旭日から来た人(コラボ小説)   作:とある名無しの抜刀隊

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(海側) 倒せ水龍!護衛艦ファイト<下> [Mr]

 

 

 

 

 

 CICに着いた山中は砲術長に命じた。

「全艦対空戦闘用意」

「対空戦闘用意、目標本艦に近づく誘導弾10機、シースパロー攻撃始め」

 もりゆき、いやこの3隻すべての使える防空兵装は三つある。シースパロー短距離艦対空誘導弾、OTOメラーラ76mm単装速射砲、ファランクスCIWS、そのうちシースパローは、この中でももっとも遠距離のミサイル迎撃が可能な兵装だ。

 もっとも、信頼性が高いわけではない。この装備自体、配備から半世紀近く経ってるし、そもそも元は戦闘機に載せる予定の兵装だ。期待するほど性能が良いわけではない。

 今回は全艦合わせて12発発射した。うち4発が誘導をそれて海中に没した。しかし残りの6発のうち2発が右端の誘導弾1発、6発がそれぞれ1発ずつ目標を捉えていた。

「誘導弾が7発を迎撃、残っている3発さらに接近します」

「主砲撃ち方始め」

 今度は、前部甲板に備え付けた、白玉団子から棒を生やしたような形をした主砲が目標に向かって砲弾を発射した。

 この砲、OTOメラーラ76mm単装速射砲は一分間で80発の弾丸を発射可能で、主に誘導弾の迎撃に使用する兵装で、今回のような状況にもってこいのものだった。

 結果、残った3発もその76mm砲で全て迎撃された。

 

 

 

「敵の現在の位置は?」

 山中はすぐに部下に聞いた。誘導弾は全て迎撃できたとはいえ目標はこちらに接近していたはずだ。

「現在目標はこちらの主砲射程内まで接近しています。おそらくはあと5分以内に接触するかと…」

 部下はそう言って冷や汗を拭った。

 

「副長!見てください」

「どうした?」

 見張りを行なっていた部下の叫び声に副長は何事かと双眼鏡を構える。

 敵はその細長い姿を海上に表していた。

 誘導弾が撃てるようになっていたのも頷けるほど体にはところどころ機械化されてる部分が見える。

「差し詰め改造されたシーサーペントといったところか」

 副長は恐怖というよりかは関心するような口調でそう言った。こんなに高速能力があるんだったら確かに対艦に使えるな。使い方的には誘導弾搭載艇みたいなもんだろう。

 部下が震え声で聞く。

「ど、どうします?」

「なにって?戦うしかないよ。この距離まで来られると逃げるのは不可能。とりあえず対処するしかない。なに、艦長だってそう思ってると思うよ」

 

 副長の言ったことは確かにそうだった。その頃山中はすでに攻撃命令を出していた。

「目標は至近距離のため全艦各個に射撃しろと命じろ」

 彼は砲術長の方に向く。

「砲術長、本艦もすぐに主砲で攻撃を開始しろ。射程距離に入ってるならCIWSも使え」

「了解、目標本艦より3時の方向、主砲攻撃始め」

 再びもりゆきの76mm砲が攻撃を開始した。敵には命中しているがあまり効果のないように見える。

 敵は砲火をもろともせず接近した。もはや距離は5kmを切っていた。

 もりゆきの艦橋部から小さな火線が目標に向かって命中する。ファランクスCIWSによる攻撃だ。本来はこれも誘導弾迎撃用に使う兵装なのだが、今はそんな悠長なこと言ってはいられない状況だ。

 

「ふ、副長!みずゆきが」

「やられたか…」

 副長は右舷にいる

部下から報告が入った。

「現在みずゆきが敵の体当たりによる攻撃を受けました。アスロック発射機が全壊し、艦橋が半壊し火災が発生、死者は現在6名ほど出ています」

「戦闘続行は可能か?」

「ええ、一応いけるようです」

 彼は頷くと部下のコンソールを確認した。現在、損傷したみずゆきは目標から少し離れつつ射撃を継続している。そして、今度は進路をこちらに向けている。

 彼はすぐに命じる。

「艦橋に伝えろ、取り舵一杯、艦を立てて敵の攻撃を回避できるようにしろ」

 しかし副長はこう言う。

「駄目です、間に合いません」

 やむをえんか、彼は決心した。

「総員伏せろ!!」

 CICにいる全員が身体を地面に伏せた。すぐに鉄の崩れる音がし、照明が瞬きする。

 次々と報告が入った。

「現在本艦はヘリ格納庫およびヘリ甲板を破損、格納庫の方は全壊です」

「航行は可能か?」

「なんとか」

 彼は航行可能との報告にホッとする。動けない船など、ただのでかい的だ。

 しかし、危機的な状況に変わりはなかった。おそらくこのままでは最悪3隻全て沈む。

「万事休す…か」

 彼がそう思ったその時だった。

 突如として砲弾の飛来する音が聞こえた。その音は今まで聞いてきた砲音の中でも全く違う、そして、もっとも重厚な音が響いた。

 

 砲弾は敵に命中。目標に少なくとも3発が命中した。そして、爆発、もりゆきを包みそうなほどの大きな水柱をあげ、目標は海中へと消えた。

 

 

 

「現在目標の反応は喪失、おそらく逃げたものと思われます」

「深追いはするな。こっちは損傷してるからな」

 同時に山中は考える。怪獣を一撃で倒せるレベルと考えると生半可なものではない。おそらく、戦艦のものでなければこんな威力は出ないはずだ。そんな艦がいるのか? 

「君は何が起こってるのか理解できるか?」

「いや、我々も分かりません。なにしろ急にいろんなことが起こりすぎて…」

 部下も戸惑っているようだった。

 その時またもや報告が入った。

「艦長、現在複数の反応がありました。おそらく怪獣ではなく艦隊だと思われます」

「艦隊だと?」

 山中は驚いてコンソールを眺める。そこには複数の艦の反応が写っていた。目標はこちらに近づいていた。

 

「あれはなんだ…」

 副長は驚いた表情になる。向こうから向かってきたのは確かに艦隊だ。だが、明らかに海上自衛隊のものや米海軍のものとは異なっていた。

 明らかにもりゆきより古い艦艇を改造したような艦や、イージス艦、巡洋艦やDDHに似た空母、そして旧軍の戦艦のような艦まで見える。

 強そうではあるがなんとなく設計年代などがバラバラな印象を受けた。

 副長は目を擦りながらその方向を見つめていた。

 

 部下が山中に報告した。

「現在向こうの艦隊から通信が入っています」

「私が出る」

 彼が通信に出ると若い声がした。おそらく、10代後半から20代前半ぐらいに感じた。だが、言っている内容はまさに軍隊などのそれだった。

「我々は日本国特務機関海上自衛隊である。貴艦隊は停船、所属を名乗れ。さもなければ発砲する」

 特務機関?山中は違和感を感じながらもすぐに返答した。

 

 

 

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