横須賀鎮守府の日常   作:イーグルアイ提督

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敵不明艦を拿捕せよ

~いそかぜ~

 

「シースパロ-発射始め!」

 

「シースパロ-発射!!」

 

うらかぜと一緒に2発づつ迎撃ミサイルを発射する。

 

「電さん、響さんは酸素魚雷の用意を」

 

「え?でも魚雷じゃ・・・」

 

「相手に回避と迎撃で手一杯にさせたところで砲撃します!」

 

「なるほど・・・了解なのです!」

 

しかし相手の能力がまだ分からない以上、成功するかどうか・・・

いや、やるしかない!

 

「命中・・・撃墜!」

 

「敵艦目視・・・ってあれ・・・」

 

「うそ・・・」

 

敵艦を目視した電さんとうらかぜが絶句していた。

私もそれを確認する。

 

「え・・・?電・・・さん・・・?」

 

あれ・・・電さんだ。

 

「わ、私・・・?」

 

「電によく似た艦だ、惑わされたらダメだよ」

 

「な、なのです!」

 

向こうはニヤっと笑いまたミサイルを発射してきた。

 

「もう!何発積んでんのよー!!」

 

「私に文句言ったってどうしようもないですよ!!チャフ散布!」

 

「んじゃ私はハ-プ-ン発射!」

 

チャフを散布する前にうらかぜが対艦ミサイルを発射、すぐに私がチャフを散布する。

早いうちに飽和攻撃でもしないと・・・

 

「そうだ・・・電さん、司令官に通達、敵艦に対艦ミサイルを最低でも5発発射してください!」

 

「ミサイル・・・了解なのです!」

 

電さんが鎮守府に無線をかけている間に私たちは迎撃準備をしていた。

相手はこっちの作戦に気づいているのか酸素魚雷を撃たれても余裕でかわせる位置から動こうとしない。

それよりも・・・

 

「ねぇ・・・相手、撃ってこなくなったよね・・・」

 

「そうですね・・・」

 

チャフを散布し、ミサイルをかわした後から一発も撃たなくなった。

代わりに機銃のような物がずっと空を見ている。

 

「いそかぜさん、司令官さんから発射開始したとのことです」

 

「了解しました」

 

私は着弾時刻を予想し、ミサイルに敵艦の情報を入力する。

しかし・・・何か嫌な予感がする。

 

「ミサイル弾着まであと1分・・・トマホ-ク攻撃はじめ!!」

 

発射と同時に空中に複数の光が見えた。

鎮守府のミサイルだ。

 

「電さん、響さん!砲撃用意!」

 

「了解なのです!」

 

「ypa!」

 

しかし次の瞬間、敵艦が両手を広げたと思うと、10発以上の防空ミサイルが発射された。また機銃も迎撃を開始、瞬く間に全弾撃墜された。

そして、相手はこっちを見て意地の悪い・・・いや、不気味な笑みを浮かべている。

 

「まさか・・・」

 

「どうしたの?」

 

「こっちの会話・・・筒抜けですね」

 

「筒抜け?でもそんなはずは・・・」

 

「指向性マイクでも装備しているのか・・・」

 

「どうするのです?」

 

「いっそ、宇宙空間から撃ってもらうかな」

 

「それこの海域吹き飛ぶのです・・・」

 

「相手の動きさえ止めれれば・・・」

 

うらかぜのその発言である方法を思いついた。

・・・アポト-シス・・・それなら強力な電磁波で相手を行動不能にできる!

また、高度な電子システムを搭載していない艦には効果が薄い。

それを利用してアポト-シスで相手の動きを止め、電さんたちが撃沈する・・・

ただ、距離的に炸裂すると一時的に私もうらかぜも電子機器が使えなくなる。

だが、足は動く・・・それにロックオンができなくても指定座標にミサイルを撃てる。

これで飽和攻撃を行えば・・・

 

「みなさん・・・ちょっと勝手な行動を許してください」

 

「へ?」

 

直後、アポト-シスvを発射、気づいた敵艦が迎撃ミサイルを発射してくる。

 

「甘いですね・・・」

 

「ちょ!あれ私たちも危ないじゃん!」

 

「そうですねぇ・・・ちょっとミサイル撃てなくなりますよ」

 

「それちょっとじゃないいいいいいい!!!」

 

「指定座標には飛ばせますから」

 

「迎撃!迎撃できないでしょ!」

 

そんな会話をしているとアポト-シスが炸裂した。

強力な電磁波に襲われるが、奇跡的に炸裂距離が敵艦に近かったためミサイルの誘導装置やそれに必要なシステムが生きていた。

敵艦は何が起こったか分からないという顔をしたまま痺れて動けないようだ。

 

「このミサイル、迎撃しても効果出ますから」

 

敵に向かって言うと悔しそうな顔で睨みつけてくる。

そして

 

「それじゃ・・・これで終わりです」

 

トマホ-クを2発発射する

 

「私たちも行きます!」

 

電さんと響さんから酸素魚雷が発射された。

一直線に敵艦に進んでいく。

 

「どかーん」

 

トマホ-クが着弾、その数十秒後魚雷が次々と着弾していった。

だが、撃沈には至らなかった。

 

「ぬぅ・・・しぶといですね・・・」

 

<<みんな、聞こえるか?>>

 

司令官から無線が入る

 

「はい、聞こえます」

 

<<できればだが、アイツを捕獲してくれないか?>>

 

「今ならなんとか行けそうですが・・・」

 

<<出来ればでいいからな、抵抗が激しかったら撃沈していい>>

 

「了解」

 

私たちは無線を切り、敵艦に近づく。

その時だった。

 

「私を・・・ただで・・・捕まえられると思うなァ!!!」

 

絶叫と同時に一発の対艦ミサイルが発射された。

 

「やば・・・シ-スパロ-準備!!」

 

「間に合いません!CIWS・・・」

 

迎撃を行おうと思ったとき、ミサイルが反転して敵艦に向かっていく。

相手は不気味に笑ったままだ。

 

「まさか・・・!」

 

「あ、危ないのです!!」

 

電さんが砲をミサイルに向ける。

 

「電さん!やめてください!」

 

「でも・・・!」

 

「あの敵艦は・・・私たちに捕まるくらいなら・・・自爆する気です」

 

「だったら尚更!!」

 

たしかに迎撃して助けたほうがいいかも知れない。

だが・・・もう電さんが砲を構えた時には遅かった。

 

「やめっ・・・!」

 

電さんが何かを叫ぼうとしたとき、ミサイルが着弾、爆発した。

 

「なんで・・・なんで自爆なんかするのです!」

 

「敵に捕まって味方を売るくらいなら・・・って思ったんじゃないかな」

 

「でも・・・ってあれ・・・?」

 

敵艦が居た場所を見ると、破片の一つも浮いていなかった。

燃料も流れていない。

 

「もしかして・・・逃げられた・・・?」

 

「これは・・・逃げられたね」

 

「よかった・・・」

 

電さんは敵艦が無事だった事にほっとしているようだった。

 

「電さん、敵が無事でよかったですか?」

 

「え、い、いやあの!」

 

「あ、いえその!怒ってないですよ?ただその・・・なんだかいつもと違ったので」

 

「それは・・・やっぱり自分と同じ顔の人が死ぬところを見たくないって感じなのです」

 

「なるほど・・・」

 

「それより、お腹すいちゃったのです!帰還しましょう!」

 

進路を鎮守府に合わせて前進する。

あの敵艦・・・逃げられたならまた会敵する可能性がある。

正直・・・もうやり合いたくないな




タイトルに悩んですっごく堅苦しいことになったンゴ
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