宇宙世紀に転生憑依したのですが、失敗したうえにとんでもないことになってます~超?・機動戦士ガンダム 作:ひいちゃ
その戦いで、全人類の半数が犠牲となり、人々は己の行いに恐怖した……。
* * * * *
ティターンズのジャマイカンは、ペガサスJr.とベンガル同胞団をもろともに葬ろうとした。だが、その卑劣さが彼の足元をすくったのだ。
イオ・フレミングの造反もあって、ティターンズを退けたペガサスJr.は、ついに南洋同盟をティターンズの魔の手から解放した。
しかし、そこにもたらされたのは……。
ジャブローにある地球連邦救国評議会主力軍、通称『ティターンズ』司令部。そこで、ティターンズ総司令官ジャミトフ・ハイマン、彼の腹心バスク・オムをはじめとした上層部が会議を行っていた。
会議内容は、先ごろ救国評議会から離反した南洋同盟についてである。
「まさか南洋同盟が、自らの身の程も知らず我らから離反するとは……。閣下、ここは奴らを殲滅して、その報いをくれてやるべきではないでしょうか?」
だが、そのバスクの提案に、ジャミトフは首を横に振った。
「いや、南洋同盟は、確かに我らに比べれば軍事力は大きくない。だがそれでも、軽く叩き潰せる相手ではない。強行すれば、こちらにもかなりの損害が出るであろう」
「しかし……」
「落ち着け、バスク。わしは何も南洋同盟を放置しようというわけではない。奴らが我らから離反したのは、正統政府を名乗る小虫どもあってこそだ。先に正統政府を叩き潰せば、南洋同盟などどうとでもできる」
「確かに……」
「それにだ。無視できぬ力を持つ南洋同盟を叩くより、コバエのような軍事力しかない正統政府を叩いたほうが楽だと思わんか?」
ジャミトフの言葉を受け、バスクがにやりと笑みを浮かべた。
「確かにそのとおりですな。それに、南洋同盟や他の勢力に対しても、良い見せしめとなるでしょう」
「うむ。わかってくれて何よりだ。さて、では次だ。例のブツについてはどうなっておる?」
その質問を受けたバスクは、再び笑みを消し、怒りを交えた渋い表情を浮かべた。
それが、その質問に対しての答えだった。
「は……いぜんとして進展はありません。トリントン基地には圧力をかけているのですが、司令官が『ジオンをオーストラリアから叩き出すのが先だ』とのらりくらりとかわしておりまして……」
「そうか」
「閣下、この問題こそのんきにしていられないのでは? 私に部隊をいただければ、トリントンもジオンもまとめて叩き潰し、ブツを奪取してきますが」
そのバスクの勇ましい言葉に、ジャミトフは苦笑を浮かべ、そして言った。
「バスク、勇猛なのは結構だが、力ばかりに頼ることは危険だぞ。心配はいらん。わしとてのんきでいるわけではない。ちゃんとそちらのほうも手は考えておる」
「と言いますと?」
「あの司令官とて、ブツの危険さは知っていよう。それの確保に手を講じていないわけがない。だが同時にわしらに渡すことも危険だと考えているだろう。ならば……」
「なるほど、信頼できる奴らにそれを預けようとする、というわけですか。例えばあのペガサスJr.とか」
「そのとおりだ。トリントンや奴らを泳がせて、そしてペガサスJr.が預かったところでそこを遅い、奪えばよい」
「なるほど、見事な作戦ですな。では、そのための部隊の準備をしておきます」
それを聞き、ジャミトフは鋭利な笑みを浮かべてうなずいた。
「うむ、よろしく頼むぞ。ラサを叩き潰す準備も忘れぬようにな」
「ははっ」
そして議題は次へとうつった……。
* * * * *
南洋同盟での首都デリー。そこで、南洋同盟が地球連邦救国評議会から解放されたことを祝う式典に参加した俺たちペガサスJr.のクルーたちに届いたのは、かつて一時俺たちと行動をともにした情報局員レオン少尉からのメッセージだった。
艦のブリッジに戻ってきたブライトさんが、フラゥに指示を飛ばした。
「フラゥ、レオン少尉に回線はつなげるか?」
「はい。……つながりました。スクリーンに出します」
そしてスクリーンに、工作員でありながらも実直そうな印象を受ける一人の軍人……レオン少尉の姿が映し出された。
「返信が来るのをお待ちしておりました。ご無沙汰しています、ブライト艦長」
「お久しぶりです、レオン少尉。まず確認しておきたいのですが、あなたは……」
ティターンズに所属しているのか?
