バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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5/2 修正


番外編③
動く人物


システムの異常を何とか直し、学会へのお披露目も無事に終え、

それから2週間後。

 

現在、皆で屋上にて食事していた。

 

秀吉「楓の料理は本当に美味しいのう」

 

楓「そう言ってもらえると嬉しいです」

 

雄二「待て翔子!なんで俺の弁当が怪しげな色を放っているんだ」

 

翔子「………雄二の目の錯覚。さぁ食べて」

 

雄二「絶対目の錯覚じゃねぇだろ!!」

 

なのは「康太君。味はどうかな?」

 

康太「………美味しい」

 

なのは「良かった!康太君のために作ってきたんだ♪」

 

康太「………ありがとう////」

 

明久「なんだろう?この敗北感は……」

 

貴浩「仕方ないだろ。アレが彼女持ちの特権だ」

 

明久「………羨ましい」

 

秀吉は楓に、雄二は霧島に、ムッツリーニはなのはにそれぞれ弁当を作ってきたらしい。

明久は自分の弁当を、俺は売店で買ってきたパンを……

 

貴浩「明久その卵焼き1つくれ」

 

明久「いいけど……なんで貴浩はパンなの?」

 

貴浩「楓が俺の分を作り忘れてな……」

 

命「楓ちゃんが?珍しい失敗ですね」

 

貴浩「最近結構こんなことが多い……兄として悲しい」

 

明久「貴浩はいいかげん楓離れしないとね。いつか楓が結婚したらどうなるんだろ?」

 

貴浩「楓が結婚だと!?楓にはそんなのまだ早すぎる!!

   秀吉、俺はそこまでは許してないぞ!!」

 

命「ちょっと貴浩君!落ち着いてよ!

  まだヒデ兄とは彼氏彼女の関係なんだから、あと数年結婚は早いよ!」

 

貴浩「あと数年か……秀吉がいなくなれば……」

 

明久「ちょ!?貴浩落ち着くんだ!!」

 

命「そうだよ!なに考えようとしてるの!」

 

明久「貴浩落ち着くんだ!てい!」

 

ベシッ

 

貴浩「はっ!俺は今なにを」

 

俺は明久に叩かれ正気を取り戻す。

 

明久「少し暴走してただけだよ。はい、卵焼きあげるから」

 

命「私からもあげますので」

 

貴浩「あぁ、悪い」

 

優子「貴浩なにしてるのよ。少しは落ち着きなさい」

 

貴浩「落ち着けだと!!なら優子。

   もし命がどっかの男と結婚するとしたらどうするんだ?」

 

優子「コロ……………殺すわ」

 

愛子「今言い直そうとしたけどダメだったね」

 

命「優姉!」

 

その後再び暴走し始めた貴浩と優子を明久と命、愛子が何とか収めると

 

貴浩「ゴホンっ!まぁ明久。雄二たちみたいになりたかったら

   彼女でも作ることだな。そしたらああ慣れるぞ」

 

明久「……そうなんだろうけど、でも僕には無理だよ。

   僕なんか誰も好意を持ってくれないし」

 

貴浩「……まだ気づかないのか?鈍感なヤツ」

 

明久「ふぇ?何か言った?」

 

貴浩「いや、何にも」

 

優子「それをアナタが言う?」

 

愛子「そうだね。貴浩君も鈍感だよね」

 

貴浩「俺が鈍感?そんなわけないだろ。なぁ命」

 

命「アハハハ」

 

貴浩「なに!?命もそう思ってるのか!?ちょっとショックだな」

 

俺はそういいながら命の頭を撫で回しまくる。

 

命「ちょっと貴浩君!?何するんですか!?髪がぐちゃぐちゃになったじゃないですか!?」

 

貴浩「おぉ!悪い悪い。ついやってしまった。

   だが悪気はあったんだ。許してくれ」

 

命「完全にイジメだよねコレ」

 

明久「(貴浩と命仲良いよなぁ。もしかして2人とも……)」

 

貴浩が命で遊んでる時、明久はとんでもない勘違いをしていた。

 

貴浩「さて、そろそろ昼休みが終わるな。片付けて教室に戻るとするか」

 

優子「そうしましょう」

 

そして俺たちは食べたものを片付けて教室に戻る途中、貴浩は命に近づき小声で

 

貴浩「なぁ命。良いのか?

   今日も思ったが明久のヤツ多分一生お前の思いに気づかないぞ」

 

命「そ、そうですかね?」

 

貴浩「気づかないのならもうお前から明久に告白してしまえよ」

 

命「ふぇっ!?」

 

貴浩「明久からが無理なら命から行くしかないだろ」

 

命「そ、そうかもしれないけど……」

 

貴浩「ならお前は。今のままの関係でいいのか?

   もしかしたら他のヤツが先に明久に告白するかもしれないぞ」

 

命「そ、それはイヤです・・・」

 

貴浩「ならな」

 

命「……わ、わかりました。私から告白します」

 

貴浩「おっ!さすがだな。ならっ!」

 

俺は命の言葉を聞くや否や明久の元に向かい、

 

貴浩「明久。今日の放課後ちょっと屋上に行ってくれ」

 

明久「えっ屋上。なんで?」

 

貴浩「ちょっとな」

 

明久「? まぁいいけど。放課後に屋上だね」

 

貴浩「ああ、絶対だぞ」

 

俺は明久にそういうと再び命の元に戻った。

 

貴浩「というわけで今日の放課後屋上な」

 

命「ちょっと!? 何言ってるの貴浩君!」

 

貴浩「命のことだ。どうせズルズル告白を伸ばしそうだからな」

 

命「……うっ! そうかもしれないけど……」

 

貴浩「ということだ。頑張れ」

 

命「はぁ~。わかったよ。私頑張る!」

 

貴浩「その意気だ」

 


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