あと面白いからRAIDも見よ??
「・・・着いちゃったね」
《あぁ・・・そうだな》
「スナイパーはいる?」
目標の廃工場の近くの草むらで身を潜める。
見た感じは普通の木工場だ。
単眼鏡で監視すると、二階建ての社員寮のようなところで人の動きが見えた。
《1人居た。工場の屋根、シートを被せて監視してる》
「あー・・・はいはい、みーつけた」
《やるのか?》
「アイツやんないと進めないよ」
私は銃を構えてゆっくり狙った。
距離はおよそ150。
「すー・・・はぁ・・・」
引き金を引く。
発射された弾丸は敵のスナイパーを仕留めた。
持っていた銃が地面に落ちるところが見えた。
「ターゲットダウン」
《Good hit。いい腕だな。社員寮までの道はクリア》
「了解」
私は軽く走りながら寮に向かう。
《敵の無線を傍受した。これからそちらでも聞こえるようにする。スナイパーから連絡がないって焦ってるみたいだ》
「了解。まぁ、もう社員寮目の前だけど。」
敵の無線はすぐに聞こえてきた。
『Eagle2-1、こちらJoker3-3。定時報告がないぞ。応答しろ』
その後ろから聞こえるのは大音量の音楽。
おそらく油断してるんだろう。
それなら都合がいい。
「お誕生日会かな。まぁ気を抜いてるなら都合いいや」
私は音楽が聞こえる部屋の下まで行く。
グレネードを用意して安全ピンを抜いた。
「フラグを投げる」
グレネードは窓を割り室内に入った。
『グレネード!グレネード!!』
『クソッタレ!!』
中から爆発音がする。
私はそれを聞いて玄関から中に入った。
『ちくしょう!マックがやられた!!』
そう言いながら1人が階段を降りてくる。
そこに鉢合わせ、私は相手の胸を撃った。
『ぐあっ!!』
転げ落ちる相手を避けて廊下にいる敵を撃った。
『女!?』
『この前の仲間かよ!!』
「この前の仲間だよクソッタレども!!」
私はそう言いながら射撃する。
『アレックスがやられた!!』
『アーマー貫いてる!!何使ってんだあのクソアマ!!』
『AKだ!AKを持ってる!!』
激しい銃撃戦。
敵は突然の襲撃で混乱していた。
《ジェームズ、何人か外から回ろうとしている》
「何とかしてよ!」
《何とかしてやるさ。レーザー照射》
「至近弾は勘弁してよ!」
《分かってる。任せろ。3・・・2・・・1・・・ライフル》
10秒後、外で大きな爆発が起きる。
余りの衝撃に一瞬クラっとなった。
『ちくしょう!!近接支援だ!!』
『なんなんだよあの女!!』
敵は負けじと数にものを言わせて射撃してくる。
頭が出せない。
「頭が出せなくったって、これ投げたらなんとかなるでしょ!」
私はもう1つのグレネードを壁に跳ね返らせるようにして投げた。
『グレネード!』
一瞬銃撃が止む。
爆発の後に少しだけ前進した。
敵は奥のロッカールームに隠れているようだ。
『アダム待て!よせ!!』
ロッカールームから走り出したPMCの背中を撃つ。
弾丸は背中のアーマーを貫通し敵は崩れ落ちた。
『このままじゃ押し込まれるぞ!!』
『ちくしょう!!』
私は再び声のする方向を撃とうとした時だった。
「あぐっ!」
腕に焼けるような痛みが走る。
「クソっ・・・!撃たれた・・・!」
私は怪我の状態を見る。
泣きそうなぐらい痛いが、そこは艦娘なのか出血そのものは大した事ない。
私はポケットから高速修復剤を取り出して注射した。
これには痛み止めの効果もある。
「はぁ・・・ふぅ・・・」
一息ついたその時後ろからも撃たれた。
「ぐっ・・・!!」
弾は幸いにもアーマーに当たるが、私は急いで敵を倒したロッカールームに逃げ込む。
その時何かに足が当たって転んだ。
足が当たったのは怪我をしたUSECだった。
「ちくしょう!消えろ!クソッタレ!!」
男は喚きながら拳銃を抜こうとしたが私のほうが早かった。
頭に2発ぶち込んだ。
「この裏だ!裏に居るぞ!!」
敵はそう叫ぶ。
位置は分かった。
私はロッカー越しにフルオートで射撃した。
だが敵も撃ち返して来る。
その1発が足に命中した。
「あぅっ!」
