バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

145 / 231
5/5 修正


HAPPY!!

「「「「「いっただきまーす」」」」」

 

その後明久をなんとか落ち着かせ宥めて夕飯食べていた。

 

秀吉「む。これはまた美味い物じゃな」

 

雄二「口に合って何よりだ」

 

明久「そう言って貰えると作ったかいがあるよ」

 

康太「……………(コクリ)」

 

貴浩「喜んでもらえたんなら良かった」

 

楓「皆さん料理お上手ですね」

 

命「私ももう少し練習しないとなぁ」

 

明久「命の料理も美味しいと思うけどな」

 

秀吉「そうじゃぞ。命の料理も明久たちに劣らず美味しいのじゃ」

 

ふと視線を姫路と島田に移すと2人ともあまり箸が進んでいないようだった。

 

明久「あれ2人ともパエリアは苦手だった?」

 

島田「う……。いや、嫌いじゃないし、凄く美味しいんだけど……」

 

姫路「だからこそ落ち込むと言いますか……」

 

まぁ2人よりは腕はいいからな。それに姫路の料理は殺人レベルだからな

 

玲「確かに上手に出来ていますね。残念です」

 

明久「偉そうに言うなあ。自分は料理全然ダメなくせに」

 

貴浩「確かに玲さんは昔から料理はダメだったもんなぁ」

 

玲「何を言うのですアキくんタカくん。

  姉さんだって2人の知らないところで成長しているんですよ」

 

楓「さすが玲さんですね」

 

明久「ふ~ん、どのように成長したのさ?」

 

玲「胸がEカップになりました」

 

貴浩「料理の腕じゃないのか!?」

 

明久「それにあんたに恥じらいという概念はないのか!?」

 

玲「わかりました。それではアキくんとタカくんの前だけで言うことにしましょう」

 

貴浩「そう言う意味じゃないからな!! って言うかなんでオレと明久の前だけで?」

 

玲「まあ、冗談は置いておいて――」

 

貴浩「本当に冗談なのか? 信じていいのか!? 冗談って信じていいのか!?」

 

雄二「こんなに動揺する貴浩を見るとは……」

 

玲「料理の勉強もしましたよ」

 

明久「あ、そうなの?」

 

玲「はい。ついにタワシとウニの違いがわかるようになりました」

 

貴浩「……えっ?」

 

玲「ところで皆さん、家の愚弟の学校生活はどんな感じでしょうか?

  例えば成績や異性関係(・・・・)とか」

 

やたらと異性関係を強調してきたな。

チッ…まだ命のことをまだ皆の前で話すわけにはいかないな。

そこで俺は明久と命と楓の3人にアイコンタクトを送る。

 

命「えっと・・・明久君は凄く頑張っていると思います。最近は成績も伸びてきていますし」

 

楓「そうですね。新学期と比べると驚くべき成績の上がり方ですね」

 

雄二「確かにな。日本史の点数は度肝を抜かれたぞ」

 

貴浩「まあ今まで要領が悪かったってことだな」

 

玲「そうですか・・・・・・それで異性関係は?」

 

姫路「え、えっと、それは……よく分かりません……。異性関係(・・・・)は」

 

島田「そ、そうね……。ウチもあまり知らないです。異性関係(・・・・)は」

 

2人とも異性関係を強調する……まあ、そうだよな。

真っ先に知りたいのは姫路と島田だろうしな……だが、ここで言うわけにはまだいかない。

 

秀吉「異性関係のう……」

 

玲「秀吉君は何かご存知でしょうか?」

 

やばい。

俺は秀吉が何か言う前に楓にアイコンタクトを送る。

 

秀吉「そうじゃな……。何か、となると」

 

楓「ヒデ君あーん////」

 

秀吉「んむ? あ、あーん、じゃ////」

 

モギュモギュモギュ……

 

楓がキノコを刺したフォークを差し出し秀吉に食べさせた。

食べている間に話す事をよしとしないのか、玲さんは黙って食い終わるのを待っている。

 

玲「秀吉君。それで――」

 

楓「はいヒデ君、あーん」

 

秀吉「あーん、じゃ」

 

モギュモギュモギュ……

 

玲「秀吉君。先ほどの話を――」

 

楓「ヒデ君、あーん」

 

秀吉「あーん、じゃ」

 

モギュモギュモギュ……

 

玲「秀吉く――」

 

楓「あーん」

 

秀吉「あーん、じゃ」

 

玲「あの楓さん。秀吉君とお話したいのですが」

 

明久「仕方ないよ姉さん。秀吉と楓は付き合ってるんだから」

 

玲「そうだったんですか…まあいいでしょう。

  2人の邪魔をするわけにはいきませんしね」

 

貴浩「そうですよ」

 

玲「そう言えば言い忘れていました。

  明日から姉さんの食事は用意しなくて結構ですよ」

 

明久「え? そうなの?」

 

玲「はい。こちらで済ましておかなければならない仕事があって

  明日から土曜日か日曜日くらいまでは帰りが遅くなりそうです」

 

明久がやたらと嬉しそうな顔をしている。

よっぽど玲さんの行動に手を焼いていたのだろう……まあ俺もそっちのほうが嬉しいが…

 

玲「アキくん、タカくんなにやら嬉しそうな顔をしてますが」

 

明久「ぅえ!?い、いや、そんなことないよっ!

