横須賀鎮守府の日常   作:イーグルアイ提督

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新婚旅行 旅館

鎮守府を飛び立って1時間、もうすぐ新千歳だ。

 

「電、起きろー」

 

「す~・・・く~・・・」

 

「・・・よく戦闘機の中で寝れるな・・・」

 

電の寝息を聞いていた時、管制から無線が入る。

 

<<ホ-ネット、周波数114.1MHzで千歳レーダーと交信して下さい>>

 

「了解」

 

もう空港の目の前だ。

着陸準備に入る。

 

「千歳レーダー、こちらホ-ネット。現在、フライトレベル250から150まで降下中。ATISの情報は「D」の情報コードのものを受信している」

 

<<ホ-ネット、こちら千歳レ-ダ-。最終進入コースに誘導するために、機首を右回りで050度の方向に向け、高度を4000フィートまで降下させて下さい>>

 

「機首を050度の方向に向け、高度を4000フィートまで降下します。ホ-ネット了解」

 

電はまだかわいい寝息を立てている。

機首を050に向けながら空港内で何か買おうかと考えていた。

そうだ、あの子がもってた桃太郎シリ-ズ気になるし一冊買ってみるか。

 

<<ホ-ネット、滑走路19Lに最終進入することを許可します。着陸方式はILSです>>

 

「滑走路19Lに最終進入許可、ホ-ネット了解」

 

滑走路の誘導灯が見えてくる。

久々の長時間飛行は疲れた・・・。

 

<<ホ-ネット、周波数121.8MHzでタワーと交信して下さい>>

 

「了解、周波数121.8でタワ-と交信する」

 

周波数を切り替え、タワ-と交信する。

今日は雪じゃないからよかった。

視界最悪の状態で着陸はしたくないんだよな~・・・

 

「千歳タワ-、こちらホ-ネット。現在無線標識から14マイル」

 

<<ホ-ネット、こちら千歳タワ-。DME無線標識から6マイルになったら報告してください。滑走路は19L>>

 

機体はゆっくりと降下していく。

ホ-ネットのエンジンは強力なので、少し吹かすとすぐに速度が上がってしまう。

とくに増槽、武装がない今の状態ではまさにそうだった。

 

「千歳タワ-、こちらホ-ネット。DME無線標識から6マイル」

 

<<ホ-ネット、脚が下りているか確認してください。滑走路19Lへ着陸を許可。風が170度方向から3ノット>>

 

「滑走路19Lへ着陸許可」

 

さてと、電をそろそろ起こさないとな

 

「電、電、起きろ。空港に着くぞ」

 

「ん~・・・ふあああ・・・あれ・・・寝てたのです・・・?」

 

「おはよ、可愛い寝息が聞こえてたよ」

 

「はううううう・・・」

 

顔を真っ赤してしてるのが見えないけどわかる。

そんなことしてるうちに着陸、機体を駐機させた。

 

「到着っと。忘れ物ないようにな」

 

「はい!」

 

輸送用ポッドから荷物を取り出して空港内に向かう。

時刻は午後1時前、旅館で軽く昼食をとったら出かけよう。

 

「電、少し本屋よっていいか?」

 

「本屋ですか?」

 

「保護した女の子が持ってた桃太郎シリ-ズ気になってな・・・」

 

「ああ・・・あれですか・・・」

 

電はすごく微妙そうな顔をする。

そんなこんなで本屋。

 

「さてと、どこにあるかな」

 

「あ、司令官さん、これじゃないですか?」

 

「ん?お、これ・・・か・・・?」

 

タイトルは「桃太郎 クレイジ-グランドマザ-編」と書いてあった。

なんだこれ気になりすぎる。

とりあえず購入した。

 

「ほんじゃ、旅館に行こうか」

 

「はい!」

 

空港を出て、バスに乗って少し山奥に向かう。

景色がいい峡谷の旅館に予約を入れておいた。

 

「きれいですね・・・」

 

「そうだな~・・・今の時期だと少し寒いけどな」

 

「えへへ、司令官さんと一緒だといつでも暖かいのです」

 

「お、おう、そ、そうか?」

 

急に恥ずかしくなってきた。

 

「司令官さん顔真っ赤なのです」

 

「う、うるせぇ」

 

「えへへ」

 

ああもう可愛いんじゃワリャァ!!