自分でも情けない声が出る。
だが高速修復剤のおかげが痛みは少ない。
「このクソッタレめ!!」
私はロッカーを一つ蹴り倒した。
すると前に驚いて銃を下げたPMCがいた。
私はすぐにそいつを撃つ。
『ロッカールームはどうなってんだ!!』
『分かんねぇ!女ひとりがいる!』
『マットがまだ中にいる!女と一緒だ!!』
私はロッカールームの奥を確認しようとした時胸を撃たれた。
さっきの比じゃない痛み。
おそらく貫通した。
だが痛みを堪えて撃った敵に撃ち返す。
「ぐっ・・・!!はぁ・・・はぁ・・・」
弾は胸に当たっていたが呼吸は異常ない。
おそらく胸の中で弾は止まっている。
「女の武器を撃つなんて・・・ぐぅ・・・!」
それでも何ヶ所も撃たれて今にも倒れそうだった。
「絶対に帰るんだ・・・!!」
私は柱の影から後ろの敵に向けて射撃した。
その時目の前で爆発が起きる。
私は後ろにぶっ飛ばされて一瞬気を失った。
「あ・・・うぅ・・・」
銃声が私を叩き起す。
銃は爆発で吹っ飛び少し奥にあった。
だが、爆発時に敵の死体が私の上に覆いかぶさり上手く動けない。
「く・・・そ・・・!!」
だが敵の死体には手榴弾があった。
それを手に取りピンを抜く。
敵はこっちに迫ってきていた。
「喰らえ・・・!」
手榴弾を投げた。
「グレネード!」
爆発時に敵の下に隠れた。
死んだふりをするように。
その数秒後敵は現れて私に向けて撃ってきた。
幸い全部敵の死体に当たったが。
「おい・・・おい!マット!クソっ!ヒックス!マットは・・・・」
敵はおそらく仲間の状態を確認しようとしたんだろう。
その隙に拳銃を抜き敵の頭に押し付けて撃った。
もう1人もそれを見て硬直したようだ。
素早く頭を撃った。
すると、左奥からショットガンを持った敵が出てきた。
「クソっ!」
私はそっちに向けて全弾射撃し敵の死体を除けて逃げる。
敵はあと1人。
リロードしてる暇はない。
私はナイフを抜いた。
「このやろ!!」
敵に素早く近づきナイフをショットガンに突き刺す。
そして顔面を殴ろうとしたが避けられロッカーに当たりロッカーを凹ました。
「ぐっ!」
敵もただでやられるわけが無い。
私を思い切り蹴飛ばした。
その時に敵は拳銃を抜いた。
私は咄嗟に近くにあったロッカー内のプレートで銃を殴る。
発砲されたがギリギリで射線を切れた。
「ぐぉぉぉぉ!!!」
私は敵をロッカーに叩きつけるように押した。
敵も対抗しようとすごい声を上げる。
「ふぅっ・・・!!」
「はな、せ・・・!!」
敵の銃の弾倉を抜こうとリリースボタンに手をかけた。
何とか弾倉を引き抜けたが頭突きを食らった。
怯んだすきに肩を撃たれた。
焼けるような痛みが走る。
「あぐっ!!」
耳鳴りもするが敵は弾倉を拾いあげようとしていた。
私はそこにタックルして相手の上に覆い被さる。
「くたばれ!!」
そう叫びながら顔面を殴る。
だが敵も殴り返してくる。
「ぐぅっ!」
顔に鋭い痛み。
女の子の顔面を殴るなんて・・・とか思うが、ここは戦場。
そんな事気にしたら死んでしまう。
「くぁぁぁ・・・!!」
敵は私を押しのけようと顔を潰すようにして押した。
敵の荒い息と私の荒い息しか聞こえない。
「おとなしく・・・くたばれ・・・!」
敵は私の首に手を回す。
そして締め上げてきた。
「かっ・・・!あッ・・・!!」
気道が締まり息ができない。
私は咄嗟に膝で敵の股間付近を蹴りあげた。
「ぐぁぁぁ!!!」
敵は叫び私から離れた。
その時に敵からナイフを奪い取る。
「ぐっ・・・!!」
胸に刺そうとナイフを押し込むが敵も必死に抵抗する。
その時私も股間を蹴りあげられた。
激しい痛みでナイフを離す。
「あぅっ!!」
敵はナイフを拾うことなく逃げていく。
痛みで苦しみながらも私のAKを拾いあげ逃げていく敵を撃った。
だが当たらなかった。
「クソっ!!」
私は追いかけるように敵の逃げた部屋に入る。
「うぉら!!」
思い切り蹴られ体制を崩す。
そこに体当たりをされた。
私はそのまま押し出され窓を割って外に落ちた。
