プロヒーロー御用達の町工場   作:エドモンド橋本

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 ただただ主人公とプロヒーローを絡ませたかっただけです。
 感謝祭的なものだと思って下さい。


閑話 ヒーロー握手会①

 

 

 ヒーロー握手会。それはトップ10ヒーローを始め、全国から人気ヒーロー達が一堂に会して行われるファンとの交流を図るイベントである。

 

 「てな訳で、やって来ました!!!」

 

 「うん、落ち着け。今からそのテンションだと握手の時死ぬから」

 

 深呼吸しろと背中を摩ってくる同伴者の竜也。俺は同伴者だと思っているが、本人と社員のみんなは、保護者だと思ってる。解せぬ。

 

 「まずはリューキュウのブースに並ぶ!」

 

 「知ってるよ。じゃなかったら心配するわ」

 

 呆れた様子で頭を掻く竜也は、いきなり俺の両肩を掴んで真剣な瞳を向けて来た。

 

 「あのな鋼星。今回の握手会には日本全国の人気ヒーローが集まって来ている。そしてウチはトップヒーロー達との取引もある。最近では体育祭の件もあってお前個人にも注目が集まっている。良いか?ここで変な行動を取ればウチのイメージダウンに繋がる。自覚しろよ」

 

 あ〜。トップク着て来なくてよかった。リューキュウに会う前にこいつに殺されてた。目が本気だもん。俺にオフはないのかな。

 

 「念の為に、リューキュウと握手する時のリハしとこう」

 

 「え、握手のリハなんてあんの?」

 

 何でここに来て幼馴染とそんな特殊プレイしなきゃいけねえの?

 

 「お前だからだよ。ほら、お前の番になりました。こんにちは」

 

 若干声を高くして話す竜也に笑いそうになるが、ここで笑ったらしばらく仕事手伝ってくれなくなる。我慢だ我慢。

 

 「こんにちは。あの」

 

 「あ!磁牧さん、お久しぶりです」

 

 「あ、お久しぶりです。あの、ペットにして下さい」

 

 「やめよう。それはダメだ」

 

 「首輪を付けて犬小屋に入れて下さい!」

 

 「手錠かけられて豚箱行きになるぞ。止まれ」

 

 強制的に終わった特殊プレイ。勝手に始めといて何なんだよ本当に。

 

 「周りからの視線が痛いんだけど」

 

 「お前のせいだよ!マジで頼むから今のやつリューキュウに言わないでくれよ」

 

 「良いからさっさと行こーぜ」

 

 「ほんっとにこいつは」

 

 後ろでブツブツ言ってるが気にしない気にしない。今はリューキュウとの握手会が先だ。急足で会場に入ると、凄い数の人が集まっていた。

 

 「お前人混み嫌いなのに、本当に行くの?」

 

 「人混みがなんだ!リューキュウに会うためだ!」

 

 取り敢えずフロア全体のブースマップを見る。恐らく今いる人の多くが1番奥のオールマイトブース目当てだろう。勿論ジーニストやホークスのファンも居るだろうが、それにしたってオールマイトの人気は凄いからな。

 

 「リューキュウは、あっちだな。行くぞ、竜也。丁度近くにクラストのブースもあるしさ」

 

 「俺は気にしなくて良いから」

 

 「んなわけいくかよ。せっかくついて来たんだし、推しに会っとけ。明日から仕事が楽になるぞ」

 

 「お前が少しでも経営について勉強してくれたら充分なんだけど」

 

 「あ、ごめん、周りうるさくて聞こえないわ」

 

 なんか言ってる気がするな。多分聞こえなくて良い話だと思う。あ、でっけぇ舌打ちが聞こえたような気もする。

 

 「あ〜、結構並んでるな〜、ぶっ飛ばそっかな」

 

 「サラッと危ない発言すんな。何でヒーローが集まるこの会場で暴動を起こそうとしてんだよ。今ここ以上に安全な場所ねえんだぞ」

 

 「ま、順番待ちますか。リューキュウにとって見本の様なファンでありたいし」

 

 「手遅れだろ」

 

 何か今日竜也の口悪くね?いつもより口撃強いんだけど。泣くぞそろそろ。何て考えてたら、そろそろ順番が回って来そうだ。

 

 「あ、ヤバい。緊張してきた」

 

 「取り敢えず、伝えたい事伝えて来い。あ、さっきのペットとかヤバいやつはダメだぞ。何で好きになったのかとかそういうやつね」

 

