横須賀鎮守府の日常   作:イーグルアイ提督

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空母ヲ級

~ヲ級~

自分の死ぬ夢を見ていた。

詳しくは思い出せない。

目の前に迫る敵機。そして、対艦ミサイル。

これだけしか夢の内容は覚えていない。

 

「うわああああ!!」

 

私は今日も悪夢をみた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・もうなんなのいったい・・・」

 

私の悲鳴を聞いて隣で寝ていた艦娘が飛び起きる

 

「だ、大丈夫なのです!?」

 

「大丈夫・・・」

 

「ホントに!?何か泣いてるのです!」

 

「え・・・あれ・・・?」

 

何故か涙が零れていた。

そうだ、ここに来るまでこうやって気にかけてもらったことなんて無かった。

あの基地でも・・・

 

「今日は・・・提督のところに行かなきゃいけないんだよね?」

 

「なのです!あ、でも別に警戒する必要ないのです!」

 

「でも・・・私は敵なんだよ?」

 

「今は味方なのです」

 

「ありがとう電」

 

私は起きて提督の部屋に向かった。

 

「おはよう、電、ヲ級」

 

「おはようなのです!」

 

「・・・・・」

 

「ん?ヲ級どした?」

 

「・・・なんでもない」

 

・・・提督なんて

 

「ん・・・あれ・・・俺なんか悪いことしたかな・・・?」

 

「・・・司令官さん、初対面で私たちの服着させようとしてたのです」

 

「あ・・・あれはその・・・ごめんなさい」

 

「・・・・・・」

 

別にそんなこと気にして・・・いや気にしてるけど・・・

 

「まぁいいや、それでここに呼んだのはな・・・」

 

尋問か・・・それとも引渡しか・・・

 

「お前らに愛称つけようと思ってな!」

 

私は思いっきりこけそうになる。

なんじゃそりゃ。

 

「いやさぁ・・・何か「何とか級」って寂しくない?」

 

「いや・・・特には・・・」

 

そのためだけに呼んだのかこの人・・・

 

「・・・そんな事なら私帰る」

 

「ちょっ待てって!」

 

「・・・何?」

 

「あと聞きたいことあるんだ」

 

「・・・尋問でもする気なの?」

 

「いや、答えたくないならぜんぜんいいんだ。」

 

「それで何を聞きたいの?」

 

「ああ、その深海側の提督についてだ・・・」

 

「それが?」

 

「そいつは・・・人間なのか・・・?」

 

「人間だよ。正確には人間だったかな?」

 

「どういうことだ?」

 

深海側の提督、それは過去にブラック鎮守府を運営していて艦娘の恨みを買い殺された者達だ。

もちろん、そんな連中しかいないから深海側は物のように扱われどんな時も撤退を許されず休養を許されない・・・ある意味生き地獄だ。

改心したものもごく僅かながらいるが・・・

 

「・・・・そんな場所なのか」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・それで、ここまで聞いたら私は用済み?」

 

「用済みって何だお前・・・ここはブラック鎮守府なんかじゃないぞ?」

 

「最初はみんなそう言ったよ!!でも物みたいに扱われて・・・最後には銃口を向けられて・・・信じれるわけないじゃん!!」

 

「・・・すまない、今すぐ信じてくれというわけではないが・・・」

 

「・・・ごめん・・・」

 

涙が止まらない・・・なんで・・・

私は急ぎ足で司令室を出た。

 

「およ?ヲ級ちゃん?」

 

「あ・・・」

 

「あれ?どうして泣いてるの?あ・・・もしかしてあのアホ隊長にセクハラされたんでしょ!ダメだよ~そういう時は黙ってないで砲撃しないと!」

 

さりげなく恐ろしいこと言ってのける・・・

 

「えっと・・・その・・・」

 

「どしたの?」

 

そういえばこの子の名前なんだっけ・・・命の恩人で・・・

 

「えっと・・・えっと・・・その・・・あの・・・な、名前・・・」

 

「ん?あ、ああ私?ケストレルだよ?」

 

「ケストレル・・・」

 

その瞬間だった・・・

 

「う、うあああああああ!!!」

 

「おわあああ!?!?ど、どしたの!?!?」

 

突然の激しい頭痛に襲われる。

頭が割れそうだ・・・

 

「うううう・・・うぐっ・・・・」

 

「ちょ、ちょっと大丈夫!?そんな・・・どうしよう・・・!」

 

もはや立っていられないほどの痛みが襲ってくる。

 

「どうしよ・・・どうしよ・・・!」

 

~ケストレル~

 

どうしよ・・・!私一人じゃどこにも・・・!

 

「うわああああああああ!!!頭が・・・頭がああああ!!」

 

「ヲ級ちゃん!しっかりして!!」

 

だがそのとき悲鳴を聞いた隊長が急いでやってきた

 

「ヲ級!しっかりしろ!!」

 

「しっかり!」

 

しかしこのとき既にヲ級は失神していた。

 

「急ごう!入渠ドッグは開いてるか!?」

 

「今、赤城さんが・・・」

 

「またアイツか・・・バケツぶっかけて叩き出せ!!」

 

「・・・隊長って赤城さんへの扱いひどくない?」

 

「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」

 

そういいながら入渠ドッグの扉を開ける。

 

「キャァッ!?て、提督!?」

 

「すまん、事情が事情なんだ!」

 

隊長はヲ級をドッグ内に入れる。

呼吸を確認すると・・・

 

「ふぅ・・・ただ気絶して寝てるだけみたいだ・・・」

 

「はぁ・・・よかった・・・」

 

ほっとしていると・・・

 

「提督ゥゥゥ・・・・・・・・・」

 

「ん・・・?赤・・・・・・城さん?」

 

阿修羅の顔した赤城さんが立っていた。

 

「ずいぶんと堂々とした覗きですねェ・・・そんなに私の裸に興味ありましたかァ・・・?」

 

・・・・赤城さん怖い。

 

「ああ、その豊満なナイスバデーには興味しかな・・・ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

 

・・・・・・アホだろ

私は静かにお湯に使って眠るヲ級ちゃんを見ながらため息をついた。





更新遅れてすみませぬ!
とりあえず全裸待機してたよい子のみんなお待たせなんだZE☆

今回はヲ級回ですはい。
やっぱね、敵艦の中ではヲ級が一番かわいいよね!
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