バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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Aクラス戦 戦後交渉②

貴浩「そこで俺から3つ程提案なんだけど・・・」

 

俺はヘラヘラ笑いながらそんなことを言い出す。

それには雄二も怪しい気配を感じたみたいで、しかめっ面で俺に訊ねる。

 

雄二「なんだ?貴浩、何を──」

 

俺は近づいてきた雄二に対して先ほど用意したスタンガンを喰らわせた。

 

ビリッ!

 

すると雄二は感電し気絶した。

 

霧島「・・・・・・提案って何?」

 

貴浩「1つ目は霧島が戦争前に言っていた事を聞く。

   確か『何でも1つ言う事を聞く』だったよな?」

 

明久「そ、そんな事勝手に決めたら駄目だよ貴浩。

   ちゃんと姫路さんや楓にも聞かないと・・・」

 

貴浩「大丈夫だ。おそらく2人には何の被害は出ない」

 

明久「そ、そうなの?」

 

貴浩「ああ、まあ俺の話を聞いとけよ」

 

霧島「・・・・・・・いいの?」

 

貴浩「ああ、全然かまわない。

   そして2つ目は俺たちFクラスは1ヶ月間はどのクラスにも戦争を持ち掛けない。

   またAクラスに至っては3ヶ月は持ち掛けない事にする」

 

優子「・・・・・・それで3つ目は?」

 

貴浩「3つ目は、毎回とは言わないがFクラスのメンバーを

   Aクラスの人たちと一緒に勉強させて欲しい。

   また、勉強をFクラスに教えに来て欲しい。っていうのがある」

 

優子「何それ?どういうこと?」

 

貴浩「ぶっちゃけ俺が戦争を始めた最大の理由は

   楓と命、姫路の3人の体調を思ってのことだ。

   それにFクラスの奴らが成績向上することは学園としても良い事だろ。

   だからAクラスに行って一緒に勉強させてもらうか、

   Aクラスから数名Fクラスに来てもらい勉強を教えて欲しいって事」

 

優子「それだと私たちにはメリットが無いと思うのだけど。

   それにFクラスの人達がきたら授業が妨害されると思うのだけど」

 

貴浩「ちゃんとAクラスにもメリットはあると思うぞ。

   まずFクラスのメンバーがAクラスの授業を妨害したら、

   今後許可なしにはAクラスへの入室を許可しないようにすればいい。

   Aクラスの人達がFクラスの奴等に勉強を教えるのは大変だろうけど、

   勉強は人に教えた方がより理解できるから

   Aクラスの人達の成績向上にも繋がるからな。

   それに個人的だが、優子は自分の目で秀吉や命の監視ができると思うけど

   Aクラスの人達はどうかな?」

 

俺が良い終わると周りが静まった

 

 

そして

 

 

霧島「・・・・・・私は織村の提案を受け入れてもいいと思う」

 

優子「だ、代表!?」

 

霧島「・・・・・・・・もしこのままFクラスと戦って勝っても

   他のクラスとの連戦になっていずれは負けてしまう可能性がある。

   それに始業式から1ヶ月も経たない内に

   私達Aクラスが負けたとならばAクラスの威厳を失ってしまうから、

   織村の案に乗った方がいいと思う」

 

工藤「僕も代表の意見に賛成かな」

 

霧島「・・・・・・優子」

 

優子「……代表、アタシたちは代表の決めたことなら従いますよ?

   アタシたちは代表のことを、霧島翔子を信じてますから。ねえ!?みんな!」

 

優子の声に、次々賛同の声をあげるAクラス生徒。

 

霧島「・・・・・・ありがとう、みんな」

 

霧島はお礼を言って、小さく微笑んだ。

 

Aクラスが話し合っている間に雄二が目を覚ます。

そこで俺は今まであった事を話した。

 

そして俺は頃合いを見て、口を挟んだ。

 

貴浩「交渉成立で良いか?」

 

霧島「・・・・・・それでかまわない」

 

貴浩「じゃあ、霧島1つ目の提案をどうぞ」

 

俺がそう言うと霧島が頷いた。

するとムッツリーニがカメラを取り出していた

 

霧島「・・・・・・それじゃあ・・・雄二、私と付き合って」

 

皆がいる場で霧島は雄二に告白した。

 

雄二「……やっぱりな。お前、まだあきらめてなかったのか」

 

霧島「・・・・・・私は諦めない。ずっと、雄二のことが好き」

 

俺は楓から何となくはそういう風な感じだと聞いていたので

大きくは驚かなかったが、やはり多少は驚いてはいる

 

雄二「その話は何度も断っただろ?他の男と付き合う気は無いのか?」

 

霧島「・・・・・・私には雄二しかいない。他の人なんて興味ない」

 

雄二「・・・拒否権は?」

 

霧島「・・・・・・ない。約束だから」

 

工藤「代表よかったね」

 

優子「おめでとう代表」

 

楓「翔子ちゃんおめでとう」

 

命「翔子ちゃん良かったね」

 

