バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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Aクラス戦 6戦目

高橋「次の方どうぞ」

 

不知火「次は俺が行くぞ」

 

Aクラスからは不知火刀麻(しらぬいとうま)が出てくる。

この不知火刀麻もAクラスの成績トップ10に入る実力がある。

 

雄二「クッ!次は誰を出すか……」

 

雄二は悩んでいるようだった。

雄二の当初の計画では、楓・ムッツリーニ・姫路・雄二の4人で勝つつもりだったらしい。

だがムッツリーニが棄権した事で決め手に欠けている。

というのも俺の実力を隠している状態なので雄二が俺の本当の点数を知らないからだ。

 

科目の選択はFクラス側にはあるが……

島田は数学はBクラス並だが他の教科はFクラス並、

須川や近藤などのFクラスメンバーはやはりFクラス並だ。

 

雄二「……仕方がない……島田頼めるか」

 

島田「えっ?ウチが!?ウチの数学でもAクラスの上位の人には勝てないわよ」

 

そうだ島田の数学は良くて200点前半なのだ。

Aクラスのしかもトップ10相手だと不安である

 

雄二「すまない。きつい事をいうが勝ってきてくれ」

 

島田「吉井ぐらいの操作性があれば別だけどウチじゃ勝てないわよ」

 

雄二「そこを何とか頼む」

 

雄二もそれを承知で言ってきていることが顔を見ればわかる。

するとそこで明久と目が合うと俺は明久に向かって頷いた

 

貴浩「Fクラスからは俺が出る」

 

と雄二の意見を聞かず勝手に出て行った。

 

雄二「ちょっと待て貴浩。勝手に──」

 

明久「大丈夫だよ雄二。貴浩なら絶対勝てるよ」

 

と俺を止めようとした雄二を明久が止める

 

雄二「何故そう言いきれる。アイツの成績は良くてCクラス並なんだぞ!」

 

雄二がそういうのも当たり前だろう。

俺は実力を隠していたのだからな。

 

明久「大丈夫。貴浩を信じてよ」

 

明久が自信満々に答えた

 

不知火「吉井だっけか?コイツが俺に絶対勝てるって何を根拠に言っているだ?」

 

明久「まあ、それは戦う時のお楽しみにね。そうでしょ貴浩」

 

明久がこちらを見て言った

 

貴浩「ああ、そうだな」

 

明久「絶対勝てよ!」

 

楓「兄さん頑張ってね」

 

明久と楓の声援を受け、不知火の前まで来る。

 

貴浩「高橋先生。科目は数学でお願いします」

 

高橋「数学ですね。わかりました」

 

貴浩「えっーと、不知火だっけ?よろしく」

 

不知火「ああ、よろしくな。キミがどこまでやるか楽しみだ」

 

貴浩・不知火「「試獣召喚(サモン)!」」

 

 

【数学】

 

 Aクラス         Fクラス

   不知火刀麻  VS    織村貴浩

    326点        639点

 

 

A「何あの点数!?」

 

A「なんでFクラスにアレだけの点数持っている奴がいるんだよ」

 

優子「え?貴浩君って。あんなに成績良かったの?」

 

なのは「いや、私もはじめて知ったよ」

 

工藤「ビックリだよ」

 

F「アイツって凄かったんだ」

 

秀吉「なんじゃ!?あの点数は!?」

 

姫路「す、凄いですね」

 

島田「ウチの倍以上あるわね」

 

康太「・・・・・・・・・驚いた」

 

命「貴浩君って凄かったんだね」

 

雄二「まさか、貴浩がここまで成績が良いとは

   ……明久と楓はこのことを知っていたのか?」

 

明久「僕もこの前までは知らなかったよ」

 

楓「私は知っていましたよ。

  兄さんは元々私と同じくらいの成績を持ってましたから。

  兄さんは黙っていた方が面白そうだからっと言って隠してましたけど」

 

Aクラス・Fクラスの両方から驚きの声が聞こえる

 

不知火「織村だっけか?お前凄いんだな」

 

貴浩「貴浩で良い。妹がいるからわかりにくいからな。

   成績に関してはこんなに良いのは数学ぐらいだと思うぞ」

 

不知火「思うってなんだよ。他にもあるってことか。あと俺も刀麻で良いよ」

 

貴浩「わかった刀麻。成績については秘密って方向で」

 

刀麻「わかった。でも簡単には勝たせないぜ」

 