そう問おうとしたブライトさんの意図を察したのか、レオン少尉はかすかに誠実そうな微笑みを浮かべて言った。
「いえ。今は、旧連邦軍トリントン湾岸基地にお世話になっています。この基地は、現在はティターンズには所属せず、中立的な立ち位置を保ち続けています。無論、ティターンズからは傘下に入れと、幾度もプッシュを受けていますが」
「そうですか……それはよかった。それで、我々に通信を送ってきた用件は?」
そう聞かれたレオン少尉の表情が、引き締まった真面目なものに変わった。それが、彼が持ち込んできた用件が、かなり深刻なものだというのを感じさせた。
「そのことですが……これはティターンズに傍受されたら危険なことなので、通信ではなく口頭でお伝えしたいのです。接触ポイントを指定していただけますか? 現在私が乗っている連絡機でそちらに向かいます」
「わかりました。では太平洋、キリバス諸島で合流ということでいかがでしょうか?」
「了解しました。ではそちらで」
そうして通信は切れた。この通信をティターンズが傍受している可能性もある以上、長話しているわけにもいかないのだろう。
「よし、ミライ。キリバスへと進路をとれ」
「了解」
そしてペガサスJr.は太平洋にある島、キリバス諸島へと向かった。
* * * * *
キリバス諸島に到達すると、打ち合わせ通り、レオン少尉が乗っていると思われるドラゴンフライ連絡機が接近してくるところだった。
……三機のリフター付きジムに追われながら。やはり、あの通信を傍受されていたか。
ブライトさんが俺……もといソフィーたちパイロット組に指示を飛ばす。
「
「了解!!」
すぐさまパイロットたちがハンガーに駆け込み、そしてソフィーのジム・フリーダム、アムロのガンダムをはじめとするMS隊が出撃していく。
そして戦いが始まり、短い戦いの末、1機のジムが中破し墜落していった時点で、敵部隊は撤退していったのだった。
* * * * *
「助けてくださり、感謝いたします。相変わらず、実力は確かなようですね」
レオン少尉は無事に回収された。ブリッジにやってきた彼はそう言って手を差し出し、ブライトさんも同じく手を差し出して、しっかと握手する。
「とんでもない。我らはまだまだです。ところで、こちらに通信を入れた用件というのは?」
ブライトさんの言葉に、レオン少尉は真剣な表情を浮かべて口を開いた。その様子に、危険で重要な案件であるということが書かれているかのようだ。
「先に話した通り、私のいるトリントン湾岸基地は、ティターンズからの合流要請をはねのけながら、中立を保ち続けています。ですが最近、ティターンズからある戦略兵器を奪取せよ、と命令ないし脅迫を受けているのです。要請という体裁をとってはいますが」
「戦略兵器……?」
「はい。名称『アスタロス』……。諜報部がアプサラスと並ぶ優先度Aで追跡していた代物です。詳細は不明ですが、使いようによっては、コロニーや最悪この地球の生態系を破壊してしまうほどのものです」
「そんなものが……」
ブライトさんの額に汗が浮かぶ。レオン少尉は真剣な表情のままうなずいた。
「そんな危険な兵器です。奪取せよというのであれば、こちらとしても否定する理由はありません。ただ問題は、ティターンズが奪取するだけではなく、奪取できたらそれを引き渡せとも要求していることでして……」
「なんてことだ……。もしティターンズがそれを手に入れたら……」
「えぇ。おそらく、コロニーや自分たちに反対する勢力を潰すために使うことでしょう。その後どうなるかは言うまでもありません……そんなこともあり、トリントン基地の司令部のほうでも、この件についての対応を決めあぐねていたのです」
そこまでレオン少尉が語ったところで、ブライトさんが得心したようにうなずいた。
そんな重要な話を俺たちペガサスJr.に振ってきたわけ。それはすなわち……。
「わかりました。アスタロスを我々に処分、あるいは確保していてほしい、ということですね?」
「はい。救国評議会ともジオンとも関係なく、守れる実力もお持ちである貴方がただけにしか頼めないことと思います。引き受けていただけると助かります」
「もちろんです。それはまさしくこの地球圏の未来に関わること。喜んで引き受けましょう」
そして再び握手をかわす二人。だがそこで俺はある違和感を感じた。
他のメンバーもそれを感じていたのだろう。アムロが口を開いた。
「ですが、さっき戦ってみた感触ですが、それだけ重要な兵器を狙っているにしては、さっきの連中は真剣さみたいなのをあまり感じませんでした」
続いて我らがハヤト隊長も。