工藤や優子、楓や命が霧島に近づいてきた

 

霧島「・・・・・・ありがとう///」

 

霧島は少し照れくさそうだった。

 

貴浩「霧島おめでとう。雄二と仲良くな、2人の仲を応援するぞ。

   それに、俺でよかったら相談でもアドバイスもしてあげる。

   ・・・まあ俺にはそんな経験無いけどね」

 

霧島「・・・・・・織村もありがとう」

 

貴浩「あと霧島。俺のことは名前でいいよ。

   じゃあ3つ目の提案は来週からの実行でいいかな?」

 

霧島「・・・・・・わかった。それで良いと思う」

 

貴浩「了解。何かあったら俺に連してくれるかな。

   俺の電話番号は雄二が知ってるから」

 

霧島「・・・・・・わかった」

 

すると教室の隅に居た鉄人がこちらにやってくる。

 

西村「さて、Fクラスの皆。お遊びの時間は終わりだ」

 

明久「あれ?西村先生どうしたんですか?」

 

西村「ああ。今から我がFクラスに補習についての説明をしようかと思ってな」

 

貴浩「西村先生。今我がFクラスと言いましたが・・・」

 

西村「ああ、今度から福原先生に変わって俺に担任が変わるそうだ。

   これから1年、死に物狂いで勉強できるぞ」

 

F「「「「「何ぃいいいいいい!?」」」」」」

 

クラスの男子生徒全員から悲鳴があがる

 

西村「いいか。確かにお前等はよくやった。

   Fクラスがここまでくるとは正直思わなかった。

   でもな、いくら『学力が全てではない』と言っても、

   人生を渡っていく上では強力の武器の1つなんだ。

   だからないがしろにしてもいいものじゃない」

 

うわぁ、全て正論だから何も言い返せないな。これは・・・

 

西村「特に吉井、坂本、織村兄は念入りに監視してやる。

   なにせ、開校依頼は初の《観察処分者》とA級戦犯、要注意人物だからな」

 

貴浩「ちょっと待ってくださいよ。俺が何をしたというんですか!?」

 

西村「何をしただと?お前はこの間、

   吉井と一緒にBクラスとDクラスとの間に大きな穴を作っただろうが!!」

 

言い返せない

 

明・貴「「だけど、そうはいきませんよ(いかない)!

     なんとしても監視の目をかいくぐって

     今まで通り楽しい学園生活を過ぎしてみせる!」」

 

西村「・・・お前らには悔い改めるという発想はないのか」

 

鉄人のため息混じりの台詞。

 

西村「とりあえず明日・明後日は休日だから仕方ないとして

   来週からは授業とは別に補習の時間を設けてやろう。

   まあ休日はゆっくり休むといい」

 

鉄人は言い終わると教室を出て行った。

俺は鉄人に用があるので追いかけていった。

 

鉄人にあることの許可をもらい戻ってくると、

 

明久は島田と姫路と何か話しているのが聞こえた。

どうやらこの後どこかに行くらしい。

そして雄二はというと・・・

 

霧島「・・・・・・じゃあ雄二今からデートに行く」

 

雄二「な!?ま、待て翔子」

 

霧島「・・・・・・待たない」

 

貴浩「あ、ちょっと待って霧島。もう少しだけ雄二貸して」

 

俺は雄二に用があるので少しだけ待ってもらう

 

雄二「た、貴浩ありがとう」

 

霧島「・・・・・・」

 

霧島が俺を睨む。

 

貴浩「ちょっとだけだからさ」

 

俺は霧島にそう言うとFクラスのメンバーがいるほうに振り返る。

 

そしてFクラスのメンバーにある事を聞いた

 

貴浩「Fクラスの男子メンバーに聞くんだが、明日教室の大掃除をしようと思うんだが

   明日来れる奴はいるか?これは強制じゃないからな。

   来れる人だけ来て手伝って欲しいんだけだ。

   ちなみに今決まっている参加者は俺と明久、雄二、秀吉、ムッツリーニの5人だ」

 

俺がそう言うと、明久、雄二、秀吉、ムッツリーニは驚いた表情でこちらを振り向いた。

 

明久「ねえ貴浩。今初めて聞いたんだけど僕」

 

雄二「俺もだな」

 

秀吉「ワシもじゃ」

 

康太「・・・・・(コクコク)」

 

貴浩「それは今初めて言ったんだからな。手伝ってくれるよな」

 

秀吉「まあ良いがの」

 

康太「・・・・・・(コクコク)」

 

明久「まあ僕もいいけど」

 

雄二「・・・・・・翔子に付き合わされるよりはマシか(ボソ)」

 

貴浩「雄二は?」

 

雄二「まあ良いだろ。それより許可もらっているのか?」

 

貴浩「ああ。先ほど鉄人に許可をもらった。他は誰か手伝ってくれるか」

 

俺がFクラスのメンバーに聞くと須川と近藤が手伝ってくれると手を上げてくれた。

他のメンバーはやってはくれないようだったが・・・・・・


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