宇宙世紀に転生憑依したのですが、失敗したうえにとんでもないことになってます~超?・機動戦士ガンダム 作:ひいちゃ
その戦いで、全人類の半数が犠牲となり、人々は己の行いに恐怖した……。
「ジ・O、な、なぜ動かん!」
私が焦る中、乗機であるジ・Oのコクピットを激しい衝撃が襲う!
そして次の瞬間には、コクピットハッチが砕けて……!!
「ぐおおおおおお!!」
腹部を貫く激痛。
「女たちのところへ帰るんだ!!」
憎きカミーユ・ビダンの声。
「バカな……この天才が……このパプテマス・シロッコが……カミーユ・ビダンに……この賢しい小僧に完全敗北を喫するだと……認められるものか……認め……」
そして、やつの機体の真紅の機首と、私が放った最後の念が受け流されていく忌々しい有様。それが私が見た最後の光景だった。
それが私の最初の死だった。
* * * * *
そして私は転生した。私がかつていた世界……宇宙世紀より文明が進んだ世界に。
「な、なぜ……?」
「ふふふ、愚かだったな、ルバートよ。お前の企みは既にシロッコから聞かされておったのだ」
「それで、計画を密かに書き換えていたのですよ。ルビンスキー様にではなく、貴方を殺すようにね」
そして、権謀術数を駆使して、ある自治領の領主代行にまで上り詰め、いよいよその世界の全てを握れるか、どうかというところまで来た。しかし。
* * * * *
「これで終わりだな」
私のジ・OⅡの中性子ビームライフルを受けた、緑色の戦艦が炎をあげるのを見て、私は満足そうにうなずいた。奴らは、ガイエスブルグのエンジンを破壊しようとしていたらしいが、それもこれでおしまいだ。
だが。
「なに!?」
戦艦は火を拭きながらもさらに速度を上げて突進していく。馬鹿な!? こんなことがあってはならん!!
私は急いで、ジ・OⅡをその戦艦に向けたが、動力炉が暴走したらしいその戦艦は更に速度を増していき、私の機体をどんどん引き離していく。
そして緑色の戦艦がエンジンの一つに体当たりした直後、戦艦はエンジンもろとも大爆発を起こした。それと同時に、ガイエスブルグが高速自転をはじめたではないか!!
「ば、馬鹿な……。うおおおおおお!!」
高速で回転するガイエスブルグが弾き飛ばしてきた破片が、ジ・OⅡを襲い、その衝撃で私は意識を失った。
機体が大破しながらも、コクピットブロックが破損しなかったのは幸いだったが、助かった私の末路は、助かったことが霞むほど、屈辱的なものだったのだ。
* * * * *
獄中死報告書
発 惑星カプチュランカ刑務所
宛 銀河帝国外務諜報局長 パウル・フォン・オーベルシュタイン殿
帝国歴○○○年○○月○○日、獄中の国事犯、パプテマス・シロッコの自裁、そして死亡を確認せり。
銀河帝国壊滅及び首都星オーディン破壊を試みた罪で収監されたかの男は、ガラスの破片を刃物代わりとして、自らの喉を切り裂いて果てたものと思われる。
なお、看守の話では、自裁までの間に、獄中にあるという己の境遇を嘆くことをつぶやいていたり、死亡した時にも満足そうな笑みを浮かべていた、との出来事もあったようだが、自裁の原因と関係あるかどうかは不明。
* * * * *
その報告書を受け取った義眼の、いかにも冷徹そうな男はなんの感慨も浮かべず、その報告書に押印し、処理済みの箱の中に、淡々と放り込んだ。
* * * * *
それから私は、死と転生を繰り返していった。
コロニーが送り出した5機のガンダムが、地球と激戦を繰り広げた世界。
地球に大量のコロニーが降り注ぎ、文明がほとんど崩壊した世界。
人類と遺伝子操作された亜人類が互いに相克しあう世界。
その他にも多くの世界に転生した。しかし、そのどれの世界も、私に満足な結末をもたらしてくれなかった。
だが、それが無駄だったかというのもそういうわけでもなかった。確かに収穫はあったのだ。
まさか、転生の旅の末、元の宇宙世紀の世界に転生してくるとは思わなかったが、私としては望むところだった。今度こそ、これまでの旅で得たものを使って、我が大望を果たしてくれよう。
窓の向こうに見える一切の継ぎ目のない銀色を見ながら、私は仮面をその顔に取り付けた。
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* 次回予告 *
地球圏の混乱とティターンズの凋落は、宇宙にも一つの動きをもたらした。
キシリアは、この動きをグラナダ奪還へとつなげるため、月へと向かうが……?
次回『フォン・ブラウンの巨人』
君たちは生き延びることができるか?
※次の更新は、9/28 13:00の予定です。お楽しみに!
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