宇宙世紀に転生憑依したのですが、失敗したうえにとんでもないことになってます~超?・機動戦士ガンダム 作:ひいちゃ
その戦いで、全人類の半数が犠牲となり、人々は己の行いに恐怖した……。
* * * * *
険しい道を抜けて、グラナダの前まで抜けたペガサスJr.のMS隊。
だが、その安堵が油断を呼んだか、彼らはついにグラナダに見つかってしまったのだった。
クレーターや石柱などで構成された東ルートを越えようとしていた俺たちペガサスJr.の
なんとかルートを抜けたと思ったその時、ジオンの仕掛けたレーダーに引っかかってしまった!!
そのドジをやらかしたカイに、アムロのガンダムに同乗しているセイラさんの罵声が飛ぶ。
「もう少しだったのに、なんてドジを踏むんですか。この軟弱者!!」
「わ、悪かったって……。というか、これと軟弱者は関係ないだろ……」
そう口喧嘩をはじめる二人をブライトさんが一喝する。
「口喧嘩をしている場合か! それより、今更引き返すわけにはいかん。なんとしても、ジオンとぶつかる前に、西ルートに突入するんだ!!」
「り、了解!!」
ブライトさんの指示にソフィーが応え、俺たちはそのままグラナダの前を抜けようとする。
これは時間との勝負だ。ここで時間をかけてしまえば、ジオンの迎撃部隊とぶつかって消耗してしまうことは避けられないし、渓谷の防御拠点に陽動をかけているタイタンズにも想定を越えた消耗を強いてしまう。なんとしても、敵に見つかる前に西ルートにたどり着かなくては……。
必死に向かう俺たち。しかし残念ながら報われなかったようだ。
グラナダから数機のMSが出てきたのだ。だが、その数は三機、しかもザクばかりととてもこちらを止めるには力不足のように思えた。敵が眼の前を横切ってるのに、どういうことだ?
* * * * *
その頃、グラナダの基地では……。
「おらおら、どうしたどうした! そんなんじゃ全然ノッてこねぇぞ!!」
イオ・フレミングの乗ったジーライン(ジオンに彼とともに接収されていたものだ)が、ザクやドムに、ザクの一機から奪ったマシンガンを乱射する。その傍らの僚機も、バズーカでジオンのMSを吹き飛ばしていく。
グラナダでは、イオをはじめとした連邦軍捕虜の反乱が起こっていた。新連邦軍がグラナダに攻めてきたことを知った彼が、新連邦軍を支援するため、そしてこの戦いに乗じて脱走するため、武器を奪い、乗機を奪還し、戦いを開始したのだ。
ジオンはこの反乱に気を取られ、防衛拠点や西側ルートへの連絡が遅れ、新連邦軍部隊への迎撃も十分な数を出すことができなかった。
結局、イオの狙い通り、ペガサスJr.隊の支援に成功したのである。
眼の前のザクをビームサーベルで貫いたイオが、ジム・コマンドに乗った囚人たちのサブリーダーに愉快そうに言う。
「よし、こんなもんだな。脱出して、新連邦軍に合流しようぜ」
「わかった」
そして、ジム・コマンドが煙幕弾を発射した。あたりが白く染まっていく中、イオのジーラインは、サブリーダーのジム・コマンドや他のメンバーのMSとともに、外へ向けて進んでいくのだった。
* * * * *
「落ちろっ!!」
俺の声とともに、フリーダムのソリッドシューターが発射! 最後のザクはその直撃を受けて倒れ込んだ。
―――ふぅ、なんとかなったな。
―――そうですね。それほど数が出てこなくてよかったです。
そこに、ハヤトから通信があった。
「待て。グラナダからまた何か出てくる」
「ちっ、まだかよ。早く先に行きたいんだがな」
「いや、これは……連邦軍の識別信号?」
果たして。グラナダから出てきたのは、数機のジム・コマンドと、連邦軍MSの特徴を持った見慣れぬMSだった。そして、そのMSから通信が入る。
「ちょうどよかった。あんたたち、新連邦軍とやらか?」
「あぁ。新地球連邦軍・不正規隊指揮官のブライト・ノアだ。君たちは?」
「俺は旧地球連邦軍のイオ・フレミング。ティターンズの強要に近い要請でグラナダに威力偵察に来たんだがこのザマさ。あんたからが来てくれて助かったよ。ここから逃げるついでにあんたらと合流したいんだが、構わないか?」
イオ・フレミング……確か、南洋同盟での戦いで、ダリルさんと激しい戦いを繰り広げていた人か。そんな人と、こんなところで合流するなんて、不思議な縁を感じるな。
「あぁ、もちろんだ。我々は喜んで君たちを歓迎しよう。これから我々は西側ルートを攻撃しに向かうが、それに協力してくれるとありがたい」
「了解だ。それじゃとっとと行くとしようぜ。ライブを見逃したらしまらないからな」
そう少し軽いノリで、独特の言い回しで了承するイオさんに、カイが口笛を吹く。
「ひゅう! ロックじゃねぇか。俺、そういうノリ好きだぜ」
「おぉ、お前もわかるか。わかるやつがいて嬉しいぜ」
そしてイオさんを仲間に入れた俺たちは、再び西側ルートへと進撃を再開するのだった。
* * * * *
「し……キャスバル首相! 別働隊から通信が入りました」
西側ルートのフォン・ブラウン側に展開している、ジオン共和国軍と不正規隊の連合艦隊。その旗艦であるザンジバル級ラグナレクで、部下から報告を受けたキャスバル・ダイクンは、苦笑しながら指示を返した。
「よし、つなげてくれ」
「はっ」
そして、映し出されたのは、EWACジムのコクピットに搭乗しているブライトの姿。
「こちらブライト。ルートのグラナダ側出口に到達した」
「了解した。こちらも行動を開始する。我々と同調して、挟撃を仕掛けてくれ」
「了解した」
そして通信が切れるとすぐ、キャスバルは全軍に号令を下した!
