バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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明久の戦い

~ 大浴場前 ~

 

貴浩と雄二が戦っている時・・・・・・・

 

根本「この!」

 

明久「甘いよ!」

 

根本君が僕の召喚獣目掛けて拳を振り下ろそうとするが

僕はそれを少ない動作で避ける。

 

明久「・・・・・・根本君、もう諦めたらどうだい?」

 

根本「お前の後ろには俺の理想郷(アガルタ)が待っているんだ! 誰が諦めるか!」

 

明久「僕は君を止めて見せる! この先にはいかせない。命や楓がいるからね」

 

根本「止めてみろ! ハッ!」

 

根本君は蹴りで召喚獣を倒そうとするが、

僕は少ない動きでかわして木刀で軸足を叩きつける

 

根本「グッ! おら!」

 

明久「よっと」

 

軸足を叩くと根本君はのけ反るが

それを利用して召喚獣に拳を叩きこもうとしたが僕はそれを避ける。

 

明久「根本君、もう一度言うよ。諦めたらどう?」

 

根本「ハァ、ハァ、ハァ。 ぬかせ・・・・・・」

 

根本君は息を切らせながらもその姿勢は崩さない

 

根本「吉井・・・・・・お前は見たくないのか?」

 

明久「・・・・・・何を?」

 

根本「織村妹や木下三女の裸だ・・・・・・!」

 

明久「・・・・・・見たくないというのは嘘だね。

   ・・・・・・でも、覗きなんてまねはしたくない!」

 

根本君がそう尋ねたので僕は目を瞑りながら自分の考えを述べる。

 

しかし、それがいけなかった

 

根本「・・・・・・ふ、ふふ、はははははははは」

 

明久「しまった!!」

 

僕の召喚獣を掴んだ根本君は高らかに笑った。

 

くっ、油断した

 

根本「吉井・・・・・・そこをどけ!」

 

明久「・・・・・・いやだ」

 

根本「そうか・・・・・・では!(ドカッ)」

 

明久「グハッ!」

 

召喚獣を盾に根本君が命令したが僕は拒否した。

すると、根本君は口端を持ち上げて召喚獣目掛けて

メリケンサック(いつの間にか付けていた)で殴ってきた。

僕はそのフィードバックにより膝をついてしまう

 

根本「さぁ、そこをどけ!」

 

明久「・・・・・・いやだ!」

 

根本「そうか・・・・・・なら、倒れるまで殴るまでだ!」

 

そういうと根本君は召喚獣を殴っていく。

僕はフィードバックで青痣を作っていった。

 

ふと根本君の後ろを見ると、

このフィールドを展開している鉄人やムッツリーニが助けようとしているのが見えた

 

明久「〈僕は大丈夫です〉」

 

西村「〈・・・・・・そうか・・・・・・なら頑張ってみろ!〉」

 

明久「〈はい!〉」

 

僕は鉄人たちにアイコンタクトで大丈夫というと、分かってくれたみたいだ

 

明久「根本君、僕は何度叩かれても倒れるつもりはないよ・・・・・・」

 

根本「何・・・・・・?」

 

明久「僕はね・・・・・・こんな卑怯な事をしたくないんだ。

   特に命の前では!『二重召喚っ(ダブル)』!」

 

根本「!!」

 

喚び声に応じて現れた分身に驚いて根本君が召喚獣を手放す

 

明久「根本君、勝負はこれからだよ」

 

2体の召喚獣に構えを取らせ、挟み込むように移動させる。

主獣(メイン)は右から、副獣(ダブル)は左からそれぞれ木刀を繰り出した

 

根本「ちっ、くぅっ・・・・・・!」

 

まったく逆の方向から訪れる攻撃に対して根本君の体勢が崩れる。

すかさず2体同時にガラあきの膝にローを放つ

 

根本「ぐうっ!」

 

拳、蹴り、木刀を駆使して左右から根本君に攻撃を加える僕の召喚獣

 

根本「く、くそーーーーーーっ!」

 

明久「根本君、僕はこれからある部分を狙っていくからね」

 

根本君が2体目掛けて拳で攻撃するが、

それを避けながらローと見せかけて金的狙いに変化するキック。

足元を狙ったと見せかけて股間を突きにいく木刀。

鳩尾狙いから下腹部狙いに軌道を修正した拳。

これら全ては、たった一度の急所攻撃の為に・・・・・・

 

根本「ちっ!それはしゃれにならねぇぞ!」

 

根本君の表情がゆがむ。

脇腹狙いから金的蹴り、肘を取ると見せかけて股間に肘鉄、

ストレートに急所突きなど

 

気がつくと、向こうは防御に手一杯になっていた。

 

明久「悶絶しろ、根本君!」

 

副獣(ダブル)が力を溜めて大きく拳を振う。

 

根本「や、やめろーーーーーっ!」

 

根本君はその動きを見て股間のガードを固めた

 

明久「何て、ウソだよ」

 

その瞬間、主獣(メイン)を動かして副獣(ダブル)を踏み台に根本君の背後へと跳ばせる。

今の予備動作はフェイク。 本命はこっちの主獣(メイン)だ!

 

根本「しまっ――」

 

明久「もらったぁぁーっ!」

 

下段防御に回した腕は頭部に至るまでに時間がかかり間に合わない。

僕の召喚獣の手刀が服部君の無防備な首へと吸い込まれて

 

根本「ぐぅ・・・・・・っ!」

 

ドサリ、と重い音を立て、根本君はゆっくりと床に倒れ伏した。

 

明久「はぁ、はぁ、はぁ」

 

よ、良かった。これで命のほうは大丈夫だね。

 

康太「・・・・・・・お疲れ明久」

 

明久「うん、ムッツリーニも刀麻もお疲れ」

 

刀麻「もうここの男子達は制圧したからあとは貴浩たちのところだな」

 

明久「うんそうだね。あっそうだムッツリーニ。

   根本君と根城君にはプレゼントが必要だと思うんだけど(ニヤっ)」

 

康太「・・・・・・・任せろ(ニヤッ)」

 

しっかりお礼はしないとね。

 

僕達は根本君を連れて貴浩たちの元へと向かった。

 

 


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