宇宙世紀に転生憑依したのですが、失敗したうえにとんでもないことになってます~超?・機動戦士ガンダム   作:ひいちゃ

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宇宙世紀0079、サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に宣戦布告した。
その戦いで、全人類の半数が犠牲となり、人々は己の行いに恐怖した……。


Re:Act.38 『閑話6:マスク』

「ジ・O、な、なぜ動かん!」

 

 私が焦る中、乗機であるジ・Oのコクピットを激しい衝撃が襲う!

 そして次の瞬間には、コクピットハッチが砕けて……!!

 

「ぐおおおおおお!!」

 

 腹部を貫く激痛。

 

「女たちのところへ帰るんだ!!」

 

 憎きカミーユ・ビダンの声。

 

「バカな……この天才が……このパプテマス・シロッコが……カミーユ・ビダンに……この賢しい小僧に完全敗北を喫するだと……認められるものか……認め……」

 

 そして、やつの機体の真紅の機首と、私が放った最後の念が受け流されていく忌々しい有様。それが私が見た最後の光景だった。

 

 それが私の最初の死だった。

 

* * * * *

 

 そして私は転生した。私がかつていた世界……宇宙世紀より文明が進んだ世界に。

 

 

「な、なぜ……?」

「ふふふ、愚かだったな、ルバートよ。お前の企みは既にシロッコから聞かされておったのだ」

「それで、計画を密かに書き換えていたのですよ。ルビンスキー様にではなく、貴方を殺すようにね」

 

 そして、権謀術数を駆使して、ある自治領の領主代行にまで上り詰め、いよいよその世界の全てを握れるか、どうかというところまで来た。しかし。

 

* * * * *

 

「これで終わりだな」

 

 私のジ・OⅡの中性子ビームライフルを受けた、緑色の戦艦が炎をあげるのを見て、私は満足そうにうなずいた。奴らは、ガイエスブルグのエンジンを破壊しようとしていたらしいが、それもこれでおしまいだ。

 

 だが。

 

「なに!?」

 

 戦艦は火を拭きながらもさらに速度を上げて突進していく。馬鹿な!? こんなことがあってはならん!!

 

 私は急いで、ジ・OⅡをその戦艦に向けたが、動力炉が暴走したらしいその戦艦は更に速度を増していき、私の機体をどんどん引き離していく。

 

 そして緑色の戦艦がエンジンの一つに体当たりした直後、戦艦はエンジンもろとも大爆発を起こした。それと同時に、ガイエスブルグが高速自転をはじめたではないか!!

 

「ば、馬鹿な……。うおおおおおお!!」

 

 高速で回転するガイエスブルグが弾き飛ばしてきた破片が、ジ・OⅡを襲い、その衝撃で私は意識を失った。

 

 機体が大破しながらも、コクピットブロックが破損しなかったのは幸いだったが、助かった私の末路は、助かったことが霞むほど、屈辱的なものだったのだ。

 

* * * * *

 

獄中死報告書

 

発 惑星カプチュランカ刑務所

宛 銀河帝国外務諜報局長 パウル・フォン・オーベルシュタイン殿

 

帝国歴○○○年○○月○○日、獄中の国事犯、パプテマス・シロッコの自裁、そして死亡を確認せり。

銀河帝国壊滅及び首都星オーディン破壊を試みた罪で収監されたかの男は、ガラスの破片を刃物代わりとして、自らの喉を切り裂いて果てたものと思われる。

なお、看守の話では、自裁までの間に、獄中にあるという己の境遇を嘆くことをつぶやいていたり、死亡した時にも満足そうな笑みを浮かべていた、との出来事もあったようだが、自裁の原因と関係あるかどうかは不明。

 

* * * * *

 

 その報告書を受け取った義眼の、いかにも冷徹そうな男はなんの感慨も浮かべず、その報告書に押印し、処理済みの箱の中に、淡々と放り込んだ。

 

* * * * *

 

 それから私は、死と転生を繰り返していった。

 

 コロニーが送り出した5機のガンダムが、地球と激戦を繰り広げた世界。

 地球に大量のコロニーが降り注ぎ、文明がほとんど崩壊した世界。

 人類と遺伝子操作された亜人類が互いに相克しあう世界。

 MS(モビルスーツ)とは違う人形兵器が戦う、二重太陽が輝き、5つの惑星がその周囲を回る世界。

 

 その他にも多くの世界に転生した。しかし、そのどれの世界も、私に満足な結末をもたらしてくれなかった。

 だが、それが無駄だったかというのもそういうわけでもなかった。確かに収穫はあったのだ。

 

 まさか、転生の旅の末、元の宇宙世紀の世界に転生してくるとは思わなかったが、私としては望むところだった。今度こそ、これまでの旅で得たものを使って、我が大望を果たしてくれよう。

 

 窓の向こうに見える一切の継ぎ目のない銀色を見ながら、私は仮面をその顔に取り付けた。

 




※感想、募集中! あと、『テテテUC』を書いてくださる方も募集中です!

* 次回予告 *

地球圏の混乱とティターンズの凋落は、宇宙にも一つの動きをもたらした。
キシリアは、この動きをグラナダ奪還へとつなげるため、月へと向かうが……?

次回『フォン・ブラウンの巨人』

君たちは生き延びることができるか?

※次の更新は、9/28 13:00の予定です。お楽しみに!

テテテUCのフロンタル、原作UCフロンタルの記憶を受け継いでてほしいですか?

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