と心の中でシャウトする。

そんなことしてると旅館に到着する。

チェックインも済ませ、部屋でちょっと休憩する。

というか今日はこのまま旅館で過ごして明日から観光に行く予定だ

 

「お~・・・なかなかいい景色だな」

 

「すごいのです・・・」

 

「あ、そうだ。さっき買った本読んでみるかな」

 

「私もちょっと見たいのです!」

 

「んじゃ、二人で見よう」

 

「なのです!」

 

 

※ここから提督の心の声とかは【】で表示されます

 

 

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。

おじいさんは山へ昨日拉致った鬼を埋めに。

おばあさんは昨日バラした鬼の一部を焼いて川に流しに行きました。

 

 

【いきなりバイオレンスな展開だなオイ!!!なんでおじいさんは鬼を拉致れてんだよ!

ばあさんに至っては猟奇殺人じゃねぇかああああああ!!!】

 

 

おばあさんが焼いた鬼を川に流していると川上から大きな桃が流れて来ました

 

「おや、大きな桃じゃ」

 

おばあさんは桃を拾い上げます。

重量は50kg近いですが、200kgを超えている鬼を素手で撲殺したおばあさんにはティッシュペ-パ-を持ち上げるようなものです。

 

 

【ばあさんどんだけ強いの!?】

 

 

「おじいさんにも食べさせてあげましょうかねぇ」

 

おばあさんは桃を持って家に帰ります。

おじいさんもすぐに帰ってきました。

 

「おーい、今帰ったぞ」

 

「おや、お帰り。今日は川で桃が取れてねぇ・・・」

 

「ワシも山でいいものを拾った」

 

拾ったとか言いながらおじいさんが持ってきたのは、鬼の子供(美少女)でした。

しっかり縛ってます。亀甲縛りで。

 

 

【挿絵がエロすぎるんですけどおおおおおおおおおお!!!つーかじいさん若々しいな!!なんで亀甲縛りできるんだよ!

電は顔を赤くしてそっぽを向いていた】

 

 

「おや可愛い子ですねぇ」

 

「捕まえたのはいいんじゃがどうするかの」

 

「そうですねぇ・・・ここがバレちゃいけませんし・・・口を封じますか」

 

「仕方ない、可愛そうじゃがそうしよう」

 

 

【お前ら残虐だな!!これ子供用だろうが!!!!さらっと口封じしてんじゃねーよ!!!】

 

 

しかしおじいさんはあまりに可愛そうだったので解体作業を行う前に逃がしてやることにしました。

 

 

【解体作業って何!?あんたらサイコパス!?】

 

 

こっそり逃がしてあげ、おばあさんの元にもどります。

おばあさんは桃を食べる準備をしていました。

 

「おじいさん、お仕事お疲れでしょう、桃でも食べませんか」

 

「そうだな、そうしよう」

 

おばあさんはどこからかチェ-ンソ-を取り出してきました。

 

「大きな桃ですからねぇ・・・行きますよ」

 

おばあさんはエンジンをかけます。

 

「うひぇ、うひゃひゃひゃひゃひゃあああああああああああ!!!!」」

 

おばあさんはサイコパスです。猟奇殺鬼を何度となく行い、鬼からは「デ-モン・グランド・サイコ・マザー」と呼ばれています。

ファッキンサイコ。

 

 

【やっぱりサイコかいいいいいいい!!!!