「そうだな。本当ならレオン少尉を確保するため、もっと激しく執拗に攻撃してもよかったはずだ。それに、そのためにしては、戦力も三機と半端だったしな。もしかしたら今回の奴らの目的は、レオン少尉を確保するためではなく……」
その続きをレオン少尉が続けた。
「私とあなたたちを泳がせて、アスタロスを確保したところで襲う算段なのかもしれませんね」
「ということは、そこで何か大きなアクションを仕掛けて来る可能性があるな。心して置く必要があるだろう。それで少尉、アスタロスのありかはわかっているのですが?」
「はい。カリフォルニア・ベースから、オーストラリア中央部北側にあるアリス・スプリングスに持ち込まれたところまでは、既に突き止めています。おそらくそこから宇宙に打ち上げるのでしょう」
「なるほど、それでは急いでオーストラリアに向かいましょう。ミライ」
「了解。オーストラリア、トリントン湾岸基地に進路をとります」
* * * * *
「木馬の諸君、よく来てくれた。この旧地球連邦軍トリントン湾岸基地を預かる、スタンリー・ホーキンス大佐だ。救国評議会やティターンズに所属してないから、旧大佐というべきかもしれないが」
そう言って握手を求める、いかにも軍人といった感じの男性、トリントン湾岸基地司令にして、元旧連邦軍オーストラリア方面軍司令官スタンリー・ホーキンス大佐。その手をブライトさんも握る。
「ペガサスJr.を預かる、地球連邦正統政府軍所属
「ティターンズのほうは特にアクションは起こしていない。自分たちの指揮下に入れとプッシュしてきたり、例のブツを奪取後引き渡せと脅迫まがいの要請をしてくるぐらいだ。彼らもかつての連邦軍同士で戦うのは気が引けたのか、いやもしかしたら、この基地の戦力をまるまる手に入れたいからかもしれんな」
「はぁ……」
ホーキンス大佐はそう話したが、俺は彼のいう戦力には、MSや戦車、戦闘機などのいわゆる通常戦力以外のものも含む意味もあるのではないかと邪推した。なぜなら、確か0083に出てきたトリントン基地にはあのヤバい兵器があったはずだから。もちろん、そのことは俺の心の中だけにとどめておいた。
「ジオンのほうだが、今のところは防御に徹しているようだ。我が軍の攻勢に対し、ひたすら受け身に徹している」
「なるほど……」
そこで副官らしき人がホーキンス大佐にレポートらしきものを手渡した。それに目を通した彼の顔に笑みが浮かぶ。
「朗報だ。第一主力部隊レッド・ポッサムとともにアリス・スプリングス攻略にあたっていたホワイト・ディンゴが都市の解放に成功したそうだ」
「それは何よりです。で、ブツのほうは?」
「残念ながら発見できなかったようだ。撤退したジオン軍主力の他に、独自に撤退した部隊がいたそうだ。ブツはそいつらが持ち去った可能性が高いな。リーフェイ少尉、ただちにブツの追跡を頼む」
「了解しました」
ホーキンス大佐の指示に敬礼を返し、レオン少尉は司令官室を出ていった。いや、出ていこうとしたところで。
警報が鳴り響いた!
「何事だ!?」
デスクのインターホンを入れて問いただした大佐に、オペレーターらしき声が真剣な口調で返してきた。
「本基地に向けて四発の飛翔体接近!! ジオンの弾道ミサイルだと思われます!!」
「なんだと!? ただちにミサイル迎撃の準備をとれ!!」
「了解!!」
大佐とオペレーター(の声)がそうやりとりを交わす中、スレッガーさんがブライトさんに耳打ちした。
「なぁ……艦長。これはもしかしてあれじゃないか? ベルファストであった……」
「あぁ、そうかもしれんな」
ベルファスト……あぁ、ズゴックを載せて飛ばしてきた奴か……。あのとき使ったのはシャア大佐の部隊だったが、それと同じものあるいは改良されたものが他部隊に配備されていてもおかしくない。
ベルファストでのことを思い出したのか、俺の意識体がいるソフィーの精神世界がかすかに揺れ動いた。
「ホーキンス大佐、我々も警戒および迎撃に参加します」
「すまない、よろしく頼む。諸君からの朗報を期待している」
そして俺たちは司令官室から出て、母艦であるペガサスJr.へと戻っていった。
* * * * *
そしてスレッガーさんが考えていた通りになった。基地から対空ミサイルが発射された直後、弾道ミサイルの弾頭部が展開して、中からザクやグフが飛び出てきたのだ。飛び出してきた直後、弾道ミサイルは撃墜されて爆散した。
「降りてきやがったな。だが降りてくるヤツなんか、格好の的……」
カイがそう言いながら、ガンキャノンのキャノン砲の狙いを定めて待ち受けるが、そのとおりにはならなかった。
グフの脚部に装備されたポッドからロケット弾が発射されたかと思うと、それは地上に着弾して、あたりに白い煙を撒き散らしたのだ。煙幕弾か!?
