文月学園での初の夏休みのある日
貴浩「おぉ! ここが秋葉原か・・・・・・スゲェ!!」
明久「人がいっぱいいるね・・・凄い人ごみだね・・・」
貴浩「まるで人がごm───」
明久「はい、ストップ! それ言っちゃダメ!」
俺は明久と雄二、ムッツリーニのい4人で秋葉原に遊びに来ていた。
秀吉は夏休み中も部活らしく、今日も学園で演劇に励んでいる。
もちろん楓も部活だ。
雄二「さすが秋葉原だな。平日なのに物凄い人だな・・・」
康太「・・・・・・・・・それだけ良い物が揃ってる」
雄二「・・・・・・で、お前らは何を買いに来たんだ?
正直、俺はお前らに連れてこられたわけだが・・・・・・」
康太「・・・・・・俺はカメラやパソコンなどを」
明久「僕と貴浩はもちろんアニメ商品やゲーセン廻りかな」
雄二「・・・・・・お前らは予想通りだな・・・・・・・・・ちなみに俺来る必要あったか?
いきなり朝早く誘いに来て、わけもわからず連れて来られただが・・・?
正直、お前らのせいで眠いんだが・・・・・・」
俺と明久、ムッツリーニの3人は事前に
秋葉原に遊びに行く予定を立てていたが雄二は違う。
いつものメンバーで行くのに雄二だけのけ者は可哀想だと行く直前に思い立ち、
朝早く(午前7時)に無理矢理起こし連れて来たのだ。
康太「・・・・・・・・・仲間はずれするのは悪いと思って」
直前に気づいて
明久「そうそう・・・だから雄二も誘おうって思って」
だから朝7時に起こして
貴浩「それに雄二も秋葉は初めてだろう?
だから荷物も───ゴホン、案内しようと思ってな」
雄二「ああ、ありがとう。だが荷物持ちはしないからな」
「「「・・・・・・チッ」」」
雄二「おい・・・・・・なんで舌打ちした?」
貴浩「さぁ行こうか!」
「「了解」」
☆
俺達はまずムッツリーニのカメラを見に来ていた。
明久「カメラって色々あるよね・・・・・・」
雄二「確かに・・・・・・俺はあんまりカメラなんか使わないからよくわからないな」
貴浩「まあ俺も写真をとったりするけど・・・・・・あんまり詳しくしらないな。
楓の写真撮れれば何でもいいし・・・・・・」
雄二「さすが貴浩だな。ブレないな・・・・・・」
康太「・・・・・・・・・まあ、詳しいやつなんてそんなにいないだろうけどな・・・」
俺達はムッツリーニの後を続くように店を回っていく。
康太「・・・・・・・・・良いものを買えた」
ムッツリーニはホカホカ顔で店をでる。
雄二「ムッツリーニの買い物でもう昼になったな・・・」
貴浩「まあ良い物見つけると何を買うか迷うからな。
時間がかかるのも無理も無い」
明久「じゃあ、先にご飯にしようか」
とりあえず近くのラーメンを食べ、
次に俺と明久の店、アニメ・ゲーム、漫画などを買いに専門の店に向かう。
明久「おぉ~やっぱり秋葉は違うよね」
貴浩「ああ! 心躍るな」
雄二「・・・お前ら凄いにやけてるな」
貴浩「当たり前だ! 秋葉原はオタクの聖地だぞ!」
雄二「オタクと言っても色々あると思うが・・・」
明久「それだけ秋葉は凄いってことだよ!
あ、貴浩! あそこ! 物語シリーズのフィギュア出てるよ!」
貴浩「マジだ!? あとで買うとするか。お、新しい漫画出てるぞ」
明久「え? 本当? これも買いだね」
俺と明久はカゴにドンドン商品を入れていく。
雄二「・・・・・・・・・お前ら凄いな」
貴浩「なに言ってるんだ? まだ序の口だぞ?」
明久「うんうん! 他の店に行けば他の特典とかあるしね」
康太「・・・・・・・・・これくらい秋葉の常識」
雄二「・・・・・・・・・・・・まじで凄いな」
雄二は俺達の行動に軽くひいていたが気にしない。
椎名『鈴ちゃん! このグッズも買いだよね! あ、アレも買いだよね!』
砂原『それ前の店でも買ってなかった?』
椎名『当たり前ですよ! 特典が違いますからね! 買わなきゃ損ですよ!』
砂原『そ、そうなの・・・?』
椎名『大丈夫です! 鈴ちゃんにもわかりやすく教えてあげるからね!』
砂原『いや~私は大丈夫かな~アハハハハ・・・・・・』
椎名『次はあっちの店です! ほら早く!』
砂原『・・・待ってよ~ユッキー・・・・・・私ついていくだけで必死なんだけど・・・』
向こうではグッズを買ってる女の子の姿が見える。
明久「あの子いい事言うね」
康太「・・・・・・ああ、特典が違うなら買うしかない」
雄二「へぇ~今は男だけじゃなく女もグッズとか買うんだな」
貴浩「まあな。それだけアニメが日本に浸透しているってわけだ。
もはやアニメは日本が世界に誇れるモノだ!」
雄二「そ、そうか・・・」
その後は俺と明久の買い物で夕方まで過ごした。
明久「ふぅ~たくさん買えたよね」
雄二「お前ら買いすぎだろ・・・
・・・ってか明久はそんなに買うから生活費が無くなるんだろうな。
それにしても貴浩とムッツリーニはよく金があるな」
貴浩「俺は明久と違って貯金してるからな」
康太「・・・・・・・・・俺も収入とかあるからな」
俺達は両手に荷物をぶら下げた状態で帰っていた。
明久「まあ、僕も今月はお金ためといたから1週間後の生活費が振り込まれるまで、
砂糖と塩と水で過ごせばいいだし・・・・・・ってあれ?」
雄二「ツッコミどころ多いが・・・・・・どうした?」
明久「あれ秀吉の妹さんじゃない? 地面にうずくまってるけど大丈夫かな?
