バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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皆様お待たせいたしましたっ!
ようやく修正作業も終わり今日から更新を再開したいと思います。
それで要望のありました貴浩や明久たちの過去、まあ1年の頃の話をしたいと思います。





過去編
過去話と馴れ初めと合格発表


あの闇鍋から2週間が過ぎたある日

 

椎名「ふぅ~今日も張り切っちゃいましたね。

   それにしても優子ちゃんも愛子ちゃんも操作上手くなりましたね」

 

貴浩「ああ、本当だな。

   ってか愛子はともかく優子がゲームするなんて驚きだな・・・」

 

今日は明久や雄二、ムッツリーニ、秀吉のいつものメンバーに加え、

命や優子、愛子、椎名、なのは、翔子が俺の家に遊びに来ていた。

そして最近になって優子と愛子がゲームを始めたという事もあり、

俺と椎名の2人で優子と愛子に協力して狩りゲーを行っている。

 

雄二「だな。木下姉は優等生ってイメージが強いからな。

   正直ゲームするイメージがつかめねぇな・・・」

 

優子「それはアタシだって息抜きするわよ・・・・・・

   少しでも貴浩と一緒にいるためでもあるんだけど・・・(ボソッ)」

 

愛子「そうだよね。僕達から動かないといけないからね・・・(ボソッ)」

 

明久「2人とも頑張ってね」

 

椎名「そういえば・・・吉井君と命ちゃん、秀吉君に楓ちゃんは付き合ってるんですよね・・・?」

 

明久「あ、うん・・・・・・そうだよ////」

 

命「・・・・・・はい////」

 

秀吉「そうじゃな///」

 

楓「そうですね。私とヒデ君はお付き合いしてますね。

  それがどうかしたんですか?」

 

椎名「い、いえ・・・楓ちゃんと命ちゃんは吉井君と秀吉君のどこが

   好きになったのか気になったてたんですよね」

 

なのは「あ、それ気になる。ちなみに馴れ初めっていつからなの?

    翔子ちゃんと坂本君は小学校からって聞いてるけど・・・4人はどうなの?」

 

翔子「・・・・・・貴浩は知ってるの?」

 

貴浩「まあ・・・だいたいは予想はつくな・・・・・・今考えたら俺がキューピットみたいだし・・・」

 

命「そうですね。正直、貴浩君のおかげで明久君の彼女になれたわけですし・・・」

 

貴浩「・・・・・・そうだな。時間もあるし少し話すとするか・・・

   愛子もいることだし・・・俺たちの馴れ初めから話すとするか・・・・・・」

 

 

 

 

 

          ★

 

 

 

 

          ★

 

 

 

 

 

まだ肌寒い3月。

俺達はとある高校に向かって歩いてた。

 

貴浩「……」

 

明久「ハァ…」

 

楓「………」

 

明久「ふぅ…」

 

貴浩「…………」

 

明久「ああぁ…」

 

貴浩「…おい」

 

明久「…なに?」

 

貴浩「さっきからうるさいんだが・・・」

 

俺は隣りを歩く明久に向かって言う。

 

明久「しかたないでしょ!! 緊張してるんだからさ!!

   心臓が破裂しそうな勢いなんだよ!!

   だから緊張してるんだよ! ビビってるんだよ!」

 

楓「…落ち着きましょうよ明久君。日本語がおかしいですよ・・・」

  

貴浩「楓の言うとおりだ。あと急にテンションあげんな…かなりウザいから」

 

明久「ウザいとか言わないでよ! 傷つくだろ!!

   ……はぁ、なんで2人はそんなに落ち着いてるの?

   今日が何の日か分かってるの?」

 

貴浩「高校の合格発表の日」

 

そう。今日は文月学園の合格発表の日だ。

 

明久「そうだよ! なのにそんなに落ち着いてるの!?

   普通は緊張するもんでしょ!!」

 

貴浩「俺と楓はお前と違って受かる自信あるしな」

 

明久「うわッ! ウザッ! 確かに僕は貴浩と楓に比べたら成績は良くないけどさ・・・」

 

楓「まぁそうですけど…ここまできたら腹くくるしかありませんよ・・・」

 

貴浩「楓の言うとおりだ。ほら、さっさっと行くぞ」

 

明久「ハァ。あいよ…」

 

今日は俺達が受験した高校の合格発表の日だ。

多くの中学生達が歓喜に湧いたり、悲しみに涙する日である。

だから普通は明久のように緊張するんだろうが、

俺と楓は普通に合格できる範囲だったし試験も解けたから大丈夫という自信がある。

 

そんなことを考えてたら高校に着いた。

 

明久「やばいよ~着いちまったよ。ヤバいよ? マジヤバいよ!!」

 

貴浩「何がヤバいんだ。いいかげんハラくくれバカ」

 

楓「そうですよ。それに大丈夫ですよ。

  それに明久君も勉強したんですから大丈夫ですよ」

 

今回の受験のために明久は俺と楓の2人がかりで勉強を教えた。

自慢じゃないが中学の時は成績は上位だったからな。

 

流石に合格発表の日とあって学生が多い。

おそらく合格したんだろう、友達同士抱き合って喜んでいる者、

嬉し涙を流している者、ケータイで笑顔で電話している者などがそこにはいた。

 

明久「ねえ貴浩君、お願いがあるんだけど…」

 

貴浩「……なんだよ?気持ち悪いな」

 

明久「僕の代わりに合否を見てきてッ!」

 

貴浩「はぁ~?何でだよ?自分で見ろよ」

 

明久「極度の緊張により足が動きません…」

 

貴浩「お前どんだけビビってんだよ…バカなこと言ってないで行くぞ。楓行こうか」

 

楓「はい」

 

ガシッ!

