バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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新学期と新たな始まり

俺たち兄妹がこの文月学園に入学して二度目の春が訪れた。

楓「兄さん早く行こう、遅刻するよ」

声をかけて来たのは俺の双子の妹の楓である。

貴浩「そうだな」

玄関を出て妹と一緒に学校に向かう。

学校へと続く坂を登って行ってくと見慣れた人物達がいた。

貴浩「おはよう」

楓「おはようございます」

俺と楓は前を歩いていた木下姉妹に声をかける

秀吉「おお、貴浩に楓おはようなのじゃ」

優子「楓に貴浩君おはよう」

命「楓ちゃん、貴浩君おはよう」

と秀吉・優子・命の順に挨拶してきた

貴浩「相変わらず3人とも仲が良いな」

優子・秀吉「「当たり前よ(じゃ)」」

 

そこで息を合わせたかのように優子と秀吉は答えた

貴浩「2人から愛されてるな」

命「うん…///]

そして俺たち5人は話しながら学校のほうへ向かって行った。

そうして校門の前にたどり着くと

西村「おはよう。木下姉妹・織村兄妹」

ドスの聞いた声が聞こえる。声のした方を見ると、

そこには浅黒い肌をしたいかにもスポーツマン然とした男が立っていた。

「「「「「おはようございます西村先生」」」」」

貴浩「おはようございます鉄じ──西村先生」

と軽く頭を下げ挨拶した。

西村「織村兄、今、鉄人って言わなかったか?」

貴浩「ははっ、気のせいですよ」

西村「ん、そうか」

ふう~やばかった。危うく『鉄人』と呼ぶところだった。

西村「まあいいか。ほら、受け取れ」

先生が俺たちに自分の名前が書かれた封筒を渡してきた。

一応頭を下げながら受け取り、その封を開けてなかを見てみると

『Fクラス』と書かれた紙が入っていた。

貴浩「まぁわかっていたけどな」

俺と命は途中退出、楓は欠席したので自動的にFクラスなのである

貴浩「優子と秀吉、どうだった?」

優子「Aクラスよ」

秀吉「Fクラスじゃな」

貴浩「やっぱり凄いな優子は、Aクラスかよ。さすがだな。

   秀吉はFクラスか。じゃあ今年1年も同じだな。よろしく」

秀吉「そうじゃな、よろしくなのじゃ」

楓「秀吉君よろしくね」

命「秀兄よろしくね」

貴浩「じゃ、行くか」

俺たちは靴を履き替え教室のある3階に向かった

3階にあがると『Aクラス』と書かれたプレートがあった

 

秀吉「ここが姉上の教室じゃな」

命「大きいですね」

貴浩「中も凄い設備だなこれは」

優子「じゃあ私はここで」

命「優姉、また後でね」

優子「うん、また後で。秀吉、命のこと頼むわよ」

秀吉「わかっているのじゃ」

貴浩「じゃあ俺たちも教室に行くか」

そして俺たちが『Fクラス』と書かれたプレートの教室の前に着くと

命「……ここだよね」

命が不安そうに尋ねてきた

秀吉「…そうじゃろうな。Fクラスと書かれているからの」

 

Aクラスと比べると本当にひどい状態である。

廃屋ではないかと思ってしまうくらいやばい

貴浩「まあ、とりあえず中に入ろうか」

俺は扉を開けて中を見ると、畳にちゃぶ台そして座布団が置いてあった。

そして教卓の方を見てみると、前に1人の男が立っていた。

貴浩「おはよう雄二」

雄二「ん、お前らか。おはよう」

秀吉「おはようなのじゃ雄二」

楓・命「「坂本君おはようございます」」

雄二「…そういや何で貴浩と楓と命がここにいるんだ?」

貴浩「楓は試験を休んで、俺と命は途中退出したからFクラスなんだ」

雄二「そういうことか」

そう言って雄二が納得すると

秀吉「で、雄二はそんな所で何をしとるのじゃ?」

雄二「ああ、暇だったんでここにクラスの奴らを見ていた」

そこで教室の中を見いてみると、結構な数のクラスメイトが座っていた。

秀吉「何でそんなことをしとるのじゃ?」

雄二「それはな、俺がここの代表だからだな」

貴浩「へぇ~雄二がFクラスの代表か」

雄二「そういうことだ。だからお前たちは俺の兵隊ってことだ」

貴浩「ふ~ん。で、話は変わるが席ってどうなってんだ?」

雄二「適当で好きな所に座れば良いんじゃねえか。決まってないみてえだしな」

貴浩「そうか…さすがFクラスといったところか」

 

そういい俺たちは適当に座った。

秀吉が廊下側の後ろから2番目の席で、命はその前の席、

俺は秀吉の後ろの席で、楓は命の隣の席に座った。

そしてしばらく秀吉たちと話していると明久が入ってきて、

担任と思われる先生が入ってきた。

福原「えーおはようございます。

   2年F組の担任の…福原慎です。よろしくお願いします」

といい、黒板に名前を書こうとしたいようだがチョークがないらしい。

チョークすら置いてないのか

福原「まず設備の説明をしましょう。

   卓袱台と座布団。えー不備があれば申し出てください。

   必要なものがあれば自分で調達してください」

  

……何このAクラスとの雲泥の差は

F「せんせー、俺の座布団綿がほとんど入っていません」

福原「我慢してください」

F「先生、俺の卓袱台の脚が折れてます」

福原「木工ボンドが支給されますので自分で直してください」

F「センセ、窓が割れてて風が寒いんですけど」

福原「わかりました。後でビニール袋とセロハンテープの支給を申請しておきましょう」

おいおい、ここって本当に教室かよ。

俺は今の対処を驚きながら聞いていた

 


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