宇宙世紀に転生憑依したのですが、失敗したうえにとんでもないことになってます~超?・機動戦士ガンダム   作:ひいちゃ

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宇宙世紀0079、サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に宣戦布告した。
その戦いで、全人類の半数が犠牲となり、人々は己の行いに恐怖した……。


Re:Act.11『閑話2:悪意の影』

 輸送依頼の達成と補給のために、サイド6に向かっている戦艦エターナル。

 そのエターナルに一機のMSが着艦した。エターナルの協力者・刹那・F・セイエイの駆るダブルオークアンタである。

 

 機体から降りた刹那をラクス・クラインが出迎える。

 

「おかえりなさい。お疲れ様でした。ことの顛末は存じておりますわ。なんといいますか……」

「気を使わなくても構わない。こういったことには慣れている」

 

 そう若干沈んだ口調の刹那に、傍らのティエリアが声をかける。

 

「刹那……」

「心配はいらない。だが……次は助けられる者は助けてやりたい。そう思うだけだ」

 

 そう答える刹那に、ラクスは慈愛の微笑みで答えた。

 

「大丈夫ですわ、刹那ならきっとできると信じています」

「ああ……ありがとう」

 

 そこでブリッジから通信が入った。

 

「ラクス、ブリッジへ上がってください。所属不明のMSが接近してきた」

「わかりましたわ」

「それと刹那、帰ってきたばかりで済まないが、出られるか?」

「あぁ、問題ない。ただちに発進する」

 

 そして刹那は再び愛機へと引き返していった。それを見送ると、ラクスもブリッジへと上がっていく。

 

* * * * *

 

 再び宇宙に飛び出したダブルオークアンタは、エターナルの至近で敵を待ち受けていた。

 

 そのうち、襲撃者らしいMSが見えてくる。

 

「あれは……連邦軍の主力機、ジムのようだな」

「あぁ。だが、かなりの重武装にあの機動力……ただのジムとは違うようだ。試作型か?」

 

 そう言葉を交わす刹那とティエリア。そこに、バルトフェルドから通信が入る。

 

「いいか。先に手を出すんじゃないぞ。まずはこちらから制止の通信を送る。戦うのは奴がそれを無視してからだ」

「了解した」

 

 それからすぐに、エターナルから全方向通信が発せられる。

 

「接近中の連邦軍機へ。こちらは武装商船エターナル。こちらにはあなた、および連邦軍に敵対する意志はありません。それ以上接近せず、引き返すようお願いします。繰り返します……」

 

 しかし、ジムはそれを無視しさらに突っ込んでくる。いやそれだけでなく、手にもったビームライフルを構えた。

 

「ダメか……刹那、頼む!」

「了解。刹那・F・セイエイ、接近してくる敵への対処を開始する!」

 

 ダブルオー・クアンタはエターナルにあった予備のビームライフルを手にジムに向かっていく。それと同時に、ジムは背中のミサイルランチャーからミサイルをエターナルに向けて発射した!!

 

「なんだと!? くっ……!」

 

 やむを得ず、刹那はクアンタを転回させ、ビームライフルで次々とそのミサイルを撃ち落としていく。だがそのクアンタにジムが襲い掛かった!

 

「刹那、後ろだ!!」

「……!!」

 

 刹那は振り返ることなく、そのままクアンタを回避させ、ジムの斬撃をかわした。

 

「今度はこちらの番だ!!」

 

 ビームサーベルを抜き放ち、ダブルオークアンタはジムに向かっていった。しかし。

 

「なに!?」

 

 ジムは刹那の斬撃を迅雷のごとき機動力でかわし、さらにその機動力で動きながらビームライフルを乱射してきたのだ!

 

 刹那も、クアンタの性能と、刹那自身のイノベイター能力でそれをことごとくかわしていく。

 

 そしてお返しにとビームライフルを乱射し、さらに撃ちながら突っ込んでいく。だがそれも、ジムはすさまじい機動力で潜り抜けながら、同じく突進する。

 

 そしてビームサーベルとビームサーベルがぶつかりあう!!

