原作本編と一切関係ない青春恋愛系バカ話です。
主要登場人物は一切出て来ません。(転生オリ主✕オリ幼馴染みヒロイン)
もはや二次創作の皮を被ったオリジナル短編かも。
世界観というか設定というか、その辺については、ふんわり捏造?
そんなのでも良ければお読み下さい。
俺、二ノ宮
父は無個性のモブ、母も無個性モブという、無個性モブのサラブレッドだ。
普通であれば、そう『普通の転生者であれば』
しかも原作ヒロアカのファンであったなら尚の事、
『なんでだよ神様!? 記憶持ち転生させときながら何の特典もないとかどういう事だよ!? ねぇ個性は!? チートは!? しかも一回くらい姿見せろやボケがぁ!!!』
と、嘆きたくなる事だろう。
うん、神様とか会った事ないね。
だが俺は、割りと早い段階で『そんな事』どうでも良くなっていた。
何故なら、
「おはよ! 一途くん!」
おぉ、我が天使は今日も愛らしい……
彼女の名は一之瀬
黒髪ショートボブでシミ一つない綺麗な肌に可愛らしい小さい鼻。
何より特徴的なのは、顔の中央付近に大きくて青みがかった、つぶらな瞳が『ひとつだけ』存在する事。
そう、彼女は
彼女の両親は二人とも目に関する個性持ちで、二つ上の兄も単眼で、目からビームを出せるとかで雄英に入ったらしい。
では彼女はどうかと言えば……可愛い目が一つあるだけ。
別に紫外線やら赤外線やらX線やらが見えるとかいう事もないし、ビームも出ない。
……まぁ、俺にとっては魅了光線を常時放射してるように感じるが、その効果は俺にしか効かないらしい。
藍とは家が近かった事もあり幼稚園からの付き合いだ。
当時、彼女は友達を持つ事ができずにいた。
いや……より正確に言えば、いじめられてたのに近い。
もちろんヒロアカ世界なので『目が一つだけだから』なんて理由ではない。
『目が一つある
『個性を理由に差別するのはオカシイ』は常識……とはいえ、それは『世の中を理解できる年齢になれば』の話で、子供というのは残酷だ。
だいたい、分別のつく年齢になってからも能力で差別される世の中ではあるし。
そんなわけで、転生者だから最初から分別のついていた俺は、普通に彼女と友達に……
いや、これも正確ではないな。
正直に言えば単純に、彼女の目に一目惚れしたのだ。
……一つ目に一目惚れ……日本語がヤヤコシイ……
それはともかく、だって考えてもみてほしい。
大きな瞳がダイレクトに感情を伝えてくるのだ。
『目は口ほどに物を言う』
その言葉の意味を実感した。
泣き顔の悲しみも笑った時の嬉しさも全部ハートに刺さるのである。
A.T.フィールド? ロンギヌスですが何か?
『男は女の涙に弱い』とかいう以前の問題として、彼女の綺麗な瞳に心を奪われたのは仕方ないと思う。うん仕方ない。
今でこそ彼女にも会話する知人くらいはいるが、独りぼっちの頃から仲が良かったのは俺一人。
まったく、藍の可愛さを理解できないとは、どいつもこいつも見る目がない。
まぁ、おかげでヤキモチを焼く心配はなくて俺としては安心だけども。
なんせ、
『わたし、いちずくんとけっこんする!』
あの頃の約束、普通に覚えてるからね。転生者だからね。
で、無個性モブの俺と、ほぼ没個性な彼女はヒーローとか関係ない普通の高校に入った。
いや当たり前だろ。あんな原作みたいな危険極まりない世界に大事な彼女を近づかせるわけないから。
俺だって何の力もない無個性モブだし。
けどもし、何か勘違いして誰かが勧誘して来たとしても、藍のためならオールマイトだろうがAFOだろうが『その勘違いをぶち殺す!!』ってワンパンで倒せる自信がある←無理
あ、ちなみに中学卒業の時に告りまして、えぇ。
「ねぇ、昨日のドラマ観た? 面白かったよね!」
「あぁ、とんかつソースじゃなくてベシャメルソースだったのが推理の決め手なんてオチには笑った!……そういや、駅前の新しいレストランはソースが自慢とかで……ぁー、だから今度……」
チートも個性も何もなかったけど、彼女を幸せにしてやれるかも知れないというだけでも転生者アドバンテージは充分だ。
そんなわけで主要キャラの皆さん、あと、もしかしたらいるかも知れないチート持ち転生者の方、世界を守るために頑張って下さいな。
俺は、彼女一人守るのに忙しいんで。