「くそ、視界が……!!」
「レーダーも効かない! レーダーを撹乱する粒子も混ぜてあるのか!?」
「こ、これじゃ……」
混乱するソフィーたちペガサスJr.のMS隊。その混乱と動揺を見逃すほど、襲撃者は甘くなかった!!
「!?」
突然、カイのガンキャノンの目の前にザクが現れると、体当たりで吹き飛ばしたのだ!!
―――!! ソフィー、右だ、右から来るぞ!!
―――!? は、はい!!
重ねていうが、敵はこちらの動揺を見逃すほど甘い連中ではなかった。俺が何かを感じてソフィーに警告を送ると同時に、相棒がフリーダムをそちらに向ける。それと同時に、こちらにグフが煙幕の中からやってきた!!
グフが振るってきたヒートサーベルを、こちらもとっさに抜いたビームサーベルで受け止める。危なかった……。もし俺が反応するのが遅れていたらやられていたかもしれない……。
一方のアムロもニュータイプ反応で感知したのか、ザクの奇襲を回避することができたようだ。もう一機のザクの攻撃もなんとか切り抜ける。
こちらはソフィー、アムロ、カイ、ハヤトと奴らと数は同じなのだが、やはり煙幕による視界不良やレーダー不良により、こちらは苦戦を強いられていた。特に、ニュータイプ能力のないカイやハヤトはかなり苦戦しているようだ。
「うわっ!!」
「カイさん! うおっ!!」
攻撃を受けたカイを援護しようとしたハヤトのEWACジムが、別方向からのマシンガンを受けた。すぐにシールドで防いだが、それでも防ぐ前に数発の弾を被弾したようだ。
「くそ、レーダーが使えれば……」
ニュータイプであるソフィー&俺やアムロも、見えない敵を相手に難儀していた。しかも、ここは基地の中だ。フリーダムお得意のフルバーストも使うこともできない。
「きゃっ!!」
グフが放つシュツルム・ファウストの直撃を受け、フリーダムのシールドが砕けた!!
だが次の瞬間、勝機が訪れた!!
風向きが変わり、煙幕が流れたのだ。それによって周囲が晴れ、レーダーが効くようになった!!
「散々やってくれたな! 煙が晴れればこっちのものだぜ!!」
そう言って、カイのガンキャノンが発見したザクの一機にキャノン砲を発射!! ザクは頭部を吹き飛ばされて仰向けに倒れ込んだ。
こちらの3時方向に位置していたバズーカ持ちのザクには、アムロが向かっていった。ザクが撃ったバズーカをシールドで防ぐと、砕けたシールドを手放してそのまま突撃。ビームサーベルをコクピットに突き刺して撃破した。
―――カイやアムロに負けてられないぜ、相棒!
―――はい!!
最後のザクが撃ってきたマシンガンを、ソフィーはジャンプして回避!! 俺はすかさずソリッドシューターの照準を合わせて……。
―――当たれ!!
ソリッドシューターを発射!! ザクはそれをかわしていくも、そのうちの一発がザクの右腕を破壊!! そこにフリーダムがビームサーベルを抜いて舞い降りる!!
そして一刀両断! ザクは袈裟斬りに両断されて爆散した。
―――ふぅ、やりましたね、居候さん……。
―――あぁ、なんとかなったな……。
だがそこで!! 俺の精神の中に何かがひらめいた!
―――いや、まだだ!! 後ろ!!
―――え!?
フリーダムを振り向かせる相棒。そう、背後から隊長機らしきグフがヒートサーベルで襲ってきたのだ!
