体育祭後と合同授業と嫌味?
体育祭、週明けの学校──その休憩時間。
俺は次の授業がAクラスとの合同授業のため荷物を準備をしていた。
Aクラスとは1学期の試験召喚戦争での条約で、時々一緒に授業を合同で行っている。
その後ウチのクラスの連中が騒ぎを起こして一部の人物たちを残して
立ち入り禁止になったのだが……うちのFクラスの奴らも前と違って
あまり騒がなくなったのでこんなことができるようになった。
まぁ、俺が勉強できるやつはモテる、みたいなことを言ったら
Aクラス女子がいる前では勉強しているフリをしているので
教師陣も授業妨害しないという事もあり、許可してくれてる。
まあ理由は不純だが、結果オーライだろう。
すると、
雄二「おい、貴浩!」
貴浩「ん? おはよう、雄二。ちゃんと霧島に謝ったか?」
雄二「ん、ま、まあ、あの時は助かった、すまねぇ。
もうちゃんと翔子には頭を下げて謝った」
貴浩「そうか、それなら良かった」
雄二「で、お前っ! 翔子に何吹き込みやがったっ!!」
貴浩「あははっ。結果オーライだっただろ」
雄二「っ!?////」
貴浩「ん? その反応だと。何かやったのか?
ま、まさか…お前、一足早く大人の階段をのぼったのかっ!?」
雄二「ば、馬鹿言うんじゃんねぇ!? しかも大声でそんなこと言うなっ!
ヤツラが俺に殺気向けてるじゃねぇか!?」
周りを見てみると皆が凶器を構え雄二を睨みつけている。
貴浩「うん……大声で言うことではなかったな…すまない。
で、どこまで言ったんだ?ん?」
雄二「……た、たいしたことはしてねぇよ……」
貴浩「ふぅ~ん。まあ、そういうことにしておくか。
ついに雄二が一足先に大人になってしまったのか……
これで雄二と霧島はとりあえず大丈夫だろうから、次は明久と命だな」
雄二「先ほどの発言についてはあとで追求するが……お前自分のことは良いのか?」
貴浩「……俺はお前らと違って独り身だからな。
4月までは明久も雄二も秀吉もムッツリーニも同じ独り身仲間だったのに、
俺を残して去っていってしまったんだもんな……」
雄二「……何か嫌な言い方だな。
だが、お前にも寄ってくる女が1人や2人いるだろう?」
貴浩「はぁ? いねぇよそんなヤツ?
何言ってんの? 嫌味か? 嫌味なのか? あぁん?」
雄二「そんなわけねぇだろうが」
貴浩「お前だって本心では俺だけ独り身だって笑ってるんだろ」
雄二「どうなったらそんな考えにいきつくんだ!? おい、正気に戻れ!」
雄二が俺の肩に手を置き、揺さぶってくる。
貴浩「何言ってるんだ雄二。俺はいつだって正気だぜ。
俺ほど正気でいられる人間なんてこの世にはいねぇよ。リア充死ね」
雄二「今のお前が正気だとは今の発言聞いても思えねぇよ!」
貴浩「雄二、言っておくが俺にだって女はいるんだぜ」
雄二「……な、なに?」
貴浩「画面の向こうに。中二最高っ! ヒャッホッー!!」
雄二「目を覚ませ貴浩!」
より一層雄二が俺の肩を強く揺さぶる。
雄二とバカなことをしていると
楓「兄さんにお客さんが来てますよ」
と、楓から声がかけられる。
どうやら、俺に客人のようだ。
貴浩「んー? 楓、お客って誰?」
楓「えーっと、確か放送部の新野さんですよ」
貴浩「うぃー。じゃあ雄二。ちょっと行って来る。
先Aクラスに行っておいてくれ。ついでに俺の荷物ヨロ!」
雄二「おー了解」