バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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朝からの一騒動

そしてこれが不幸の始まりだった

貴浩「はぁ、はぁ……撒けたか?」

F『いたぞ!織村だ!捕まえろ!』

F『『『うおぉおおお!!』』』

貴浩「げっ!?見つかった」

俺はすぐ様その場を駆け出し逃げ出した。

走るのは苦手なのに……何でこんなことになったんだ?

 

 

 

 

      ☆

 

 

 

 

 

【 織村家 】

 

楓「兄さん朝だよ。起きないと遅刻するよ」

貴浩「……あと30分…」

楓「もう、そんな事言ってちゃんと起きたことないよね兄さん」

楓はそう言うとお玉とフライパンをどこからか取り出し

楓「秘儀『死者の目覚め』!」

とフライパンとお玉を叩き鳴らした

 

カン! カン! カン! カン! カン! カン! カン! カン! 

 

貴浩「うおおおおおぉぉぉぉ!!!」

 

いきなりの爆音?に俺はベットから転げ落ちる。

楓「兄さんおはよう。顔洗ってから来てね」

と言い残し、俺の部屋から出て行った。

耳元で鳴らされたのでもう眠気が覚めしまったので着替えて顔を洗いに行く。

ちなみにこれは朝の恒例になりかけている。

楓「兄さん、ご飯の用意できたからお皿とか準備してもらってもいいですか?」

貴浩「了解」

俺は皿を並べるとそこに楓が料理を乗せていった。

今日の朝食は、食パンとトマトのスープとスクランブルエッグだ。

朝食はほとんど楓が作る。

本当は当番制だったんだが俺の寝起きが悪いので

いつのまにか楓が作るようになっていた。

もちろん楓の体調が優れない時は俺が作る。

家での家事は、食事は朝食は楓が作るが夕食は当番制で

俺が作る時は和食中心で、楓が作る時は洋食中心となる。

洗濯は楓がやっている。っというか俺にやらせてくれない、何故だろう?

したがって、ごみを捨てたり部屋の掃除は俺がやっている(楓の部屋以外)となっている。

食器を洗うのは2人で分担して行っている。

 

 

楓「兄さん学校行こう」

貴浩「あいさー」

 

俺達はいつも通り一緒に学校に向かった。

 

ここまでは普段通りだったのだが…扉をあけ教室に入ってみると…

紫色の衣装と覆面を身につけた奴らが凶器を持って教室の中に居座っていた。

貴浩「……何コレ?どういうこと?」

俺は恐る恐るそこにいる奴等に話しかけてみると…

須川『諸君。ここはどこだ?』

F『『『最後の審判を下す法廷だ』』』

須川『異端者には?』

F『『『死の鉄槌を!』』』

須川『男とは』

F『『『愛を捨て、哀に生きるもの!』』』

須川『命様と楓様とは?』

F『崇めるもの。そして我らがクラスの聖母様』

須川『宜しい。これより、KMF団による異端審問会を開催する』

貴浩「はっ?」

F『とりあえず……デストロイ!!』

 

いきなりそんなことを言いだし怪しい奴が殴りかかってきた。

俺は身の危険を案じて、ひとまず距離をとった。

貴浩「いきなりなんだよ!俺が何をした!?」

須川『こいつの罪状を読み上げよ』

F『はっ!須川会長。えー被告、

  織村貴浩は我が文月学園第2学年Fクラスの生徒であり、

  この者は我らが教理に反した疑いがある。

  昨日未明、この者は我が文月学園の女子生徒5名と一緒に楽しそうに帰るだけでなく

  スーパーで買い物を共にするという不埒な事を我らが同胞が目撃しています。

  今後充分な調査を行った後、甲に対する然るべき対応を・・・』

須川『御託はいい。結論を述べたまえ』

F『多くの女子とデートしてたので羨ましいであります』

須川『うむ。実にわかりやすい報告だ』

貴浩「それって昨日秀吉達と一緒に帰って──」

シュッ

今、何かが横を通り過ぎて行きゆっくりその方向を見てみると

カッターが壁に突き刺さっていた。

貴浩「・・・・・・」

須川『判決の時間だ』

貴浩「楓、荷物頼む!」

そう言い、俺は楓に鞄を投げ渡し教室から逃げ出した。

須川『追え!逃がすな』

F『我らKMF団の名にかけて貴浩を捕まえろ』

 

 

        ☆

 

 

 

そんなこんながあり現在に至っている。

さて、どうするかな?まだHRの時間まで結構あるしな。

それにこのまま逃げつづけても俺の足じゃいずれ捕まりそうだからな。

そう考えながらKMF団の奴らから逃げていると

愛子「あれ?貴浩君?」

 

誰かに呼ばれた気がして振り返ると、そこには工藤が立っていた。

愛子「僕達の教室前で何しているのかな?まさか僕に会いに来てくれたとか?」

貴浩「え、いや。そんなんじゃn──」

・・・・・・待てよ。このままAクラスで時間を稼ぐか。

まさかAクラスにいるとは思わないだろうし……よしそうしよう

貴浩「……うん、そうなんだ。工藤に少し用が会って来たんだ。

   ここじゃちょっとあれだからAクラスに入らせてもらっても良いか?」

愛子「え、本当なんだ。冗談でいったんだけどな(笑)」

貴浩「駄目か?少しでいいから頼む!」

 

早くしないとアイツらに見つかってしまう!

  

愛子「えっ?うーん、まぁいいよ。なら行こうか」

貴浩「ごめんな。ありがとう」

そうして俺は工藤とすぐにAクラスに向かい、中に入らせてもらってすぐ扉を閉めた。

 

すると遠くのほうから

F『そっちにいたか?』

F『こっちにはいねぇぞ!どこに行きやがった』

F『必ず奴を見つけ出せ!』

 

と俺を探す声が聞こえてきた。

危機一髪だった。そこで俺はようやく一息ついた。

愛子「で、貴浩君。僕に何の用が会ってわざわざ来てくれたのかな?」

あっ!そうだった。

えーっとどうするかな?とりあえず何か話さないと……

貴浩「……えっとな、昨日一緒に皆で帰って買い物に付き合ってくれただろ。

   そのお礼といってはなんだけど今度、弁当でも作ってこようかなぁ…

   と思ったんだが…どうだ?」

愛子「えっ?」

苦し紛れに1番無難な話かと思ったんだけど、失敗したか?

貴浩「やっぱりいきなりこんな事言ったら迷惑か?」

愛子「えっ、いや迷惑じゃないけど。

   でも昨日の事だったら僕がお願いして

   一緒に行ったんだから気にしなくてもいいのに」

貴浩「まぁそうなんだけど。

   一応、感謝の気持ちとこれから仲良くしようという意味を込めてな」

愛子「う~ん…じゃあ、そこまで言うのならお願いしようかな」

貴浩「了解。それと弁当の中身なんだけど、和食中心でも大丈夫かな?」

愛子「うん、大丈夫だよ」

貴浩「そうだ。ついでに携帯の番号とメアド教えてくれないか?」

  

愛子「わかったよ。赤外線で良いよね」

そしてお互いに携帯の番号とメアドを交換した。

 

 

【貴浩は工藤愛子の携帯の番号とメアドを獲得した】

 

 

貴浩「じゃあ、携帯の番号とメアドありがとな。弁当、早速明日作ってくるな」

愛子「楽しみにしてるね」

俺はそう言い残しAクラスを出てHRが始まる直前に教室に戻った。

教室に戻ると楓と秀吉と命が昨日の事について説得してくれていたので

何事もなく午前の授業を送ることができた。

 

 

だが、まだ不幸は終わってはいなかった


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