 

ズリズリ…

 

明久「ちょっ!? やめ、離して!」

 

バカなことを言っているバカの襟首を掴んで無理矢理、

合格発表が行われている掲示板に引きずっていく。

 

パッ

 

ドゴォ!

 

明久「うげッ!!」

 

掲示板に着いたので今まで引きずっていた明久(バカ)を離す。

 

明久「何するの!! イタいじゃないか!!」

 

貴浩「うるせェな。わざとだ。それにここまで運んでやったんだ、

   感謝されこそすれ恨まれる筋合いはないぞ」

 

となりでまだギャーギャー言ってるバカを放って俺は掲示板を覗く。

 

貴浩「さて俺の番号はっと…」

 

俺の番号は167番だ

 

貴浩「おっ、あったあった」

 

掲示板には俺の番号が書かれてあった。

 

貴浩「やっぱ受かってたな」

 

俺が思っていた通り、見事に合格していた。

 

貴浩「…で? 楓と明久はどうだったんだ?」

 

楓「はい、私は大丈夫でしたよ」

 

貴浩「で、明久は?」

 

明久「…まだ見てない…」

 

貴浩「早くしろよ」

 

明久「…怖い…」

 

貴浩「このビビりめ…」

 

明久「頼むよ! 一生のお願いだッ! 僕の代わりに見て!!」

 

貴浩「……こんなので一生の願いなんてするなよ。

   まぁ土下座でもしたら見てやっても…」

 

俺は悪ふざけでそういうと

 

ガバッ

 

明久「お願いします」

 

その場で土下座するバカ。こいつにはプライドはないのか…

 

楓「・・・・・・本当に土下座してますよ・・・」

 

貴浩「本当にするなよ……わかった…見るから、土下座やめろ。俺たちがハズいから」

 

さて、コイツは受かってんのかね…

 

明久の番号を探す…確か番号は179番だな。

 

番号を探す…

 

 

 

……………………………

 

 

 

ポンッ

 

 

貴浩「…明久」

 

明久の肩に手を置き、神妙な顔で俺は告げる。

 

明久「ど、どうだった…?」

 

楓「兄さん、どうでした?」

 

貴浩「……あのな…非常に言いづらいんだが……お前は…」

 

明久「…な、なに…?」

 

楓「え?・・・・・・うそですよね・・・」

 

貴浩「…残念ながら………………………………………………

   …………………………………受かってやがったぞ……」

 

明久「…そっかぁ…ダメだったんだ…まぁ仕方がないよね……

   これも運命………って受かってるんだ!!!!」

 

貴浩「おお~見事なノリツッコミだな。さすが明久」

 

明久「なんでそんな紛らわしいことするんだよッ!!!

   ていうか『残念ながら』っなんだ!!」

 

貴浩「そんなの決まってるだろ。面白いからしかないだろ」

 

楓「兄さん、今回のは性質が悪いですよ・・・」

 

貴浩「まぁそうだな・・・。良かったじゃないか無事合格出来て」

 

明久「ぐッ…まぁね…そっか合格したんだ僕……良かった

   ……………良かったよ! 貴浩! 楓!」

 

楓「良かったですね明久君」

 

貴浩「だな。小学校から高校まで同じとは・・・まあこれからもよろしくな」

 

さて、そろそろ退散するか。

まだ引っ越したばっかりで荷物整理しないといけないからな・・・

 

俺たちは帰ろうとすると、後ろから声が聞こえてくる。

 

秀吉「あ、姉上、命、ワシ受かっておるのじゃ!」

 

命「私もだよ。これでまた3人同じだね」

 

優子「そうね・・・また3人同じ学校ね・・・」

 

3人の男女の姿が目に入る。

どうやらあの3人も受かったようだな。

それにしても似てるなあの3人。姉妹か何かだろう。

あとどこかで見たことあるような・・・・・・う~ん、思い出せない・・・

 

明久「どうしたの貴浩?」

 

貴浩「いや、何でもない・・・そういえば明久も来週から一人暮らしが始まるんだろ?」

 

明久「うん、母さんも父さんも来週からアメリカに行くからね。

   貴浩たちは先週から新しい家に移ったんだよね」

 

楓「はい、まあウチの場合は父の気まぐれの引越しですけど・・・」

 

明久「気まぐれに引越しって・・・・・・お金あるよね・・・普通にできないよ・・・」

 

貴浩「まあ・・・嫌味じゃないがウチは両親が共働きだし・・・

   親父が貿易業やってるからな・・・・・・。

   で、親父は昨日からまた仕事でどっか行ったけどな・・・」

 

楓「母も今回は父についていきましたしね・・・・・・」

 

明久「ウチもだけど貴浩の所の親も結構放任主義だよね・・・・・・」

 

貴浩「まあ、そのほうが気が楽だけどな・・・」

 

楓「あ、今日もウチで夕ご飯で食べましょうね。合格祝いしましょう」

 

明久「あ、うん。じゃあ一度部屋に帰って荷物整理してから行くね」

 

貴浩「おう」

 

そうして夜、ウチの家で合格祝いと称し騒いだ。

 


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