   せっかく帰ってきた姉さんがいなくなるのは凄く残念だよ!」

 

貴浩「そ、そんなことないですよ。そうか寂しいですね」

 

玲「英語で言ってみてください」

 

明久・貴浩「「Happy」」

 

命「それ…幸せって意味ですよ」

 

玲「………………」

 

明久「あっ! 痛っ! 姉さ……っ! 食事中にビンタは……っ!」

 

貴浩「やめてくれ玲さん! 暴力反対っ!!」

 

食事を終え後片付けを手早く終わらせてリビングで勉強の準備に取り掛かっていた。

 

玲「皆さん、お勉強ですか? それなら良い物がありますよ」

 

命「良い物ですか?」

 

貴浩「………いい予感がしないんだが」

 

玲「はい。今日部屋を片付けていて見つけました。

  参考書という物なのですが、役に立つかもしれませんので」

 

そう言って玲さんは一冊の本をテーブルの上に置いた。

 

命「ありがとうございます。使わせて頂き――」

 

命はそう言いかけて固まってしまった……そこに置いてあった本は――

 

 

【女子高生 魅惑の大胆写真集】

 

 

玲「アキくんの部屋で見つけました」

 

明久「僕のトップシークレットがーーーーっ!!」

 

玲「保健体育の参考書としてどうぞ」

 

命「あわわわわわ……!」

 

命が顔を真っ赤にして処理落ちを起こしかけている……

さあ、勉強の時間だ!張り切って『保健体育』を勉強しようか!

 

姫路「そ、それじゃあ、あくまでお勉強の参考書として……」

 

島田「そ、そうね。ウチもちょっと勉強しておこうかしら……」

 

明久「ちょ……! 無理に姉さんのセクハラに付き合わなくていいんだよ!?」

 

貴浩「明久あえて言わせてもらう! 俺は今無性に『保健体育』の勉強がしたくて仕方ない!」

 

明久「やめてーーっ! 煽らないでーーっ!」

 

楓「……兄さん」

 

楓から軽蔑の目線が送られる。

 

貴浩「……ってのは冗談で真面目に勉強しないとな」

 

仕方ないじゃん楓。俺だって男なんだし……でも参考書はちゃっかり懐に回収

 

玲「アキくんの部屋にあった他の参考書も確認させてもらいましたが、

  アキくんはバストサイズが大きく、ポニーテールの女子という範囲を

  重点的に学習する傾向がありますね」

 

明久「冷静に考察を述べないで! いくら言い方を変えて取り繕っても

   それが僕の趣味嗜好だってバレちゃうから!」

 

命「……ポニーテールですか……それならできるかな」

 

明久「……み、命?」

 

康太「…………明久、残り1999冊は?」

 

明久・貴浩「「2000冊のエロ本の存在を信じていたの(か)!?」」

 

雄二「明久、貴浩、エロ本の話は置いてといてさっさと勉強を始めようぜ」

 

いい加減収拾が付かなくなってきたので雄二が話を進める。

確かにもう時間が無い。女子がいるからあまり遅くなってしまうのも拙いだろう。

悪ふざけはここまでにして真面目に勉強をしようか。

 

玲「よろしければ私がお勉強を見て差し上げましょうか?」

 

命「え? お姉さんがですか?」

 

玲「はい。日本ではなくアメリカのボストンにある大学ではありますが、

  大学の教育課程は昨年修了しました。少しはお役にたてるかと」

 

ああ、そういえば玲さんは……

 

雄二「ぼ、ボストンの大学だと……!? まさか世界に名高いハーバード――」

 

玲「よくご存じですね。その通りです」

 

「「「「「えええええええええ!?」」」」」

 

楓「玲さん昔から頭良かったですからね」

 

貴浩「料理の腕もあればよかったのにな」

 

玲「なにか言いましたかタカくん?」

 

貴浩「イイエナンニモ」

 

雄二「なるほど、出涸らしか……」

 

明久「雄二、その発言の真意を聞かせてもらえないかな?」

 

貴浩「思っていても誰も言わないことをわざわざ言わなくてもいいだろ!

   明久の気持ちも考えろ!」

 

明久「やめて貴浩! そっちのほうが余計に傷つくよ!」

 

貴浩「あ、悪い。つい本音が……」

 

雄二「まあ、それは置いといてそう言うことなら教えてもらおうぜ。

   本場の英語とかこっちの教師じゃ知らないことも色々知っていそうだしな」

 

康太「…………頼もしい」

 

貴浩「えぇ~英語~俺苦手なんだけど」

 

楓「兄さんだからこそ勉強しないと」

 

貴浩「まぁそうだな。少しでも点数上げるか」

 

玲「わかりました。それでは英語あたりから始めましょうか」

 

「「「よろしくお願いします!」」」

 

その日は夜の10時まで玲さんの講義を聞き、解散となった。

本当に勉強になったと思いたい。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。