てか中学生が考えたような通り名だな!!】

 

 

桃を真っ二つに切ると、中から可愛い赤ちゃんが出てきました。

 

「おぎゃあ!!」

 

「おや!たまげた!赤ちゃんじゃ!」

 

「おやまぁ、可愛い赤ちゃんですね」

 

おじいさんとおばあさんは若いころは夜な夜なヤったのに赤ちゃんができませんでした。

なのでおじいさんとおばあさんはたいそう喜びました。

 

 

【夜な夜なって生々しいわ!!

電はまた顔を赤くしている】

 

 

おじいさんとおばあさんはこの赤ちゃんを桃太郎と名づけ大切に育てました。

 

「いいかい、桃太郎。おばあちゃんたちは今からお仕事に行くけど、着いてきちゃダメだよ」

 

「はい!わかりました!」

 

おばあさんは一人地下に部屋に降りていきます。

その間おじいさんは桃太郎を海兵隊員に育てあげようとしました。

 

 

【なんで海兵隊員なんだよ!何時代だよ!!】

 

 

ちなみに江戸時代より前です。

何の海兵隊員なんでしょうね。

 

【なんで本がツッコミ入れてんだよ!!

ああ・・・もう疲れた・・・】

 

 

すくすくと育った桃太郎はひとつの決心を固めていました。

 

「おじいさん、おばあさん、私は鬼が島に鬼を退治に行ってきます」

 

「鬼が島へ行くのかい?」

 

「やめておけ、危険すぎる」

 

おじいさんとおばあさんは必死に説得します。

それもそのはず、鬼が島を攻略されては老後の楽しみがひとつ減るからです。

老後の楽しみは何かって?それは鬼殺しです。

 

 

【もう桃太郎要らないんじゃないかな・・・】

 

 

「桃太郎、やめるんじゃ。お前の勝てる相手ではない」

 

「なぜそんなにとめるんですか!」

 

「それは・・・」

 

おじいさんはどう答えようか迷います。

ですがおばあさんはこう言います。

 

「しかたない、桃太郎には話しましょう」

 

「ばあさん・・・」

 

「私たちはね、鬼を捕らえては解体しておったのじゃ」

 

 

【拉致って解体ってもう猟奇殺人じゃねぇかあああ!!!怖ーよ!!これホラ-だろ!!】

 

 

おばあさんは一通り話します。

するとおばあさんは最後にこう言いました。

 

「桃太郎、お前は知りすぎた」

 

「っ!?」

 

「桃太郎、悪いけど・・・死んでもらうからねぇ!!」

 

 

【バトル展開待ったなし

なんだよこれ。もうすでに桃太郎じゃねーだろ】

 

 

「くっ・・・ババァ!!貴様やはり!!」

 

「やはり・・・?知っていたのかい、桃太郎」

 

「俺は、FBIから派遣された捜査員だ。お前を猟奇殺人の容疑で逮捕する!」

 

「殺人とな・・・私は鬼しか殺しておらんが・・・」

 

おばあさんは袖に隠してあったジャパニ-ズ・ニンジャ・ソ-ドを取り出します。

 

 

【刀でええやん!!これ翻訳でもしたの!?てか、なんで桃太郎はFBIなんだよ!!】

 

 

おじいさんはいつの間にか姿を消していました。

 

「桃太郎、思い残すことはないかい?」

 

「お前らにような極悪人に言う最期の言葉などない!」

 

「ふ・・・活きがいいガキだねぇ。鬼なんかよりよっぽど殺しがいがあるねぇ・・・」

 

 

【いっちゃったよ。鬼より殺しがいがあるとか言っちゃったよ】

 

 

「こいよババァ、刀なんか捨ててかかってこい!」

 

「殺してやるよガキィ!キエエエエエエエエエ!!!」

 

おばあさんはカタナを振りかざして襲い掛かってきます。

 

「桃太郎、伏せろ!!」

 

直後、銃声が響きました。

聞きなれた声・・・おじいさんでした。

 

 

【おじいさんキター!】

 

 

「ばあさん、もうやめにしよう。鬼たちは何の罪も犯してはおらん。罪を償おう」

 