「うわぁぁぁ!!」
背中から落ちるが鈍い痛みで息もしずらい。
「がはっ・・・!」
何とか立ち上がろうとした時だった。
「見ろよ!女だぞ!」
そして銃声。
ここの銃声を聞きつけた現地民だった。
「て、提督・・・助けて・・・!」
私は這いずりながら遮蔽物に隠れた。
《クソっ!待ってろ!!》
その数秒後、爆発が起きる。
敵は爆発に巻き込まれて吹き飛んだ。
「はぁ・・・はぁ・・・」
このままだとさっきの敵が来てしまう。
私は痛む体を引きずって走った。
だが現地民がそれを見て追いかけてくる。
ヘルファイアを撃とうにも敵が疎らに居て撃ち辛いようだ。
《ジェームズ!救助のヘリを送った!!何とか耐えろ!》
「分かってるよ・・・!!」
私は近場に伏せて敵を何人か倒した。
倒れたのを確認して走る。
「はぁっはぁっはぁっ・・・!!」
何とか敵を撒き近くの大木に座り込んだ。
その時近くから物音がする。
「・・・!」
銃を向けるとさっき私と殴りあったPMCが居た。
向こうもこっちと目が合って気づく。
「・・・・」
私の方が早く銃を向けた。
敵は諦めたように下を向く。
私は引き金を引いた。
照準は後にいたロクデナシのほうだが。
「後ろだよ!」
敵は咄嗟に後ろを向く。
だが敵もこっちに撃ってきた。
「くっ・・・!」
その時、PMCは現地民にほうに向けて射撃をしてくれた。
追ってきていた2人を倒してくれた。
そしてお互い銃を向け合う。
「はぁ・・・はぁ・・・」
もう戦う気なんてない。
私も向こうも同じ顔をしていただろう。
お互いアイコンタクトをするように頷いた。
「・・・もう終わりにしたいよ・・・」
私は銃を下げた。
PMCも銃を下げる。
「・・・」
お互い無言の時間が過ぎた。
「・・・すまないな、女の子を殴って」
PMCはそう口を開いた。
「・・・ううん、大丈夫」
自然と近寄り、私たちは近くにあった廃屋に入った。
「あんた・・・一体なんなんだ」
「私は海軍所属の艦娘だよ」
「艦娘・・・!?」
「珍しい?」
「なんで艦娘がこんな所に・・・」
「それはあんた達が日本で違法な研究をしようとしたからだよ。詳しくは知らないけど」
そして廃屋内でPMCと会話した。
相手はUSEC所属の隊員。
だが、あの研究所の1件で帰ったらやめようと思っていたらしい。
自分は元特殊部隊員として腕を磨きたかったのにやった仕事は民間人の口封じ。
こんな事なら辞めておけば良かったと。
「そうだ、これならあんた達の役に立つかも」
そう言って何かのUSBを取り出した。
「研究のデータだ。このクソ会社を潰そうと思って持ち出したんだ」
「いい仕事するじゃん」
「それより・・・あんた大丈夫なのか・・・?」
私の怪我を見てそう言った。
「艦娘は普通の人より強いから。でも・・・まぁ泣きそうなくらい痛いよ・・・」
「それならこれを・・・」
そう言ってモルヒネの注射器を出した。
「大丈夫、これがあるから」
私は怪我の酷い足に高速修復剤をもう一度注射した。
そこから救助のヘリが来るまでの1時間、廃屋内で警戒しつつもPMCと話をした。
名前はマイク。
元はデルタの隊員だったそうだ。
《ジェームズ、もう間もなくヘリが来る。PMCのヤツはどうする?》
「連れて帰ったら?いい証拠になるんじゃない?」
《まぁな・・・》
「会社も辞めたがってるしウチで雇うとか」
《あのなぁ・・・》
「雇ってくれるならぜひ行きたいんだがな」
「だってさ」
《はいはい・・・まぁ帰ってからだな》
そう言って無線は切られた。
遠くからはヘリの音がする。
・・・長い1日だった。
さっさと帰ってリラックスしたい・・・。
「はぁ・・・タバコ持ってる?」
「なんだ、吸うのか?」
「私だって年頃なの」
「そういう意味で使うか?それ」
「いいじゃん。ないの?」
「ほらよ」
私はUSECからタバコを受け取り火をつけた。
「はー・・・」
早く帰りたい・・・。
さっきまで敵だったヤツの隣で複雑な気分になりつつ、タバコを吸いながら廃屋の今にも崩れそうな天井を眺めていた。