中林「くっ・・・・・・さすが、Fクラスの代表ね・・・・・・」
西郷「ふむ・・・中林、次は坂本にもぶつけるしかないな」
「「普通に敬遠しろ!」」
貴浩「雄二、お疲れさん」
康太「・・・・・・・・・ナイバッチ」
秀吉「さすがじゃな、雄二」
楓「凄かったですよ坂本君」
ベンチに帰ってきた雄二を、皆で出迎える。
命「明久君、次の打席は頑張ってね」
明久「・・・命。うん、僕頑張るよ」
デットボールを受けた明久にも命が出迎える。
秀吉「さて、次からの打順は姫路、貴浩じゃな。
ここはホームランを打って一気に逆転といきたいところじゃが」
島田「う~ん・・・。それは瑞希には厳しいかもしれないわね・・・・・・。
点数はいいけど、あの通り運動神経はあまり良くないから」
それは島田の言うとおりだろうな。
雄二「そう思って、俺も姫路には無理して打たないでもいいと言ってある」
明久「ってことはフォアボール狙いってことだね」
雄二「ああ。なにせあの点数だからな。満塁なら兎も角、
そうでないなら向こうも無理して勝負に出ないだろう」
命「そして、次は貴浩君だから大丈夫ですよ。同点にはしてくれますよね」
雄二「・・・・・・そうだといいがな」
『ボール。フォアボール。一塁へ』
そうしている間に姫路はフォアボールで一塁へと進む。
貴浩「お願いします。試獣召喚(サモン)」
【古典】
Fクラス VS Eクラス
織村貴浩 174点 中林宏美 105点
明久「ねぇ雄二。さつき言葉を濁してたけどどうしたの?」
雄二「ああ。おそらくだが貴浩は───」
『ボール。フォアボール。一塁へ』
雄二「フォアボールだな」
明久「あっ、本当だ」
秀吉「しかし、何故勝負しなかったんじゃろうか?
点数差もそこまである様には見えぬが」
雄二「確かに点数はBクラス並の点数だが、貴浩には並外れた召喚獣の操作技術があるからな。
それを向こうの代表も知ってるはずだろうからな」
明久「それって合宿の時の事だよね」
雄二「ああ、あそこまで教師相手に大立ち回りしたんだ。
ばれていない方が可笑しい」
秀吉「じゃが、これでランナーが一塁二塁じゃ。チャンスじゃな」
明久「えっーと、7番は、確か・・・・・・」
島田「うぅ・・・・・・ウチの番ね・・・・・・」
明久「あれ? 美波って野球苦手なの?」
島田「ううん、苦手って訳ではないんだけど・・・ちょっとね・・・」
明久「???」
溜息を吐きながら島田がバッターボックスに立つ。
【古典】
Fクラス VS Eクラス
島田美波 6点 中林宏美 105点
雄二「さぁ守備だ! きっちり守るぞ!」
「「「おうっ!」」」
島田「ウチまだ打ってないんだけど!?」
そんな島田の叫びも虚しく、サードゴロに終わり攻守交替となった。
とにかく、これで1回の攻防は終了だ。
2回の数学勝負となった。俺はマウンドへと向かっていくと
雄二「待て貴浩。この回のピッチャーはお前じゃない」
マウンドに上がろうとしたところで雄二に呼び止められる。
明久「あれ、貴浩じゃないの? この回は数学だから貴浩でいった方がいいんじゃないの?」
雄二「貴浩が投げたらキャッチャーが消し飛ぶわっ!
この回は島田がピッチャーでキャッチャーが貴浩だ」
明久「あっ、そっか。貴浩の数学の点数じゃ誰も補給できないもんね。
それに美波の数学はBクラス並の点数だから抑えられるだろうしね」
島田「そういうこと。ここはウチに任せて」
【数学】 Fクラス
島田美波 193点 & 織村貴浩 792点
明久「・・・うん、貴浩の点数じゃ掠っただけで戦死しちゃいそうだね」
雄二「だろ。上手く捕球できても消し飛ぶな」
貴浩「・・・・・・チッ、ここで西郷に当たればよかったのに(ボソッ)」
明久「ねぇ今何かいった?」
貴浩「・・・なんでもないぞ」
この回は点数差もあり3人で抑えることができた。