―――……。
ソフィーの例のスイッチが入り、通常を超えた速度でフリーダムを動かし、ヒートサーベルをビームサーベルで受け止める。あのモードでなければ、間に合わなかっただろう……。
そのまま鍔迫り合いを演じる。そこで突然、グフは背後から直撃を喰らい、俺たちが飛び退いたのと同時に倒れ込んだ。
そして入る通信。
「なかなかやるじゃないか。だが、まだまだ詰めが甘かったな」
グフの向こう側にいたのは、灰色の塗装をされたジムと量産型ガンキャノンの二機の姿だった。
* * * * *
「驚いたね、あのスーパージムのパイロットが、こんなかわいい女の子だなんて」
「ど、どうも……」
再び司令官室。そこで俺たちは、加勢に来てくれた二機のパイロットと対面していた。確か、ド○ームキャ○トで発売されていた外伝ゲームの主人公たちだったかな。そんな前世では想像の世界の人物だった人たちと対面するのはなんか不思議な気分だ。
「マイク、まずは自己紹介からだろう。くどくのはその後だ」
隊長らしき人にそう咎められた軽そうな男が、頭をかきながらソフィーから離れた。
「おっと、そうでしたね。オーストラリア方面軍所属、ホワイト・ディンゴ隊所属、マクシミリアン・バーガー少尉だ。よろしく頼むよ」
「ホワイト・ディンゴの隊長をつとめる、マスター・P・レイヤー中尉だ。よろしく頼む」
こちらも自己紹介を返す。それぞれの様相で。
「
「アムロ・レイ准尉です。よ、よろしくお願いします」
「ソフィー・リオノウンズ准尉です。よろしくおねがいします……」
「カイ・シデン准尉。よろしく頼みますよっと」
そのカイの軽そうな自己紹介を咎めながらセイラさんが続ける。
「カイ准尉、こんな場ですからもっとしっかりしてなさいな、軟弱者。セイラ・マス曹長です」
「コア・ブースターパイロット、スレッガー・ロウ中尉だ。よろしく頼むよ」
自己紹介を聞き終えたレイヤー中尉が興味深そうな、意外そうな視線をアムロに向けた。
「ほう……君があの『白い悪魔』か。君の武勇は色々と聞いているが、まさかこんな若いとは思わなかったな」
「ど、どうも……」
「だが、それだけの功績をあげられるのもうなずける気がする。君の表情や瞳には光がある。未来を切り開こうとする光が。その光がこれからも輝き続けることを祈いたいものだな」
「あ、ありがとうございます……」
そこでレイヤー中尉がぼそりと。
「できれば、いつか模擬戦で一戦交えたいものだが」
「そ、それはちょっと……」
アムロがそれにちょっと難色を示した。そりゃそうだ。ランバ・ラルと対決したばかりだもんな。気持ちはわかる。
そこで、部屋にレオン少尉が入ってきた。彼にホーキンス大佐が問いただす。
「レオン少尉、ブツの行方はつかめたか?」
それに対し、レオン少尉は首を振った。しかし、その表情からは調査が全くの無収穫ではなかったことが伺えた。
「いえ、残念ながら。ただ、情報を分析した結果、ジオンはヒューエンデンで『月の階段』なる作戦の準備を進めているようです。かの地でHLVの打ち上げ準備が進んでいるとも」
「HLVか……。もしかしたら、残存兵力とブツをHLVで打ち上げるのが、その『月の階段』の骨子なのかもしれんな。よし、出撃準備。奴らが作戦を行う前にブツを処分、あるいは奪取する」
「ははっ!!」
その司令官の言葉に、レイヤー中尉、マイク少尉、そしてレオン少尉の三人、ホワイト・ディンゴたちが、まさに歴戦の軍人といった面持ちで敬礼をかわした。
ヒューエンデンで、アスタロスの行方を決める戦いが始まった。
だがその彼らの前に、あの大型兵器が姿を現す。
ペガサスJr.は奴を倒すことができるのか? そして彼らの運命は!?
次回、『ヒューエンデンの戦い』
君たちは生き延びることができるか?
※次の更新は、7/20 13:00の予定です。お楽しみに!
※作者の就職が決まったので、これからは更新日がずれたり不定期になるかもしれません。そうなったら申し訳ありません(汗 でも未完結にならないように頑張ろうと思っています。
テテテUCのフロンタル、原作UCフロンタルの記憶を受け継いでてほしいですか?
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受け継いでてほしい
-
受け継いでてほしくない