散弾銃を持ったおじいさんはおばあさんと自首を呼びかけます。

しかしおばあさんはおじいさんに襲い掛かりました。

 

「ジジィ!あんたから殺してやるよ!!」

 

年をとり、衰えた体ではおばあさんの斬撃はよけれません。

心臓付近を一突きされました。

 

「ぐふっ・・・!」

 

「ひゃははははは!!!私に逆らおうっていうのが間違いでしたねおじいさん!」

 

 

【おじいさん死んだあああああああああ!!!!】

 

 

「ぐっ・・・桃太郎・・・ばあさんを・・・殺せ・・・」

 

桃太郎は無言で散弾銃を拾い上げおばあさんに照準します。

おばあさんは背骨を貫通した刀を引き抜こうとして反応が遅れました。

 

「死ねこのクソババァ!!!」

 

桃太郎は渾身の力をこめてトリガ-を引きます。

こんな犯罪者でも育ての親・・・そのトリガ-は生きてきた中で何よりも重いものでした。

おばあさんは上半身が消し飛びました。

 

「おじいさん!」

 

「ごふっ・・・桃太郎・・・これが・・・地下の鍵じゃ・・・」

 

「これは・・・」

 

「ここに・・・ワシが捕まえた鬼達がおる・・・開放・・・してやって・・・くれ・・・」

 

「おじいさん!もうしゃべるな!傷が・・・!」

 

「ワシは・・・罪を・・・死んで・・・償うよ・・・桃太郎・・・」

 

「馬鹿野郎!!死んだってな、罪は償えねーんだよ!!だから死ぬな!生きろぉぉおおお!!!」

 

しかしおじいさんは微笑みゆっくりと桃太郎の腕の中で息を引き取りました。

 

「おじいさあああああああああん!!!!!!」

 

 

【おじいさああああああああああああああああんんんん!!!!!】

 

 

その後桃太郎は地下に行き、捕らわれていた鬼達を解放し、おじいさんたちを海のよく見える丘に埋葬してあげましたとさ。めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

 

「ぜんぜんめでたくねええええええええ!!!!おじいさんとおばあさん死んでんじゃねえかああああ!!!」

 

「何か・・・すごいスト-リ-なのです・・・」

 

「つーか桃太郎がFBIってもはや原作関係ねぇだろおおお!!!」

 

俺はここぞとばかりに突っ込む。

てかこれ幼児向け絵本なんだよ!?

 

「き、きっとこれを呼んで小さい子は成長するのです」

 

「成長って何?サイコパスにでもなるの!?」

 

「さ、さぁ・・・?」

 

とりあえず突っ込みすぎて疲れた・・・

 

「電・・・温泉にでも入ろう・・・」

 

「そうですね!」

 

電と着替えを持って温泉に向かう。

じつはここ、カップル・夫婦専用の混浴がある。

 

「電と風呂入るのは初めてだな」

 

「えへへ、ちょっと楽しみなのです」

 

「可愛いなぁ・・・」

 

「う・・・うにゅぅ・・・」

 

顔を真っ赤にして俯いた。

可愛すぎる。

 

「なぁ電・・・もしもだ」

 

「なんですか?」

 

「戦争が終わったら・・・二人でここに引っ越さないか」

 

「・・・はい!」

 

電は心底うれしそうな顔をして抱きついてきた。

ちなみに戦争が終結した場合、鎮守府に所属する艦娘は引退か、そのまま海上自衛隊所属として警備にあたるかになる。

引退した艦娘は提督が引き取るか、そのまま艤装とのリンクを外され、艦船としての記憶、鎮守府に居て戦った記憶を失い民間人になる。

俺は全員引き取る予定だ。

金はたんまりあるしな。

なにより、電が寂しがる。

そんなことを考えながら脱衣所に入った。

・・・今夜は夜s(ry




今回の桃太郎はちょっと微妙かも。
変なネタ入れすぎたかな?
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