少し行ってくるね」
明久の視線の先に秀吉の妹、命の姿が見えた。
明久の言うとおり命が地面に蹲っている姿が見えた。
明久は命を心配して駆け寄っていく。
明久「・・・木下さん大丈夫? 気分でも悪いの?」
命「あ、吉井君・・・・・・すみません・・・少し目眩がして・・・」
明久「立てる?」
命「ちょっと難しいかも・・・もう少しこのままでいたら治ると思うから・・・」
貴浩「大丈夫か?」
明久「あ、貴浩。なんか目眩がしたんだって。
少ししたら治るみたいだけど・・・・・・」
雄二「でももう夜遅いからな・・・」
康太「・・・・・・・・・家族も心配しているはず」
貴浩「確かに秀吉が発狂しているかもしれないしな」
明久「あははは・・・確かに・・・・・・じゃあ、僕が送ってくよ」
貴浩「それがいいかもな。このままにしておくのも悪いし」
雄二「じゃあ、貴浩と明久に任せるか」
康太「・・・・・・・・・2人なら大丈夫だろうし」
貴浩「だな。じゃあ雄二、ムッツリーニまた今度な」
そこで俺と明久は命を送り届けるため、雄二とムッツリーニと別れる。
明久「じゃあ、貴浩。荷物お願いできるかな? 僕が命を背負っていくから」
貴浩「了解。命を落とすなよ。落としたりしたらどうなるかわからないからな」
明久「うん。じゃあ、木下さん帰ろうか」
命「あ、えっと・・・・・・でも・・・悪いし・・・・・・」
貴浩「でも・・・これ以上遅くなると秀吉たちが心配するぞ」
命「あ、うん・・・それは確かに・・・・・・じゃあ、お願いするね///」
命は恥ずかしがりながらオズオズと明久の背中に乗る。
命「じゃ、じゃあ・・・お願いするね吉井君・・・////」
明久「うん・・・安心してね」
俺は自分の荷物と明久の荷物を持った状態で
明久は命を背負った状態で木下家に向かう。
明久「あ、ついたね」
ピンポーン♪
ガチャ
優子『は~い。どなたですか? って命!? アンタ何やってるのよ!』
ズカッ!!
貴浩「うがっ!?」
呼び鈴を押すと秀吉と命の姉の木下優子が出てくる。
そして命の姿を見るやいないや何故か俺の顔面に拳を叩き込んできた。
命「優姉!? なにやってるの!?」
優子「いや、なにって・・・・・・ってあら? 織村君そこで蹲って何してるの?」
殴った張本人が何を言う。
優子「・・・・・・それより吉井君だっけ? いつまで命を背負っているつもりなのかしら?
ってかなんで命を背負ってるのかしら? 詳しく聞かせてもらえるかな?
もちろん聞かせてくれるわよね? 当たり前よね?」
明久「・・・な、なんか怖いんだけど・・・」
命「優姉! 吉井君は途中で気分の悪くなった私を送ってくれたんだよ!」
優子「そ、そうなの・・・? ご、ごめんなさいね吉井君。つい・・・・・・」
明久「だ、大丈夫だよ・・・・・・」
命「ごめんね織村君・・・・・・」
明久「大丈夫貴浩?」
貴浩「い、いや・・・・・・大丈夫だ・・・・・・」
優子「ごめんなさいね織村君。つい命のことになると・・・・・・」
貴浩「・・・・・・まあ、わからないでもないが・・・・・・」
明久「貴浩はそうだよね・・・・・・あ、もう木下さんもう大丈夫?」
そこでやっと明久が背中から命をおろす。
命「あ、ありがとうございます吉井君。おかげで助かりました」
優子「わざわざありがとう。命を送ってくれて」
明久「あ、うん。まあ困った時はお互い様だよ」
その後、明久は俺の家に泊まった。