アセンはナイトフォールです。まあ近いうちに詳しく描写するので許して…
「ハイスタート!」
敷地内の模擬的に作られた街の入口で、プレゼントマイクが叫ぶ。
「どうした!実戦じゃカウントなんざねえんだよ!走れ走れ!!賽は投げられてんぞ!!」
一瞬の思考停止、しかしさすがはヒーローの卵を目指すものたち、すぐさま走り出した。
しかし動かないのが1人。白髪ショートで、赤く輝く瞳を持つ少女。彼女はぼーっと周りの人間が進むのを見ている。
「どうした、もう始まって…る……ぞ?」
周りに人が居なくなれば、彼女は既に身体の変換を始めていた。赤い光と共に機械的になっていく様をプレゼントマイクは口を開けながら見ていた。2mほどのロボットのようになった彼女は、プレゼントマイクを一瞥すると、バイザーを下ろした。
『メインシステム 戦闘モード起動。行きましょう、レイヴン。彼らには少々同情しますね。』
瞬間、巻き上がる砂埃と遅れてやってくる衝撃波に、プレゼントマイクは舌を巻いていた。
「ヒュゥ…こいつは…今年は粒ぞろいってことか…HeyHey、面白くなってきたぜ…」
時速400キロを優に超える速度で飛翔するレイヴン。周りに生徒がいると危害を加えてしまう可能性を考慮して少し待ってからの出撃ではあるが、差異はない。真下を走る受験生を横目に自由意志の象徴は、赤い光線残して飛び続ける。
「うわ、なん…」
「何よあれ!ひゃぁ!?」
何人かは風圧に耐え切れることも無くたじろぐが、そんなものを気にする必要は無い。
『レイヴン、3機出てきます。まるでMTですね。』
ビルとビルの間を縫うように飛行しながら、レーダーでポイントを探す。エアが居場所を適宜視界内にリンクさせることで、最短で距離を詰め、ブーストキックをかますと簡単に壊れた。確かにこれは作業用MTと何ら変わらない。
『なんというか…これでは作業ですね…レイヴン、次を右に曲がると受験生が対処出来ずに押しつぶされそうです。』
その声にクイックブーストを噛ました移動でビルの上に飛び乗り、受験生の位置を確認したあと仮想敵を蹴り飛ばした。
「大丈夫…ですか?」
「あ、あぁ、ありがとう…助かったよ…(か、かっけぇ…ロボットだ…しかも女子かよ!!)」
電子音で作られた声で安否を軽く確認してすぐに移動。それを繰り返しポイントを稼いでいく。
「残り4分!」
「この入試は、敵の配置も総数も教えていない。限られた時間と広大な敷地…そこから炙り出されるのさ。」
モニターを見ている教員は、手元のスイッチのカバーを外しながら誰に向けた言葉か分からないが、語る。
「情報をいち早く把握するための情報力。」
ある会場では、羽を持った受験生がビルの上から周りを悠然と見渡し、何が行われているかを観察している。
「遅れて登場じゃ話にならない、機動力。」
ある会場では、受験生が足から火を噴きながら駆け抜け仮想敵を蹴り抜く。
「どんな状況でも冷静でいられる判断力。」
ある会場では、受験生が仮想敵の攻撃を悠々とよけ、焦りの一欠片も見せず反撃をしている。
「そして、純然たる戦闘力。」
ある会場では、受験生が手から爆発を起こし、大量のポイントを手に入れていた。
だが、それよりも、空を駆け回り、1度も立ち止まることも無く救助と戦闘を繰り返し、熟練の兵士のような無駄のない動きを、誰しもがモニターに齧り付いて見つめていた。自由意志の象徴は、ただそれだけでは足りえない。惑星群を滅ぼしたのだから。
「すごいな…彼女は…」
「今年は粒ぞろいか?」
「いや、まだ分からんよ…真価が問われるのは、これからさ」
爆発音が、いくつか重なっている。
『レイヴン!あれは…まるでACじゃないですか!!』
全ての会場で、倒されることを視野に入れてない、ただ市民を守る基礎能力を調べる仮想敵から、英雄たるかを問う、そのためだけの圧倒的脅威が、解き放たれた。
「さぁ、どう出る?英雄諸君!」
私は透、葉隠透!透明人間!今日は雄英高校の入試なんだ。この日のために、たっっくさん努力してきた!