 こんなギリギリで急にそんなこと言われても思いつかねえって。あ、ヤバい。マジでもう俺の番じゃん。

 

 「はい、次の人どーぞ」

 

 所謂剥がし役の人に言われるがままに先へ進む。てかヒーローの握手会に剥がしとかいるのかな?本人達が剥がす方が早くね?そんな事を考えられるほどには余裕があるのだろうか。

 

 「ッ!」

 

 「あ、磁牧君。体育祭振りね、来てくれたんだ」

 

 「あ、その、お疲れ様です」

 

 女神の様な微笑みを浮かべるリューキュウ。ヤバい、やっぱ上手く喋れない。彼女がサイドキックの頃から応援している俺としては、本当にテレビの中の人。体育祭の時も、正直焦ってちゃんとしたこと言えなかったから、こうして来たのに、このままじゃ、あの日の二の舞だ。

 

 「貴方が私を応援してくれているって、ファットから聞いたわ」

 

 「ッ!?」

 

 俺よりも小さな手が、俺のボロボロな手を包む。小さな、それでもたくさんの人を救って来たその手が、俺の心を掴んだ。

 

 「でもね、私は貴方の口から聞きたい。また明日から、ヒーローとして、リューキュウとしていられるように」

 

 やっぱ女神だ。力強く、凛々しい女神の様なヒーロー《リューキュウ》。その姿は、確かに俺が惚れ込んだものだ。

 

 「カッコよくて、強くて、綺麗で、可愛くて、凛々しくて、とにかく全部好きです!これからも応援してます!」

 

 「うん、ありがとう」

 

 「それから」

 

 

 『安心して、私が助けるから』

 

 

 「4年前助けてくれてありがとうございました」

 

 「え?」

 

 「お時間でーす」

 

 剥がしによる無慈悲な別れ。それでも最後まで俺の方を見て手を振ってくれたリューキュウは本当に美しい人だった。出来ることならもっと手を握っていたかったな〜。急に寂しくなった手を何度も握っては開いてを繰り返す。

 

 「あ、お疲れ。なんかまともな様子で良かったよ」

 

 俺が呆けていると、直ぐに後からやって来た竜也。こいつリューキュウと握手してよくいつも通りのテンションでいられるな。凄えわ。

 

 「俺、生きてて良かった」

 

 「そいつは良かった。両親に感謝だな」

 

 「結婚してくれなくても良いから、同じ墓に入れねえかな」

 

 「ホラーだよ」

 

 これでしばらくは生きていけるな。あ〜、脳内フォルダを現像出来る装置でも作ろうかな。

 

 「ん、そんじゃあ目的は達成したけど、クラスト含めて他のヒーローも回ってみようか」

 

 

 

 

 あの日、俺に手を差し伸べてくれた。ヒーロー《リューキュウ》。

 当時、80人近い数の敵が暴動を起こした事件。商店街で無差別攻撃を始めた敵達に、最初は反抗したが、まだ大した力のなかった俺では30人が限界で、残りの連中からリンチを受けた。そんな時、現れたのが彼女だ。

 

 『よく頑張ったわね、もう大丈夫よ』

 

 あの時、彼女の足は震えてた。それでも、助ける為に戦ってくれた。プロヒーローが来るまで、俺のことを守ってくれた。あの時はまだインターン生だった彼女に、俺の心は奪われた。ボロボロなのに、顔に傷を負っているのに、彼女は俺に笑顔を見せた。その時だったかな。ヒーローを、彼女を助けられる技術者になりたいと思ったのは。

 

 

 

 





 1.リューキュウ
 2.クラスト
 3.シシド&ギャングオルカ
 4.ファットガム
 5.プッシーキャッツ
 6.エッジショット
 7.ベストジーニスト
 8.ホークス
 9.エンデヴァー?
 10.ミルコ?
 11.オールマイト
 の予定。

 アンケートについては何となくって感じなんで気軽にお願いします。

 

閑話アンケート2

  • 13号の特別授業
  • ミルコとチームアップ
  • リューキュウの1日ボディガード
  • 冬美と買い物
  • ファットガムと食べ歩き
  • エッジショットと忍者屋敷
  • ベストジーニストによるヘアメイク
  • ホークスと空中デート
  • エンデヴァーとサウナ
  • オールマイトとお昼ご飯
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