福原「では自己紹介でも始めましょうか。そうですね、廊下側の人からお願いします」
命「き、木下命です。趣味は読書と料理です。
Aクラスに私の姉の優子がそして同じクラスに兄の秀吉がいます。
3人共々よろしくお願いします」
秀吉「先ほど紹介のあった木下秀吉じゃ。演劇部に所属しておる。
先ほど命が自己紹介したと思うが、
ワシの妹じゃから妹共々よろしく頼むのじゃ。
それと妹は体が弱いので 無理をさせないでほしいのじゃ。
もう1つ、あらかじめ言っておくことじゃが、
ワシは男じゃからの、決して女ではないからの!」
木下姉妹は3人とも身長も顔つきも似ているからな。
秀吉はよく女と間違えられるからな。
福原「次の方お願いします」
おっと、俺の番か
貴浩「織村貴浩です。楓の双子の兄になります。
趣味はアニメ鑑賞やゲーム、料理、食べる事です。
あらかじめ言っておきますが妹の楓を泣かせたり、
手を出したりしたら血祭りにあげるのでよろしくお願いします」
俺はそういうと自分の席についた。
康太「・・・・・・土屋康太」
お、康太だ。相変わらず口数が少ないな。
康太とは去年同じクラスになってからの友達だ。
楓「先ほど兄さんから紹介があった織村楓です。
私も秀吉君と同じ演劇部に所属しています。
試験前日に体調を崩してしまい
試験を受けることができなかったのでFクラスになりましたが、
皆さん優しそうな方々なので兄さん共々よろしくお願いします」
本当にできた妹だなぁ~
F「楓ちゃん良い子やなぁ」
F「楓ちゃんかわいいなぁ」
F「楓ちゃん結婚してほしい」
おい誰だ、今楓にラブコールしたやつ。後でシバく。
島田「・・・・・です。海外育ちで日本語は読み書きが苦手です。
趣味は吉井明久を殴ることです☆」
ん、この趣味は島田美波か。相変わらずの趣味だな。
明久は…っと、お、少し怯えてるや
明久「えーっと、吉井明久です。気軽に『ダーリン』って呼んでくださいね♪」
「「「「「ダァアーリィーン!!」」」」」(2-F男子全員-秀吉)
明久「・・・・・・失礼。忘れてください。とにかくよろしくお願い致します」
俺もノリで言ってみたが吐き気がする。
やはりノリで言うモノではないな。
その後も名前を告げるだけの単調な作業が続いていた時、
ガラリと教室のドアが開き、息を切らせて胸に手を当てている女子生徒が現れた。
姫路「あの、遅れて、すいま、せん・・・・・・」
「「「「「えっ」」」」」
誰からというわけでもなく、教室全体から驚いた声が上がる。
そりゃそうだろう。普通はビックリするだろう。
福原「ちょうど自己紹介をしている所なのであなたもお願いします」
姫路「はっ、はい。あの姫路瑞希といいます。よろしくお願いします」
F「はい!質問です!」
姫路「あっ、はっはい、なんですか?」
F「えーと、何でここにいるんですか?」
まあ言い方は失礼だがその質問はおそらく全員が聞きたいことである。
姫路は確か学年次席レベルだったはずだが……
姫路「そ、その…試験の最中に高熱を出してしまいまして…」
F「あぁ、なるほど俺も熱(の問題)が出たせいでFクラスに…」
F「あぁ化学だろ?アレは難しかった」
F「俺は弟が事故に遭ったと聞いてそれどころじゃなくてな…」
F「黙れ1人っ子」
F「前の晩彼女が寝かせてくれなくてさぁ」
F「今年1番の大嘘をありがとう」
これは想像以上に馬鹿ばっかりだな。
姫路「で、では1年間よろしくお願いしますッ!」
そう言うと姫路は楓の隣に座った。
明久が姫路に話しかけようとしているのが見えたので俺も近づいた。
明久「あの姫───」
雄二「姫路」
雄二が明久の言葉に割って入った
姫路「はっはい!何ですか?えーっと」
雄二「坂本だ。坂本雄二」
貴浩「俺は織村貴浩だ。よろしく」
そして俺も乱入。
姫路「あ、姫路です。よろしくお願いします」
雄二「もう体調は大丈夫なのか?」
明久「あっ、それは僕も気になる」
姫路「よ…吉井君!?」
雄二「明久がブサイクですまん」
貴浩「そして馬鹿ですまん」
姫路「そ、そんな!目もパッチリしてて顔のラインも細くて綺麗だし…そのむしろ…」
雄二「まぁ悪くはないか・・・そういや興味がある奴がいた気がするな」
明久「え?誰───」
姫路「そッそれって誰ですか!?」
明久の言葉に今度は姫路が割って入った
貴浩「あぁ…なんかそんな奴がいるって聞いたことがあるな。
確か………久保…………利光(♂)だったはず」
雄二「おい、明久さめざめと泣くな」
福原「はいはいそこの人たち静かに・・・」
そう先生が教卓を叩いて俺達に注意すると教卓が崩れて壊れた。
…本当に大丈夫なのか、この教室。
俺は大丈夫だけど楓や命には少しばかしヤバイかもしれないな