今まで沢山嫌な事があったけど、それでも、私はヒーローになる!そう…思ってたんだけど…
「た、たすけてぇええ!!!?」
なにあれなにあれ?!聞いてないよ!!言ってないよね!確かに!!ビルよりも大きい仮想敵が突然出てきて、皆反対方向に逃げ始めた。
でも、移動系の個性を持ってる子に突き飛ばされて…って言ったら悪口になっちゃうな…私が透明だから気づかなかったんだと思う。それで転んじゃって足をくじいちゃったんだ。
今すぐ逃げなきゃ、もう目の前まで来てる、風の圧がすごい、1歩進むにつれて地面が揺れて、石が飛んでくる。
もう終わりだって、さすがに死ぬことは無いだろうけど、怪我しちゃうだろうなぁ…痛いのは、嫌だな…透明じゃなければ…誰かに見つけてもらえれば…だから叫んだの。助けてーって!そしたら…
BoooooM!!!
エンジン音と風を切る高音がきこえて、遅れて凄い風が吹いたと思ったらデカイ仮想敵が粉々になってた…
「な…なにが、おこって…」
「大丈夫…ですか…?」
「え、あ、うん!大丈夫だよ…ヒッ?!」
上から聞こえてくる女の子の声につられてそっちの方を見たらそこに居たのはロボットだったの、ビックリしちゃった!最初は怖かったけど、よく見たらめっちゃかっこいー!!!でも今の声なんか変だったような…
「…怖がらせて、ごめんなさい…」
「ああ!ごめんね?!大丈夫!びっくりしただけだから!」
命の恩人に、そんな態度失礼だもんね!すぐに気を取り直して伸ばしてくれた手を取ったら、そのままお姫様抱っこをしてくれて、その瞬間に終了の合図が鳴ったんだ。
…なんかずっとモノアイと目が合うんだけど、すごく観察されてる気がするし…もしかして見えてる…?
「た、たすけてぇええ!!!?」
『?!レイヴン!!!』
言われなくてもわかっている。すぐにアサルトブーストを使いトップスピードのまま助けを呼んだ声の元へ。しかし、どこまで行ってもその主が見えない。ACサイズの仮想敵はもう目の前だ。
『どこにも……まさか…レイヴン先に倒してしまいましょう。蹴り飛ばして!足元にいるのかもしれません!!』
エアの叫びにも近い提案に即座に乗っかる。バーニアをいっぱいに吹かし、回転を加えながら仮想敵を蹴り飛ばす。サイズの割に軽いようで、吹き飛んだ仮想敵からすぐに目を離し、レーダーを起動する。
『…反応は、ありますね…光学迷彩のような個性でもあるのでしょうか…サーマルヴィジョンに切りかえてみましょう。』
すると直ぐに見つかった。砂煙の中にいたが、隣に降り立つ。ほんとに光学迷彩のような個性のようで、手と足以外は普通の視界では捉えることが出来なかった。
『レイヴン、最適化を済ませています。サーマルと重ね合わせて、どこにいるかを視界上に表示します。』
そうして、透明な少女を認識できるようになった。しかしながら、手と足には手袋と靴があるわけで、透明ではないということは…もしかして…
『もしかして、彼女は衣服を脱いでいるのでしょうか…?』
…えぇ…これには621も困惑である。
視点を切り替える表現練習中です。
恋愛要素は必要?
-
素敵だご友人(Yes)
-
はぁ…残念ですレイヴン(No )