バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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乙女心と逆ナンと独り身

明久「ねぇ貴浩、雄二」

 

雄二「なんだ?」

 

明久「そういえばさ、やけに周りからの視線が軽くなったのは気のせいかな」

 

雄二「奇遇だな。俺もそう思う」

 

貴浩「そりゃあ嫉妬だろうな。俺達みたいな中の下のような奴らと、

   上玉すぎる女性陣が一緒にいるんだから」

 

刀麻「確かに。文月学園には何でああも美人ぞろいなんだろうな」

 

久保「確かにそれに吉井君や貴浩君の周りの女子は特にレベルが高いよ」

 

明久「偶然じゃないの?」

 

貴浩「そうかもしれないが、俺達もまだそういう視線で見られるっていうのは嫌だな。

   どうにかして釣り合わないといけないだろうな」

 

刀麻「そういえばムッツリーニはどうしたんだ?」

 

雄二「カメラのレンズの洗浄に行った」

 

貴浩「どのみち鼻血で汚れるのにな」

 

明久「それでも動くのがムッツリーニだからね」

 

刀麻「確かに」

 

愛子「お待たせ~」

 

明久「あ、おかえり、結構時間かかったね」

 

雄二「海の家はそんなに混んでいたのか?」

 

優子「そこまで混んでいたわけではないんだけど」

 

貴浩「?」

 

優子「また、ナンパに出会ってね」

 

貴浩「そうか……ご苦労さんです」

 

刀麻「乙です」

 

と言って、荷物を受け取ろうとすると

 

愛子「全く……皆、乙女心がわかってないね」

 

優子「ちょっと冷たすぎない?」

 

翔子「…もうちょっと心配すべき」

 

姫路「そうですよ」

 

島田「酷いわね」

 

貴浩「そうは言われてもな・・・」

 

優子「もうちょっと嫉妬はすべき」

 

愛子「そうだよね。少しぐらいは嫉妬してほしいよ」

 

貴浩「優子なら断れるからな」

 

俺が優子と愛子と話していると、雄二と明久は何故かヒートアップしていた。

雄二は翔子と明久は姫路と島田に

 

雄二(なんか理不尽に怒られた気がするぜ)

明久(何で僕たちがモテないんだ・・・僕達一応彼女持ちなんだよ)

雄二(自分たちがナンパされたくらいで調子に乗りやがって)

明久(ホントだよ。僕たちだって出来るってことを証明しないと)

雄二(そうだな)

 

貴浩「……ムッツリーニ?………」

 

そして俺の視線の先には……

 

?『よかったら一枚撮ってくれない?』

康太『……別に構わない』

?『本当?ありがとっ♪』

?『この子も可愛いから一緒に撮ろうよ』

 

貴浩「ム、ムッツリーニが逆ナンだと!?」

 

刀麻「な、なんだって!?」

 

雄二「馬鹿も休み休み言えと──」

 

明久「そうだよ。ムッツリーニが逆ナンなんて──」

 

?『写真撮るの上手』

?『すごいっ! むちゃくちゃ綺麗じゃない!!』

康太『……一般技能』

?『照れちゃって可愛い~!!』

 

明・雄「「グハッ……む、ムッツリーニが逆ナンされてる」」

 

刀麻「なあ雄二」

 

雄二「なんだ?」

 

刀麻「もしかして、このメンバーの中でモテないのって俺たちだけ?」

 

雄二「な、何を言ってるんだ」

 

明久「だけど……」

 

雄二「俺たちも見返してやらないとな」

 

刀麻「ああ! 当たり前だ!!」

 

明久「うんっ! 貴浩一緒に行こう」

 

貴浩「ん? どこに行くんだ?」

 

明久「実は・・・(略)・・・ 」

 

貴浩「お前ら………せっかくこのメンバーで来てるんだから、海を楽しめよ」

 

雄二「でもな、あいつらは・・・」

 

貴浩「それに見つかったらどうなると思う?」

 

雄二「DEATH」

 

明久「海の底」

 

貴浩「分かればいい。そんなつまらないことで悩まずに、

   雄二は霧島と、明久は命ともっと仲良くなれるようにしろよ」

 

刀麻「俺は?」

 

貴浩「・・・・・・・・・ガンバっ!」

 

刀麻「なんか俺の扱い酷くないか!?」

 

貴浩「だってな・・・明久と雄二、秀吉、ムッツリーニは彼女持ちだし。

   光一だって婚約者がいるみたいだしな。

   ここで独り身なのは俺と刀麻、多分久保の3人だけだぞ」

 

刀麻「・・・ぐっ」

 

その後、昼ごはんを食ったり、

6VS6のビーチボールをしたり、明久、雄二たちとマジ泳ぎしたり・・・

そんなことをしてたら、日も傾いてきていた。

 

光一「そろそろ戻るか。それにどうやらこの先の神社でお祭りがあるらしいし」

 

明久「え、そうなの?」

 

命「それは楽しみです」

 

貴浩「なら着替えて皆で行こうぜ」

 

そして全員、別荘に戻って着替え始めたのであった。


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