。基本的には女性陣をイッセー君とぶつからないように立ち回らせれば十分だし、半端な対策はイッセー君が覚醒させた赤龍帝第三の特性である「透過」ですり抜けられるから、それぐらいしか出せないのがだが』
「……つまるところ、あのKMF部隊は当初から女性による対兵藤一誠戦術も万全という事か」
ゲオルグさんもそう言うし、これってもしかしてまずいかも?
「ふむ。対策や想定はまた時間をかけることになるが、誰もかれもが兵藤一誠を警戒している、という事か」
桂さんがそう言うと、アジュカ殿も頷いた。
『イッセー君はまごうことなく英雄だ。当時はまだ子供の悪魔を戦場に出さない方針だったが、それでもトラブルから仕掛けてくる形で急成長を遂げ、数百年は生きているゲームのトッププレイヤーを差し置き、半数を最高神やそれに並ぶ伝説の頂点が占める、アザゼル杯本戦に出場した若手の伝説。その中でも最強格の一人だろう』
そう、それはある意味で、ワクワクするけど怖いってこと。
『リゼヴィムもハーデスもそれに並ぶ者達だが、それでも彼の脅威を身に染みて理解している。……それすら分かったうえで挑むのだ。奴らは間違いなく強敵だということを、理解してほしい』
そうなんだよね。
そんな、そんな凄い事態なんだよなぁ。
……すっごいワクワクするけど、乗り越えられるか分からなくなってきたなぁ。
改めて来歴を字面にするとひどいな、イッセーの乳技。