「よし、MS隊発進! 及び艦隊前進。前方のジオンに攻撃を仕掛ける!!」
「了解!!」
「新連邦、そしてジオンの勇者たちよ。今こそ君たちの力を振るう時だ! 前方の敵を突破し、グラナダを我らの手に取り戻すのだ!!」
「おおおおおお!!」
そして連合艦隊は進撃を開始した。ラグナレクやレナウンからMSが発進していき、艦隊の砲撃による支援を受けながら、ジオンのMS隊に襲いかかっていった。
ジムがザクをビームサーベルで切り払い、ドムがジム・コマンドにバズーカを発射する。
ジムとザクが銃火をかわし、ザク同士が戦い合う。
さすがに、要衝であるグラナダを守るだけあり、ジオン部隊は手練であり、連合艦隊相手に互角に渡り合っていた。だがそこに。
「そろそろ頃合いだな。よし、奴らの背後から奇襲攻撃を仕掛けるぞ!!」
「はい!!」
ジオン軍の意識が前方の連合艦隊に完全に向いた頃合いを見計らい、ブライトが指示を下し、アムロたちMS部隊が突撃を開始した。
そして、それで趨勢は決まった。
「な、なんだ背後から!?」
「どういうことだ!? グラナダ側から敵は来ないはずではなかったのか!?」
「ばかもの、今は戦いに集中しろ。うわぁ!!」
挟撃にあったジオン軍はたちまち崩れ、坂道を転がるように劣勢へと転じていった。
ジオンが崩れたのは、挟撃だけではない。
「そこっ!!」
アムロのガンダムが、ビームライフルでリック・ドムを撃ち抜く。
「青い巨星の武名、まだまだ衰えてはいないことを教えてやろう!!」
「この荒野の迅雷の前に敢えて立ったことは褒めてやろう。だが!!」
ランバ・ラルの青いゲルググが、ツイン・ビームソードでザクを切り払い、ヴィッシュ・ドナヒューのゲルググが、ドムを一刀両断する。
所属するエースたちがその実力を遺憾なく発揮し、敵を蹴散らし、残った敵を萎縮させていくのだ。
挟撃されたうえに、エースがいたらたまったものではない。彼らの大暴れで、ジオンの士気はたちまち低下し、やがて崩壊した彼らは蜂の子を散らすように撤退していくのだった。
こうして、グラナダ会戦は幕を閉じた。西側ルートを突破した連合軍はそのままグラナダに侵攻。西側ルートの防衛と、渓谷の防御拠点に大半の戦力を置いていたグラナダには最低限の戦力しか置かれておらず、突破してグラナダまで到達したところで、ジオン軍は降伏した。最近のギレン・ザビの常軌を逸したやり方に反感を持っていた兵士が多かったのもその理由であろう。
そして陥落したグラナダで、キャスバルとブライトが握手を交わした。
宇宙での拠点を確保したジオン共和国と新地球連邦軍。彼らはここから困難な、だが避けては通れない戦いへと進んでいく。
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* 次回予告 *
ア・バオア・クー方面に強行偵察に出た不正規隊。だがそんな彼らに、マスクの強襲が襲いかかる。それを救ったのは、ソフィーが待ち望んでいた人物だった。
次回、『目覚め』
君たちは生き延びることができるか?
※次の更新は、10/26 13:00の予定です。お楽しみに!
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