 

 その強さに、刹那とティエリアも舌を巻く。

 

「この動き……通常のMSでは考えられない。もしや、相手はこちらと同じGNドライブ搭載機とイノベイドまたはイノベイターの組み合わせなのか!?」

 

 ティエリアはそう言うが、刹那はそれに疑問を抱いていた。

 

「いや、あの機動は有人機ではありえないものだ。……だが、無人機にしては対応力が高すぎる……。くっ……!!」

 

 そこでジムがクアンタを蹴り飛ばす。そしてクアンタが吹き飛ばされたところで腰のビームガトリングを連射!! クアンタはソードビットでシールドを作って、なんとかそれを防ぐことができた。

 

 そして何度も撃ち合い、斬り結びあう。だがそうしていくうち、刹那はそのジムの動きに何かを感じた。そう、哀しみのような、悲鳴のようなものを。

 

 それからも激しい戦いを繰り広げるダブルオークアンタとジム。だが、その戦いは突然終わりを告げた。

 

 ジムがなぜか攻撃をやめ、もがき苦しむような動きを見せながら暴れだしたのだ。

 その様子に、刹那もティエリアも驚きを隠せない。

 

「どうしたんだ……」

「だが、これは勝機かもしれないぞ、刹那」

「……あぁ」

 

 そしてクアンタがジムに対して突っ込む。ジムはでたらめにビームや機銃を撃ってくるだけで、回避するのはたやすかった。

 そして。

 

「せあっ!!」

 

 すれ違いざまにビームサーベルで、ジムの両手両足を切り落とした。こうして謎のジムは無力化されたのだった。

 

 戦いを終えた刹那にティエリアが問う。

 

「なぜとどめを刺さなかったんだ、刹那?」

「あのMS……わからないが、とても苦しがっているように見えた。いや、あの動きだけでなく、この戦い自体が望まずして、無理やり戦わされているような……。そんな奴にとどめを刺すのは心がとがめた。だから戦いから解放してやった。それだけのことだ」

「なるほどな……」

「奴の裏には何か深い闇がある気がする……。ティエリア」

「わかった。連邦軍やジオンのシステムにハッキングして、このジムについて調べてみよう」

「頼む」

 

 そして、刹那は機体をエターナルに向け、帰還していったのだった。

 

* * * * *

 

 刹那によって戦いから解放されたジム。

 だがそのジムが……。

 

 刹那たちが立ち去った後、ジムの主によって葬られたことを、エターナル一同は知る由もなかった。

 

* * * * *

 

 戦いのあった宙域から離れた暗礁地帯。

 そこに一隻の艦が停泊していた。ジムの主、そしてかのジムを葬った主の艦だ。

 

 そのブリッジに立つのは、まるでその所業にふさわしい悪魔のような仮面をした男。

 

 男は不敵な笑みを浮かべるとつぶやいた。

 

「やはり、まだ調整が甘かったか……。だが、ガンダム相手にあれだけの戦いができるとわかったのは収穫だった。エターナルの連中にお返しもできたしな。あとはこれをもう少し調整を加えれば完璧なものとなろう。そしてこれともう一つ、あれを連邦に売りつければ、戦いはもっと激化するものになるはずだ。ふふふ……」

 

 そして男の船は、人知れず暗礁地帯を離れていくのだった……。

 




ジャブローに到着したペガサスJr.。
そこにジオン軍の総攻撃があった。
だが、ペガサス隊がその防戦に追われる中、ジャブローの深部ではある脅威が目覚めつつあったのである。

Re:Act.12『ジャブローの脅威(前)』

君たちは生き延びることができるか?

※次の更新は、1/27 13:00の予定です。お楽しみに!

テテテUCのフロンタル、原作UCフロンタルの記憶を受け継いでてほしいですか?

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