そういうと刀麻の召喚獣が向かってきた。

刀麻の召喚獣は袴に刀という装備をしていた。

 

そしてお互いの召喚獣がぶつかる。

 

貴浩「行くぞ!」

 

俺はそう言うと

 

貴浩「まずは足払い!」

 

刀麻の召喚獣の召喚獣の足をはらい体勢を崩したところを斬りかかる。

 

刀麻「なんの!」

 

刀麻の召喚獣は無理やり体を捻り攻撃の直撃を防いだ。

 

貴浩「まだだ」

 

刀麻の召喚獣は体勢を崩した状態で体を捻り

俺の攻撃を避けたので床に倒れた状態になっている。

俺はすかさず蹴りを入れ、刀麻の召喚獣を遠くに蹴り飛ばした。

 

刀麻「グッ」

 

刀麻の召喚獣の召喚獣は蹴られた反動で体勢を立て直し、

俺の召喚獣に向かって斬りつけていた。

俺はすれすれで攻撃をかわして腕輪の能力を発動した。

 

貴浩「『グラビトン!』」

 

俺がそう言うと刀麻の召喚獣は何かに押しつぶされるかのように

物凄い勢いで地面に倒れこんだ。

刀麻の召喚獣はその威力分点数が減った。

 

刀麻「な!?」

 

いきなり自分の召喚獣が何かに押しつぶされたように倒れたので

刀麻は驚いているようだ

 

貴浩「教えてやるよ。俺の腕輪の能力は【重力制御】だ」

 

刀麻「重力だと?」

 

貴浩「そう、重力」

 

俺が話していると刀麻の召喚獣が何とか立ち上がり

ゆっくりとだがこちらに向かってきた

 

刀麻「少し召喚獣に負荷がかかっているだけだろ。それぐらいなら何とかなるさ」

 

そこで、スピードを上げてこちらに武器を構え突っ込んできた。

 

俺はそれを横に移動して再び腕輪を使用した。

 

貴浩「『グラビトン』」

 

すると刀麻の召喚獣は止まる事ができずそのまま通り過ぎて行った。

 

刀麻「今度は何をしたんだ?」

 

貴浩「簡単だ。さっきは重力を加えたが今回はその逆、弱めたんだよ」

 

刀麻「そ、そんなこともできるのかよ」

 

雄二「ってか、なんで貴浩はあそこまで腕輪の能力を知っているんだ。

   あの腕輪の力は結構集中力を使うと思うんだが……」

 

すると雄二の疑問が聞こえたのでそれに答える

 

貴浩「それは、学園長の実験や先生達の手伝いの時に使っていたからな。

   その時に操作になれたんだよ。これも特別処遇者の利点の1つだよ」

 

俺は去年から主に学園長の実験を手伝ってきた(強制的)からここまで操作ができる。

 

貴浩「じゃあ終わらせるか」

 

刀麻「な、なんだと」

 

貴浩「行くぞ!!!『殺劇舞荒剣(サツゲキブコウケン)』」

 

刀麻「グッ!」

 

貴浩「おりゃりゃりゃりゃりゃ、おりゃぁ!!」

 

俺は剣や格闘による連続攻撃の後、敵を気で大きく吹き飛ばす

そこで刀麻の召喚獣の点数が0になり消滅した。

 

 

【数学】

 

Aクラス  不知火刀麻  VS  織村貴浩

         0点      514点

 

 

 

貴浩「俺の勝ちだな」

 

高橋「勝者Fクラス」

 

刀麻「はあ。ここまで一方的に負けるとは思わなかった。次やる時は勝たせてもらう」

 

貴浩「そのときはお手柔らかに」

 

俺と刀麻は互いに握手した

 

貴浩「そうだ。戦争終わったら携帯の番号教えてくれ。これから連絡するからさ」

 

刀麻「そうだな。貴浩のも教えてくれよな」

 

貴浩「もちろんさ」

 

そして俺は皆の所に戻った

 

明久「勝ったね」

 

貴浩「ああ、約束通り勝ったぞ」

 

そこで明久とハイタッチをした

 

雄二「まさか、あそこまで点数が高いとは思わなかったぞ」

 

秀吉「本当じゃ。驚いたぞい」

 

康太「・・・・・・・驚いた」

 

貴浩「まあな///」

 

皆の所に戻ると何度も驚きの声や褒められたりしたので少し照れくさかった


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